──クジゴジ堂──
年末。各学園に散っていた娘達が実家に戻り、家族団欒の時を過ごして……
「お父さん、お母さん。それに、シロコンビとミサキ……正座」
「あ、あのね?アツコ?本当に悪かったとは思ってる……」
「あれ?聞こえなかった?……正座」
「はい…。」
過ごしていなかった。アツコの他に、アズサにヒヨリ、サオリは腕を組んで両親とシロココンビ、ミサキを正座させている。
「何で正座させられてるか、分かるよね?」
「えっと…アビドスで色々と起こってたのに、情報共有しなかった事です…。」
「しかも、なんかいっぱい人が増えてるし…!家の家族の許容力ハンパなさすぎでしょう!?私も人の事は言えないけど…!」
「そうだぞ父さん、母さん!ロイミュードという、機械でありAIとは違い、感情や思考が自己完結している存在なんて、私からしたらロマンの最たるものなのに!ズルい!」
「さっちゃんは少し黙ってて」
「サオリ姉さん、あちらで私とミクさんと一緒にお話してましょうね?」
「?、分かった!」
なんだろう…サオリが純粋通り越して、実家に居た時より幼くなってるように見えるのは気のせいか…?
いや、元々素直で好奇心の強い娘だったけども。
「だいたい母さん達がついてて、何で誰も連絡しないんだ…。父さんだけなら兎も角…。」
「アズサ…?」
「そのぉ…何というかな?結構な頻度で色々と起こってて、その度に対応に追われて私達もそのまま…みたいな?」
「ヒイロ母さん…すっかり私のお母さんみたいになっちゃって…。」
「んなっ!?私はマトイ程抜けてはいないぞっ!」
「だから何でいつも、私を落ちに使うんですか!」
「マトイさんは、こう…包容力がありますから?」
「フォローするなら、せめて疑問系は止めて下さいよ…タツキさん…。」
なし崩し的にいつもの雰囲気になりそうだったので、アツコが手を叩き仕切り直す。
「はいはい!お母さん弄りはその位にして、いい加減話を戻すよ?ちょっと前のブラッドスタークとかいう奴の事とか、知ってる事をちゃっちゃと吐きなさい」
「分かりました…。」
それからはなるべく分かりやすく、要約しながらソウゴ達は説明を始めた。
黒服の居候と地下の事、ライダーの力に目覚めた子達の事、ブラッドスタークの事、シロコの事、ミクの事等々…。
聞き終えた娘達の反応は……
「「「「大事な事だらけじゃない!ちゃんと逐一教えなさい!お馬鹿達っ!」」」」
「はい!本当にすみませんでした!」(正座組一同)
「はぁ…。まぁ、今度から気を付けてくれたらそれでいいや…。」
「父さん、母さん、報連相は大切な事だぞ?気を付けてね?」
「怒ったらお腹が空きましたぁ~…。ママ、久し振りにママ達のご飯食べたいです~…。」
「父さん!父さん!そんな事より、私の造ったガンダムを見てくれ!」
その後、解放された皆+家の住人皆で鍋を囲い無事に年末を過ごした。
寝る時には、娘達の甘えん坊スキル全開のおねだりに負け、ソウゴは娘達に囲まれて妻達には拗ねられましたとさ。
おまけ
・Gは元気のG
サオリに引っ張られて、家族全員家の裏庭に出て何なんだと頭を捻っていると、サオリがコントローラーの様なものを取り出してスイッチを押す。
すると、何もなかった筈の空間に2mちょっとはあろうかという人型が浮かび上がる。
「さあ!皆見てくれ!これが私のロマンを形にしたものだ!」
『何かガンダムおるーーー!?』
現れた人型……ガンダムの姿に一同は驚愕の声を上げる。
「え!?何、何で何もなかったのに急に現れたの!?」
「ふっふっふ…!それはなミサキ…ミラージュコロイドを散布してたからさ!」
「ワケワカンナイヨッ!?」
「わーっ!とーさま!ガンダムです!ガンダムですよ!」
「あれ?メグリってガンダム好きだっけ?」
「ミサキ姉さまと一緒に見てて好きになりましたっ!」
「よーし。そんな可愛いメグリには今度、専用機造ってあげようね~!」
「わーいっ!」
「妹に何てもんプレゼントしようとしてんだ!?」
ちなみにサオリの持ってきていたガンダムは、Zガンダム3号機だったそうです。
・お年玉
「明けましておめでとうございます」
『明けましておめでとうございます!』
慌ただしい年末から新年を迎え、ソウゴの挨拶に続いて他の皆も挨拶を返す。
そんな中、子供達は朝からそわそわと落ち着きなくしていた。
「じゃ、子供達にはお待ちかねのお年玉タイムだ!大事に使いなさい?」
お年玉を配り、ほくほく顔ではしゃぐ子供達を見て大人組はほっこりしていた。
「でも、本当に良かったのかな?私達までお年玉貰っちゃって…。」
「アイは心配性だなぁ。日頃から本当の家族みたいに接してくれてるのに、変に遠慮する方が逆に悪いって!」
「アイの気持ちは良く分かるけど、これに関しては私もマイと同じ。…寧ろ、アツコ達と同じ様に分け隔てなく扱ってくれて、本当の家族みたいで私は嬉しい…。」
「マイ、ミイ…。…そうだね。その通りだ、えへへ♪」
((はぁ~…。家のアイは照れ笑いしてる時がマジ天使過ぎて癒される…。))
遠慮気味に感じつつも、家族として見てもらえている事に喜ぶアイマイミイ。別の所では…。
「ん、貰ったお年玉でサイクリング用品を買う!」
「ん、私は貯金する。チロコは散財し過ぎ。少しは私を見習うべき」
「ん!私も貯金はしてる!でも、お金は使う時には使わないと経済は回らない!」
「ふっ…。」
(イラッ!!)
「「ん~!!」」ペチペチペチペチペチ…!
下らない事で喧嘩しだす者もいた。
「お年玉、何に使おうかな。半分は貯金して、残りでハナコと初売りにでも行こうかな?」
「アツコ、それならヒフミとコハルも誘わないか?どうせなら、いつものメンバーで行こう?」
「いいね。ふふっ♪楽しみ♪」
「あ、なら私も一緒に言っていい?初売りに行きたいのと、アズサの話してたヒフミちゃんに興味が湧いちゃって」
「なら、折角だし姉妹皆で行かない?友達を紹介したいし」
「えへへ、嬉しいですね、幸せですね~♪お年玉も貰えて、新しい友達も新年から増えそうです♪」
「私も構わないぞ。メグリはどうする?」
「あ、私はユメお姉さんとホシノお姉ちゃんにミクちゃんで初詣に行く約束をしてるので!お姉ちゃん達で楽しんで来て下さい♪」
「なら、何かお土産買ってくるね?」
姉妹達も各々予定を立てて和やかにしている。
「此処には子供達の笑顔が溢れている。今年も…いや、これからもこの笑顔を守れたらいいな…。」
「守れますよ…。貴方には私達が付いていますもの」
……ブルーアーカイブの世界に転生してしまった、絆 ソウゴには時の王者としてキヴォトスを救う使命を背負っていた。
その未来は最低最悪か、それとも最高最善か?それは未だ、未確定のお話。
だが、彼に寄り添う六人の王妃とその子供達。そして、彼らを支える仲間達がどんな困難もきっと退ける事だろう。
祝え!彼らの歩むであろう、最高最善の未来を!その未来を掴む事が出来た時、彼は……おっと、これより先は未だお話すべきではありませんね。
では、皆様!良い新年を!