仮面ライダーシグマ   作:仮面執事

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今回は18話ということで、前回からの続きにはなります。
航輝君はブラックフレアで命を燃やしてましたけど…結構凶悪でしたね…では…どうぞ!!


CODE18 Wオペレーター/逆転

 

プロフェッサー坂月から航輝が中央を離れたと聞き、永遠は街中にあるベンチで1人、落ち込んでいた。航輝が簡単に中央を離れるとは思えなかったからだ。

 

永遠「どうしてだ…航輝…一言ぐらい相談してくれてもよかったのに…」

 

永遠がそう言い、鳩を見ていると話しかけられる。永遠はその声に聞き覚えがあり顔を上げるとルナがいた。ルナは心配そうにしているようで話しかけたはいいもののどう話を続ければいいか分からなかった。そこで永遠は話しかけたルナに話をする。

 

永遠「ルナちゃん!元気にしてる?最近、航輝とはどんな感じ?」

 

ルナ「えっ…うっうーん…良い感じ?」

 

永遠「ルナちゃん固くなりすぎ…もう少し柔らかくていいよ」

 

永遠はそう言うと両手を使ってルナの頬を触り、笑顔をつくる。永遠は「良い感じになったね!」と言うとルナは「そうかな?」と聞き返す。そこで少し場が和んだ事で会話を続ける。

 

永遠「航輝は今、ルナちゃんと一緒にいるの?」

 

ルナ「うん…そう。ごめんなさい、今の航輝とあなた達を会わせるわけにはいかなくて…」

 

永遠「そうなんだ…理由は聞かないよ。俺ってさ、昔から勘が異様に鋭くてさ、今回の航輝のこともなんとなく嫌な感じがしたんだよね。なんで勘が鋭いんだろうって考えた事もあるし、中学に通っていた時にその勘の良さで1人の女の子を傷つけた事もあったんだよね。だからさ、"余計なことは言わないように"って決めたんだ」

 

ルナ「そんな事が…ごめん…変なこと聞いた」

 

ルナがそう言い永遠に謝る。永遠は慌てて「謝らないで」と言う。ルナも気まずくなったのか別の話題に移る。

 

ルナ「航輝の好きな物とかって分かる?分かるなら教えて欲しい…」

 

永遠「航輝の好きな物か…そういえば聞いたことないな…本人から聞いてみれば?」

 

ルナ「私だって…出来たらそうしてる…」

 

ルナは頬を赤らめてそう言う。永遠は何かを察して「ふ~ん」と言う。そして、永遠は口を開く。

 

永遠「航輝の事…好きなんだね!応援してるよ!」

 

ルナ「っ!?えっと…そんなんじゃ!?」

 

ルナは図星を突かれたのか慌てて反応する。永遠はその反応を面白がり、何か吹っ切れたような顔になる。

 

永遠「ありがとう!なんか吹っ切れた!航輝の事…よろしくね?」

 

ルナ「うん…任せて…」

 

永遠はそう言いベンチから立って行こうとする…すると目の前にある人物が現れる。

 

刃「六峰 永遠…あんとき以来やな…お前を倒して弟の仇を取る!!一ノ瀬 航輝も居ないみたいやしな…いくで…直したドライバーで!!」

 

それは数時間前まで遡る…刃は航輝のせいで壊れたメモリアルカードとひび割れたドライバーを持って創始の所に来ていた。

 

刃「博士!!ドライバーを治してくれへんか!?」

 

創始「いいだろう…少し時間が掛かるが、それでも構わないかね?」

 

刃「それでええ…六峰 永遠を倒すためなら!」

 

それから刃は創始にドライバーとメモリアルカードを預け、3時間が経過した。創始から呼ばれた刃は創始の所へと向かうとドライバーとメモリアルカードは既に修復されていた。

 

創始「これで前みたいに使えるようになった。大変だったがな…」

 

刃「博士、ありがとう」

 

刃はそう言い、部屋から出ていく。創始はそれを見送り、1人、新たなインジェクションカードを眺める。

 

創始「私も…動かねばならん時が来たようだな…」

 

 

――――――――――――――――

 

時を戻して現在…刃はドライバーを装着し変身の体勢に入る。永遠もドライバーを装着し変身の体勢に入る。

 

永遠「ルナちゃんは下がってて…危ないから」

 

ルナ「うん…分かった」

 

刃「六峰 永遠!お前の新しい力を使え!!そうせな…倒し甲斐がない!!」

 

永遠「お望みとあらば!」

 

『SIGMA NOVA PROCESS SCAN ALL CUSTOM』

 

永遠「変身!!」

 

『NOVA RISE』

 

『SELECT CUSTOM NOVA ENTITY』『KAMEN RIDER SIGMA NOVA LINK OF CUSTOM SYSTEM』

 

永遠は仮面ライダーシグマノヴァに変身を完了し、刃も変身を完了する。そしてお互い相手の出方を伺って牽制し始める。

 

シグマ「来る気がないのかな…なら、こっちからいかせてもらうよ!!」

 

シグマはそう言うと拳をベクトルに向かって突きつける。ベクトルはそれを避けベクトルサイズでシグマの腕を絡め取り腹に一発拳を入れる。

 

ベクトル「はっ!!」

 

シグマ「っ!?前よりも強くなってるね…」

 

ベクトル「当たり前や!!あたしはさらに強くなってみせる!!」

 

シグマ「なら…」

 

シグマは超重力を拳に纏わせ、ベクトルに攻撃しようとする。ベクトルは危険を察知したのかその攻撃を避け、逆にカウンターを喰らわす。しかし、シグマはそれを避け、プライムライザーのエネルギー弾でベクトルに3回攻撃を当てる。ベクトルは怯み、後ろへと後退する。

 

ベクトル「厄介な力やな…手強い…」

 

シグマ「当たり前でしょ。俺だって強くなってるからねぇ!!」

 

シグマは攻撃を続ける。ベクトルは避けていくが次第に避けきれなくなっていき、攻撃が当たっていく。シグマの速度が徐々に上がっていっているのだ…そして、自身の速度は段々と遅くなっていた。

 

ベクトル「これは!?」

 

シグマ「君だけの重力を重く…俺は無重力に近い感じにどんどんなっていっているんだ。それだけ俺の攻撃速度は速くなる!!」

 

ベクトル「くっ!?」

 

ベクトルは領域を広げ、重力の力を相殺していくが、重力の力の方が強く相殺し切れていかなくなる。そして、領域は完全に意味を成さなくなっていた。ベクトルは重力の重さに耐えきれず地面に倒れ込んで変身が解除される。

 

刃「クソっ!クソクソクソ!!ここまで差があるなんて…あたしは弟の仇すら取れない!!クソぉぉぉぉぉ!!」

 

シグマ「刃ちゃん…」

 

決着はつき、シグマは変身を解除しようとする。するとどこからか"パチパチ"と拍手のような音が響く。その音の方を見ると老齢の男が立っていた。

 

創始「素晴らしい…素晴らしいぞ!!シグマ…六峰 永遠君。君の力は成長している!!頬月 刃君を利用した甲斐があった…刃君も永遠君の成長に十分尽力してくれた…これより実験は第二段階へと移る。私自身が君と戦い…君の中に眠る更なる力を掘り起こす!!」

 

永遠「なんだ…急に出てきて…」

 

刃「あたしを利用した!?ふざけるな…あたしをなんだと思っ!?がぁぁぁぁぁ!?」

 

刃が創始に拳を振りかざそうとした瞬間…刃の身体に電流が流れる。刃はその影響で気絶し、創始はその身体を支え、後ろに投げ捨てる。

 

シグマ「何をした!?」

 

創始「簡単な話だよ…彼女の使うドライバーに細工をしたんだよ。こうなるだろうと予見してね…さぁ…これで邪魔者はいなくなった!戦おうか!!」

 

創始はそう言いシグマに近づいていく。シグマは攻撃をしようとするが、そこに誰かが来る。その人物は創始とシグマの間に入って創始を睨みつけていた。

 

優里「星空 創始…とことんクズみたいだな…碧、彼女を回収しておけ」

 

碧「りょーかい!分かったよ!」

 

シグマ「碧!?なんでこの人と一緒に!?」

 

創始「"星王 優里"…顔を合わせるのは2度目だね…私の作ったドライバーは使ってくれているんだね?」

 

優里は黙ったまま創始を睨みつけていく。創始は溜め息をつき、口を開く。

 

創始「黙ったままか…私としては悲しいね…」

 

優里「減らず口を!そうやって他人を利用し自身の優位に駒を進める癖は昔からなのか?だとしたら悪趣味すぎる…」

 

創始「ハッハッハッ!!それで結構!私としては効率化を図っているだけだがね?」

 

優里はそう言う創始をさらに強く睨みつける。そして優里は口を開く。

 

優里「なぜ…裏で暗躍するお前が直接、表へと出てきた?そうした理由があるのか?」

 

創始「その前に…なぜ君がここにいるのか気になるな…彼女…"星空 碧"の未来を見る力か?」

 

優里「それもそうだが…お前に聞きたいこともあったしな…」

 

創始「聞きたいこと?何かね?」

 

優里「マキアの発生源についてだ…」

 

創始「!?」

 

シグマ「!?」

 

ルナ「!?」

 

碧「!?」

 

創始は驚いた。優里がそこまで知っているとは思わなかったからだ。他の3人もかなり驚いているようで優里は話を進める。

 

優里「俺はここに来る前…中央鳳凰博物館の資料室に行っていた。その意味が分かるか?」

 

創始「あそこには価値のある情報など…まさか!?」

 

優里「面白い仕掛けだったが、簡単に隠し扉が見つかった。碧は知らなかったがな?」

 

碧「それは言わないで欲しかったなぁ」

 

優里「そこで俺が見たのは…」

 

 

――――――――――――――――

 

 

優里『マキアの発生源…この資料か?』

 

優里は少し高めの棚にある資料を取ってそれを見る。その内容を見て怪訝な顔を浮かべる。

 

優里『これは…マキアの発生源?……しかし、これだと…』

 

 

―――――――――――――――――

 

 

優里「驚いたさ…マキアが|地球の外〈・・・・〉から来た存在なんてな。つまり…地球外生命体ということだ」

 

創始「そうか…調べたのか…マキアの正体を!」

 

シグマ「マキアが…地球外生命体!?嘘でしょ!?」

 

ルナ(私達が…地球の外から来た存在だなんて…初めて知った…)

 

優里「俺の来た理由は話した…お前が表に出た理由を話せ!」

 

優里はそう言う。創始は顎に手を添えて「ふむ…」と言うと、口を開く。

 

創始「なに、簡単な話だよ。私も行動に移さねば智慧の泉は手に入らないと思ってね…まずは…君を潰す…優里。侵食…」

 

創始はインジェクションカードを挿入し、マキアへと侵食する。その姿は黄金に輝く王のような見た目であり、背中には赤く染まったマントを羽織り、先端に円形状の球を飾った杖をついている。

 

『JUDGMENT INJECTION』

 

『MACHINA INJECTION JUDGMENT』

 

優里「お前の好きにはさせない…変身!!」

 

『CREATION FLARE PROMETHEUS』

 

優里も仮面ライダーアステルへと変身し、遠距離から攻撃を仕掛ける。しかし、ジャッジメントマキアは遠距離からの攻撃を静止させ、光のエネルギーをアステルへと当てる。

 

アステル「っ!?それがそのマキアの能力か…」

 

ジャッジメント「あぁ。だが、それだけではないよ?」

 

ジャッジメントマキアはアステルの周りに空間を開き、そこから無数の光を放ちアステルへと当てる。アステルは"アステラリウム"で無数の光を撃ち落とし、ジャッジメントマキアへと矢を放つ。ジャッジメントマキアは避けるが、頬に微かに傷が入る。

 

ジャッジメント「初見の光のエネルギーを喰らい、2度目でそれに適応…素晴らしい!君に"フォージュギア"を託したのは正解だったね。だが…」

 

ベクトル「ハァァァァァァァ!!」

 

気絶から回復した刃がベクトルへと変身し、ジャッジメントマキアに奇襲を仕掛けたのだ。しかし、ジャッジメントマキアはバリアを展開し、ベクトルの攻撃を防ぎ、ベクトルの方に目線をやる。

 

ジャッジメント「君に至っては成長の余地がないな…"領域の記憶"を宿したドメインメモリアルカードを生成したからどんなものかと思ったが…期待外れだ。その復讐心も最初こそ期待したが…今はその思いも歪んでしまっている。残念だ…君に居場所はない、消えろ」

 

ベクトル「なっ!?クソ…クソクソ!!あたしは強くなりたい!!こんな所で…終わる…なんて…」

 

ジャッジメントマキアはベクトルの足元に空間を開け、ベクトルはその中へと落ちていき、空間の穴は閉じる。そして、ベクトルはいなくなり、ジャッジメントマキアは「ふぅ…」と言い、アステルの方に目線をやる。

 

ジャッジメント「すまないね…邪魔が入った。さっ…続きをしよう」

 

アステル「貴様は…どれだけ人の尊厳を踏み躙る!!貴様だけは絶対に許さん!!」

 

シグマ「俺も…こんな外道、許せない!!力を貸すよ!!」

 

シグマはそう言い、ストライクアビリティカードー取り出しドライバーに認証させ、アビリティスロットに挿し込む。シグマノヴァの身体に赤の装甲を纏い、仮面ライダーシグマノヴァ ストライクカスタムが完成する。

 

『STRIKE CUSTOM SCAN』

 

『CUSTOM RISE』

 

『STRIKE CUSTOM UP NOVA CUSTOM STRIKE』

 

シグマ「よしっ!」

 

アステル「いくぞ…」

 

ジャッジメント「実験の再開かな…実に楽しみだ!」

 

シグマとアステル、ジャッジメントマキアの闘いが始まる…

 

 

―空間の狭間―

 

 

刃はジャッジメントマキアに落とされ、その空間の中をただただ落ちていくだけだった。落ちていきながら心の中でこう思う。

 

刃(あたしは…何がしたいんだろう…"弟の敵討ち"?いや…弟はそんな事望んでいなかっただろう…なのにあたしは…永遠(・・)の声を聞かないで、1人だけ暴走して…あたしは無能だ…)

 

刃はただ落ちていく中でそう思っていた。そして、目を瞑り、その空間で死のうとしていたその時…

 

(君は無能なんかじゃない!)

 

刃(っ!?これは…あたしの昔の記憶(・・・・)?でも…これは…)

 

その空間内には刃の記憶が無数にあり、その中でも幼少の記憶がそこにあった。その記憶に写っていたのは1人の少年と少女だった。

 

(私もそう思うよ?誰にだって何かになれる可能性はあるんだから、刃も落ち込まないで?)

 

(うぅ…分かった…あたし、頑張る!あたしの目標は"世界を守るヒーロー"や!永遠(・・)()もあたしと一緒に"ヒーロー"目指そ!)

 

(刃ちゃんは凄いなぁ…俺も"仮面ライダー"になって守りたいものを守るんだ!楓も刃ちゃんも!!)

 

(私だって負けてないんだからね!私も守りたいものを守る為に"ヒーロー"になる!!それが私のしたいこと…みんな、一緒だね!)

 

そこでその記憶は終わり、刃は涙を浮かべる。なぜ、今の今までその事を忘れていたのか自分にも分からなかったからだ。それと同時に永遠に謝りたいとも思った。

 

刃(あたしは…絶対に永遠の所に戻る!そして、謝りたい!!だから…力を貸して!)

 

刃がドメインメモリアルカードを握り締めると、ドメインメモリアルカードが光り出す。刃は目を瞑り、光を遮る。そして、目を開けると中央科学研究所の目の前だった…

 

刃「ここは…中央科学研究所?あたし、出られたのか……っ!?感じる…楓の気配が…中央科学研究所の中?でも…どうして…いや、今は考えてる暇あらへん!あたしは永遠に謝らないと!!」

 

刃は足早に永遠のいる方へと向かっていくのだった…

 

 

――――――――――――――――――

 

 

大輝は永遠達が戦っているとは知らず1人で智慧の泉の事について調べていた。調べていたのだが、一向にに何も手掛かりが出ず、行き詰まっていた。疲れを癒やす為に公園のベンチで子ども達が遊んでいる姿を眺めていると1人の少女に話しかけられる。

 

母夢「アナタっすね。"不知火 大輝"さん?私は"大地 母夢"。遊火さんから手紙を預かってるっす、どうぞっす。」

 

大輝「遊火さんから!?……何者だ、お前は?」

 

母夢「そんな警戒しなくていいっすよ。私は敵にも味方にもなりません。ただこの"物語"を見ていくだけの傍観者(・・・)…」

 

大輝は黙ったまま母夢をじっと見つめ、手紙を受け取るとそのままどこかへと向かう。

 

母夢「アナタが如何に運命に抗おうともその運命は絶対に来る。気をつけるっすよ…選択を誤ってしまえば取り返しのつかない事になる…」

 

大輝「それくらい…分かっている…じゃあな」

 

母夢は大輝の背中をそのまま静かに見送り、母夢もまた歩みを進める。するとそこにヴェルが通りかかる。

 

ヴェル「お母様…一体何を企んでいるのですか?」

 

母夢「私はただ、"幸せが欲しい"それだけっすよ。ヴェルの幸せもそうですし、ロードの幸せも人並みに望んでいるッス。私はそうして争わずただ、見ているだけの傍観者でありたい…」

 

ヴェル「それは…私達のお父様(・・・)が原因なのですか?」

 

母夢「私の旦那様を悪く言うのはダメっすよ!私だって好きで彼と別れたわけじゃないっすからね?………じゃ、頑張るっすよ?次はいつ会えるか分からないっすからね…元気にしてるっすよ?」

 

ヴェル「えぇ…お母様もお元気で…」

 

母夢とヴェルはそう言いお互いに反対方向へと向かっていく。母夢は首にかけてあるペンダントの中の写真を見ながらこう言う。

 

母夢「……アナタの願いは私が叶えるからね?それまでは待っててね…朝陽(・・)

 

その写真の中には白髪に赤のメッシュが入った少年と母夢…そして、母夢が腕に抱いている白髪に蒼のメッシュ(・・・・・・・・・)が入った赤ん坊の姿が写っていた。

 

 

ー中央科学研究所付近ー

 

 

大輝は母夢から預かった遊火さんからの手紙を読もうと思い中央科学研究所の前まで戻っていた。それから中に入ろうとしたその時…背後から嫌な気配を感じる。振り返るとそこにはヴェルがいた。

 

大輝「ヴェル!!何をしに来た!!」

 

ヴェル「"私が求める物"…あなたなら分かるでしょ?」

 

大輝「まさか…"智慧の泉"を?だとしたら仮面ライダーである俺が守る!!」

 

ヴェル「ふふっ…楽しみですね…」

 

ヴェルがそう言った瞬間…大輝はヴェルの目の前に一瞬で移動し拳を振りかざす。ヴェルはその一瞬の出来事に多少驚いたもののすぐにその場から離れる。

 

ヴェル(生身の姿でここまでのスピードを…成長しましたね…やはりあなたが!!)

 

大輝「速いな…だが、やっとお前のそのスピードが見えてきた…ヴェル…お前を倒す!!変身!!」

 

大輝はドライバーを装着し、仮面ライダーファイ ファイスパーキングライズフォームへと変身を遂げる。ヴェルは昂ぶる魂を身に潜めこう言う。

 

ヴェル「私との力の差は歴然ですよ?勝てますかねぇ!!」

 

ヴェルは更にスピードを上げ、ファイに迫る。ファイも目にも止まらぬ速さでヴェルに近づきお互いに拳を合わせる。すると衝撃波が広がり地面がひび割れる。ヴェルとファイはもう一段階スピードを上げる。そのスピードは光の速さに達するかどうかの勢いだった。

 

ヴェル/ファイ((スピードは互角!!))

 

ヴェル(あとは己の技量で勝敗が決まる!!楽しくなってきましたよ!!これこそ…私が求めていたもの!!)

 

ファイ(ヴェルのスピードを超えるには…更にスピードを上げ…!?)

 

ファイがスピードを更に上げようとした瞬間…突如、身体中が悲鳴をあげるように痛くなる。ファイは痛みで立てず、地面に転がり込む。

 

ファイ「かっ!?何がっ!?」

 

ヴェル「拒絶反応…スピードを上げすぎて身体が逆に耐えきれなくなってしまいましたね…興醒めです。あなたには期待したのですがね…では、さよなら…」

 

ヴェルは右手を突き立て、ファイに向かって突きつける。その瞬間、2つのエネルギー弾(・・・・・・・・・)がヴェルの右手を弾く。ファイはエネルギー弾が飛んできた方向を見ると雫と恭平がプライムライザーを突きつけながら立っていた。

 

雫「研究所の前が騒がしいと思ったら戦ってて危なそうだったから助けたよ?大輝!」

 

恭平「間一髪だったな…とりあえず、あのマキアを倒すぞ!」

 

ヴェル「……あなた方には興味はありません。殺される前に立ち去ることをおすすめしますよ?」

 

ヴェルがそう言うなか2人は息を合わせてこう言う。

 

雫/恭平「「だが断る!!」」

 

雫「私は仲間を残して見殺しにするほど甘くないよ!」

 

恭平「俺もだ。仲間をみすみす見殺しにできるか…」

 

2人はドライバーを装着し、ライセンスカードとオペレーターアビリティカードを取り出しドライバーに認証させる。そしてアビリティスロットに挿し込むと変身が完了する。

 

『『OPERATOR PROCESS SCAN ORDER MISSION』』

 

雫/恭平「「変身!!」」

 

『『MISSION IMPOSSIBLE OPERATOR ENTITY』』

 

『『KAMEN RIDER』』『BETA』『GAMMA』『『OPERATOR』』

 

2人は仮面ライダーベータオペレーターと仮面ライダーガンマオペレーターに変身を完了し、プライムライザーのガンモードでヴェルに向かってエネルギー弾を放つ。ヴェルはそれを容易く避け、加速し2人の目の前まで来るがベータとガンマは来るのが分かっていたのかヴェルに至近距離でエネルギー弾を当て、ヴェルは後ろへと下がる。

 

ヴェル「っ!?まるで予知みたいですね…そのフォームの力ではないでしょう?」

 

ベータ「オペレーターは空間把握能力がずば抜けてるの。だから、あなたがどれだけ速く動けても把握能力でどこにいるのかは筒抜けなの」

 

ガンマ「そういう事だ…ヴェル、お前に勝ち目はない…ファイ!今だ!!」

 

ガンマがそう言った瞬間にはファイはヴェルの背後に回り、剣で斬りつける。ヴェルも油断をしていてもろに攻撃を喰らい地面に転がる。

 

ヴェル「奇襲…ですか…なかなかにやりますねぇ!!20年前とは大違いです!」

 

ヴェルは加速し、ファイ、ベータ、ガンマを囲うように回り始める。ファイ達は背を合わせるとそれぞれ警戒を始める。いつ、どこから攻撃が来るか分からないからだ。ヴェルはファイ達の身体に徐々にダメージを与えていく。その間にもファイ達は背水の陣の如くその場から動こうとしなかった。

 

ヴェル(何かを狙っている?でも…チャンス!!)

 

ヴェルはとどめを刺そうと一気に直線上に駆け出し、ファイに向かって音速を超えた拳を突きつける。その瞬間…ファイの姿(・・・・・)が消え、ベータとガンマの姿も消える。

 

ヴェル「何っ!?」

 

ファイ「油断したな…ヴェル!!」

 

ベータ「いくよ!恭平!」

 

ガンマ「あぁ!!」

 

ベータとガンマはアビリティカードをスライドさせ、必殺技を発動させる。ファイもアビリティカードをスライドさせ、必殺技を発動させる。

 

『『OPERATOR INSTALL』』

 

『SPARKING INSTALL』

 

『『オペレータークリアフィニッシュ』』

 

ベータとガンマはヴェルに向かってキックを放ち、空間に固定させる。そして、ファイは助走をつけ、一気に駆け出し、キックを放つ。そのキックは光のような速さをしていた。

 

ヴェル「っ!?これが…人類の進化…ですか…」

 

ファイ「そうだ…俺は進化し続ける」

 

『スパーキングフィニッシュ』

 

ヴェル「なぁぁぁぁぁ!!」

 

そして爆発し、炎が燃え上がる。ファイ達は息を切らしながらをお互いに手を叩き合う。

 

ファイ「これで…俺の復讐も…」

 

ベータ「大輝…」

 

ガンマ「……!?」

 

ガンマが燃え上がる炎を見て何かに驚いたようでファイ達もそちらを見ると炎は一瞬で消え去り、そこから九つの尾(・・・・)が見える。そこに立っていたのは怪人態へと変貌したヴェルだった。その姿は狐のような姿で白い毛皮がふわふわしている。

 

ヴェル「まさか…私を本気にさせるとは思いませんでした…今回は引かせて貰います。次、会う時はお互いに…」

 

ヴェルはファイの背後に一瞬で移動し、こう言う。

 

ヴェル「本気の化かし合いといきましょう!!」

 

ヴェルはファイでも追えない…見たことのない速度で移動し、一瞬の内に姿を消す。ファイ達は変身を解除してこう言う。

 

大輝「姿が…見えなかった…あいつはまだ、本気じゃなかったッッ!!クソッ!!俺はまだ!!」

 

大輝は地面に拳を叩きつけながらそう言うのだった…雫と恭平はそんな大輝を静かに…ただ静かに見守るのだった。

 

場面は変わり星空 創始…ジャッジメントマキアとアステルとシグマノヴァの戦いはアステルとシグマノヴァに軍配が挙がっていた。

 

ジャッジメント「まさか…適応がここまで早く進むとは…素晴らしい…優里、流石は天才だ!!永遠君も、よもやここまで力をつけているとは!!ジャッジメントの能力を瞬時に把握する…君たちは逸材だよ!!」

 

アステル「その口を閉じろ…星空 創始!!」

 

アステルはアステラリウムを構え、ジャッジメントに向かって矢状のエネルギーを放つ。ジャッジメントはその矢状のエネルギーを人差し指で受け止め、跳ね返すが、アステルは瞬時に避け、アステラリウムを上へと手放し、連続で打撃をジャッジメントに喰らわす。

 

ジャッジメント「ッ!!歳には敵わないな…私も落ちぶれたものよ…まぁいい…実験は終了だ…帰らせて貰うよ?」

 

シグマ「えっ…帰る?そんなのさせないよ!!」

 

シグマは重力操作でジャッジメントを重くするが意に返さずにジャッジメントは空間を広げ、その中へと入っていく。

 

アステル「くっ!?待てぇぇ!!」

 

ジャッジメント「では…また会おう」

 

ジャッジメントが空間に入ると同時にその空間は閉じ、何もなかったかのように静かになる。アステルとシグマは変身を解除し、その場に立ち止まる。

 

優里「出直しだな…六峰、すまないな…協力してもらって」

 

永遠「いいって…"仮面ライダーは助け合い"でしょ?」

 

優里「ふっ…そうだな…安心しろ、頬月の件はこちらに任せろ。絶対に見つける」

 

永遠「ッ!!ありがとう!!」

 

優里はそう言い碧とルナを連れて帰っていく。永遠はそれを見送り、自身も研究所の方へと帰る。それを見ていた刃は永遠に近づこうとする。そこにフードで深く顔を隠した男が刃の腹を殴り、気絶させる。

 

刃「永遠に…謝らないと…謝って、仲直りしないと…うっ!?」

 

ロード「今は…まだ、その時ではない。あいつの覚醒(・・)はまだ…」

 

ロードは気絶した刃を背負い、どこかへと歩いていくのだった…

 

 

―――――――――――――――

 

ヴェルはお腹を抑えながら旧科学研究所に戻っていた。創始も空間を移動し戻っていたようでヴェルと創始は鉢合わせする。

 

創始「君がここまで手負いになるとは…不知火 大輝の力を成長しているようだな」

 

ヴェル「えぇ…ハァハァ…あと1秒でも怪人態へとならなければ負けていました…それだけ成長したということです…次に会うのが楽しみですね…創始博士はこれからどうするんですか?」

 

創始「私もデータ収集を終えた所だよ。まだ、初期段階だが始めようと思う。"GENESIS PROJECT"を!!」

 

創始は笑みを浮かべ、パソコンへと目をやる。するとそこにはエンティティドライバーに似たドライバーの図表が描かれていた…

 

 

TO NEXT CODE……………………

 





ということで18話どうだったでしょうか?
次回はAのクリスマス/聖夜の告白です!!

クリスマス回と思いますが、年明けちゃいますね…皆さん!今後とも仮面ライダーシグマをよろしくお願いします!では…よいお年を!!

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