昨日は新春ライブに行ってきました! 噂通りぶっ飛んだサバt……集会でしたね。素晴らしかったです。
皆様は年末年始どう過ごされてましたか? 感想蘭に書き込んで頂けると喜びます。書き込んでくれないとすすり泣きます(笑)
Starring:プリンツ・オイゲン
先ほどからビスマルク姉さまは無言だ。彼女との付き合いは長い。こういう時は思考の邪魔をして欲しくない時だ。分かっているが、不安にならないわけではない。
余計な事をしただろうか? 彼女の性格上きっとリベンジに燃えるだろうが、今日のはそれだけではない気がした。金剛さんは妹を大事にしろと言ったんだと思う。確かに姉さまには皆と仲良くしてほしいと思うけれど、一方で姉さまのやりたい事が自分のせいで出来ないのは、嫌だ。そんな事を取りとめもなく考えていた。
結局。姉さまは提督に会う事にしたらしい。執務室に向かい――。中から出てきた人物に、とても嫌そうな顔をした。
「何よ?」
空母赤城はオイゲンたちを見て、ふふんと勝ち誇った笑いを見せた。
「いいえ。ただまた一人、あの馬鹿者に
ああああ。ここの艦娘は、皆好戦的過ぎないか? 案の定ビスマルク姉さまは憮然とした表情で腕を組んだ。しかし誑すって何だろう? まさかビスマルク姉さまがとんでもない事になったりするのだろうか?
「冗談じゃないわ。ちょっと論破してくるだけよ」
ええっ? 話し合いに来たのではなかったのか。提督と話す前に一戦ありそうだけど。しかし赤城はふっと笑い、自分達に道を譲った。
「金剛さんに何か言われたんでしょう?」
自分達はなにも言えない。反論する言葉を持たなかったから。オイゲンだって
「私も囚われていたんですよ。復讐戦に」
ビスマルク姉さまはぎょっとする。そう言えば、彼女がミッドウェイを知ったのは艦娘になってからである。あの凶報をリアルタイムで受けたわけでは無いのだ。
「だから私も金剛さんには反発していた部分もあります。でもね」
ビスマルク姉さまは、「でもね」の後を言わせなかった。
「あなたは全てを失ったんでしょう? 何故そうやって」
「ええ。
「二度? あなた二度も沈んだの?」
姉さまは不審そうな声を出す。正直オイゲンも、彼女の言葉を計りかねた。
「まあ良いじゃないですか。ここにいればあなたも、復讐戦の機会はやってきますよ。でもひとつだけ忘れてはいけない事があります」
今度の笑顔に邪気は一切なかった。自信をもって小さな妹弟に言い聞かせるように、人差し指を立てて言ったのだ。
「復讐戦は大事です。でも最後に残るのは、家族と仲間と。それから美味しいごはんです」
脈略も無く食事の話がでてきた。姉さまはぽかんと口を開ける。ケンカを買おうと思ったら、売り控えられた感じだ。
「私たちには既に家族も仲間もいます。だから次に必要なのはごはんなんです」
「何を言ってるの?」
「あなたにとってのごはんを探してくださいと言う事です。あと家族は大事に」
そう言って赤城は、二人をすり抜けて行ってしまう。あとは呆気にとられるオイゲンたちがいた。ビスマルク姉さまは少し思案し、ぼそりと言う。
「オイゲン。さっきはありがとね」
自分の顔がぱっと輝くのが分かった。なんだか姉さまが戻ってきてくれた気がした。
「はい! 姉さま!」
「じゃあ、あの腑抜けを論破しに行きますか!」
ビスマルクは肩をぐるぐる回して、ドアノブに手をかけた。丹賑鎮守府司令と、最初の交流である。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆
Starring:提督
「まだまだね! 戦艦金剛!」
金剛が仕留めそこなったル級が吹き飛んだ。流石前世で戦艦を仕留めた戦艦である。
「Yes!! さんきゅーネ!」
金剛はビスマルクに向けて発砲。山なりに飛翔する砲弾は彼女を飛び越え、突っ込んできた重巡の頭部に直撃した。
「まだまだネ! ビスマルク!」
二人は通信を介し、不敵に笑い合う。開始数分を待たず、戦闘の趨勢は決しつつあった。
「どうやら。上手くやってるみたいですね。今回はどんな魔法を使ったんですか? ジサクジエンデシタで何かやったとか?」
相変わらずの漣は、俺を魔法使いかなんかだと思ってやがる。
「今回は何もしてねーぞ。金剛と赤城が何かやってくれたとか本人は言ってるが」
どんなやり取りがあったのか。興味はあるが聞くのが怖くもある。それにしても、ビスマルクとオイゲンの急成長は目覚ましいものがある。金剛と組ませて指揮を任せてみると言うのは、我ながら思い切った判断だったが、どうやら上手くいったようだ。
「提督! 無傷で勝ったわよ! 約束憶えてるかしら?」
「あー覚えてるよ。ほら」
俺は包装された箱を執務机に置いた。また妙高と霞に怒られるな。でもまあビスマルクが欲しいって言うんだからまあしょうがないじゃないか。
「ほれ。『ライン演習大作戦』。古い作品だから、探すの苦労したぞ?」
俺の声も聞かず、彼女はがさがさと包みを開けている。中から出てきたのゲームソフト。ではなく盤上にコマを並べてサイコロで対戦する、所謂戦術級ボードゲームだ。どうやらドイツ側の視点も重視されたゲームなのが気に入ったらしい。
「ありがとう提督! じゃあ、さっそくルールを覚えるわよ!」
「はい! 姉さま!」
彼女はオイゲンと二人、応接用のソファーにどっかり腰を下ろした。ここでやるのかよ。
「わー難しそうなゲームなのです!」
「難しいの? 大人のゲームって事? なら私にぴったりね!」
六駆の面子が盤上をのぞき込み、わいわいとゲーム大会が始まった。俺は特別な事はしていない。「復讐戦をやるなら、”予習”しておけばいいんじゃないか?」と言って、先輩が置いていったWWⅡ関連のボードゲームを遊んでみただけだ。まさかここまでハマるとは。
「ご主人さまの引き出しの多さが、だんだん怖くなってきました」
「俺じゃなくて先輩に言ってくれ」
しかしまあ。当泊地でも海外艦の受け入れは無事成功したようだった。そして硫黄島侵攻作戦に向けたダイナモは、少しずつだが確実に回りつつあるのだ。
「さあ! 次は戦艦四隻はいただくわよ!」
「はい! 姉さま!」