走者がガバったら(世界が)即終了チャート はーじまーるよー!   作:私は地を統べる

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(淫夢要素は)無いって言ったよね。ホモは嘘つき




弐頁

 

 ■■年■月■日(■) 快晴

 

 ヨン様スペックを最大限活かすためには今のうちから出来ることをやる。

 

 というわけで死神である僕の父に稽古をつけてくれないかと頼んだのだが、まだ早いんじゃないか?と渋られてしまった。(生まれて10年以上は経っているのだ、むしろ遅いくらいだと思うのだけれど…)

 何度も何度も頼み込み、ようやく斬・拳・走・鬼の指導をして貰う約束を取り付けた。父が居ない時は鬼道を使わないという決まり込みだが…

 とにかく、貴重な休みを使って僕に付き合ってくれるのはとてもありがたい。感謝を込めて一生懸命稽古に取り組みたいと思う。

 

 

 そうして始めた死神稽古だが、僕は開始早々ヨン様の身体スペックに驚くことになる。

 

 まず、竹刀を握ったのがつい数週間前だというのに、今では現役死神の父とまともに打ち合えるくらい成長したのだ。

 白打も父の拳を見極められるくらいにはなり、覚えた瞬歩を使い反撃をするようにもなった。

 

 もちろん父が手加減しているのもあるだろうが、だとしてもまともに訓練を始めて数週間でここまで成長するのはすごいと思う。(これは自画自賛にあたるのだろうか?)

 

 鬼道の才能もすごい。

 10mほど先の的─父が作った星的を木にくくりつけた簡易的なもの─目掛けて「破道の四 白雷」を唱えてみたのだが、僕の手から放たれた白雷は真っ直ぐと飛び、見事に的の中心を撃ち抜いたのだ!

 事前に霊力の込め方やコツを教えたとはいえ、初めて使用した破道を完璧に撃つのは珍しいと父も驚いていた。

 

 このまま練習すれば真央霊術院の特進学級に振り分けられるのは確実だろうと父からお墨付きをもらった。やったぜ!このまま頑張ろう。

 

 父との稽古が無い時は、入学試験の問題集を解く他に、身体作りの一環として腕立て伏せをしたり、腹筋をしたり、家の周りを走ったりと地道な努力もしている。

 そのお陰か最近筋肉がついてきたように感じる。

 ヨン様も優男に見えて腹筋バキバキの隠れ益荒男だったからな。背中に範馬勇次郎を出すためにも、もっと精進しなければ。*1

 

 

追記

父から真央霊術院についても説明して貰っていたのだ。書き忘れていた…

真央霊術院に入学するためには、年に一度行われる試験に合格する必要があり、この試験において優秀な成績を収めたものだけが特進学級である一組に分けられる。

因みに、入学する際の年齢は特に決まっていないそうだ。霊力があり心身ともに丈夫でやる気のある若者だったら歓迎!といった緩さらしい。まあ尸魂界じゃ年齢なんて有って無いようなものだし…仕組み的には自衛隊に近いのだろうか?

僕は一年後に行われる試験を受けるつもりだ。それまで沢山努力しよう。

 

 

 

 

 

 ■■年■月■日(■) 快晴

 

 父から真央霊術院で実際に使われている教科書を渡された。父が昔使っていたものらしい。

 原作で見覚えのある「破道の一 衝」から、みたことの無い鬼道まで書かれている。この教科書を読むたびに本当にBLEACHの世界へ転生してしまったのだなとしみじみ実感する。

 

 鬼道と言えば、先日放った白雷のお陰で、鬼道の詠唱の意味をなんとなく理解することができた。

 詠唱する(声に出す)ことで放つ鬼道のイメージを明確にし、そのイメージに合わせて霊力を放出する。そうする事で模範的で理想的な鬼道を放つことが出来る。声に霊力をのせ、放つ対象に届けるようなイメージを持つのがコツだ。

 …こうまとめて見ると鬼道の詠唱は自己暗示の側面が強い気がする。(これはあくまで僕の解釈)

 

 

 …話を変えるが、僕の父は五番隊の五席の席官に就いている。何か因果めいたものを感じて少しゾッとする。

 父は稽古の合間に隊の事を話してくれる。僕が死神になる頃には人員も体制も変わってしまっているのだろうけど、将来入隊するであろう五番隊の雰囲気を知れるのは、精神的に助かる。全く知らない場所よりはある程度知っている場所の方が良い。(父はガサツに見えてちゃんとするところはちゃんとする人なので、仕事内容に関する情報は全く話さない)

 

 

 

追記

少し気掛かりな事がある。

鬼道を使用する際、放たれた鬼道を包み込むように、()()が渦巻いているような気がするのだ。

 

…これはあくまで僕の想像にすぎないが、鬼道の根底には霊王が関わってるんじゃないだろうか?

例えば、鬼道の詠唱はこの世界(霊王)にこのようなものを使いますよと申請する祝詞、略拝詞の一種だと解釈したら?

考えすぎかもしれないが、この世界には霊王という意思が存在する。頭の片隅にでも置いておこう

 

 

 

 

 

 ■■年■月■日(■) 深夜

 

アイエエエ!?キョウラク!?キョウラク ジロウ サクラノスケ シュンスイナンデ!?

ぬわああああん疲れたもおおおおん!!フゥン!ホォン!ホォン!

 

(以下しばらく意味不明な単語が綴られている)

 

 

 

 …取り乱した。数刻前の事だけどまだ動揺している。

 

 

 今日は昼頃まで父と白打の稽古をしていたのだけれど、父は夜に職場の人と飲みに行くらしく、夕方頃に稽古を切り上げた。

 

 亥の刻*2だろうか?斬術の本を読み込んでいた僕の耳に戸を叩く音が入った。ツマミの準備─帰宅後飲み直すであろう父のためだ─をしていた母の代わりに、僕が父を出迎えようと戸を引いたところ、

護廷十三隊八番隊隊長の京楽春水がひょこりと顔を出してきたのである。

 

 あまりに驚いた僕はそのまま戸を全力で閉めてしまい、京楽さんの顔を引戸で挟んでしまった。引戸京楽引戸サンドイッチの出来上がりだ。*3

 

 突然の痛みに悶える京楽さんと、後ろで一連の流れを見ていた父の笑い声、騒ぎを聞き付け台所から駆けてきた母と、内心の動揺を隠せず呆然とする僕とで、我が家の玄関先はちょっとした騒ぎになったのだった。

 

 一先ず京楽さんを客間へと案内し、氷嚢を手渡しながら僕は誠心誠意全身全霊で謝罪した。

 

 京楽さんは軽く冗談を言い、笑いながら謝罪を受け取ってくれた。内心バクバクしていたのですごくホッとした。本当にすみませんでした。

 

 …しかし、初めて会ったネームドキャラがこの男とは。キャラ的には好きなのだが、如何せん、魂魄消失事件が起こった際にいの一番にヨン様のことを警戒した男だ。僕のことも見透かされるんじゃないかと気が気じゃない。

 

「いやー、君の息子くんは随分と出来た子だねぇ」

「お、京楽が男を褒めるなんて珍しいじゃねぇか!」

「イヤイヤ、ボクだって褒めるときは褒めるよ」

 

 父と京楽さんは随分と仲が良いようで、母の用意したツマミを食べながら軽快なテンポで会話を楽しんでいる。

 二人は真央霊術院時代の同級生だそうだ。そのため、職場以外の場では互いの立場を忘れて砕けた口調で話すらしい。いくら席官とは言えど、隊長にタメ口を使うのは…と思っていたが、そんな背景があるとは知らず結構驚いた。

 

 

 京楽さんに何故死神を目指すのか聞かれたが、急な質問で動揺してうまく答えられたか分からない。というか何を言ったのか全く覚えていない。

 

 京楽さんがすごいプレッシャーを感じさせてくるから、怖くて思考がまとまらなかった。だから頭の中で浮かんだ言葉をその場の雰囲気で適当に口にした。

 本当に怖かった。変なことを言ってしまったかもしれないと不安になってる。京楽春水本当に怖い。怖すぎてチビるかと思った。京楽春水マジで怖い。モウイヤ。

京楽さんとの問答中、前世の入社面接の記憶が甦ってきた。土壇場で志望動機が頭からとんで、面接官に溜め息をつかれたあの時の記憶が忘れろ

 

 

 まあ、その後は二人の会話に混ざり平和的に仲良く談笑をしていたのだが、京楽さんが突然こんなことを言い出したのだ。

 

「あと2ヶ月後くらいに真央霊術院の試験が始まるだろう?惣右介くん、それに応募しちゃいなよ」

 

huh?(ハァ?)(首をすくめる白黒の猫の画像)

 

 

 

 

 

*1
範馬勇次郎の盛り上がった筋肉が鬼の貌のように見えるのであって、範馬勇次郎が出るわけではない

*2
午後9時~午後11時

*3
主人公の自宅の玄関扉は4枚の戸で構成されている引戸(四枚建て)である。






稽古を終えて机に向かう藍染惣右介。
疲れからか、不幸にも京楽春水を引戸でサンドイッチにしてしまう。謝罪をしすべての責任を負った藍染惣右介に対し、被害者である、八番隊隊長京楽春水に言い渡された示談の条件とは…?


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