最高最善を目指して   作:秋月 ヒカリ

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 テンポよく進めたいのに、書けば書くほどキャラクター達がてを離れて好き放題する…!
この現象、なんなんですかね?


聖女バルバラ

 『祝いなさい!

 

 観客席から、よく通る声で叫ばれる。

 

 『全ライダーの力を受け継ぎ、時空を越え、過去と未来を知ろしめす時の王者!その名も仮面ライダージオウ!……まさに生誕の瞬間である!………恥ずかしいですぅぅ…!

 

 「か、会長!?」

 「マトイが祝うの!?」

 「ど、どうしたんですか!?会長!?」

 「…天啓です!神から天啓が降りてきたのです!私はそれに従っただけなので!全ては天啓ですので!!」

 

 突然のマトイによる祝辞に戸惑うユスティナ聖徒と、ソウゴにバルバラは虚を突かれマトイに注目してしまう。

 本人は必死に天啓です!天啓なんです!!と、真っ赤な顔で叫び続けている。

 

 (っ~!!女神様~!何故私に此のような辱しめを~!?)

 “だって、私の存在は秘密なのですから。天啓という形で私の代わりに、祝ってもらわないといけないでしょう?本当は私が直々に祝いたかったんですからね?”

 (うぅ…。また直接脳内に…。分かりました…でも、もうこれっきりにして下さいね?私にも立場というものがーー)

 “あ、それは約束できないです。というか、それはソウゴさん次第です”

 (うえぇっ!?まだ何か有るんですか!?)

 “まぁまぁ、それより皆さんが戸惑ってますので、速く模擬戦を再開させて下さい”

 (誰のせいだと…!)

 

 ツムギに対して文句を言いたい気持ちをぐっと堪え、やけくそ気味にソウゴとバルバラに叫ぶ。

 

 「お二人は模擬戦を再開して下さい!!」

 「お、おう。じゃぁ、仕切り直しだ。バルバラ!」

 「んんっ!あぁ、来い!ソウゴ!」

 

 ソウゴはドライバーより、ジカンギレードを銃モードで召喚する。そしてそのままバルバラに対して、発砲する。

 しかし、それを難なく躱したうえに接近してきながら両手に持ったガトリングを此方に向け、一切のブレなく正確に撃ち込んでくる。

 

 「なっ!そんな重そうなもん両手に持って、ブレさせずに狙えるのかよ…!」

 「こんなものは序の口だ!!お前こそ、棒立ちしていてはただの的だぞ!!その姿はただの虚仮威しか!?」

 「…!言ってくれるよな…!なら、イチかバチかだ!」

 

 何発か貰うものの、何とか射線から逃れつつギレードリューズを押し込む。

 

 ータイムチャージ!ー

 

 ー5ー

 

 「何か考えがあるようだが、そんなものは使わせる前に潰せば無いのと同じだ!!」

 「お前、聖女なのに脳筋なのか!?いったい!痛い痛い痛い!アーマー貫通してこんなダメージ通すの何なの!?」

 「乙女に対して、脳筋とはなんだ!?貴様こそ、いつも人の気も知らないで心を弄んでるだろうが!この、女誑しが!!」

 ((“確かに”))

 

 ー4ー

 

 ソウゴに対し、売り言葉に買い言葉で返しながら更に接近して、両手のガトリングで交互に殴りかかる。

 ギリギリで躱す度に、凄まじい力の乗ったガトリングが目の前を通過するので仮面の下で目を白黒させながらバルバラへ反論する。

 

 ー3ー

 

 「は!?女誑し!?俺は前世含めて、誑し込んだことはないし、相手にもされたこと無いっての!!女性とどうこうなんて、一回も経験無いわ…!」

 「そ、そうなのか…?………すまん」

 (くっそ…。なんか憐れんだ眼で見られてるし…!でも、攻撃の手は少しだけ緩んだ!今の内に距離をとる!)

 (((“ソウゴさん/兄様って女性経験無いんだ…。そっかぁ…♪”)))

 

 ー2ー

 

 精神的にもダメージを(勝手に)負いながら、何とか距離を離す。しかし、依然としてソウゴの劣勢は変わっていない。だが、反撃のための仕切り直しは出来た。

 

 ー1ー

 

 (っ!ここだ!!)

 「なに!?」

 

 バルバラの攻撃の一瞬の隙を見つけ、相手の懐に入り込む。此れにはバルバラも意外だったらしく、反応が遅れる。

 

 ーゼロタイム!ー

 

 「この距離なら防御は出来ないだろ?」

 

 ースレスレ撃ち!ー

 

 バルバラの腹部へ銃口を押し当て、トリガーを引く。すると、“ジュウ”の文字が発射されバルバラを襲う。

 凄まじい威力に、二人を中心に砂煙が巻き上がると直ぐにソウゴが飛び出してきた。

 

 「さ、流石にこれは決まっただろ…。………マジ?」

 「ふむ。今のはだいぶ効いたぞ?見ろ、服は破れるし腹も真っ赤だ。これは痕が残るな…。」

 

 ゼロ距離で必殺技を当てられたというのに、顔を痛みにしかめる程度で砂煙から此方に歩み寄ってくるバルバラ。

 仮面の下で目を見開き、絶句するしかないソウゴは棒立ちになる。バルバラは呆けているソウゴに語り掛ける。

 

 「誇って良いぞ?私にここまでの傷を付けたんだ、これはお前が初めてだ。それに初めての戦闘で、不慣れながらも相手の隙を突き、懐に飛び込んで必殺の一撃を放つ…。これも大したものだ。だが…。」

 「ぐっ!カハッ!?」

 

 果敢に攻め込んだソウゴを評価しつつも、無防備なその身体にガトリングが火を噴き弾丸を叩き込んでいく。

 

 「今は戦闘の最中だ、一瞬たりとも気を抜くな。此れが命懸けの戦場なら、貴様は既にあの世だ。…戦闘中は常に集中力を切らせるな」

 「ガッ!…ゲホッ!ゼェ…ゼェ…。」

 (此れが、ユスティナ最強…!聖女バルバラか…!)

 

 銃撃のあまりの激しさに吹き飛び、崩れ落ちて両手を地に付く。

 

 「…こんなものか。少々物足りんが、久しぶりに楽しい闘いが出来たことには感謝するぞ、ソウゴ。……ほう?まだ立つか」

 「…ぐぅっ!…大見得切ってお前に挑んだんだ…!限界の限界まで、挑戦するさ…!」

 「いいだろう…!最後まで胸を貸してやる!お前の今持てる全てを私に見せてみろ!」

 「ウオオォォォッ!!」

 

 ソウゴに残っている力の全てを振り絞るように、雄叫びを上げ、大地を踏み締める。

 今はまだ、勝てないかもしれない…!けど、俺だって男なんだ!見守ってくれてる、ツムギちゃん。優しく寄り添ってくれる、マトイ。俺を慕って、兄と呼んでくれるベアト。そして、俺の我儘に付き合ってくれた、バルバラにも!!情けない姿は見せたくないんだ…!!

 

 ソウゴが覚悟を漲らせると、身体を黄金のオーラが薄く包み込む。ライドオンスターターを押し、ライドオンリューザーを押し込みロックを解除し、必殺技の待機音が響き渡る。

 

 ーフィニッシュタイム!

 

 「はぁぁぁぁっ…!」

 (…なんだ!?ソウゴの身体を黄金のオーラが包んでいる…!?それに、先程までとは比べ物にならない程の圧力だと!?)

 

 バルバラがプレッシャーに圧されるなか、ソウゴはジクウサーキュラーを勢いよく回転させる!

 

 ータイムブレーク!!

 

 すると、バルバラの周りを“キック”の文字が取り囲み拘束する!

 

 「はぁっ!」

 

 気合いと共に、空へ跳び上がるソウゴは空中で飛び蹴りの姿勢をとる。すると、キックの文字が蹴りだされた脚の裏へ一列になり、そこに向かって勢いよく突き進んで行く。

 

 「くっ!」

 (迎撃は間に合わない…!防ぎきれるか…!?)

 「おぉりゃあーー!!」

 

 ガトリングをクロスし防御に回ったバルバラと、ソウゴのライダーキックがぶつかり合う。凄まじいエネルギーの奔流と、それにより巻き起こる暴風に修練場が悲鳴を上げるなか、その時は唐突に訪れた。

 

 「…次は、負け、ないからな…。付き合ってくれて、あり、がとう…。」

 「…。こちらこそ、心踊る闘いをさせてくれて、ありがとう…。今は、ゆっくりとお休み…。」

 

 観客席の皆が嵐の収まった修練場の方を見る。そこには変身が強制解除され、ボロボロでバルバラに倒れ込むソウゴ。そんな彼を、正に聖女の名に相応しい慈愛に満ちた表情でその胸に抱く、彼と同じくボロボロのバルバラが寄り添って立っていた…。




 訓練もしていない、元一般人がそりゃいきなり経験豊富な相手には勝てないよなって話し。
 そして、ソウゴ君の力の片鱗が現れたって話しでした!
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