クオリティも大事だけど、自分が書きたいものを書くっていう初心に帰りたい…。帰りたくない?
と、いうわけで作者的にやりたい放題の今作です。
~聖堂(崩壊)内~
『aaaaaaaaaaaaaッ!!』
「ゼロワンでもそうだったけど…ッ!悪意ってのは厄介すぎるだろッ!なんだよこの滅茶苦茶な力はッ!?」
悪意に取り憑かれたベアトリーチェ。ジオウIIへ変身し、能力も進化して未来を見て先読みするが、攻撃が掠めるだけでもダメージを貰ってしまう。
隙を見て攻撃するも、ベアトリーチェは怯む様子を見せない。
「クソッ!……アイツの弱点はなんだッ!?せめてマトイ達がいてくれたら、もっと余裕を持てそうなんだけど…!!」
“なら、こっちも縁を頼ったらどうかな?”
声が響いたと思ったら、ベアトリーチェへ無数の弾丸が撃ち込まれ大きく吹き飛ばした。
そしてソウゴの前に5人の人影が並び立つ。
「君達は…。」
「こっちの世界では、パパって呼んだ方がいいのかな?」
「姫、私達は別の世界の人間だ。その呼び方は変なのではないか?」
「サオリ姉さん…。姫のいつものやつだから、本気にしないで」
「えへへ、でもこちらの世界にも私達っているんですよね?この人の娘として存在しているなら、実質私達も娘ってことでは…?」
「それは駄目。私達はこの世界の人間じゃない。だから、線引きはちゃんとしないと」
ソウゴの目の前に現れた“別世界のアリウススクワッド”が、こちらに向き直り話し掛ける。
「こっちの私達のお父さんだよね?私達はあのベアトリーチェがいた世界の存在だよ。詳しくは分からないけど、縁によって召喚されたみたい」
「ヤツとの因縁など反吐が出るが……喚ばれたからには力を貸そう」
「やっぱり私達はマダムとの縁を切れないんですね…。うわ~んっ!どうせ喚ばれちゃったんですから、この際トドメ差してやります~っ!」
「ヒヨリの言うことに賛成。2度と関わらなくていいように、ここで終わらせるよ」
「うん、こっちの私達は今幸せに生きている。私達みたいに嫌な思いをさせたくないし、させない。絶対に…!」
「えっと…状況がよく理解できないけど、君達はどうやってこっちの世界に来たんだ?それに、ある程度こちらの事を知っている様だけど…?」
「ふふっ…。私達にも分からないけど、まあここは不思議な事が起こったって思っておこうよ?ここは神秘が溢れるキヴォトス…。そんなこともあるんじゃない?」
「…よしっ!考えるのはもう止めたっ!取り敢えず、アイツを足止めしておいてくれ。その間に倒し方を見付ける」
アツコ(原作)の言葉に思考を放棄し、ベアトリーチェを倒すためスクワッドに協力を頼む。
スクワッドは各々了承し、ベアトリーチェの足止めに掛かる。
(よし、状況は少し好転した。スクワッドの皆が頑張っている間に決め手を見付けなきゃ…!)
ソウゴはベアトリーチェをよく観察する。しばらく観察しているとある事に気が付く。
(胸にライドウォッチが埋っている?)
ベアトリーチェの胸元にライドウォッチが埋まり、そこから無限とも言える程の闇が供給されていた。
「(一か八かだな…!)皆っ!一度集まってくれ!!」
「何か手が見付かったのか?」
スクワッドはベアトリーチェの前にスモークを焚き、ソウゴの元へ集まる。
「ベアトリーチェの胸元に何かあるのに気付いた?」
「あぁ、何か埋っていたな。そこから何かが供給されているように見えたが…」
「それが恐らくベアトリーチェを操ってる。だから、皆には隙を作ってもらいたいんだ」
「…そうすれば、何とか出来るんだな?」
「やってみせるさ…!」
「分かった。…いくぞッ!」
サオリの号令でベアトリーチェへ走り出すスクワッド。スモークが薄れ始めたところにサオリがベアトリーチェの顔にめがけて発砲する。
ベアトリーチェは顔を仰け反らせ弾を避けるが、回避に意識を割いたところへアツコとアズサが弾幕を叩き込む。
たまらず後退しようとしたその足へ、ヒヨリの狙撃による一撃が入り体勢を崩す。トドメにミサキによる砲撃が加えられベアトリーチェは膝を着く。
「今だッ!!」
ーサイキョーッ!フィニッシュタイムッ!
ジカンギレードとサイキョーギレードを合体させ、サイキョージカンギレードにすると、必殺技を作動させる。
ーキングッ!ギリギリスラッシュッ!!
「皆っ!離れてくれっ!」
サイキョージカンギレードを構えると、“ジオウサイキョー”の文字が入ったエネルギー刃が生成される。
スクワッドの面々が退避したことを確認し、ベアトリーチェのライドウォッチ目掛けて振り下ろす。
「…これでッ!終わりだァァッ!!」
『gyaaaaaaaaaッ!?』
ーズガァーンッ!!
一撃を受けたライドウォッチはスパークした後に、弾け飛んだ。後にはベアトリーチェが横たわっているが、その身体は粒子が立ち上ぼり消滅しようとしている。
それを見て、たまらず駆け寄るベアトリクス。
「ベアトリーチェっ!!」
「…あの人がこちらの?」
「…うん。ベアトリクスって名前で、俺の奥さん。とても優しい人だよ…。」
「そうだろうな…。何となくだが、分かるよ…。」
ベアトの涙に濡れる顔を見て、サオリは自分の知る悪辣なベアトリーチェにも、あんなに心を痛めてくれる人がいるのかと複雑な気持ちになる。
それは、こちらに喚ばれた際に見た彼女の心の叫びを知った事もあり、マダムも自分達と同様に弱さを持つ人間なのだと知ったからだ。
「ねぇ…?ベアトリーチェ…これから一緒に幸せになるんでしょ?なに消えそうになってるのよ…!そんなの許さないからっ!」
『…ごめんなさい。でも、これでいいのです。私は数えるのも億劫になる程の罪を重ねてきました…。今さら救われようなどと考えたのが間違いだったのです…。』
「そんなことっ!」
『…アツコ、サオリ、ミサキ、ヒヨリ、アズサ。貴女達はあの世界の存在ですね?』
「…そうだよ、マダム」
『アリウスの子供達には、本当に償いきれない程の過ちを強いてしまいました…。…本当に、すみませんでした…!』
「…その謝罪を受け取ろう。憎しみを抱いて生きていても、良い明日は来ないと教えてくれた人がいたからな…。」
『先生ですね…。良かった…貴女達が良い大人に出会えて。私は、これで……』
「ベアトリーチェ…?」
ベアトに抱き締められたまま、ベアトリーチェは懺悔し静かに終わりを受け入れる。
『……暖かい。ベアトリクス、貴女は私の光りです…。こんなにも人の心が、身体が、暖かいものなのだと教えてくれた…。こんなにも汚れきった私が最期に見付けた光り…。どうか幸せになって下さい…。』
「…っ!……なる、なるからぁ…!だから、貴女も一緒に…!」
『さようなら…。ありがとうございました…。私のーーー』
「あ…あぁ…!うぅ…っ!…ベアトリーチェーーっ!!」
淡い光の粒子となって、ベアトリクスの腕の中から消えるベアトリーチェ。その最期に見せた顔には穏やかな笑みと涙が浮かんでいた。
ベアトリクスは彼女の消滅を悲しみ、泣き続けた。声をかけられず、ソウゴがふと見上げた空には何処までも続く青空が広がっていた。
次回エピローグ。
スクワッドの面々が何となくこの世界の事を理解していたのは、キヴォトスという世界の崩壊を防ぐために働いた大いなる意思によるものです。
召喚時に知識を詰め込んでくる便利なシステムだなぁ。……某作品とは関係ないですよ?