メンテが明けるまで、最新話を読んで行ってどうぞ。
夏の呉行は検討したのですが、先立つ物とお休みの関係で今回は断念。冬に舞鶴か佐世保で何かやるならぜひ行きたいですね。
良ければ、今まで参加したリアイベがあれば書いて行ってつかあさい。ちなみに私はよみうりランドの瑞雲が最初でした。
Starring:提督
「どうしたの? 今日は攻撃が薄いわね」
「どうしたんですか? まさか赤城さん、まだ不調なんじゃ?」
朧が心配そうに聞いてくる。俺から見ると赤城のコンディションは悪くない。あれはそのせいではなく、完全なる作戦である。
実は作戦を立てる段階で明石にある物を用意してもらった。
『これ、用意できるか?』
『ええっ! こんな古いものをですか!? 何に使うんです?』
『頼むよ』
『まあ、提督がそう言うなら使えるようにしておきますが』
と言うやり取りの後、彼女は突貫工事で”あれ”を戦力化してくれたのだ。だが赤城がそれを活用するには、航空母艦にあるまじき邪道を進んでもらわねばならない。
赤城が呼び掛けてくる。
『提督』
『おう、やれ!』
それだけの通信だった。しかし彼女は、即座に突撃を敢行した。疑問を挟む余地など無いかのように。
Starring:提督
「愚かね!」
空間の穴から今度は無数の砲身が頭を出す。100mmクラスの副砲である。
「あなたこそ、馬鹿の一つ覚えですね!」
速度を緩めずに切り返す。突き進む背中を、水柱が追いかける。
第二攻撃隊、発艦!
飛び立った艦載機たちは、赤城を守るように滞空。敵の爆撃機・雷撃機を引き剥がす。前へ、ひたすら前へ!
普通なら空母が
ならば対策はひとつである。至近距離から強力な一撃を叩きこむのだ。つまり――。
最初に食らった方が負ける!
〔烈風〕は数を減らしてゆくが、Deep-1への道は少しずつ切り開かれてゆく。妖精さんはどうやら死ぬことは無いらしいが、目の前で墜とされる航空機を見るのは気持ちのいいものでない。それでも手を止めるつもりはない。
10時方向の至近距離で450kg爆弾が炸裂し、破片が頬をかすめる。流れ出る血をぺろりと舐めた。久しぶりの感覚。そうだこれだ。これこそが自分。一航戦赤城だ!
「あなた、馬鹿なの?」
Deep-1はまだ余裕がある。すぐに驚愕の表情に変えてやるつもりだが。
「かも知れませんね。作戦立てた人が馬鹿なので。私にもうつったかも知れません」
『まずは、気化爆弾の有効射程に飛び込む事だ。Deep-1はお前の突撃の意味を図りかねて対応が遅れる。そこを突け』
彼の作戦を頭の中で繰り返す。絶対負けない。
「今です!」
「それで? 血だらけになりながら私の薄皮を剥がして、何がしたいのかしら?」
相手はこちらの意図には気づいてはいない。それなら。
「もちろん、あなたの顔を屈辱に歪ませるためです!」
第三次攻撃隊は、戦闘機ばかりを選抜する。これで第二次攻撃隊が空いた穴を広げんと敵中を舞う。その穴に飛び込むのは残り少なくなった艦載機ではない。飛び込むのは――赤城自身!
「決着を付けましょう!」
「あまり舐めないで頂戴!」
赤城の頭上で、気化爆弾が炸裂した。大気が膨張し、二千度の高熱が海面を蒸発させる。水蒸気が晴れた時、そこには何もいなかった。
空母赤城、消滅。
Starring:提督
「て、提督!」
潮が上ずった声を上げる。正直俺も吐きそうだ。もしかしたら、赤城は
「大丈夫だ。赤城を信じろ」
「信じろったって……!」
割って入った曙に肩に手を置いたのは漣だった。
「ご主人さまと赤城さん。大淀さんと漣。みんなで考えた作戦だから」
それだけ言われて、曙は腹を決めたように頷き、なんと砲塔を放り出した。
「ちょっ、ボーノ?」
正気か? と言う目で見る漣に、曙はふんっと鼻を鳴らした。
「どうせ私たちじゃ勝てないんだし。赤城さんが復活するまで戦意喪失を装うのよ」
なるほど。そのクソ度胸買った!
俺は船上に膝を突き、指を組んで祈るポーズをした。大変みっともない。それを見た漣・朧・潮も砲塔を海面に放る。
さて、どんな風に情けなく命乞いをしようか。いっそ奴の目の前で失禁でもしてやろうか。誰かが言った。涙なんて体液だと。いくら流しても貯蔵庫の資源が減るわけじゃない。情けない演技をして赤城が帰還するなら、ずいぶんとお得なディールじゃないか。
そんな狡い考えに、Deep-1は付き合う気が失せたようだ。彼女は戦艦砲を展開し、こちらに向けた。
「つまんなかったわね。ばいばい」
壊した玩具の未練を断とうとする。そんな子供のような賢しい言葉だった。これは命乞いは意味無さそうだな。真昼間に駆逐艦が四人じゃどうしようもない。魚雷の射程距離には近づけてはもらえないだろうし。
そして波間には、飛行甲板が浮かぶ。
おい赤城よ。お前本当に沈んだんじゃなかろうな? そんなオチは勘弁だぜ?
ちゃんと予定通りに、さくっと完勝してくれよ。