最高最善を目指して   作:秋月 ヒカリ

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 過去に跳んでしまった理由の後編です。どうぞ!


過去に跳んでしまった理由(下)

 ~閑話休題~

 

 「さて、ツムギさん。話の続きをしましょうか?」

 「はい!よろしくお願いします!」

 

 少しばかりお互いに、考えに耽ってしまったため場を仕切り直す。

 

 「簡単に言ってしまえば、あの世界にある神秘と彼という存在が、ベストマッチしてしまったのが一番の理由ということですね」

 「えっと…先程の深刻さに比べて、随分と軽すぎませんか…?」

 「気のせいです♪…実際、ほんの少しの偶然と奇跡が重なっただけの話なのです。あの世界には神秘が有り、そして誰かの願いがあった…。それこそ彼と同じように、ハッピーエンドを心から叫ぶ願いが…。」

 「そんな偶然が…。」

 「彼の転生先として選ばれたブルーアーカイブ。これは本当に偶然選出されたものです。貴女も知っているでしょう?転生先は完全にランダム選出だと」

 「はい、存じています」

 

 転生場所はランダムに選出され、事前に各担当者へと通達される。なので、仮に転生先を望まれてもこちらは答えられないのだ。

 

 「ですが、これだけなら彼は所謂『原作』が始まる少し前に転生するだけでした。そうならなかったのは、もう1つの偶然…。」

 「転生特典ですか?」

 「そうです。仮面ライダージオウ。その能力は時空への干渉を可能にする。これにより、世界と彼の望む最高最善のハッピーエンドを迎えるために過去へと跳ばされたのです」

 「そんなことが…。でも、ここまで偶然が重なるともはや奇跡ではなく…。」

 「必然なのかもしれませんね…。」

 「ソウゴさん…。」

 (ここまでの偶然が重なると、もはやそれは必然となる…。彼と、かの世界が願うハッピーエンドは、もしかするととても苦しい道になるのかもしれませんね…。)

 

 神のみぞ知る…。そんな言葉があるが、神とて見透せないことはある。人智を超えていようとも、限界はあるのだ。

 

 「今は、彼の行く先を見守りましょう。きっと、我々の出会いでさえも、ともすれば必然なのかもしれないのですから」

 「…はい!私は私の最善を尽くします!何て言ったって、私は彼の女神候補生なので!親友なので!」

 「あらあら…。本当に、変わりましたね…。今のツムギさんの方が、前よりもとても魅力的ですよ?」

 「そんなこと言われると、恥ずかしいですよぉ…。女神様ぁ…!」

 「うふふっ、あらあらまぁまぁ」

 

 本人の預かり知らぬ所で、姦しいやり取りがありつつも、その本人はというとーーーー。

 

 「何でだよぉ~!?」

 

 薄暗い牢の中で声の限り叫んでいた。

 

 「喧しいぞ!不審者が、我等に拷問に掛けられないだけでも奇跡なのだ!感謝しろ!!」

 「いや、拷問を受けないのは有り難いけど!あの会長さんは、牢屋に入れろって言ってなかったじゃないか!?」

 「会長はお優しいからな。だが、私は違う。あの方を御守りするため、貴様のような得たいの知れない者を野放しになどしない。それが、私が自身に課した聖女バルバラとしての在り方だ」

 「(現状が)最っ悪だぁ~!?」

 ドヤ顔染みた表情で此方を見下す、聖女バルバラ。

 ソウゴの受難は続く。

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