KIVA ReRe:1986↔2008 作:ボルメテウスさん
その場所は、どこかの教会。
普段は誰も使用されてはいないが、管理はされていないのか清潔感は保たれている。
そんな教会に、一人の人物が入っていた。
「・・・王よ、ご子息は無事に育っておりますよ」
神父を思わせる格好をしており、丸眼鏡を光らせながら、眼前にあるパイプオルガンの演奏を続ける。
ビショップの称号をもつチェックメイトフォーの一人である彼は、今は亡きキングに対して、彼の子供が育っている事を伝えるように呟く。
だが、そんな彼が奏でる音楽は、まるで不幸を呼び寄せるような不協和音だった。
そんな演奏をする最中で。
「それで、ライフエナジーの方は順調に集まっているのですか、ゾン」
そう、ビショップは背後に立つ男に対して問いかける。
ビショップの言葉と共に現れたゾンは笑みを浮かべて。
「まぁな、いやぁ、この22年間、本当に苦労したぜ」
そう、ゾンはビショップと向かい合う形で椅子に腰掛ける。
ビショップはそれをちらと見てから、ゾンに向けて尋ねる。
「にしても、お前も物好きだねぇ、まさか、先代キング様を復活させる為に、俺と手を組むとは、それって、裏切りじゃないのかぁ?」
「いいえ、私の目的は王を蘇らせる事。今のキングである太牙様はまだまだファンガイアとしてあまりにも若すぎる。だから私は彼を次のキングにする為の準備をしているのです」
「へぇ〜、つまり、キング様の為に働いてると? でもさぁ、それって結局は自分のためだろぉ? あんた、人間社会にも顔を出してるみたいだし、そっちの方が楽しそうだもんなぁ〜」
ゾンがそう言うと、ビショップはその言葉には答えず、演奏を続けながら。
「貴方こそ、私に協力したのは、これの為ですよね」
「まぁ、そうねぇ」
ゾンに対して、ビショップは、彼に手渡したのは。
「へぇ、本当に造りだしていたとはな、サガの鎧を」
そこにあったのは、サガの鎧を制御する為の人造モンスターであるサガーク。
「つい、先日、キバとの戦いでククルカンが倒されましたからね。その破片を回収し、鎧の形にしたのが、これです。最も普通のファンガイアならば、それを扱う事は出来ませんが」
「いや、良いじゃないかぁ」
そうして、それをゾンは身に纏う。
ゾンが身に纏う事によって、そのサガの鎧を身に纏う。
それは、本来のサガとはまるで異なっている。
その頭部はまるで王冠、背中には巨大な翼。
それらは、まさしくサガをさらに進化させたような姿。
「へぇ、サガの鎧がさらに進化させたのか」
「キバの鎧を参考に新たに作り出しました。最も、あなたには警戒していますからね」
「そうですか、そうですか」
そう、軽口を呟きながら。
「まぁ、互いに良い関係を保ちたいですね」
「えぇ、本当に」
((互いに利用価値がある限り))