KIVA ReRe:1986↔2008 作:ボルメテウスさん
ゾンの存在が発覚すると共に、俺達は、嶋さんの元へと向かった。
「嶋さんは、なんで、キバを、渡君を」
「キバの鎧は、ファンガイアにとっては力の象徴。それを考えれば、この時代においてキバの鎧が人間族の手に渡っているのが異常だと考えるのが普通だろう」
「だから、それを警戒しての」
そうして、俺達が辿り着いたのは、今は懐かしい喫茶店。
俺にとって、この喫茶店では多くの出来事が目の前で過ごしていた。
その喫茶店に入ると。
「嶋さん、あのイクサは、一体どういう事なんですか」
そう、名護さんが、店に入ると共に、嶋さんに問いかける。
嶋さんは、こちらの方に振り返る。
名護さんを先頭にしているが、その後ろには雛月。
そして、さらにその後ろには俺と渡君がいる。
俺達2人が、嶋さんにとっては最も警戒すべき相手だろう。
嶋さんは、その手にある珈琲を飲み干すと。
ゆっくりと口を開いた。
「まさか、2人が同時に入ってくるとはね。それもキバの鎧の持ち主の一人が、子供だとは」
「・・・」
かつての記憶のない嶋さんにとって、俺は警戒すべき対象なのだろう。
しかし、それでも俺がここに来た理由は一つだけだ。
俺はその答えを言う前に、近づく。
「嶋さん。今、俺達は戦っている場合じゃないですよ」
「戦うか、では、聞きたい事がある」
「・・・」
「君は、ファンガイアから人間を守る為に戦えると言えるのか」
その言葉に対して、渡君は。
「えっ、いや、その、僕は」
「・・・その迷っている態度を見る限りだと、それを信頼出来るとでも」
嶋さんは、そのまま渡君に対して呟くが。
「けれど、人間だけが正義だと考えたらだ。きっと、人を守ろうとしているファンガイアだっているはずだから。俺は、そんなファンガイアや、他の種族を守りたいから」
「そんな証明があるとでも」
「あるぞ」
その言葉と共に、出てきたのはキバットバット一世。
「キバの鎧を制御しているキバット族か、それはどういう意味だ」
「彼の言葉に、嘘はない。なぜならば、人間に恋をしたファンガイアを始末する役割として、クイーンがいる。その役割が意味をするのは、言わずとも分かるだろ」
「なるほど、確かにそれは一理ある。だが、ファンガイアと人間の架け橋など」
そう、嶋さんは、苦い顔をしていた。
だからこそ。
「だからこそ、俺達の話を聞いて欲しい。でなければ」
そう、俺は。
「人間だけじゃない、ファンガイアも危険だから」
「何?」
俺が出した話題に対して、嶋さんもまた、問いかける。