KIVA ReRe:1986↔2008 作:ボルメテウスさん
雛月に関する事件を調べていた際に、未来の時間軸で手に入れたファンガイアの情報。
元々、素晴らしき青空の会というのは、この過去の時代にも存在はしていたらしく、ファンガイアだと思われる人間の調査も入念に行っていた。
「それで、なんで、あの車を追う訳?」
そして、俺が追っている存在。
その車を見て、雛月は、そう質問する。
「少し、怪しいと思って」
「怪しいって、あの配達する人が?」
雛月の言葉通り、俺が怪しんでいる人物、というよりも既に確定情報ではあるが、ファンガイアである風見 嵐。
この人物の犯行について明らかになったのは、今から数ヶ月後。
偶然、青空の会の会員である誰かが、その犯行を目撃。
当時、メンバーの活躍もあり、そのまま倒す事は出来たらしい。
だけど、問題なのは、それまでの被害の数。
被害者はある意味、無差別と言って良いだろう。
いなくなっても、問題ないと思われる人物を探り、さらには怪しまれないように入念に。
その被害者の中に、雛月も入っている可能性がある。
「だからこそ、ここで」
「ここで、なんだ?」
「えっ」
聞こえた声。
俺は思わず振り返ってしまう。
そこに立っていたのは。
「けっケンヤっ」
そこに立っていたのはクラスメイトであるケンヤがいた。
一体、いつからそこにいたのか?
俺は思わず疑問に思ったが、それはケンヤの方もそうだった。
「悟、お前、ここで何をやっているんだ?雛月を連れて」
「えっ、いやぁ、その、なんというか探偵ごっこみたいな?」
さすがにクラスメイトであり、子供であるケンヤも巻き込む訳にはいかない。
雛月は、既に俺の正体も知っている事もある。
だけど、ケンヤを巻き込む訳にはいかない。
「探偵ごっこねぇ、それだけで、あの人を怪しいと思ったの?」
「ただの尾行。特に迷惑をかける訳じゃないから」
雛月は、そんなケンヤの言葉を遮るように言う。
「そう、尾行、だったら、すぐに止めた方が良いと思うよ、なんだか、あの人危ないから」
そうケンヤは言う。
「まぁ、うん、俺達も飽きたら止めるよ」
「飽きたらって、そういう事じゃ「きゃぁぁぁ!」っ」
聞こえた声。
それに気づくと、俺は思わず走り出した。
「おいっ、悟!」
ケンヤの言葉を無視して、俺はすぐに家の中に入る。
すると、そこにいたのは、半透明な人。
なぜ、人間が、半透明になっているのか。
疑問に思っていると、そこにいた風見はこちらを見る。
「子供か、なんでこんな所にいるのか分からないけど、まぁ良い」
そう、風見はこちらを見つめながら、空中には牙を浮かべさせている。
あれが、もしかして、ファンガイアがライフエナジーを吸うための器官なのか。
疑問に思っている間にも、俺はすぐにでもゾンバットを呼ぼうとした。
だけど。
「あぁ、まったく!」
すると、ケンヤの奴が鞄から何かを取り出した。
取り出したのは。
「ナイフっ」
ケンヤは、それをそのまま器用にも操る。
しかも、まるで蛇腹剣のように。
「ケンヤ、それは一体」
「良いから、逃げるぞ、あぁ、やっぱりあんまり使えなかった」
そうしながら、俺はケンヤに連れられるように逃げた。