・・・でも、出てくるまでに天井を突いてくるのは痛いって・・・・・・。ネルまでは引けないかな・・・。
本編どうぞ!
~アビドス郊外~
「いやー?!やめてー!?娘に襲われるーー!!」
「大丈夫。もちろん私は初めてだけど、初めてが外で他人に見られながらという特殊な状況で、そのすべてが最高のスパイスになってる。・・・きっと最高にハイになれる」
「ならんでいい!!第一、お前は娘!俺は父親!再三言ってるだろう!?」
「・・・?当たり前のことを何度も言われても・・・」
「お前が言わせてるんだよ!?」
「ん。好きになったものは仕方がない。・・・パパ?娘の成長を確かめて・・・?」
「ストーーーーーーーープッ!!トマーーーレェッ!!」
「ふぎゅっ!」
もう少しで18禁指定の作品になってしまうかというところで、先生が最後の力を振り絞り間に入りシロコを押し退ける。
「ん?そういえば、あなたは誰?」
「この空気の中でそれ聞くの!?」
「挨拶と自己紹介は大事だよ?パパがいつも言ってた!」
「そうだねぇ!お父さん、いつもそう言ってたよねぇ!?なんでそれをすっとばすかなぁ!?」
「ソウゴさん!いったいお子さんに、普段どんな教育をしているんですか!?」
「普通の教育ですよ!」
「うん、パパはいたって普通の教育をしている。ただ私がそのすべてを破壊しているだけ」
「・・・ソウゴさん、子育てって大変なんですね」
久しぶりの登場のためテンションが思いっきり、変な方向へ振り切っているシロコ。
先生は砂漠での疲労とシロコの相手にパーフェクトノックアウト。ソウゴとワカモにこうなった経緯を聞き「そんな大変な状態なのに、何してるの!」と先生を甲斐甲斐しく介抱するシロコを、ソウゴとワカモは理解できないものを見る目で見る。
ややあってある程度復活した先生を、シロコが背負いアビドス高等学校へ向かい歩き出す。
先生は終始、シロコの急なまともな対応に目を白黒させていた・・・。
~アビドス高等学校~
「ただいま」
シロコが先生を背負ったまま、先に扉をくぐり中に入ると出迎えたセリカが固まる。
「おかえり、チロコせんぱ・・・い?うわっ!?何っ!?そのおんぶしてるの誰!?」
「わあ、チロコちゃんが大人を拉致してきました!」
「拉致!?もしかして死体!?チロコ先輩がついに犯罪に手を・・・!!クジゴジ堂のみなさんになんて言えば・・・!!」
「みんな落ち着いて、速やかに死体を隠す場所を探すわよ!体育倉庫にシャベルとツルハシがあるから、それを・・・」
「・・・・・・」
普段暴走している自覚はあるが、こうも好き放題言われると流石にショックを受けるシロコ改めチロコ。
静かに先生を下ろすと少し拗ねながら口を開く。
「いや・・・普通に生きてる大人だから。うちの学校に用があるんだって」
「えっ?死体じゃ、なかったんですか・・・?」
「拉致したんじゃなくて、お客さん?」
「そうみたい・・・」
それまでダウンしていた先生が、ここで復活して元気に挨拶をする。
「先生、復っ活!!やあ、アビドスのみんな!私が最近キヴォトスへ赴任した、アイナです!よろしくね!」
「わぁ、びっくりしました。
「本当にそうですね・・・でも来客の予定ってありましたっけ?あれ?そういえば、さっき先生って・・・」
「ふふんっ!「シャーレ」の顧問先生です、よろしくね!」
「「「!?」」」
「・・・え、えぇっ!?まさか!?」
「連邦捜査部「シャーレ」の先生!?」
「わあ☆支援要請が受理されたのですね!良かったですね、アヤネちゃん!」
「はい!これで・・・弾薬や補給品の援助が受けられます。あ、早くホシノ先輩達にも知らせてあげないと・・・」
「・・・あっ!今日は支援してくれてる企業のところに、先輩達みんなで出掛けてるの忘れてた・・・!ちょっと電話してくる!」
「あ、セリカちゃん!行っちゃった・・・」
ーダダダダダダダダッ!
「じゅ、銃声!?」
「!!」
銃声に反応し、窓から外を覗くとヘルメットを被った人影が見える。
「ひゃーっはははは!」
「攻撃、攻撃だ!!奴らはすでに弾薬の補給を絶たれてる!3年の連中も今はいねぇっ!襲撃だ!!学校を占領するぞ!!」
ータタタタタタタタッ!
「わわっ!?あれは、カタカタヘルメット団のようです!」
「あいつら・・・!!性懲りもなく!」
「先輩達に電話してきたよ!途中銃声が聞こえたから、襲撃のことを伝えたらすぐに戻るって言ってた!」
「なら、先輩達が戻るまでは絶対に学校を守るよ。幸い、先生のおかげで弾薬と補給品は十分。それに・・・」
「俺もいるからね」
「微力ながら、私もいます」
「「「ソウゴさん!?・・・と誰?」」」
「ん、ワカモさん。パパが直々にスカウトしたんだって」
「ワカモって、もしかして・・・」
「なにはともあれ、ソウゴさんがスカウトされた方なら背中を任せるのに問題はないですね☆」
「そうね!頼りにしてるわ、ワカモさんっ!」
「・・・やはり、ソウゴさんの信頼は凄まじいですね。・・・はい、このワカモ、皆さま方のご期待に全力でお応えしましょう!!」
「私はオペレーターを担当します。先生はこちらでサポートをお願いします!」
「OK!よろしく、アヤネちゃん!・・・じゃあ、みんな!出撃!!」
「「「「「「了解ッ!!」」」」」」
~アビドス高等学校 校門付近~
「へっ!奴らぜんぜん出てこねぇっ!!やっぱり物資が底突いてんだ!!今なら・・・」
「今なら・・・なんです?」
「・・・へ?」
ーダアァアアアンッ!!
一直線に校門へ突撃していたヘルメット団の一人の言葉に、いつの間にそこに居たのか真横から銃弾を相手の頭に叩き込むワカモ。
突然、倒れ伏す仲間に思考が追い付かず固まるヘルメット団へ銃を肩に担ぎ、狐面の奥で瞳を紅く輝かせながら告げる。
「「シャーレ」としての初仕事・・・というより、あの子達に、誰かに頼られたのです。・・・必要とされたのです。あなた方に恨みはありませんが・・・絶望があなた方のゴールです。さあ・・・・・・」
ーここからが、ハイライトですッ!!
「・・・ワカモさん、強すぎない?」
「わあ☆人が、ぽんぽん飛び交ってます!凄いですねぇ!」
「うんうん。ワカモちゃん、はりきってるなぁ。よし、俺たちも行こうか!」
「ん、蹴散らす!」
ワカモちゃんが一人でヘルメット団を蹂躙していく中に、俺たちも飛び込んで行く。
シロコやノノミちゃんは実力を知っているし、稽古もつけたことがあったので心配はしていなかったが・・・セリカちゃんもかなりの実力を持っているようだ。
アヤネちゃんも、的確にこちらが欲しいと思ったタイミングで支援を入れてくれる。・・・ホシノちゃん達、良い後輩を持てたな。
「なにボケッとしてやがるッ!!絆 ソウゴ!!テメェの首にはデケェ金が懸かってるんだッ!!その首、もらっ・・・・・・」
「どうせ狙うなら、もっと静かに気配を消して狙いなさい」
「っ!?きゅぅ~・・・」
「はぁ~・・・。慕ってくれる子も多いけど、最近は裏社会での俺に対する扱いがだいぶ露骨になってきたなぁ・・・」
「パパっ!!大丈夫っ!?」
「大丈夫だ!そっちは?」
「こっちもほぼ片付きました~。本日のMVPは、ワカモさんで決定ですね!」
「凄いのよ、ワカモさん!どんなに囲まれようが、死角から狙われようが的確に避けて撃っての大立回りっ!!もう私、ファンになっちゃった!」
「セ、セリカさん・・・!褒めてくださるのは大変嬉しいのですが、その、恥ずかしいのでもうその辺りで・・・!」
「いいえっ!こんなもんじゃ、ワカモさんの凄さをちっとも伝えられないわ!他にはねえ・・・!」
「誰か、セリカさんを止めてくださ~~いっ!」
セリカとワカモを除く全員は思った。その凄い凄いと絶賛するワカモを、こうまで狼狽えさせるセリカの方が凄いのでは?と。
セリカの興奮具合に圧倒されていた中で、いち早く我に返ったアヤネがセリカを落ち着かせるまで、暫くワカモの羞恥プレイは続いた。
閑 話 休 題
『カタカタヘルメット団残党、校外エリアに撤退中!』
「わあ☆余裕の勝利でしたぁ!」
「あははっ!どうよ!思い知ったか、ヘルメット団め!ね、ワカモさん!」
「そ、そうですね・・・。うぅ、まだ恥ずかしいですぅ・・・」
『皆さんお疲れさまでした。学校へ帰還してください』
『皆お疲れさま!私の指揮なんて要らなかったね!』
「いや、先生の指揮はお世辞抜きに助かってたよ。戦闘しながら回りを完全に把握するのは、やっぱりどうしても穴ができるからね」
「はい。あなた様のおかげでこのワカモ、いつもよりも遥かに実力以上の力を発揮できました。ありがとうございます、あなた様」
『あ・・・。えへへ、そう言ってもらえると、嬉しいな・・・!じゃぁ、皆!最後まで気を付けて帰ってきてね!』
照れ隠しのようにそう告げた先生の声に、俺たちは返事を返して学校へ戻っていった。
なにはともあれ、こうしてアビドス出張の初戦は無事に勝利を納めたのだった。
うちのワカモは、いつもの服が黒から白に変わりスカートは膝上までの長めの物に換えている。胸にはシャーレのロゴが刺繍されている。(ちなみにスカート丈を長くした理由は、一目惚れした先生と、一番に自分を認めてくれたソウゴに、はしたない格好と思われたくないため)