最高最善を目指して   作:秋月 ヒカリ

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 感想でもらったちょっとした疑問で、本編の補足を。

・ワカモは戦闘時以外は仮面を外しています。理由はオン・オフの切り替えと、先生にいつも素顔で接していたいという乙女心的なやつです。

・セリカがワカモを翻弄しているのは、原作と違いこの作品では信じられる大人がいることを知っていて、ある意味一番純粋な子であり、自分の気持ちに正直に生きているからです。

・この作品のホシノとオリキャラのアイは、後輩ガチ勢なので自分のことはそうでもないですが、友人や知人、後輩になにかあると臨戦します。


 そんな感じで今回のお話を投下します!

 あ、あと後半ちょいシリアスです。


ヘルメット団さん?ちょっとお時間、頂きますね?

 ーアビドス勢移動中......。

 

 

 アビドスの生徒達+シャーレは現在、ヘルメット団を絶版に追い込むためにソウゴがオーロラカーテンを使い運び込んだ大型戦闘車両で移動している。

 

 移動と攻撃支援、オペレート機能・・・なんでもござれの特殊車両だ。え?何でそんな物を持ってるかって?ヒントはサオリが所属している学園とだけ、言っておくよ。

 

 

 「そう言えばさ、生徒会は分かるけど対策委員会ってなんなの?」

 

 「あれ?説明してませんでしたっけ?」

 

 「ああ~・・・。忘れてたかも?」

 

 「まあまだ到着までに時間ありそうだし、簡単に説明しておくね。先生はアビドスの現状って把握してる?」

 

 

 先生にマイが尋ねる。それに対し、先生は顎に手をあてて少し考えてから答える。

 

 

 「・・・確か、昔は凄く大きな自治区だったけど、今は砂漠化が進んでいて人も随分居なくなったとか・・・」

 

 「うん。概ねそう、合ってる。でも2年前にソウゴさん達がアビドスに来てお店を開いてくれてから、アビドスの衰退はすっごく緩やかなものになった。実は人口も少しずつ戻ってきてるんだ」

 

 「ソウゴさんがキヴォトスで一番信頼されているってリンちゃんが言ってたのは、過大評価じゃなかったんだね・・・」

 

 「いやいや!俺はただ、自分の好きなようにやってるだけだって!その結果偶然が重なって、今があるだけ!俺は大したことは本当に何もしてないから!」

 

 「あ、ちなみに先生?ソウゴさんって無自覚系なんで、この発言も無視していいよ~」

 

 「ああ~・・・何となく言いたいことは分かるよ」

 

 「・・・マイちゃん?先生?」

 

 「で、今では色々あって支援してくれる企業もできて、少しずつ盛り返してきてるところってわけ!」

 

 「なんで俺って軽く扱われがちなんだろう・・・」

 

 「ダディ、モテる男って辛いね?」

 

 「今そんな話してたかなぁ!?ミサキ!?」

 

 「「パパ/おじさんは奥さんがいるからって、油断しない方がいい。割りとガチで」」

 

 「シロコ達まで!?」

 

 

 実際、ソウゴ本人がどう認識しているかは知らないが、アビドスに限らず、ソウゴが絡んでいるからという理由で助けられている自治区や人などは多い。

 

 しかもキヴォトスは基本的に、うら若き女の子達が運営する学園都市。・・・みなまで言わずとも、後はご想像にお任せしたい。

 

 ・・・しかし、同様にそれを面白く思わない者達も多い。

 

 その結果、裏社会ではソウゴの抹殺を企てている組織もあるほどである。仮にもし、ソウゴが失われた場合、現段階では先生に何かがあった時よりも悲惨な未来がキヴォトスには待っているだろう。

 

 

 「とまあ、こんな感じでちょっと前までは考えられないくらいに、うちらも余裕ができてさ?以外と普通の学生をやらせてもらってるわけ。で、それでも緩やかに衰退していってるのは現実としてあるわけだから、余裕が出来た分、アビドスをもっと盛り返そうとなって出来たのが・・・」

 

 「対策委員会?」

 

 「そ。今年は期待の新入生が二人もいるからね。うちら3年はこの子達の未来を守るために、うちらにしか出来ないことを生徒会としてやってるわけ」

 

 「な~る・・・だから、あの二人はあんなに気が立ってるんだね?」

 

 「まあ、あの二人は特別後輩に対してガチ勢だからねぇ・・・」

 

 

 チラリとホシノとアイを流し見る先生とマイ。そこには・・・

 

 

 「潰す潰す潰す潰す潰す潰す潰す潰す潰す潰す・・・」

 

 「・・・」←(無言で装備を何度も点検し、今にも爆発しそうな程の覇気を纏うアイ)

 

 「・・・流石に手加減はするよね?」

 

 「保証はできないかな~?・・・二人ほどじゃないけど、うちも結構キテるから」

 

 (あ、マイちゃんって激情家さんだったか~・・・)

 

 

 先程までにこやかに会話していたマイが、急に真顔でそう告げてきたので、先生はそっと目を逸らした。

 

 

 「俺も最近はアビドスに帰れてなかったから、詳しくは知らなかったけど、どうやら盛り返してきているアビドスをよく思わない連中がいるみたいでね?今回のような小競り合いがかなりの頻度であるみたいなんだ」

 

 「だから、支援してくれる企業だけでは物資が足りなくなってきた、と・・・」

 

 「どうやらそうらしい。いくら企業とはいえ、無限に物資を支援出来るわけじゃないからね」

 

 『そろそろカタカタヘルメット団のアジトがあるとされるエリアに入りました!みなさん、用意を!』

 

 

 運転席のアヤネちゃんがスピーカーを通して伝えてくる。その声に反応して、即座に立ち上がったのは・・・

 

 

 「うへぇ~・・・ここが祭りの会場かぁ~・・・」ジャキッ!!

 

 「イライラするんですよ・・・。あの目障りなヘルメット共・・・。カチ割ってやったら、少しはスッキリしますかねぇ・・・?」パシッ!パシッ!

 

 「皆~・・・?手加減はしてね~・・・?」

 

 

 言葉は間延びさせているが、眼光は鋭く愛銃を手に強く握るホシノ。

 

 特殊警棒を手の平に何度も打ち付け、苛立ちを隠さないアイ。

 

 殺伐とした空気の中で、先生は頑張って声を掛けた。ちょっと泣いていたのは秘密だぞ☆

 

 

 ~カタカタヘルメット団 アジトテント内~

 

 

 「くそっ!!なんなんだよ!あの狐女ッ!!」

 

 「絆 ソウゴもいたし・・・。そもそも、奴らの物資は底を突いてたんじゃなかったのか?」

 

 「間違いないって!!スポンサー(・・・・・)がハッキリそう言ってたし!!」

 

 「ならなんであいつら普通に戦えたんだよっ!」

 

 「知るかよっ!」

 

 

 襲撃に失敗し、敗走してきた団員達はアジトのテント内で治療と愚痴を吐いていた。

 

 スポンサーに聞いていた情報との食い違いにより、手酷い反撃を受けたのだ。愚痴の一つも言いたくなる。

 

 そうしていると、にわかにテントの外が騒がしくなる。

 

 

 「ちっ!なんだ?やけに外が騒がしい・・・」

 

 「た、大変だっ!!」

 

 

 外を確認しようと一人が立ち上がろうとしたところで、外から団員の一人が血相を変えて飛び込んできた。

 

 

 「ど、どうしたんだよ?」

 

 「アビドスだ・・・」

 

 「あん?」

 

 「アビドスの連中が!攻め込んできたんだよ!!」

 

 「なッ!?」

 

 

 ードォオオオオオンッ!!

 

 

 「ひっ!?そんな・・・もうそこまで来たのか!?」

 

 「オラァッ!!出てこい!ヘルメット共ッ!!」

 

 「そのヘルメット、カチ割ってやるッ!!」

 

 「・・・なんか、あの二人見てると私たちの方が悪者に見えてくるんだけど・・・?」

 

 「「ん、これが弱肉強食の理・・・。勉強になる!!」」

 

 「チロコ先輩もヨワコ先輩も、めっ!あれは真似しちゃいけません!」

 

 「「は~い、セリカママ~!」」

 

 「誰がママかっ!」

 

 

 テントの外は、まさに阿鼻叫喚の地獄だった。

 

 アジト内の弾薬庫や、物資の貯蔵庫は念入りに潰され、警棒を持った女にある者はヘルメットをカチ割られて倒れ、またある者はピンク髪の女にショットガンで射たれ、盾でシバキ回されている。

 

 その二人の取りこぼしを、漫才をしながら片手間に処理していく他のアビドス勢。

 

 

 「は、ははは・・・。なんだよこれ・・・」

 

 「私たちのアジトが・・・」

 

 「あ・・・虎の子の戦車まで・・・。まだ一度も使ってないのに・・・」

 

 「終わりだ・・・。全部・・・」

 

 

 燃え盛るアジトの炎を、膝をついて呆然と見る団員たちは気が付くと囲まれていた。

 

 

 「さて、と。・・・君たちさぁ、私たち3年が留守の間に後輩たちに手、出したらしいじゃん?」

 

 「え・・・でも、結局は一方的にボコられて終わり・・・」

 

 「黙れ。今はこっちが喋ってるだろう・・・カチ割るぞ?」

 

 「ひいっ!?」

 

 「アイ?そろそろ、いつものアイに戻って?ソウゴさん見てるよ?」

 

 「・・・はっ!?私は何を・・・?」

 

 「ああ~・・・君たち?ちょっと聞きたいことがあるんだけど、いいかな?」

 

 「き、聞きたいこと・・・?それを話したら、死なずに済むか・・・?」

 

 「(めっちゃ怯えてる・・・!)だ、大丈夫。そもそも、命は取らないから!」

 

 

 いくら悪さを働いたとはいえ相手は子供。こうも怯えられると、胸が痛い・・・。

 

 

 「君たちの裏には、誰か雇い主がいるよね?それを教えてくれる?」

 

 「な、なんでそれを・・・!?」

 

 「これだけの設備と、物資。それに、君たちの装備類・・・失礼だけど、これだけの物を君たちだけで用意できるとは思えない」

 

 「・・・」

 

 「これを用意し、君たちを操った奴がいるはずだ。それを教えてくれ」

 

 「む、無理だ・・・」

 

 「はあ!?あんたねぇ!状況分かってんの!?そんなこと言える立場にいないでしょ!今っ!」

 

 「無理なんだよっ!それを言ったら、私たちは消されるっ!」

 

 

 セリカが団員の返答に噛みつくが、消されると言う言葉に息を飲む。

 

 

 「消されるって・・・!そんな冗談・・・」

 

 「そういう奴らなんだよ!私たちのスポンサーはッ!!」

 

 「・・・分かった。なら、無理には聞かない。でも、これだけは約束してほしい。もうアビドスには手を出さないでくれ」

 

 「・・・分かった。約束する」

 

 「ありがとう。それと、怖い思いをさせて、ごめんね?」

 

 「あ・・・」

 

 

 ヘルメット越しではあったが、団員の頭を撫でてソウゴは先生に通信を送る。

 

 

 「先生、こっちは終わったよ。今からそっちに戻るね」

 

 『お疲れさまでした!皆も、お疲れさま!近くで待機してますね!』

 

 「よし!皆、撤収だ!」

 

 

 ソウゴの号令に”は~い!”と返事を返し、各々車両へ向かっていく。

 

 ソウゴも続こうとしたところで、服の裾を引かれ呼び止められる。

 

 

 「あ、あの・・・」

 

 「ん?どうしたの?」

 

 「これ・・・」

 

 「ッ!!・・・そうか、ありがとう。これを渡すだけでも、相当危険だろうに」

 

 「頭、撫でてもらったから・・・」

 

 「え・・・」

 

 「ヘルメット越しだったけど、私たちのことを本気で気遣ってくれたのが分かったから・・・」

 

 「・・・なにか困ったことがあったら、シャーレかクジゴジ堂を訪ねてごらん?きっと、君たちの力になるから」

 

 「・・・分かった」

 

 「それじゃぁ、バイバイ!元気でね!」

 

 

 後日、シャーレとクジゴジ堂に多くの従業員が増えたのはまた別の話し・・・。

 

 

 「ダディ遅かったね?なにか・・・あった顔だよね、それ」

 

 「車に乗ってから話す。行こう」

 

 

 ~車両内~

 

 

 「・・・で、ダディ。何があったの?」

 

 「団員の子が、これを渡してくれたんだ」

 

 「?・・・USBメモリ?」

 

 

 ソウゴの手にのっている物体を見て呟く先生。

 

 それに対し答えるソウゴ。

 

 

 「見た目だけならそうだね。・・・これはガイアメモリ。・・・悪魔の力さ」

 

 「悪魔って、そんな大袈裟な・・・」

 

 

 そう言って先生は気づいた。ソウゴの持つガイアメモリを見て、全員が顔に少なからず怒りを浮かべていることに。

 

 

 「それって、アイツらのこと使い捨てにする気満々だったってことじゃない!!」

 

 「・・・今回は運が良かったね。誰もメモリを使ってなかったみたいだし。そっか・・・遂にアビドスにも現れたか・・・」

 

 「財団X・・・!!」

 

 「ごめん、私はちょっとまだ理解できてないから、誰かガイアメモリとその財団Xについて教えてくれない?」

 

 「では、このワカモが・・・まず、財団X。これは、ガイアメモリを含む一種の兵器を造り、売り捌いている組織です」

 

 「なっ!?」

 

 「そして、こちらのガイアメモリですが・・・今回のこのタイプの物ですと、使用者は使用後に消滅します」

 

 「・・・え?」

 

 「ガイアメモリに限らずですが、グレードがありまして、このタイプはメモリも使用者も使い捨て(・・・・)にする物です」

 

 「そんなっ!?そんな危険なものを、子供に使わせるなんてッ!!」

 

 「それが今このキヴォトスで起こっている、一番頭の痛い問題なのです・・・。あなた様がキヴォトスへ来る前と現在も含め、ソウゴさん達、仮面ライダーが未だにキヴォトス中を駆け回っている一番の原因でもあります」

 

 「まあ、俺は一応立場が組織の代表だったからね。余程手が足りないとき以外は、今のシャーレで待機だったけどさ」

 

 「・・・よく言います。財団絡みと、スターク絡みで先頭に立たなかったことが一度も無かった癖に・・・」

 

 「ホントだよ、そのおかげで全然ダディには会えないし。マミー達も家を留守にしがちになるしさ~」

 

 「ん、パパがいなくて私は気が狂ってた」

 

 「狂いそうじゃなくて、狂ってたの!?」

 

 「じゃなきゃ、久しぶりに会っていきなりパパを襲わない。物事には順序があるのに、あの時の私はどうかしていた。反省」

 

 「シロコ・・・?」

 

 「アイもやばかったよね~?その反動が今回の戦闘で出ちゃってたのかなぁ~?」

 

 「ちょっとマイっ!やめてよっ!?」

 

 

 暗い空気を変えようとするように、車内でふざけ始める一同。

 

 そんな中で、先生だけは胸の中で様々な感情が渦巻いていた。

 

 

 『みなさん!そろそろ、学校に到着しますので支度をお願いします!』

 

 

 アヤネの声を聴きながら、先生はそっとポケットの中のお守りを握りしめて、必死に胸の不安を押さえ込むのだった・・・。




 みなさんの感想でモチベーションが絶好調です!これからもよろしくお願いします!
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