コードギアス反逆のルルーシュ ロストカラーズ 短編集   作:アシッドレイン

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カップリング、ライ×カレン
(でも今回は、カレンのライへの思いの確認みたいなお話なので当てはまらないかなぁ…


出会い その2

人と人との出会いによって得られる変化。

それは些細なものかもしれない。

だけど、その些細なものが、後の大きな出来事に繋がるかもしれない。

だから、出会いは大切なのだと思う。

 

 

 

「ふーーん」

私、シェリル・ノーマンは、この二人の関係に大いに興味が沸いてきた。

なんというか、初々しいというか可愛いというか…。

私の近くにいる知り合いでは中々お目にかかれないタイプのようだ。

(道に迷ったり、いろいろアクシデントもあったけど、これはこれでいい出会いだったのかもね)

そう判断する。

そして、この二人に何かしてやりたいと思う。

だから私は早速行動する事にした。

「すまないと思うなら、アイスくらい奢ってもらおうかしら?」

「ああ、そうだね。カレンは何がいい?」

私の提案に素直にうなづくとカレンと呼んだ女の子に真っ先に注文を聞いている。

(へぇ…。いいんじゃない…。さっきの態度といい、今の反応といい…)

「あ…え・えーっと…ストロベリー…」

カレンの注文が決まると私の方に彼が視線を向けてくる。

「じゃあ、わたしもね」

そう言って、ライと呼ばれた少年の耳に小声でささやく。

「悪かったと思ってるわ。ちゃんと謝りたいから、少し時間かけてね」

その言葉に、彼はうれしそうに微笑んだ後、アイスを買いに公園の出店のところに出かけていった。

 

 

彼女が注文の後になにやらライに囁いている。

それを聞いて彼はすごくうれしそうに微笑んでいる。

その光景がずきんと心に楔を打ち込む。

さっきまでうれしかった心に負担がかかる。

(なんで、そんなにうれしそうなの…)

普段の学生生活や黒の騎士団の活動ではありえないほど私の心は激しく揺れ動いている。

彼の表情1つ、態度1つでここまでおろおろするなんて…。

どうしたんだろう…。

そんな事を考えていると女性の方から私に話しかけてきた。

「さっきは笑ってごめんなさい。無神経だったわね。私はシェリルっていうの。貴方は?」

ニコニコと微笑みながら聞いてくる。

女の私が見ても綺麗な人だと思う。

だから、男の人だったらなおさら…。

ますます、落ち込んでしまう自分が情けない。

「どうしたの?」

シェリルが不思議そうな顔で私の顔を覗き込むように見ている。

「あ…、ご・ごめんなさい……カレンっていいます」

オタオタしてまるで子供のような対応しか出来ない。

(どうした私っ…しっかりしろっ…)

自分自身にエールを送るが、なかなかうまくいかない。

「立ちっぱなしもなんだからベンチに座って待ちましょ」

「あ…はい」

誘われるまま、ベンチに座る。

「ところでさ…いきなりだけど質問いい?」

「あ…。わかる事なら…」

「じゃあさ、彼のことどう思ってるの?」

本当にいきなりである。

ドキンと心臓が高鳴り、顔が真っ赤になるのがわかる。

視線を合わせる事が出来ず、ただ俯くしか方法はなかった。

「え…あ…あの…」

考えがまとまらない。

いろんな思いが糸のようにこんがらがっている。

そしてなにより…ナニヲイエバイイノカ、ワカラナイ…。

そんな私の対応を見てシェリルはいきなり宣言する。

「なんだ、どうでもいいなら、私がもらっちゃおうかなぁ~」

その瞬間、私は立ち上がって叫んでいた。

「駄目ッ、駄目ですっ」

「くすくすくすくす…。答えでてるんじゃないの?」

その言葉に、余計真っ赤になって座りこんで俯く。

悔しいがその通りだった。

シェリルの言葉でまとまらなかった考えが一気にまとまったのだ。

彼を他の女に取られるのは嫌だと…。

「他の女性に取られたくないというのが…好きというのなら…多分…好きだと思います…」

小さな声で白状する。

「やっぱりね」

シェリルは、優しく落ち着かせるように肩を軽く叩く。

「独占欲もね、りっぱな愛情なのよ。好きじゃなかったらそうは思わないでしょう」

「はい…」

「それにね、好きって言うのは綺麗な事ばかりじゃないわ。汚くてどろどろしたものも含んでる。今の貴方の心のようにね」

まるで心の中をいい当てられているようだった。

「でもね、それを嫌っちゃ駄目よ。嫉妬、不安なんてのも好きだから湧き上がってくるものだと思うし……」

その言葉は私の心に染み込んでいく。

「でもね…それだけが理由じゃないのよ。だってさ…なにより好きという感情だけだと詰まんないじゃないの…」

「へ?!」

さっきまでのしんみりモードがいきなり別のモードへと切り替わる。

「だってそうでしょ…。恋愛って好きだけじゃなくて、嫉妬や不安も含めて、ワクワクドキドキが楽しいんだし、それに相手を振り回すのがいいのよねぇ」

「あ…」

「なにより、刺激がないのってもうそんなの恋愛じゃないわよ。そう思うでしょ?」

シェリルの横顔が、大人のような表情から子供のような表情に変わり、実に楽しそうに話している。

「はい…私もそう思えてきました」

自然と私は、顔を上げ微笑んでいた。

「うんうん、いい顔だわ。どんな男でもイチコロのすばらしい笑顔。そういう顔に男は弱いんだからね。覚えておくといいわ」

私は素直にうなづいていた。

「それと…もう一つ。もっと自信もっていいわよ」

「へ?!」

ニヤニヤとした笑い顔で私を小突く。

「彼、だいぶ貴方のこと意識しているみたいだし…」

「えっ…そ・そんなっ」

また顔が火照りだす。

「だって、あの怒り方は貴方の事を思ってだし…それにさっきのアイスの注文、まず貴方に確認とっていたでしょ?」

「あ…」

よく考えみたらそうだ…。

皆でいる時も何かあるときも私にまず確認する事が多かった…。

特にここ最近はその傾向が強い。

自然な流れのように感じて、そう思った事はなかったけど言われてみたら…。

「くすっ…それはね、それだけ貴方が彼の大切な人として上位にある証拠なの」

シェリルが私の肩に手をやり、がっしりと力を入れて握ってくる。

「がんばれ、カレン」

その言葉で、私は再び泣きそうになっていた。

 

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