英雄伝説 閃の軌跡2.5 ~Trajectory of mavericks~   作:魔ギア

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 遅くなって申し訳ありません。
 それではご覧ください。


第十話 旧校舎調査

「また、ここに訪れるとは思いませんでしたね」

 

 顔を上げた先にあるのは、学院創設時の頃からあったという旧校舎。入学式に訪れた時と何も変わっていない雰囲気に、アルフィンは当時のことを思い出していた。

 

「今回の依頼は旧校舎の異変調査になります。何が起きるのかわかりませんので、皆さん注意してください」

 

 後ろに振り返るアルフィン。そこにいるのは三人の男女。

 

「はい。わかりました」

 

 腰に細剣を添えて、凛々しく佇むエリゼ。

 

「了解」

 

 腕を組んで頷くロドルフォ。

 

「こちらはいつでも大丈夫です」

 

 黄金の太刀を背負いながら、力強く答えるオランピアがいた。

 

「エリゼ、ロドルフォさん、連絡に応じてくれてありがとうございます。エリゼはクラブ活動中だったみたいだけど、大丈夫なの?」

「はい。カスパル部長とモニカ先輩に事情を説明して早めに上がらせてもらいました」

 

 クラブに入ってばかりの身でいきなり早退するなど、何か言われると思っていたエリゼだったが、簡単に許可がもらうことができた。

 

「アルフィンさんから聞きましたが、ヴァンダイク学院長からの依頼だから、簡単に許してもらえたのではないですか?」

 

 生徒会に託された三つ目の依頼は旧校舎の異変調査。入学式に現れた魔煌兵をきっかけに旧校舎で不可思議な現象が次々と発生した。その原因を調査してほしいと、ヴァンダイク学院長からの依頼だった。

 自身の予想を口にするオランピアだったが、それに対してロドルフォは首を横に振った。

 

「いや、どちらかというとリィンのためだろう」

「兄様のためですか?」

「あいつのことだ。このことを知ったら、自分から手伝いに出るだろう。自分の体調など考えずにな」

「それは……、確かにそうですね」

 

 学生の身分でありながら、帝国の英雄として各地を飛び回っているリィン。本来ならば少しでも身体を休んでほしいところなのだが、お人好しすぎるところや自らを省みない性格を考えると、今回の異変調査を耳にすれば、真っ先に参加してくるだろう。

 リィンのことをよく知っているエリゼはロドルフォの意見に反論できなかった。

 

「そんなことよりも早く行くぞ。ぐずぐずしていると、それこそあいつがここに……」

「どこに行くつもりだ?」

「……やっぱりか」

 

 呆れた視線で学院側に振り向くロドルフォ。そこには先程、話題に上がった人物、リィン・シュバルツァーが立っていた。

 

「に、兄様! どうしてここに」

「それはこっちのセリフだ。どうして、エリゼがここにいる。それに殿下まで……」

 

 心配そうに見つめるリィンにエリゼは口を噤んでしまう。彼女に代わってアルフィンが答える。

 

「私たちは学院長からで旧校舎の調査を依頼されたのです。これから中に入るつもりだったのですよ」

「なっ……、殿下、それはあまりに危険すぎます。また、魔煌兵が現れるかもしれませんよ」

「ご安心ください。あれから魔導杖の訓練を続けていますし、目的はあくまで調査です。危険と判断したら、すぐに撤退します」

「いえ、ですが……」

「……そこまで心配なら、お前も付いてこればいいだろう」

 

 アルフィンを思い止まらせようとするリィンにロドルフォが横から口出しする。

 

「調査は俺たち四人でやる。お前はそれを後ろから見守ればいい」

「ロドルフォ」

「そして、緊急時はお前が判断すればいい。俺たちもその時はお前の指示に従う。それでいいだろう」

「いや、そういうわけには……」

「リィン先輩。お願いします」

 

 言葉を濁すリィンにアルフィンが前に立つ。

 

「入学式にも言いましたが、士官学院に入った以上、危険はつきものです。いつまでも安全な場所で守られるわけにはいきません」

「殿下……」

「ロドルフォさんの言う通り、どうか私たちを見守ってはいただけませんか。お願いします」

 

 深々と頭を下げてお願いするアルフィン。その姿にリィンは一瞬、固まってしまう。

 

「……わかりました。殿下がそこまで言うのならば、もう止めません。ですが、もしもの時は介入させていただきます」

「! ありがとうございます!」

 

 許可をもらえて満面な笑みを浮かべるアルフィンにリィンは目線を逸らして頬をかく。頬を少し赤める彼の姿を見てエリゼの目が細くなる。

 

「兄様? 何を照れているんですか?」

「あ、いや、違うんだ、エリゼ。これは照れてるとか、そういうわけじゃ……」

「知りません。それよりも皆さん、早く参りましょう」

 

 口を尖らせてそっぽ向くエリゼ。そのまま旧校舎の中へと入る彼女を見て、リィンは慌てて後を追いかける。

 

「……あいかわらずだな」

「あの、もしかしてエリゼさんって……」

「そういうことだ」

「エリゼったら、本当に素直じゃないわね」

 

 初めて見るオランピアでもわかってしまうエリゼの反応に、思わずため息を吐いてしまうアルフィンとロドルフォなのであった。

 

 

 ~~~~~

 

 

「これは……」

 

 広がっている景色にリィンは目を丸くする。

 アルフィンたちが特別オリエンテーリングで最初に集まった広間。その奥にある唯一の扉から地下に向かう一行。本来ならば、魔煌兵と戦った場所に続くはずだったのだが――、

 

「部屋が狭くなっていませんか?」

 

 エリゼは戸惑いながらも口に出す。彼女の言う通り、魔煌兵と戦っていた時よりも部屋が二回りほど狭くなっていた。

 

「おまけに()()()()()はなかったはずだ」

 

 ロドルフォは奥の方を見る。そこには前回の時にはなかった扉があった。

 

「中の構造が変わっている? でも、どうして……」

 

 オランピアが深く考え込んでいる中、リィンはその部屋に既視感を覚えていた。

 

(そうだ。この部屋はあの時の……)

 

 ちょうど一年前。自分が初めて旧校舎の調査をした時、学友二人と共に見た最初の部屋にそっくりだった。とすると……、

 

「おそらく、あの奥はダンジョンになっていると思う」

「兄様?」

「見覚えがあるのか?」

 

 ロドルフォの問いにリィンは静かに頷く。

 

「リィン先輩。ここから先は」

「わかっています。後ろから見守らせていただきます」

 

 アルフィンは頷き、エリゼたちに振り向く。

 

「これより、異変調査を開始します。皆さん、細心の注意を払って進みましょう」

「「はい」」

「了解だ」

 

 階段を下りて、奥の扉を開く。そこはリィンの推察通り、道がかなり入り組んだダンジョンが広がっていた。

 

「本当に変わっていますね」

「……リィン、ここは何だ? 去年からいたお前なら何か知っているだろう?」

 

 ロドルフォの問いにリィンは昔を思い出しながら口を開く。

 

「ここにはヴァリマールが眠っていたんだ」

「ヴァリマール……。お前が乗っている灰色の騎士人形の名前だったか」

「あぁ」

 

 《灰色の騎士》の象徴とも言うべき、リィンが操る巨大な灰色の騎士人形――《灰の騎神》ヴァリマール。去年の学院祭の時、リィンは初代Ⅶ組の仲間たちと共に旧校舎を調査し、最奥部で彼と出会った。

 

「委員長……、ウィルのお姉さんが言うには、ここは騎神の起動者を選定するための試しの場だったらしい」

「もしそうなら、お前がヴァリマールに選ばれた時点でここの役目は終わったはずだ。なぜ、このような異変が起きている?」

「わからない。先月の自由行動日に異変は起きたけど、それは解決した」

「先月にも異変が起きたのか? よくここをオリエンテーリングの場所にしたものだな」

「一応、グラン教官が毎日、調査して異常がないことを確認したんだが、まさか当日に異変が起きるなんて誰も思わなかったさ」

「嫌な偶然ですね」

 

 ため息を吐いてしまうオランピア。彼女だけでなく、魔煌兵と対峙したアルフィンたちも同じ反応だった。

 

「とにかく、探索を始めるぞ」

「私とエリゼさんが前に出ます。エリゼさん、いいですか?」

「はい。よろしくお願いします、オランピアさん」

 

 エリゼとオランピアを先頭にロドルフォ、アルフィン、そして、リィンの順番に隊列を組んで、探索を始めるのであった。

 

 

 ~~~~~

 

 

 アルフィンたちが調査を始めたちょうどその頃、

 

「失礼します」

 

 学院長室で窓の外を眺めるヴァンダイクの下に一人の生徒が入ってきた。

 

「どうしたのかな、パトリック生徒会長」

 

 ヴァンダイクは振り向いてパトリックを迎え入れる。

 

「お聞きしたいことがあります」

「うむ? 何かね?」

「殿下たちに頼んだ、例の旧校舎の件ですが」

「うむ。先程、殿下は旧校舎へと向かったぞ。Ⅶ組の何人かを引き連れておったし、その後にシュバルツァー君も向かったから、問題はないじゃろう」

「なっ、シュバルツァーめ。今日はゆっくり休めと忠告したのに……ではなく! 調査をなぜ、殿下たちに頼んだのですか?」

 

 実を言うと、パトリックは最初、アルフィンに旧校舎の調査をさせるつもりはなかった。だが、ヴァンダイクが彼女たちⅦ組に調査させるように指示したのだ。

 

「パトリック君。入学式の件は聞いているかね?」

「はい。魔煌兵が現れたことですよね? まさか、当日に異変が起きるなんて、嫌な偶然ですよ」

「偶然……。本当にそう思うかね?」

「え、学院長は違うとお考えなのですか?」

 

 驚くパトリックにヴァンダイクは再び、窓の方へと振り向く。

 

「去年、何の異常もなかった旧校舎がシュバルツァー君たち初代Ⅶ組が入学したのをきっかけに異変が起きた。そして、今年も殿下たち二代目Ⅶ組が入学したのを機に再び、異変が起きた」

「まさか、殿下たちを向かわせたのは」

「我々でも、おそらく、シュバルツァー君でも無理じゃろう。彼女たちでなければ、おそらく進展はしない。それが儂が出した結論じゃ」

「大丈夫なのですか? もしも、殿下たちに身に何かあれば……」

 

 皇族であるアルフィンが不慮の事故に巻き込まれれば、大変の一言では済まされない。最悪、《トールズ士官学院》が解体される危険性もある。

 

「大丈夫じゃよ。今回のⅦ組もかなりの色物ぞろいじゃ」

 

 口角を上げるヴァンダイク。窓を覗くと、そこには技術棟から出てきたリアムと《ARCUSⅡ》を手に持って彼に話し込むシャーリィの姿があった。

 

「もしかしたら、初代Ⅶ組にはできなかった新たな風を巻き起こすかもしれないの」

 

 

 ~~~~~

 

 

 旧校舎に現れる魔獣はオリエンテーリングの時に出くわした魔獣とは種類が異なっていた。だが、アルフィンたちは冷静に対処して、滞りなく進んでいく。

 

「紅葉斬り!」

 

 魔獣に一閃を与えるオランピア。彼女はすぐに後ろに下がり、入れ違いにエリゼが出る。

 

「そこです!」

 

 怯んだ魔獣に一突き。それが決定打となり魔獣が消滅した。

 

「むぅ、また、二人だけで終わりましたね」

 

 二人の戦いを後ろで待機していたアルフィンは戦闘に参加できなかったことに顔を膨らませていた。

 

「アーツは無限に打てるわけじゃない。温存と言う意味でも我慢しろ」

「そういうロドルフォさんも前に出ませんね」

「俺の武器も消耗品だからな。少しでも節約できるなら、越したことはない」

 

 ロドルフォが使うのは導力式ではなく、旧式の火薬を使った二丁拳銃だった。放置すればエネルギーが溜まる導力とは違い、火薬式のものは弾がなければ撃つことができない。

 

「なぜ、導力銃の方に替えないのですか? 今はそちらの方がオーソドックスのはずですが」

「小さい頃から使っていた物だ。戦場で使い慣れていない武器を使うのは命取りだ」

 

 アルフィンが興味津々にロドルフォに質問する中、リィンはエリゼたちに近づいた。

 

「エリゼ、オランピア。よくやったな」

「兄様」

「ありがとうございます、リィン先輩」

「エリゼの方はまた腕を上げたな。魔煌兵との戦いでも思ったが、かなり鍛えてきたんだな」

「はい。姫様にお願いして、オリエ夫人に稽古を付けてもらったのです」

「オリエ夫人というと、ヴァンダール家の《風御前》か。なら納得だな」

 

 皇族の守護職を務めているヴァンダール家の現当主である《雷神》マテウス・ヴァンダールの後妻――オリエ・ヴァンダール。薙刀術の達人でもあり、帝国の武人の中でも上位に当たる人物だ。

 

「それにオランピア。改めて確信したが、君の剣は俺と同じ《八葉一刀流》だな」

「はい。その通りです」

 

 《剣仙》ユン・カーファイが立ち上げた東方剣術の集大成《八葉一刀流》。皆伝に至った者は《剣聖》を名乗ることを許される、剣術の中でも特に有名な流派だ。

 

「オランピアもユン老師から?」

「いいえ。私はその直弟子の方から教わりました」

「直弟子というと、《剣聖》の誰かに?」

「はい。エドワード・スヴェルトという名前に聞き覚えは?」

「! まさか、《黒金の剣聖》!」

 

 驚きのあまりに後ずさりしてしまったリィン。兄の大胆なリアクションにエリゼだけでなく、離れていたアルフィンたちも目を見開いた。

 

「兄様? 《黒金の剣聖》というのは?」

「あ、あぁ。《八葉一刀流》肆の型を極めた《剣聖》。その太刀は万物全てを斬り裂くと言われ、十五歳という若さで《剣聖》に至った人だ」

「じゅ、十五歳でですか?!」

 

 今の自分たちよりも一つ下の年で武の極みへと至ったことに驚きを隠せないエリゼ。一方で、アルフィンはある言葉に首を傾げていた。

 

「万物全てを斬り裂くとはどういうことですか?」

 

 アルフィンの質問にオランピアが答える。

 

「言葉通りの意味です。ゼムリアストーン製の武器であろうと、《古代遺物》の異能の力であろうと、エドさんはこの世に存在する全てのものを斬ることができるんです」

「そ、それって凄すぎはしませんか?」

 

 常識外れを超える《剣聖》の偉業に驚くどころか、むしろ引いてしまうアルフィンだった。

 

「大陸各地の旅をしていると老師から聞いたことがあるが、俺はまだ、一度も会っていない。まさか、今、帝国にいるのか?」

「……いいえ。エドさんは今、故郷のアルテリア法国にいます」

「そうか……。一度、会ってみたかったな」

「お前たち、雑談はそこまでにしておけ」

 

 残念そうな顔をするリィンだったが、そこにロドルフォが割って入る。

 

「まだ、先は長いんだ。そういった話は調査が終わってからにしておけ」

「そ、そうだな」

「すみません、話し込んでしまって」

「別にいい。それと、オランピア。さっきの戦いだが、まだ上手く太刀を扱えていないな」

「! ロドルフォも気づいていたのか?」

「まぁな」

「わかるのですか?」

 

 目を丸くするオランピア。それにロドルフォは小さく頷いた。

 

「まだ武器に振り回されている感じだ。前まで別の武器を使っていたか?」

「はい。小太刀を使っていました」

「ならば、もう少し体幹を意識した方がいい。小太刀と同じように使っていれば、振り回されるのは当然だ」

「うっ……、気を付けます」

「続いて、エリゼ」

「わ、私ですか?」

 

 突然、話題に出されてギョッとするエリゼ。しかし、ロドルフォは気にせずに話を進める。

 

「細剣は突きを主体とする武器だ。そのため、相手に狙いを定める必要がある。だが、目の前の敵に意識を取られて、周りへの注意が散漫になっているぞ」

「そ、そうなのですか?」

「あぁ。《戦術リンク》のおかげで、その問題はカバーできているが、そのままにするのはまずい。戦うときは常に周りに警戒しろ」

「そう、ですね。以後、気を付けます」

「最後にアルフィン」

「は、はい」

「後方支援はアーツを使って味方を援護するだけが仕事じゃない。戦況を見極めて、味方に指示を送る役割だってある。さっきの戦いも不貞腐れる暇があるなら、自分にまず何ができるのかを常に考えろ」

「わ、わかりました」

「探索を続けるぞ。何か異変があったら、すぐに情報を共有しろ」

 

 探索を再開する一行。ロドルフォの指摘のおかげで戦闘がスムーズに進むアルフィンたち。探索のペースが上がっていき、一気に最奥へと辿り着いた。

 

「行き止まりですね」

「敵は……特にいませんね」

 

 巨大なポールが円を描くように並び立つドームのような空間。前に立つエリゼとオランピアは剣を構えるが敵の姿はなかった。

 

「この辺りを念入りに調べましょう。何か手掛かりがあるかもしれません」

 

 アルフィンはエリゼとオランピアを引き連れて、探索に取り掛かる。

 

「――全員、伏せろ!」

 

 だがその時、ロドルフォの声がドームに響く。振り向いたアルフィンたちは銃口をこちらに向けてくるロドルフォの姿を見て、すぐさま身を屈める。同時にロドルフォは引き金を引く。

 銃声と共に銃弾がアルフィンたちの頭上を通り過ぎてドーム中央へと向かう。すると肉を引き裂く音と共に、けたたましい悲鳴が響き渡った。

 

「な、何ですか?!」

「エリゼさん! アルフィンさんも構えて!」

 

 オランピアの一声にエリゼとアルフィンはドーム中央に視線を向ける。すると何もない空間から赤い液体のようなものが零れ落ちてきた。

 

「……血?」

「何かいます!」

 

 血が出てきた空間がユラユラと動き出す。目を凝らすと輪郭のようなものが浮き出てきた。揺れた空間は徐々に色を付けだし、その姿を現す。

 宝石のように緑の光沢を出す皮膚。両手両足を地面に付けて、背には長い尻尾が生えていた。大きな赤い目でアルフィンたちを見つめながら、長い舌を彼女たちに見せつける。カメレオンとも言うべき異様な怪物を前に、後ろで静観していたリィンが咄嗟に太刀を抜いた。

 

「幻獣! こんなものまで!」

 

 内戦の際に帝国各地で現れた、この世に現れるはずがない魔獣――幻獣。その出現にリィンはエリゼたちの前に立つ。

 

(魔煌兵だけじゃなく、幻獣まで……!)

 

 思えば、去年の旧校舎の調査の時にも途中から現れていた。予想してしかるべきだった。

 

「皆! ここは俺が引き受ける。一旦、この部屋から……」

「いいえ! 私たちでやります!」

 

 アルフィンたちが相手するには危険と判断したリィンは撤退を指示するが、アルフィンたちが彼の前に立つ。

 

「殿下!」

「兄様はどうか、その場にいてください!」

 

 リィンの制止を振り切って、アルフィンたちは幻獣と向かい合う。

 

「皆さん! ステルス化されないように、攻撃の手を……」

 

 アルフィンが指示を送ろうとしたその時、幻獣の口が大きく開く。すると、長かった舌が一気に伸びた。

 

「え……」

 

 突然の事に固まってしまうアルフィン。舌の先端は刃のように尖っており、そのままアルフィン方へと伸びていく。

 そして、肉を斬り裂く音がドームに響いた。




 まだ、スランプ気味ではありますが、完結するよう頑張ります。
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