走者がガバったら(世界が)即終了チャート はーじまーるよー! 作:私は地を統べる
今回から次回にかけて捏造がかなり多くなります…。主人公が主人公だし、是非もないよね!
お気に入り、しおり、感想、評価、ここ好き、誤字報告ありがとうございます。ぜーんぶ嬉しい♡
アンケート回答もありがとうございます。票が均等になっている、どうすれば…
♡♡年♡月♡日(♡) 晴れ
控坐村に到着して早々、情報収集を始めたが、なんだかこの村はおかしい。
控坐村では、サクヤ様という神を崇める土着信仰が根付いており、その神託を中心に村が回っている。今の時代ならあまり珍しいことではないが、この村の異質さは、村人全員がサクヤ様を実際に存在するものとして扱っているところにある。見たこともない存在を「居る」と確信しその言葉に従っている様子は、信仰というよりも崇拝に近い。
村内の神社に足を踏み入れると、境内にいた巫女に声をかけられた。死神である僕が見えるほど高い霊力を持つ人間は珍しい。彼女はこの神社を管理する一族の者らしく、詳しい話を聞いたところ多くのことが分かった。
・サクヤ様とは村を守護する産土神
・サクヤ様に代々仕える一族から選ばれた「神託者」と呼ばれる存在が居る。
・サクヤ様の神託を無視すると、大きな地震が起きたり、飢饉が起きたりする。これを神罰と呼び、逆に、サクヤ様の神託に従うと村が潤う。
・サクヤ様の姿や、神託の具体的な内容は、村長と神託者にしか分からない。
そのサクヤ様とやらが今回の虚だろう。しかし、話を聞く限りサクヤ様はかなり昔から存在するようだ。いくら霊圧操作に長けているからと言って、それほど長い時間、死神の目を掻い潜ることは可能なのだろうか?グランドフィッシャーの件もあるが、グランドフィッシャーは死神側に存在の認知はされていた。
姿を確認されることもなく、長い年月を控坐村に居座っていられたそのからくりはなんだ?
追記
彼女以外にも僕を認識できる者が居るかもしれない。霊圧は極力抑えているが、曲光を使い行動したほうが良さそうだ。
♡♡年♡月♡日(♡) 曇り
コテコテの因習村だった…。
深夜、数人の村人が布に包まれた何かを抱え、山中へと向かって行くのを見た。不審に思った僕はこっそりと後をつけることにした。
山奥にある洞穴に到着すると、村人たちはその包みを洞穴の中へ投げ入れた。彼らが去った後、僕は洞穴内に入り、その包みの中身を確認すると、
─それは死後間もない人の遺体であった。
もしやと思い、鬼道で灯りをつけ洞穴内部を照らしてみると、洞穴内には大量の遺体が山積みになっていた。これほどの遺体があるにもかかわらず、整が一体も見当たらない。この状況から、これらの遺体全てが虚に捕食されたと考えるのが妥当だろう。
村が寝静まった頃を見計らい、詳しい話を知っていそうな村長に霊的アプローチを試みたが、まあー出るわ出るわ悪行が。
曰く、この村はサクヤ様の協力のもと、他所の村から金品を盗んでおり、その対価として人間を生け贄に差し出しているそうだ。
サクヤ様自身が地震を起こしたり、村の仕組みに疑心を抱いた村人を喰ったりすることで、村人にサクヤ様の恐ろしさを徹底的に植え付け、反抗と情報の流出を防いでいるらしい。
話を聞き出した僕は、その夜のうちに本堂へ忍び込んだ。
そこでサクヤ様と思われる虚の姿を確認した。最初は普通の整かと思ったが、虚特有のざらついた霊圧と、様々な魂魄を寄せ集めたような奇妙な霊圧を感じた。その霊圧は非常に微弱で、そのため尸魂界にも探知されなかったのだろう。
神託者と呼ばれる人物も確認できた。一見すると普通の人間の様だったが、その右手から虚の霊圧が漏れ出ていた。サクヤ様と別個体の虚かと思ったが、不可解なことにこの霊圧はサクヤ様と呼ばれる虚と同じものだった。
人と共生する高い知性を持ち、意図的に地震を起こせるほどの巨体。巨大虚か?推測するに、人間に寄生する能力と、自身の一部を分裂させる能力を持っているのかもしれない。
追記
村長は記換神機で記憶を消した。朝に様子を窺ったら「壁にケチャップが塗りたくられて萌え萌え♡」と話していた。
…僕が意志疎通を図るために赤い塗料で壁に文字を書いたことが影響しているのだろう。それにしても、何の記憶に差し替えられてるんだこれ。ケチャップは今の時代に無いよね?
♡♡年♡月♡日(♡) 曇り
疲れた。
虚の討伐は済んだ。
前日の夜、交流を続けていた巫女の彼女に村長が接触した。近いうちに何かが起こると判断した僕は、急いで準備を進め、本堂で張り込んだ。しかし、連日の徹夜の影響でいつの間にか眠ってしまったのだ。その間に虚が出現し、うっかりでは済まない状況になっていた。
本当に危なかった。あそこで良い感じに登場できたのは奇跡だ。涎とかついてなかったよね…?
初めて鑑化水月を使ってみたが、やはり強かった。さすがは僕の斬魄刀だ。
ただ、複製を生み出す際に、霊力を大量に消耗してしまった。まるで某派手忍者の影分身の術のような…僕でなければ動けなくなっていたかもしれない。とはいえ、込める霊力を調整することは可能らしい。今回は張り切って霊力をたくさん注ぎ込んでしまったと鑑化は言っていた。お茶目だね。もうこれっきりにしてくださいお願いします。
予想通り、虚の能力は生物に寄生するものだった。虚は自身の体の一部を対象に送り込み、それを介して対象を支配し、寄生する。さらに、その体の一部を用いて対象の魂魄を操ったり、改造したりすることも可能らしい。制約はあるだろうが、非常に強力な能力だ。
神罰と呼ばれていた地震は、虚が自身の触手を地中深くに埋め込み、それを遠隔操作し起こしていたものだった。土中から奇妙な違和感を感じて掘り起こしてみると、虚のものと思われる触手を発見した。直ぐに処理できたため地震の心配は無い。
駐在していた死神によってつけられた傷のおかげで、虚の能力に関する手がかりを得ることができた。彼の死は決して無駄ではなかった。
今後この虚が必要だと判断し捕らえることにした。使用した術は縛道の七十三「倒山晶」の応用で、対象を四角状の結界内に閉じ込め、それを収縮させて持ち運びを可能にするものだ。イメージ的には某呪い呪われ世界の獄門疆に近いが、あれほど強力ではない。結界の維持のために常に霊力を送り続けなければならないという難点はあるが、一日で考えたにしては使える。尸魂界に戻ったら改良しよう。
虚の討伐後、僕が一番頭を悩ませたのは、控坐村の今後のことだった。金品を強奪し、生計を立ていたこの村は、廃れてしまうだろう。それは因果応報と言える。しかし、この村だけが悪いとは言えない。人の弱さにつけこんだ虚に対して、藁にも縋る思いで屈してしまった村人たちも、被害者だった。運が悪かったとしか言いようがない。
村人に罰を与えることは無い。僕は調停者に過ぎず、何かをしてあげることもできない。ただ、目の前で泣き崩れる彼女に少しでも報いたいと思った。だから、僕は彼女に提案をした。
彼女自身がサクヤ様に成り代わるという提案を。
本当は、神社を燃やして「神は死んだ」とでも言わせようかと思った。しかし、そうすることで神という心の拠り所を失った村人たちがどのような行動に出るのか想像がつかないため、この方法は辞めた。
記換神機を用いて村人からサクヤ様の記憶を消してしまおうかとも考えたが、サクヤ様に関する資料や根付いた風習が数多く存在し、常識となってしまったそれらを忘れさせることで生じる弊害を考えると、得策とは言えない。
そもそも、数名ならともかく、村の規模で記換神機を使うとなると、村人同士で記憶の齟齬が生じる可能性も高く、現実的な方法ではない。
年端も行かない少女に重責を背負わせてしまった。僕たちが、僕が、もっと早く対処していれば。
後悔しても仕方がない。できる限りのことはしたのだから、後は託すしかない。
追記
罪が洗い流され、成仏することが出来たかもしれない虚。輪廻を回る筈だった魂。僕が捕らえたせいで、その可能性は無くなった。僕のせいだ。魂を弄び、その一生どころか、来世すらも奪い去る。非道な行いだ。僕がした行いだ。忘れるな。それを忘れるな。
♡♡年♡月♡日(♡) 晴れ
住みかにしていたこの洞窟とも今日でお別れだ。
明日、尸魂界へと帰還する。
帰還までのほんの数日間、僕は神託者へと成った彼女に軽いまじないを教えた。
邪馬台国の女王、卑弥呼は「鬼道」を駆使して国を治めたとされる。死神の僕を認識するほどの豊潤な霊力を持つ彼女なら、鬼道の一端に近い技を習得することも可能だと感じ、卑弥呼の統治を参考にするよう勧めたのだ。
僕が教えたのは、天候を占う術や自然災害の予兆を察知する術など、彼女の第六感を研ぎ澄ますためのごく簡単な鬼道の真似事だ。数日間でここまで術を使えるのなら、彼女は死神の才があるのだろう。尸魂界に来たら良い死神になれそうである。
ほんの気休め程度だが、それでも何もしないよりはマシだと思いたい。
…時が経てば神は淘汰される。人々は何かに縋ることをやめ、自分自身の力で新たな時代を作り出すだろう。せめてそれまでの間、彼女が正しい道を選び、より良い未来へと歩み続けられるように、僕は願っている。
♡♡年♡月♡日(♡) ■
父が、あんなに母を愛していた父がそんな裏切りをする筈がない。嘘だ。それに、これは、これは、綱彌代時灘と歌匡の話だ。どうして父が?何故?原作の修正力?いや違う、意識不明の重体。生きている。原作と違う。逸れている?いや、それともこの世界ではこれが正しい流れだった?分からない。分からない。どうして、僕のせいか?違う。違わない。これで良かった?
(文章の一部が滲んでおり、内容を読むことが出来ない)
《概要》
状況:藍染惣司が綱彌代時灘と斬魄刀での戦いの末、死亡。巻き込まれたと思われる綱彌代歌匡が意識不明の重体。
関係者:
綱彌代歌匡 時灘の妻。不貞行為の疑い。現在、意識不明の重体。
綱彌代時灘 藍染惣司を殺害。
証言:
綱彌代時灘は「妻が藍染と不貞を働いている場面を目撃した。それを見た藍染が逆上し、妻を斬り殺したため、やむなく返り討ちにした」と証言。
現在詳しい調査を進めている。
歪んだピースをはめ込むために、パズル自体が歪んでいく?
異物を受け入れるために、世界が正しく歪んでいく?
それともこれが、正しい形?