「ななな、なっ、何ですってーーーーーー!!!???」
「あははは、その反応うけるー!」
「はあ・・・本当に全然気づいてなかったのか・・・・・・」
「う、うそでしょ・・・あの子達が?アビドスだなんて・・・。う、うぅ・・・なんて運命のいたずら・・・・・・」
衝撃の事実(本人にとっては)を知り、呆然となっているアルに更なる追撃が入る。
「何してんの、アルちゃん。仕事するよ?」
「バイトのみんなが、命令が下るのを待ってる」
「本当に・・・?私、今から、あの子たちを・・・・・・」
「あはは、心優しいアルちゃんに、この状況はちょっとキツいねー?「情け無用」「お金さえもらえれば外道な事以外はなんでもやります」がうちのモットーでしょ?今更何を悩んでるの?」
「そ、そうだけど・・・」
(これ、完全に参ってるね・・・)
「こ、このままじゃダメよ、アル!一企業の長として、このままじゃ!行くわよ!バイトを集めて!」
~所変わってアビドス高等学校~
「校舎より南15㎞地点で大規模な兵力を確認!」
突然のアヤネの叫びに一同は臨戦態勢をとる。
「まさか、ヘルメット団が?」
「いや、彼女たちは今は全員
「はい!ヘルメット団じゃありません!これは・・・傭兵です!おそらく日雇いの傭兵!」
「うへ・・・なんでこんなに、うちは色んな奴に目をつけられるのさ~!」
「取り敢えず、来ちゃったものは仕方がないし。みんな!出撃だー!」
ー 校門前 ー
『前方に傭兵を率いている集団を確認!』
「あれ?ラーメン屋さんの・・・?」
ノノミがその顔ぶれに気付き、声を漏らすとそれに反応してアルは苦悶の声を漏らす。
「ぐ、ぐぐっ・・・。耐えろ、耐えるのよ、私・・・!」
「誰かと思えばあんたたちだったのね!!ラーメンも無料で特盛にしてあげたのに、この恩知らず!!」
「あははは、その件はありがと。でも、こっちも仕事でさ?」
「残念だけど、公私はハッキリ区別しないと。受けた仕事はきっちりこなす」
セリカの叫びに、冷静にそう返すムツキとカヨコ。セリカは「ぐぬぬ・・・!」と睨んでいるが、それ以上は何も言わなかった。
「・・・なるほど。その仕事っていうのが、便利屋だったんだ」
「・・・ええ、そうよ!これはれっきとしたビジネスなの!肩書きだってあるんだから!私は社長!
「はあ・・・社長。ここでそういう風に言っちゃうと、余計薄っぺらさが際立つよ・・・・・・」
「誰の差し金・・・て、答えるわけないか。力尽くで口を割らせる・・・!」
「ふふふ、それはもちろん企業秘密よ?覚悟しなさい、アビドス!総員!攻撃!」
「ちょっと待ったぁっーーー!!」
アルの号令で、いざ激突・・・というところで、謎の声と共に両陣営の間にフードとマフラーで顔を隠した人影が割り入る。
「なっ!?誰よあなた!?せっかく私が格好よく決めたのに!」
「ん?あれってもしかして・・・?いや、でもそんなわけが・・・・・・」
「ソウゴさん?お知り合いですか?」
「いや、多分?人違いだと思うんだけど・・・」
ソウゴが謎の人物に既視感を抱いていると、その人物はおもむろに腰へ何かを押しあてる。
ービヨンドライバー!
「は!?ビヨン・・・!?何で!?」
ソウゴは困惑の声を上げるが、事態は進んでいく。
ーウォズ!
「ん!?あれって、パパのライドウォッチに似てる!?」
「でも、ダディのとは少し違う・・・?」
「変身」
流れるような動作で、デバイス・・・ミライドウォッチをベルトへ装着し、その人物は変身する。
ーアクション!・・・投影!フューチャータイム!スゴイ!ジダイ!ミライ!仮面ライダーウォズ!ウォズ!
謎の人物・・・仮面ライダーウォズは突然の事に唖然とする、両陣営の空気を読まずに声高らかに叫ぶ。
「祝え!過去と未来を読み解き、正しき歴史を記す預言者。その名も仮面ライダーウォズ!新たなる歴史の1ページである!」
その宣言を聞いた途端、ソウゴ含め数人は目からハイライトを失くし、無となる。
その反応に他のアビドスメンバーは困惑するも、事の成り行きを見守っていた。
(きゃーー!!遂にっ!遂に生身で、ソウゴさんの前で決め台詞を言えましたーー!!見てましたかソウゴさん!見てましたよね!?ふふふ、我ながら完璧な変身でしたし、これは女神ポイント高かったですよ!さて、後は格好よく目の前の敵を蹴散らしますか!!)
「・・・はっ!?か、仮面ライダー!?」
「不味いね・・・しかも、見たことない奴だ。特情時代のシャーレは、隠し球を持ってたってこと・・・?」
「うーん、これはまずいかもね~。どうする、アルちゃん?」
「ど、どんな相手でもっ!アル様の邪魔をするなら、私がぶっ潰します・・・!!」
「くっ!予定外の事態だけど、私達のやることに変わりはないわ!行くわよ!総員、突撃ぃっ!!」
あまりの衝撃に意識を失っていたアルは、正気に戻ると全員に指示を出してウォズへ向かっていった。
しかし、当然と言えば当然で、単純にスペックは仮面ライダーの方が上。そのうえ、中の人はテンション爆アゲ状態。
そんな状態のウォズにアル達、便利屋と傭兵は善戦した。一人、また一人と傭兵が倒れていくなか、便利屋と一部の傭兵はガッツを見せて最後まで戦ったのだ・・・!
なお、アビドス組みは途中から完全に観戦モードに入っていた。突然始まった日朝展開に、先生のはしゃぎっぷりは凄まじく、「頑張れー!いけ!そこだぁ!」と終始騒いでいた。
そんなこんなで時は過ぎて・・・・・・。
ーキーンコーンカーンコーン・・・
「あ、定時だ」
「今日の日当だとここまでだね。ライダーまで出てくるし、本当は特別手当ても欲しいところだけど・・・」
「ま、どうやら相手の様子見ても、完全に予定外みたいだし?今回はいいや」
「んじゃ、後は自分たちで何とかしてね。みんな、帰るよ~」
『うい~』
チャイムの音と共に終わりは突然やってきた。
傭兵達は「この後、飯行って風呂いくベ」などと話ながら去っていく。
「は、はぁ!?ちょ、ちょっと待ってよ!!いや、ちょっ、帰っちゃダメ!!」
「こりゃヤバイね。まさか知らないライダーが出てきたり、この時間まで決着つかないなんて・・・どうする?逃げる?」
「仮にこのまま戦って、運良くライダーを突破できても、その後には万全の状態のアビドスがいる。・・・アル、ここは一度引こう」
「あ、うぅ・・・。こ、これで終わったと思わないことね!アビドス!!」
「あはは、アルちゃん、完全に三流悪役の台詞じゃんそれ!」
「うるさい!逃げ・・・じゃなくて、退却するわよ!」
捨て台詞と共に走り去る便利屋たち・・・。その姿をアビドス組みは、何だかいたたまれない気持ちで見送るのだった。
「ふぅ・・・。思いっきり身体を動かすと、気持ちいいですね!」
変身を解いて伸びをしながらキラキラとした笑顔でそう
それに向かいソウゴは声を掛ける。
「で?どういうことなのか、ちゃんと説明してくれるんだよね?・・・ツムギちゃん?」
「ふふっ♪お久しぶりですね?ソウゴさん。それに、シロコちゃん達にミサキちゃん♪」
「「「あ、はい」」」
「取り敢えず、中で詳しい話をしましょうか?私のことを知らない人の方が多いですし。それに、ソウゴさんも私の正体に併せて、ご自身の事を説明されるでしょう?」
「まあ、君の事を話すなら必然的にそうなるだろうね。よし、みんな。一度、校舎に戻ろう」
こうして便利屋との戦いは、ぐだぐだのうちに終わったのであった。
キヴォトスに女神降臨。干渉できないはずの女神がなぜキヴォトスに?しかもなぜライダーに?
次回はその辺りの説明回(そんな複雑でない)になります。多分、次回も短いです。