コードギアス反逆のルルーシュ ロストカラーズ 短編集 作:アシッドレイン
設定は、ライとカレンが結婚し、子供二人とカレンの母親と一緒に暮らしているという感じでしょうか。
「あれ? ライったらどこ行ったのから……」
思わず、きょろきょろと周りを見回して呟く。
「パパ、女の人とお話してたよ。ねーっ」
お兄ちゃんが楽しそうに報告してくる。
「うん。たのしそーに……」
そして、妹もそれに相槌を打つ。
わが子ながら、絶妙のコンビネーション。
まるでかっての私とライのようだ。
そう思ったが、今は「女の人とお話」という部分がすごく引っかかる。
「どこでっ、だれとっ……」
思わず、そう聞き返した。
「ジュースのみたい」
「うんっ。のみたい、のみたい」
くっ……。
なんか、こういう駆け引きの強いところは、ライ譲りなのかしらと思う。
だが、今は、背に腹はかえられない。
仕方ない事だわ。
そう自分に言い聞かせる。
「いいわ。ジュース、買ってあげる。で、パパは?」
にこにこと嬉しそうな兄弟はとても微笑ましかったが、今は、それよりも優先事項がある。
「「あっちーーっ」」
私は、二人に急いでジュースを買ってあげると子供達が指差す方に走り出した。
「「がんばってー」」
子供達の声を背に受けて……。
「ライっ……」
確かにその場所には、ライと女性がいた。
じつに楽しそうに会話している。
間違ってはいない。
ただ……その女性は、私の母だった。
そして、気が付く。
しまったーーーっ。
ハメられた……。
わが子ながら、末恐ろしさを感じてしまう。
「うん? どうしたのカレン……」
ライが少し驚いて聞いてくる。
「あ、いえ……。そのね……」
言葉に詰まる。
顔が真っ赤になっていくのがわかる。
頭がパニックになっていく。
怪訝そうな二人の顔が目に入る。
どうかしなくては……。
思いだけが空回る。
するとそんな私が心配になったのだろう。
すーっとライが私を抱きしめる。
「もう大丈夫だから……。ね、落ち着いて……」
優しいライの声が耳元で囁かれた。
それだけでほっとしてしまう。
「うふふふ……。お邪魔みたいだから、子供達と先に帰ってますからね」
そう母は言うと、走り寄ってくる子供達をつれて帰ってくれた。
なんか、その母の気遣いが、とても嬉しくて恥ずかしかった。
ありがとう……。
そう思ったが、子供たちに説明する台詞を聞いて感謝の気持ちが薄れてしまった。
だって……、「今から、パパとママは、ラブラブしちゃうから先に帰ってましょうね」って言わないでよっ。
そして、子供達もお願いだから「いつものやつだね」とか「熱々なんだよね」とか言わないでっ……。
本当に、はずかしいんだからーーっ……。
【おしまい】