ジークアクスと言えば、ガンダムの二次創作もやってみたいんですよねぇ。筆が遅い癖にやりたい事多くて困ります。
勿論ちゃんと本作は完結させるつもりですのでご心配なく。
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Starring:足柄
姉の根回しが聞いたのか、最近提督が秘書艦に任命してくれるようになった。
近くにいて改めて思うのが、彼の人気者ぶりである。まあ「おもちゃにされている」と言う表現も使えない事も無いが、足柄は素直にこの人の事を尊敬している。
他人を邪険にする、と言う選択肢は彼にはない。どんなに忙しくても、他人の話を聞くときは手を止める。海防艦などは彼が忙しかろうが遠慮なしに絡んでくるが、「すまんが後にしてくれ」を言うときは余程切羽詰まっている時か、緊急事態だ。
海防艦と言えば、彼があの小さな
だから好きなわけだが。
那智の言う通りで、好きになるなら自分より強い男性と決めていた足柄が、惚れた相手が「子供にやさしい男性」だと言うのは。そして自分でもそれに気づいていなかったのは、なんとも滑稽と言うか。
ともあれ、姉妹たちの尽力で、足柄はここにいるのである。
「どうした? 疲れたなら休憩にしようか。ちょうどおやつの時間だ」
「そ、そうね」
顔をガン見していた事を自覚し、内心で慌てるが、漣と鈴木一曹は構わずお茶の準備を始める。提督もがさごそと机を漁り、秘匿物資の茶菓子を取り出す。いつものように内地で買ってきたやつだろう。ご相伴にあずかるのは、秘書艦の特権と言うやつだ。
そして草餅を頬張ろうと提督が大口をあけた時、本日の騒動が飛び込んできた。
「司令! 助けてくれよぉ!」
「待ちなさい! また提督に甘えようとして!」
大淀に追いかけられた佐渡がどたどたと執務室を走り回る。今日は足柄が秘書艦、羽黒が出撃なので、大淀に海防艦たちの勉強を見るように頼んだのだが、どうも彼女は佐渡には甘く見られているらしい。
「佐渡、落ち着きなさい」
強めに言ったら、彼女の足がぴたりと止まる。足柄も舐められていたクチだが、一度
「まあまあ、話を聞いてから怒ってもいいだろう」
佐渡の顔がぱっと輝く。提督ならそう言うとは思っていたけれど、それより今浮かべている顔である。この顔が反則なのだ。
内心で悶絶する足柄を知ってか知らずか、佐渡は唇を尖らす。
「だってさ、他の皆は任務が無いときに自由に過ごしてんのに、海防艦だけベンキョーしなくちゃいけないのが納得いかないっつーか」
「ふむ」
提督はと言えば、答えを保留したいのか、あごに手を空けて事務用の椅子をゆすっている。
「大淀と足柄は何のために勉強すると思う?」
思わず大淀と顔を見合わせた。
海軍と言う組織は基本勤勉な者の集まりだ。士官も下士官も兵卒も、試験や日常業務の為に、暇を見つけては勉強する。そうしないと出世できないし、なにより技術の進歩に追いつけないからだ。それは今の時代でも変わるまい。だからその海軍の幹部である提督からそのような質問が出てきたのは意外だった。
「それは、将来の為でしょうか?」
大淀が自信なさげに言う。真面目な彼女にしてみれば、勉強をすることに理由なんてないだろう。でも説明にはなっていない。案の定佐渡は不満げだ。
ここは足柄が手本を見せてやらねばなるまい。
「強くなるためよ! 艦娘は強いけど、教養があればもっと強くなるの! 強くなればもっと強い敵に勝てるわ!」
噴き出したのは佐渡ではなく提督だった。多分に面白くない。
「悪い悪い。お前らしいと思ってな。そう言うの全然アリだと思う。が、どうだ佐渡?」
佐渡はやはり納得していないらしい。それどころかその表情には、さっきまで無かった苛立ちまで浮かんでいた。
「そんなので強くなれるのって、ずっと『後』の話じゃないっすか。もし『前』と同じだったら。何の意味もないじゃないっす」
言葉を失った。子供の言う事は単的だ。勉強が成果が花開くまでに、前と同じように沈んでしまったら。また仲間や姉妹と離れ離れになったら。この子たちに重責を背負わせたまま沈んだ無念は誰もが抱えている。佐渡はその不安を感じ取っていたのかも知れない。
「これからだってどうなるか分からないっすよ。じゃあ遊んだほうがマシっつーか」
そして子供は大人のそう言った部分を感じ取り、時には都合よく利用しようともする。良くない事だ。
今度は違う。絶対に一人にしない。そんな強い思いはあるものの、それを表現する言葉を持たなかった。提督はそんな足柄と大淀に笑いかけた「そんな大げさな事じゃないのにな」とでも言わんばかりの笑顔だった。
「では俺の答えを教えてやろう」
「なんだよー。司令もかよぉ」
そうは言うが、佐渡は提督の言葉を待っている。彼なら求める答えをくれるのではないかと言う期待。提督は向き合う。それが楽しくて仕方がないかのように。だから彼は、愛される。
「良いかよく聞け。勉強する理由は、『騙されない為』だ」
騙されない? それは兵法を学んで敵の欺瞞工作を見破るとか、詐欺の手口を知っておくとか、そう言うのだろうか? 佐渡も怪訝そうな顔をしている。
提督はそれ以上答えず、机の引き出しをごそごそやりだす。
「高雄用に用意しておいたやつがあるんだよ」
高雄の名前を聞いて理解した。提督がやろうとしているのは「そっち系」の事だと。案の定漣が仕事の手を止め、ため息をついた。鈴木一曹は生暖かい目で提督を見守りつつ、微笑んでいる。
「よーし! これを見ろ佐渡!」
彼が執務机に置いたのは、左右に物を乗せて重さを測る道具。つまり昔懐かしい