KIVA ReRe:1986↔2008 作:ボルメテウスさん
雛月は。
俺に向けての攻撃。
それは、致命傷ではないだろう。
だが、俺に痛みを与える事に重点的に。
攻撃を与えていた。
「悟」「ぐっ」
それらの攻撃は、後遺症にならないように。
この場での戦いを終える事を重点的に。
「降参して」
それと共に、雛月が俺に問いかける。
「悟が、もぅこれ以上、傷つく必要はない」
俺に戦いを終わらせようとする雛月の声音は優しかった。
まるで、かつての自分を見るかのように。
あの時のように。
雛月は、俺の返事を待つつもりはないのか、そのままゆっくりと近づいてくる。
俺は、その光景を見て思う。
やっぱり、雛月は優しい子だと。
だからこそ。
「俺は、絶対に諦めないっ」「っ」
俺の言葉に、雛月が仮面の奥に驚きを見せる。
けれど、すぐに表情を引き締めて、再び構えをとる。
俺は、それに対して同じように構えをとった。
今更、引き下がる訳にはいかないからな。
「だからこそ、ゾンとの因縁は!俺がつける!何よりも大切なものをくれたあいつと、決着をつける為にも!」
「っ」
そう言って、俺は雛月に突っ込む。
「だから、俺は」
「……分かった」
そして、雛月もまた俺に向かって走り出す。
お互いの距離が近づくにつれて、俺達の間に緊張感が増していく。
「どちらの意思を優先させるか。これで決めよう」
その呟きと共に、雛月が取り出したのは一つのフエッスル。
それは、キバにとっての決着をつける為の笛。
「・・・もしかしたら、死ぬかもしれない」
「そうかもしれない。けれど」
雛月の言葉に対して、俺は。
「分かった。互いに、どちらが大切か決める為にも、この戦い、負けられないな」
その言葉と同時に俺達は互いに離れる。
ゆっくりと、その手にあるフエッスルを。
その腰にある相棒にフエッスルを咥えさせる。
『『ウェイクアップ!』』
それと共に、俺のアークキバとしての本来の姿ではない。
だが、、アークキバの武器である腕が、脚に重なる。
それによって、アークキバの巨大な脚へと変わる。
それと共に、俺は跳び上がる。
跳び上がると共に、見つめた先。
そこには雛月もまた構えていた。
両腕の巨大な爪を展開して、構えていた。
それこそが、雛月の必殺の構えであるのは理解出来た。
「「はあぁぁぁぁ!!」」
絶叫。
それが互いの願いを込めた一撃が、俺達は放った。
殺し合いではない。
意思のぶつかり合いは。
「はぁ!!」「っ」
俺が勝利を迎える。
雛月の爪は砕け散ってしまう。
それと共に、雛月に当たる前に、地面に着地する。
互いの変身を解除させると共に、俺は、雛月を抱き締める。
「本当に、あれから成長したね」
「・・・本当に馬鹿」