最高最善を目指して   作:秋月 ヒカリ

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 こういうのは、ノリの良いやつが勝つってライダーから学んだ私に死角はない!(ないとは言ってない)


過去に跳んでしまった理由(上)

 ーー転生の間ーー 

 

 

 「え、ちょっと!なんでソウゴさんは過去に跳んでるんですか!?」

 「それは彼の願いと特典の力、そして精神性が関係していますね…。」

 「女神様!?なぜこちらへ!?」

 「少し、気になる気配を感じましたから」

 「ソウゴさんが気になったんですか…?」

 「安心なさい。貴女の想い人を奪う気はありませんから。ふふっ」

 「違いますよ…?違いますからね…?」

 

 ーー姦しくする事数分後。

 

 「…こういった事でからかうのは今後、しないで下さいね?女神様…?」

 「え、えぇ、分かりました…。」

 (ツムギさん、笑顔の圧が凄いです…。)

 「いい加減本題に入りましょう。ソウゴさんが過去に跳んでしまった理由を、知ってるんですよね?女神様」

 「はい、といっても一部推測の域を出ませんがね…。」

 

 それでも良ければ、と前置きしてから女神は語りだす。

 

 「まず確実なのは、彼の願いと精神性をあの世界(ブルーアーカイブ)が汲み上げた為です」

 「世界が?でも、そんな事って可能なのですか?基本的には我々、神が転生者を指定した時間、場所へ送り届ける事しか出来ないはずでは…?」

 「えぇ、その認識で間違ってはいませんよ。ただ今回の世界が、少しだけ例外があったということです」

 

 例外?と、女神の言葉に首を傾げ、考え込んだツムギに助け船を出す。

 

 「ツムギさん、あの世界には彼の居た世界とは決定的に違うものがあるでしょう?」

 「あ!神秘!神秘です!あの世界には、神秘が溢れてます!…あれ?でも、こちらの力に干渉出来る程のモノでしょうか?」

 「そこで、彼自身の願いと精神性が関係してくるのです。彼の願いは、最高最善のハッピーエンド。そしてその精神性は限りなく善であり、しかし混沌も持つ。その不安定さが上手く噛み合ってしまったのです」

 「…ソウゴさんは善き人です。彼は絶対に混沌には堕ちませんし、私がソウゴさんを導きます」

 

 ツムギは理解していた。ソウゴと出会い、話すなかで彼の内にある善性を、歪さを。

 だから、彼が魔王の力を望んだ時に不安になってしまった。この善き人が、いずれは堕ちてしまうのではないかと。過ぎた力を持てば、大なり小なりその在り方は変わってしまう、神も人もそこは同じだ。

 でも、彼はーーー。

 

 『俺を見守っていてほしい』

 

 こちらの不安を理解し、私を頼ってくれたのだ。他人に頼れる精神性を、他人を想いやれる心を彼は持っている。

 確かに、歪な部分もある。けれど、それは誰でも同じだ。きっと、私だって気付いてないだけで、そういった面はあるはずだ。だからーー。

 

 「私が、彼の友として彼を導きます」

 「…善き出会いがありましたね。貴女はきっと、私よりも良い女神になりますよ」

 「はわわ!?あ、ありがとうございます!?」

 (ちょっとだけ、慌てんぼさんなところがありますが、そこは成長に期待ですね。彼と共に…。)

 

 たった一人の人間が、彼女を変えた。私の知る彼女は、優秀ではあるが精神的に未熟な部分が強かった。このままでは、候補生止まりも視野に入れるべきかと考えてもいた。そうならないように、力を貸すつもりだった。

 それがたった一人の人間との出会いで、心が強くなった。少々入れ込みすぎている気もするが、それはそれとして喜ばしい事だ。でも、やはり少しだけーー。

 

 (ツムギさんを成長させた彼に、柄にもなく嫉妬してしまっている…。ふふっ。私にも、まだこんな子供っぽい感情があったんですね…。)

 

 別に、その在り方は特別でもなんでもない、普通の人間。されども、気付いたら周りに影響を与えている不思議な人…。

 

 (一度、機会があれば私も彼とお話してみますかね?あぁ、久しく忘れていました…。何かに、誰かに強く興味を持つという感情を。願わくばーー)

 

 彼が善き道を歩めますようにーー。




 キャラクターが勝手に動く…動く…。
長くなるので、上下回に分けます。
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