KIVA ReRe:1986↔2008 作:ボルメテウスさん
俺は、再びキバへと変わる。
全身が、包帯に包まれる。
普通の人間が、決して使ってはいけない力。
それが、身体に襲ってくる痛みが、それを教えてくれる。
「ふぅっ!!」
あの時以上の痛みで、言葉を言う余裕はない。
ならば、俺が今、やるべき事は、すぐにでも情報を吐かせる。
「「っ!!」」
2体のファンガイアが、こちらの存在に気づく。
だが、それよりも速く、俺は2体の間を駆け抜ける。
一瞬のすれ違いざまに、2体が同時に吹き飛ぶ。
背後から聞こえる悲鳴を聞きながら、そのまま一気に、眼前にいる一体のファンガイアに集中する。
そのファンガイアは、その手には既にクワガタを模した薙刀。
薙刀を、そのまま俺の方に向けて、突いてくる。
しかし、その一撃をかわす事なく、俺は正面から受け止めた。
痛みは、ない。
痛みはあるけど、それは耐えられる程度の物だ。
「っ!」「がぁあっぁぁ!!!」
獣如きの叫びで、俺はそのまま殴る。
槍で貫かれる痛みよりも、身体に襲う痛みの方が遥かに強い。
殴り飛ばされたファンガイアは、そのまま壁に激突する。
壁を壊して外にまで飛び出していくファンガイアに、俺は追いつく。
そして、その腹に拳を叩き込んだ。
痛えな畜生!
痛みで、それ以外の事は考えられない。
けど、今はそれでいい。
俺が今すべき事は、ただ目の前にいる敵を倒す事だけだ。
そう思いながら、ファンガイアを見つめながら。
「さっさと決めるぜぇ!!」
ゾンバットの言葉が響く。
俺は、そのままフエッスルを、ゾンバットに咥えさせる。
『ウェイクアップ!』
鳴り響く音声。
そのまま、俺の右腕の包帯が解放さえる。
そこから剥き出しになった右腕は、まるで巨大な爪。
それと共に、包帯が、ファンガイアを拘束する。
「っ!?」
ファンガイアは、すぐに包帯から抜けようとする。
だが、それをさせまいと、更に包帯を巻きつける。
そのまま、俺は包帯をこちらに引き寄せる。
それに抵抗する事が出来ないファンガイアに対して、俺は手を握り絞める。
巨大な拳で、真っ直ぐとファンガイアに叩き込む。
そして、そのまま殴り飛ばす。
地面を転がっていくファンガイアは、ステンレスガラスを突き破り、そのまま地面に倒れ伏した。
それと共に、ファンガイアから、ライフエナジーをゾンバットが吸い取る。
「っ」
痛みによる本能で、倒す事を先決してしまった。
手掛かりを自分から無くした事に、焦る。
だけど、まだもう一体っ。
そう振り返った時、見えたのは。
「っ」
記憶の中にある赤い龍の面影がある紫色の龍。
そして、それに従っているのは。
「「っ」」
キバ。
俺と同じキバが、そこにいた。
互いに、その存在を確認した瞬間。
俺の意識は、再び巻き戻る。