最高最善を目指して   作:秋月 ヒカリ

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 短いですが、本編更新…!年内までに新章へ行ければいいなと思っております…!

 それと、私の拙い作品へ評価や登録されてくれている皆様にはこの場を借りて感謝を!


ハッピーバースデー!!ユメ!!(中)

 ~クジゴジ堂~

 

 

 「そっか!ユメちゃん、仮面ライダーになることを決めたんだね」

 

 「はい!アンク君とホシノちゃんの三人で、頑張ろうってなりました!」

 

 「うへぇ~。ユメ先輩は一人だと、す~ぐ無茶や無理するし、何するか分からないからねぇ~?」

 

 『この手の奴は、想像できない事を平気でやるからな』

 

 「ひぃん!二人が辛辣だよ~!なんで~!」

 

 

 昨日は険悪な雰囲気を漂わせていたのに、今では穏やかな雰囲気でユメを弄るホシノとアンクに、ソウゴは笑みを漏らす。

 

 しばらく談笑していると、アンクが何かを察知し声を上げる。

 

 

 『ッ!!…おい、ソウゴ。この世界にはお前の周りにしか、ライダーはいないんだよな?』

 

 「ん?そうだけど…?」

 

 『……んで、怪人らしい怪人もエボルトって奴しかいないんだよな?』

 

 「その筈だけど…。まさか…!」

 

 『気のせいなら良いんだが、ヤミーの気配だ。しかもコイツは…カザリのか?』

 

 

 アンクはヤミーの気配を探知する事が出来る。

 

 しかし、この世界にはグリードはいない。エボルトがセルメダルを使って、クズヤミーを生み出した事はあったが…。

 

 

 「アンク、その気配を追えるか?」

 

 『ああ、任せろ。ユメ、ホシノ!行くぞ!』

 

 「おっけ~!先輩、行きましょう!」

 

 「うん!」

 

 

 四人はヤミーの気配を辿り、クジゴジ堂を飛び出した。

 

 

 ──所変わり、アビドス市街──

 

 

 「わったしは~♪最強の戦士~♪」

 

 「…ねぇ、止めてよそのクソダサい歌。私まで頭可笑しく思われんじゃん!」

 

 「はあ!?ダサくないが!?イケてるが!?あと、私は頭可笑しくないが!?」

 

 「ははっ!ウケる」

 

 「真顔でウケるとか言うなよ!?怖いよ!」

 

 

 ミクとマイの二人で買い出しに出て、帰り道である今し方にミクのオリジナルソングを否定したマイに切れ散らかすミク。

 

 そのまま言い合いながら歩いていると、前から青年が歩いて来ていた事に気付かず、マイがぶつかる。

 

 

 「きゃっ!」

 

 「おっと!…ごめんね?ちょっと考え事してて、ちゃんと前を見てなかったよ」

 

 「あ、いえ!こっちこそ、余所見してたし!すみません!」

 

 「怪我はないかい?」

 

 「はい!全然、大丈夫──」

 

 「…おい。マイ、こっちに来い」

 

 「は?一体なに……」

 

 「お前、何だ?見た目通りの人間じゃないよな?」

 

 「……へぇ?」

 

 

 違和感を感じたミクが、マイの腕を引き自身の後ろに下がらせる。

 

 更に青年への問い掛けに、青年は興味深そうに笑い、目を細めてミクを視る。

 

 

 「僕が人間じゃないなんて酷い事を言うね?なんでそう思ったのかな?」

 

 「当たり前の違和感を感じたからだよ。お前さ、ヘイローが無いよな?」

 

 「ん?あぁ、そうだね。だけどそれなら君も無いし、ほら?周りの人達も付いてない人はいるよ?」

 

 「……そもそもの話な?私は人間じゃないから、ヘイローは無い。それと、周りのロボット人間や動物人間にはヘイローは無い。あるのはマイみたいにキヴォトスの女の子だけだ」

 

 「……はぁ。もう面倒臭いから、いいや。そこの君?君の欲望、解放しなよ!」

 

 「っ!マイッ!!」

 

 「え?……う、あ、あああああッ!!」

 

 「マイッ!マイッ!!どうなってんだよ…?これ…!?」

 

 

 謎の青年はマイに向かって銀色のメダル……セルメダルを投げる。

 

 ミクは防ごうとするも、寸でのところで間に合わずにマイの額にコインの投入口の様なものが現れ、そこへ吸い込まれる。

 

 やがてマイが苦しみ出したかと思うと、身体をメダルが包み込みネコヤミーが姿を現す。

 

 

 「へぇっ!いきなり成長体になるなんて、驚いたな!やっぱり、神秘っていうのが関係してるのかな?」

 

 「お前ぇぇッ!マイに何したッ!」

 

 「別に?ちょっとその子の欲望を解放してあげただけさ。後はどうなるか……そこまでは責任持たないけどね?」

 

 「ちくしょうッ!マイを元に戻しやがれッ!」

 

 「それは出来ないかなぁ~。その子にはこれからセルメダルを集めて貰わないといけないしね」

 

 「知るかよッ!なら、力づくで…!?」

 

 『うるさいなぁ…。』

 

 

 青年─カザリは怪人態へと変化し、殴り掛かってきたミクの拳を受け止める。

 

 そのまま少し力を込めて、ミクを投げ飛ばす。

 

 

 「うわぁっ!?いっつつ…!」

 

 『はぁ…。取り敢えず僕は目的の一つは果たしたし、ここいらでお暇するよ。バイバ~イ』

 

 「ま、待てよ…!野郎…!」

 

 

 追いかけようとするも既に姿は無く、気が付くとマイも消えていた。

 

 

 「取り敢えず、ソウゴ達に連絡しなきゃ…!」

 

 

 ソウゴへ連絡し、詳細を伝え終えたミクはそのままへたり込んでしまう。

 

 

 (私は、マイを守れなかった…!あんなに近くに居たのにッ!ちくしょうッ!ちくしょうッ!)

 

 

 スマホを握りしめる手に涙が落ちるが、ミクはその事にも気付かずソウゴ達がやって来るまで、ずっと自身の無力さを呪っていた。

 

 

 (悔しいなぁ…。力が、欲しいよ…。ごめん……マイ…。)

 

 

 数分後、ソウゴとユメにホシノ(INアンク)が駆けつけて改めてミクから詳しい話を聞く。

 

 

 「ちっ!カザリの野郎…!アイツもこの世界に復活してたのか…!」

 

 「マイちゃん…。」

 

 「ごめん…。私が居たのに、何も出来なかった…!ごめんなさいっ!」

 

 「…ミク、君のせいじゃない。いきなり何も分からないのに、完璧に守ってみせるなんて事は出来ないよ。後は俺達に任せて、ミクは家に戻っていてくれ」

 

 「…分かった。マイを頼む…。」

 

 「うん!任せて!私達が絶対に、マイちゃんを助けるからね!」

 

 

 ミクは拳を強く握りしめて、己の感情を抑えながら頭を下げて走り去っていった。

 

 その後ろ姿をソウゴは心配そうに一瞥した後、ユメ達とマイの捜索に戻っていった。

 

 

 ───ミクを観察している気配に気が付かないまま。

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