走者がガバったら(世界が)即終了チャート はーじまーるよー! 作:私は地を統べる
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綱彌代時灘の過去の時系列が全くわからない。
17巻で歌匡の「彼は死神なの」という台詞から、綱彌代時灘と結婚(婚約?)したのは綱彌代時灘が既に死神の時だと予想はしているのだけれど、小説だと真央霊術院時代に婚約みたいな話が出ていたような~…。小説を見たのが大分前で今手元にない、買うしかない。
京楽春水が綱彌代家の主張に異を唱えたとき、既に護廷十三隊の隊長だったのか。…もしかして藍染惣右介が一般隊士の頃って、京楽春水まだ隊長じゃなかった?
作者、時系列ガバ?再走…?
つ【原作から逸れた世界】←この為のこれ。
(そういえばこの作品だと藍染パッパも綱彌代時灘の同期ってことになるな。…閃いた!)
♡♡年♡月♡日(♡) 晴れ
久しぶりに日記を書く。本当に久しぶり過ぎて書き方を忘れた…。どう書いていたんだっけ?まあ、いいか。誰に見せるわけでもないし。
本当の始解を習得した。本当に大変だった。大変どころの騒ぎではないのだけれど、とにかく大変だった。
藍染惣右介…ややこしいな、水月でいいか。
水月の屈服は僕から提案した暴力に訴えるものとなり、斬魄刀は使わず、鬼道や白打の応酬となった。
水月の放つ鬼道は、僕が放つものよりも霊圧が込められていないはずなのに、なぜか僕の鬼道を打ち消す。放たれた鬼道の結合部、綻びをついてどうのこうのとご高説を垂れてきたが、あの一瞬のやり取りでそんなものを見つける水月にドン引きである。怖い。強い。
白打の精度も凄まじかった。常に死角から霊圧を纏った突きが放たれ、受け止めたとしても視界が揺れるほどのダメージを負う。というより、瞬歩が速すぎて反撃どころか防御すらもままならなかったのだ。
攻撃された瞬間に水月の腕を掴み、霊圧を込めた拳で全力でぶん殴るという捨て身の脳筋戦法で数発入れ、泥試合に持ち込むことは出来たが…あまりにもスマートさに欠ける。オサレ負けだこれは。
これで本来の実力の1/3もないとか流石に嘘だろ。もしかして僕が弱すぎる?…鍛練を増やそう。
とにかく、何とかして屈服させ(いや、あれは勝ち逃げ?みたいなものだったけれど)完全催眠の力を手に入れたわけである。長かった。
…水月は僕の中で僕と同じように成長し、身体の主導権を取り戻せる瞬間を狙っていたらしい。
僕に上書きされてしまった身体を取り戻すことは出来ないと早々に悟ったそうだが、それでも彼は僕と相対した。
僕が彼の全てを奪ってしまった事実は変わらない。
誠心誠意謝罪をしたが、ゴミに集る蛆虫を見るような目で見られてしまった。謝罪をしたところで受け取ってもらえないだろうと予想はしていたが、結構傷つく。傷つく資格も無いのだけれど…。
しかし、もし万が一、僕の身体を取り返せたとしたら。原作知識を得た藍染惣右介が何をするのか分からない。だから僕は全力で抗った。…間違った選択だったのだろうか、分からない。
完全催眠のことばかり触れているが、鑑化の力も強力だ。自分の複製を作り出す能力。
いや本当に強いな。藍染惣右介が二人とか悪夢以外の何ものでも無いのでは…?色々と制約はあるが、それでも強い能力である。ありがとう鑑化水月。
…まあ、僕は本当に天に立ちたい訳ではないし、ヨン様暗躍ルートのための手数を増やすくらいにしか使わないのだけれど。(これを言ったら鑑化に殴られた)
さて、取り敢えず手持ちは揃った。
ここからが本番だ、頑張ろう。
♡♡年♡月♡日(♡) 晴れ
業務復帰である。といっても、休んでいたのは三日間だけで、特に変わりはないのだが。
復帰したばかりの僕を気遣ってか、三席から渡される書類の量がいつもより少なかった。京楽隊長には飲みに誘われ、矢胴丸副隊長からはタコと女性が絡み合った春画(矢胴丸副隊長の「とっておき」らしい)を渡されたが、本当に要らない。マジで要らない。
…この春画、未来の現世で売り払ったらそれなりの値段になるのだろうか?そう考えると受け取って正解なのか?
上司から頂いたモノを売り払うのは良くないのだろうけど、半ば強制的に押し付けられたものだ、有効活用しても良いだろう。それまで保管しておくのは嫌だなぁ
平子さんからも労いの言葉を掛けてもらった。
「お前が居ったから、最悪の事態にならんと済んだんやろ」
「それでも悔しい思うんなら、自分が納得できるように、全部守れる力を身につけなあかんで」
労いというよりも、激励に近いかもしれない。
自身の隊の隊士でもなく、面識もあまりない僕に声を掛けてくれるのだ。監視の意味合いも有るのだろうけど、それでも心配しているという気持ちは十分伝わってくる。本当にこの人は面倒見が良い。
…未だにえなさんの一件は消化しきれない部分はあるが、それでも前を向いていくしかないし、一生抱えて生きていくしかないのだろう。
追記
えなさんは退院後、家へと戻されたそうだ。
退院の日、最後に挨拶へと出向いた際、えなさんはなんだか吹っ切れたような顔をしていた。
僕に一言謝罪をしてから、そのまま横を通り過ぎて付き人と共に病室を出ていった。
…なにも出来なかった僕に謝ることなんて、何もないのに。
♡♡年♡月♡日(♡) 曇り
伊勢七緒の先生になった。どうしてこうなった?
非番の日、京楽隊長に寮の前で待ち伏せされ、強制的に連れ出された先は少し古びた民家だった。(京楽隊長は非番ではない。堂々とサボるな)
「話は付けてあるから、頼んだよ~」と言い残し、京楽隊長はその場から去っていった。何の説明も無しに連れてこられた挙げ句、知らない民家の前に置いていかれたのである。
家から出てきた老夫婦に取り敢えず挨拶をしたところ、驚いたような表情を浮かべた後、居間へと通された。
渋めのお茶をいただきながら、京楽隊長から何を伝えられたのか聞き出そうとしたその時、奥の襖からまだ年端もいかない少女が姿を現した。
─伊勢七緒だ。
呆然としている僕をよそに、老夫婦はこう言った。
「この子の先生になってあげてください」
そうして、彼女が真央霊術院に入学するまでの指導を僕が担当することになったのである。
一体どういうことなのか説明して欲しい。いや本当にどういうこと?
後日、京楽隊長に問い詰めたところ、
「いやー君、指導が上手いって他の隊士に評判なんだよね」
「惣右介くん、席官の仕事も覚えてきたでしょ?余裕出来たよね?だからいけるでしょ!」
パワハラだよねこれ?
七緒くん(伊勢さんと呼んでいたところ、京楽隊長に「固すぎる」と笑われたため、この呼び方に落ち着いた)の指南は、学術的なところから始めている。
霊力はおろか、身体の発達も未成熟な彼女に、いきなり斬拳走鬼を教えるのは酷だろうと考えたため、まずは一般的な死神としての知識を身に付けさせることを優先した。当然、体力作りの一環として軽い運動もさせている。…体を動かすことはあまり得意ではないようだが、まあ、その辺の子供よりかは体力があるだろう。
教えたことを次々と吸収し、疑問に思ったことはすぐに質問をしてくる。復習や予習も欠かさないため、教え甲斐のある良い生徒だ。
惣右介先生と呼ばれるのは少しくすぐったいが…。
追記
今更気づいたのだが、七緒くんも矢胴丸副隊長も原作で掛けていた筈の眼鏡を掛けていない。
まだつる式の眼鏡は開発されていないのか…?以前現世へと赴いた際には、それなりに文明が発展しているように思えたのだけれど…僕はいつ頃眼鏡を手に入れられるのだろう?
早く作ってくれ現世人!
♡♡年♡月♡日(♡) 曇り
京楽隊長から現世への出張を命じられた。
何でいつも急なんですか…?(震え声)
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・・
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・・・・・
現世にて虚の出現を確認。
よって八番隊から一名席官を調査員として送ることを決定。至急、現世に向かうことを命ずる。
「というわけで、明日からよろしくね~」
「急すぎませんか?」
のほほんとした表情で軽やかに告げられる指令に、惣右介は思わず脱力した。
京楽は、項垂れる彼にヘラリと笑い掛けると、用意されたお茶を口に含み、空に字を書くように指をフラフラと動かしながら話を続ける。
「えなちゃんの空席を埋めるために、いろいろと考えて席官を入れ換えたじゃない?それで惣右介くんを三席に据えたんだけど、周りの人はあんまり納得していないんだよね」
「はい」
受け取った言葉に、惣右介は頷いた。
元々は六席の隊士である惣右介が、三席へと上り詰めたのである。彼の人柄を良く知っている者は納得しているが、関わりの薄い他の隊士たちからの評判はすこぶる悪い。
自身の昇進のためにえなを見捨てたのではないかという、根も葉もない噂がたっていることも、惣右介は知っていた。
「その時、ちょうど山じい…総隊長から現世への指令が下ってね、こりゃ惣右介くんが任務をこなしつ、周りに実力を示せちゃう絶好の機会が巡ってきたな~って考えたわけよ」
「はあ…」
(どうやら、色々と考えて僕に指令を出してくれたみたいだな)
京楽は普段、仕事をろくにせず、ふらふらユラユラと瀞霊廷内を彷徨い、時には流魂街で道草を食べていたりするが、隊の内情はしっかりと把握している。
京楽は顔の晴れない隊士を見かけると、終業後に飲み屋に誘って酒を酌み交わし、彼らの心が晴れるまで愚痴や不満を吐き出させる。(実際、惣右介も"えな"の一件で彼に誘われ飲みに行ったことがあるが、1ミリも酔うことはなかった。惣右介はざるであり、とんでもない酒豪だということが判明した)
このような部下思いで思慮深い一面こそが、彼を隊長たらしめる所以なのかもしれないと惣右介は感心していた。
…もちろん、書類仕事を放棄してサボり歩く京楽には日々怒っているし、給料を貰っているなら真面目に働けと常々思っているが。
「虚についての詳しい情報はありますか?」
「あるよ~ほい」
京楽が軽い手つきで渡してきたのは、一枚の指令書。
ペラリとめくると、そこには小さな文字がびっしりと書かれていた。その細かな文字を目で追いながら、惣右介は情報が詰まったこの紙が持つ重みを感じ始めた。
ーーー
任務指令書
任務内容:虚の出現確認に関する調査及び討伐
発令日:○年○月○日
調査地点:現世定点4511番 北西
背景
■■年■月■日、■■国 ■■郡 控坐村にて虚の霊圧を検出。以降、駐在員との連絡が途絶。これに基づき、状況を調査し、必要な対応を行うことを目的とする。
任務期限
開始期限:■■年■月■日
終了期限:■■年■月■日
詳細事項
■■年■月■日、控坐村において虚の霊圧が検出されるも、姿は未確認。村内に虚の出現があることは確定しているが、具体的な位置は不明。
控坐村には約200名の村民が居住しているが、現在のところ虚による村民への被害は確認されていない。
■■年■月■日からひと月が経過した現在、現地の駐在員と連絡が取れず、霊圧も確認できない状況である。
任務の遂行にあたり、慎重な行動を求める。
駐在員の安否を確認すること。
ーーー
「これはまた…随分ときな臭いですね」
「でしょ?」
思わず眉をひそめ、惣右介は目の前の報告書を再確認する。
「詳細事項を見たところ、控坐村は村民の少ない小さな村ですよね?駐在員が居ない今、その状態で虚が出現したのなら村には甚大な被害が出ても良いはずです」
「ですが、一月が経った今でも村民に対する被害はない…と。虚が村から移動したとも考えられますが、可能性は低いですよね」
渡された書類の内容を頭に刻みながら、惣右介は温くなったお茶を口に含んだ。喉元を過ぎる苦味を味わいながら、いくつかの予測を立て、それに沿った作戦を組み立てていく。
思考の海に沈む惣右介を横目に見やり、京楽は明るい声色で言った。
「まっ、怪我しないで帰ってきなよ」
「はい」
まあ、やるべきことはいつもと変わらない。
死神としての業務を遂行するだけ。冷めたお茶を飲み干した惣右介は平然とそう考えていた。
次回
主人公無双因習村崩壊RTA