仮面ライダーシグマ   作:仮面執事

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シリアス展開多いよぉ…

作者の心もズタボロです。

ですが…頑張っていきます!!

それでは32話どうぞ!!


CODE32 Yの覚悟/破滅

 

崩れた天井の瓦礫から1本の手が伸びる。その手は瓦礫を押しのけ、その手の持ち主が姿を現す。

 

永遠「危なかった…潰されるかと思ったよ。はい、雫ちゃん」

 

雫「ありがと、永遠」

 

永遠は雫の手を取り、瓦礫の下から雫を引き上げる。そして、永遠は自身の頭の上を延々と飛ぶ、鳥のような機械に目線を向ける。

 

永遠「この鳥…どこかで見たことあるんだけどなぁ、どこだっけ」

 

雫「それよりも優里さんは?」

 

永遠「そうだった!!」

 

永遠と雫は崩れた所の瓦礫をどけながら優里を探す。すると、永遠は端っこの瓦礫の下から音が聞こえることに気付く。そして、雫と一緒に端っこの瓦礫をどけると優里が気絶した状態で埋もれていた。

 

優里「うっ…ううっ…」

 

永遠「良かった…とりあえず無事みたいだね。雫ちゃん、リカバリーの力で回復させて」

 

雫「分かった」

 

雫はリカバリーカードを使い、優里の身体を回復させていく。すると、優里の目が覚める。

 

優里「うっ…うう…俺は…」

 

永遠「瓦礫に埋もれていたんです。瓦礫をどけて雫ちゃんのリカバリーの力で優里さんの身体を回復させました。調子はどうですか?」

 

優里「あ、あぁ…悪くは…ケホッケホッ…」

 

優里がそう言おうとした瞬間、優里の口から血が吐き出る。雫は慌てて優里の背中を擦る。しかし、優里はもう大丈夫だと言わんばかりに雫の手を跳ね除ける。

 

優里「心配するな…いつものやつだ。ケホッケホッ…クソっ…激しくなってきてる…時間が…まだ…やれる」

 

永遠「優里さんのそれは"呪い"ですよね?智慧の泉の…その状態であなたを巻き込みたくはない、休んでてください」

 

優里「これは!!俺のケジメなんだ…俺の手で彼女を終わらせなくてはならないんだ!!」

 

優里は胸を抑えながらフラフラと歩いていく。永遠と雫はその姿を静かに見守ることしか出来なかった………

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

旧科学研究所…ここでは星空 創始が絵月から依頼された絵月専用のドライバーとアビリティカードを完成させていた。楓を手に入れた事によって智慧の泉の力が行使可能となりドライバーとアビリティカードの製作は簡単に出来るようになっていた。創始は完成したドライバーとアビリティカードを絵月に見せる。

 

創始「クロノスタシスドライバーとアナスタシスアビリティカードだ。君の力を最大限活かせる性能を持つ。どうだ?気に入ったか」

 

絵月「えぇ…とても…美しく神秘的なドライバーですね。彼女…楓ちゃんには感謝しなければ…」

 

絵月は左側に時計のような機械が埋め込まれたドライバーをまじまじと見つめながらそう言う。

 

一方…プロフェッサー坂月は眠り続け、智慧の泉を生成し続ける楓の近くに寄り添い、髪を撫でながらこう言う。

 

プロフェッサー坂月「私は…君の為ならたとえ人類が滅びようとマキアが滅びようと何でもする。それが非人道的なものでも…そうでなければ、私が今までにしてきた事は無意味になってしまう。楓…目覚めたらまた、母さんと私と共に幸せに暮らそう…」

 

創始「随分と娘想いなようだね、坂月君。君らしくない」

 

プロフェッサー坂月「元々、私の目的は楓を智慧の泉から解放すること…その為にPROJECT SIGMAを計画し、永遠の中に眠る欠片を覚醒させ、智慧の泉の力をすべて永遠に移す。それが私の最善策だ、永遠はそれに応えてくれた。既にジリオンバードは目覚め、直に永遠は智慧の泉の力を完全に覚醒させるだろう。その瞬間を狙って楓の中の智慧の泉の力を吸収してもらう」

 

創始「つまり…六峰 永遠君には第二の智慧の聖人になってもらい、一生を智慧の泉の生成に費やしてもらうと…」

 

創始のその言葉にプロフェッサー坂月は一瞬黙るが、すぐに頷く。

 

プロフェッサー坂月「そうだ…私はその為に彼ら仮面ライダーを利用してきた!!そして…これからも…ずっと…」

 

創始「君の人生をすべて賭けてまで費やす必要があったのか?理解できないな…君はそんな人間ではなかったはずだと記憶しているが?」

 

プロフェッサー坂月「あなたには一生分からないでしょうね。今の私にとっては娘が私のすべてです。娘を救うためなら…娘の想い人でさえも利用する!!永遠も…楓を救うなら自分を犠牲にするでしょうね…あなたとは違って!!」

 

プロフェッサー坂月は自身の本音を全部、創始にぶつける。

創始はその言葉を否定することなくこう言う。

 

創始「確かに私は君とは違う。君は手を汚すタイプだろうけど、私は自らの手を汚したくはない。多少なりとも実験はするが、それは愛玩動物(モルモット)がいるからだ。私にとって、人類、マキアはただの実験動物でしかない、勿論君もその中の1人さ。あっ、そうだった…君に頼みたいことがあったんだ」

 

創始はそう言うと自分のPCの画面を開き、ある設計図を見せる。その設計図はジェネシスドライバーと同じ構造のものだった。

 

プロフェッサー坂月「これは…」

 

創始「ジェネシスドライバーの設計図だ。智慧の泉がこちら側にある以上、ジェネシスドライバーも作れるだろう?私の分を作って貰いたい。元々、ジェネシスドライバーは私のだからね。それを200年前、フェンリルが完全に破壊してしまったから今まで修復出来ずにいた…しかし、君がジェネシスドライバーを作った今なら出来ると思ってね。出来るだろう?」

 

創始のその問いかけにプロフェッサー坂月はこう答える。

 

プロフェッサー坂月「確かに出来る…しかし、私があなたにそこまでする理由はない。それが現状だ、分かっていることでしょう」

 

創始「確かにそうだな…君が私を嫌っている以上、君はドライバーを製作してくれない。ならば、私自らジェネシスドライバーを作るとしよう」

 

プロフェッサー坂月「なっ…作れるのか?私ですら1個作るのにかなりの時間と労力を費やしたというのに…星空 創始、一体何をする気だ?」

 

創始「なに楓の力を借りようと思ってね。そうすれば早い段階で第二のジェネシスドライバーが作れる」

 

創始のその言葉にプロフェッサー坂月は怒り、創始の胸ぐらを掴んで怒鳴り散らかす。

 

プロフェッサー坂月「あんたにこれ以上何かを利用されてたまるか!!あんたが200年前にしたことは絶対に許されない!!私の娘を物のように扱うのはやめろ!!」

 

創始「君も、娘を物のように扱ってきただろう。そうでなければライダーシステムなんてものは誕生していなかったし、そもそもの話…君が神と交わらなければ楓は産まれて来なかった…君の行いそのものがこの世界を狂わせているのだ、何故、分からない」

 

プロフェッサー坂月「ッッ!?それは…」

 

創始のその言葉にプロフェッサー坂月は何も反論出来なかった。自分は200年間ずっと非人道的な事をやってきていたからだ。

反論できるはずもなかった。

 

創始「反論はできないだろう?なら早急にドライバーを作るんだ。勿論、小細工をしたとしてもバレるがね」

 

プロフェッサー坂月「ッッ…分かった、ただし楓の安全は確定でして欲しい。それが私からそちらに求める条件だ!」

 

創始「勿論、楓の安全は保証する…智慧の聖女なのだから丁重に扱わねばいけないしな」

 

創始のその言葉に半信半疑ながらもプロフェッサー坂月は納得するかのように奥の製作室へと向かっていく。創始はそんなプロフェッサー坂月の事を怪しげな目で見つめていくのだった…

 

 

―――――――――――――――――――

 

 

永遠と雫は優里の後に続き、星王コーポレーションへと戻って来ていた。ロビーでは碧と大輝、航輝と大輝に担がれた気絶した恭平がいた。雫はすぐさま恭平の下へと駆け寄り、心配の声を挙げる。

 

雫「恭平!?……大輝、恭平はその…大丈夫なの?」

 

大輝「あぁ、とりあえずは生きている。ひとまず雫のリカバリーの力で傷は癒しておいたほうがいいだろう」

 

雫「うん、分かった!」

 

雫はリカバリーの力ですぐさま恭平の傷を癒やしていく。そうすると恭平は気絶から目を覚ます。

 

恭平「ここ…は…」

 

永遠「ここは星王コーポレーション…中央科学研究所は崩壊した。それに伴って…ほら見て」

 

永遠は恭平にとある映像を見せる。それは中央科学研究所及び鳳凰地区の閉鎖と隔離が政府から公式に決まったという通達だった。これによって鳳凰地区に住んでいた住民10万人がそれぞれ別々の場所に住むことが決まったということでもあった。

 

恭平「そん…な…クソっ!!ロードが来なければ…」

 

雫「恭平、ロードと戦ったの?」

 

恭平「あぁ、ロードはとてつもなく強かった…それこそジェネシスシステムを用いても奴に傷一つつけることも出来なかった。それだけ奴が強いということだ」

 

永遠「確かにロードは強い…俺もロードの力については詳しく知らないんだ、"機械を操る"ということだけは分かっているんだけど…それ以外にもありそうだね」

 

永遠のその言葉に恭平は頷く。

 

恭平「そうだな、奴は複合させた機械に能力を付与しそれを用いて俺を圧倒していた…奴はその場から一歩も動かずにだ」

 

大輝「そうなると一番警戒するのはロードか…ジェネシスシステムを用いて完全に負けたのならばロードと接敵するのはよしたほうが良さそうだ」

 

航輝「そうなると少数で旧科学研究所に潜入するってことか?」

 

永遠「いや、全員で攻め込む。楓は絶対に取り戻す!!それに…刃ちゃんの事もあるし…」

 

永遠のその言葉に優里は反応し、こう言う。

 

優里「そうだ…それに、俺はあの女を倒さなければなら――ゲホッゲホッ」

 

優里は口を塞ぎ、咳を抑え込もうとするが、血を吐いてしまう。そんな優里に雫が近づき、リカバリーの力を使おうとするが、優里が口を抑えながらやめろと合図をする。

 

優里「俺の…ハァハァ…これは…呪いによるものだ…星王家に伝わる智慧の泉の呪い」

 

碧「優里さん…休もう?優里さんは今回、行かなくてもいいんだよ?僕が看病するからさ」

 

優里「ダメだ…何が何でもあの女は倒す…それが菫の為になるならば…」

 

碧「優里さん…分かった。でも約束してほしい、必ず帰ってくるって」

 

優里「約束…しよう。俺も君に話したいことがあるからな」

 

優里は碧と目を合わせそう言う。そんな中、永遠は碧に話しかける。

 

永遠「いざとなったら俺達がついてるから心配しなくてもいいよ。優里さんが危険な状態になる前に何とかするから」

 

碧「永遠…ありがとう。僕から言えるのは…その…"頑張って"ってだけだけど…楓ちゃんの事、しっかりするんだよ?」

 

永遠「分かってるよ!俺は…いや、俺達(・・)は仮面ライダーだからね!よしっ!みんな、休憩挟んでどう攻めるか決めようか!」

 

「「「「「おぉ!!」」」」」

 

永遠のその問いかけに全員が息を合わせて大声で返事をするのだった……

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

朝陽は鳳凰地区が閉鎖された事と中央科学研究所が崩壊した事に対してかなり焦っていた。

 

朝陽「智慧の泉が…楓がマキア側の手に落ちてしまった…このままでは人類が危険に晒されてしまう…その前に何とかしないと」

 

ルナ「でも…私達に出来ることはほとんどないんじゃないの?」

 

朝陽「うん…そうだね。でも、俺も…父親としての覚悟を決めないといけないかな」

 

ルナ「お父さん…無茶しないでね?お父さんは私とお兄ちゃんの大事な家族だから…お母さんのようにいなくならないでね?」

 

朝陽「勿論!俺は家族を置いてはいかない」

 

朝陽のその目は娘、息子を守りたいと思う父親としての覚悟をした目だった……

 

 

―――――――――――――――――――――

 

 

旧科学研究所…永遠達はその入り口に堂々とした態度で来ていた。敵側が既に楓を手中に収めている時点で永遠達が奪い返しに来る可能性が高いと踏んでいるため、永遠達は正々堂々と正面から突っ切ることにしたのだ。

 

永遠「全員…覚悟は出来てるね?ここから先はマキアの領域だ…誰かが死ぬかもしれない…今一度言うけど死ぬ覚悟はあるか?」

 

大輝「無論だ…仮面ライダーとしての責務を全うする」

 

航輝「俺だってずっと戦ってきたんだ…今更、命を覚悟してなくてどうするんだよ?」

 

雫「私も…命を預ける覚悟は出来てる!!」

 

恭平「俺もだ…むしろ、今回の事は俺の失態でもある…今ここで挽回してみせる!!」

 

優里「ゲホッゲホッ…俺も若者の後ろで指をしゃぶりながら見るだけの存在ではない…たとえ、この身が朽ちようとも必ずあの女を倒す!!」

 

永遠のその覚悟の問いかけに全員が答える。永遠は嬉しそうにしながらこう言う。

 

永遠「なんか…最後の晩餐みたいだね!」

 

「「「「「そんなフラグみたいな事を今言うなっ!!」」」」」

 

5人とも息の合った声でそう言う。その場には今だけ暖かい空気が流れているような感じがしたのを永遠は感じる。そして、永遠が旧科学研究所の入り口の扉に手を掛け開けると一気に空間が広がるような感覚になる、否、永遠達の目にはかなりの広さの空間が広がっていた。

 

永遠「これは…」

 

ロード「ようこそ…俺の創り出した空間へ…仮面ライダー諸君待ち侘びたよ」

 

そのロードの声に全員が反応し、警戒の意を示す。しかし、ロードは待ったと言わんばかりの態度でこう言う。

 

ロード「そう警戒するな…俺が興味あるのは永遠、お前だけだ。お前が200年前の続きをしてくれるというなら…お前以外の者はこの先に通そう」

 

永遠「ロード…悪いけど君と戦うつもりはない。俺は楓を救いに来たんだ…君達の手からね」

 

ロード「また楓か…200年前もそう言ってたよな?もううんざりだ…いつもいつも楓楓と…楓以外に興味を持たないのはお前の悪い癖だと思うぞ?」

 

永遠「200年前は確かに楓以外どうでも良かったと思ってた…でも今は違う!!こんなに素敵な仲間達に出会えたんだから…俺には勿体ない位だよ」

 

ロード「変わったな」

 

永遠「いいや…みんなが俺の事を変えてくれたんだ!」

 

ロードはそう言う永遠に向かって大剣を生成し、大剣を握りしめながら一直線に向かう。しかし、それに横槍が入る。大輝がロードの大剣をプライムライザーで受け止めたのだ。大輝は永遠達に背を向けながらこう言う。

 

大輝「ここは俺に任せろ…こいつは俺が相手をする!!さっさと聖女を取り戻してこい!!」

 

永遠「ッッ!?分かった…気を付けて!」

 

航輝「大輝、俺も残…「いや必要ない」ちゃんと言ってから言えよ!!」

 

雫「危険と思ったらすぐ逃げてね?」

 

大輝「そんな事…言ってる暇があればさっさと行け!!もう…持ちそうにない!!」

 

大輝のその声に全員がロードの横を過ぎ去っていく。ロードはそれを見過ごし、大輝にこう言う。

 

ロード「お前に永遠の代わりが務まるとでも思っているのか?自惚れるなよ…お前では永遠…フェンリルの足元にも及ばん」

 

大輝「そうか?案外やってみないと分からない…ものだろう!!…変身!!」

 

大輝はロードの大剣を受け流し、ドライバーを装着する。そして、ブーストイグニッションカードを挿し入れ、仮面ライダーファイブーストへと変身する。

 

『KAMEN RIDER PHI BOOST LIMITED BOMBER』

 

ロード「それが…ヴェルを倒したという力か…面白い、受けて立とう」

 

ファイ「お前の慢心を打ち砕いてやる!!」

 

ファイは加速し、ロードの目の前に一気に移動しプライムライザーソードモードで斬りつける。しかし、ロードは己の大剣でその攻撃を防ぎ、ファイの腹部に一蹴り加える。ファイはロードの圧倒的パワーに押され、吹き飛ばされる。

 

ファイ「ぐわぁぁぁ!?」

 

ロード「その程度…ではないのだろう?ヴェルを倒した力…もっと見せてみろ!!」

 

ファイ(なんてパワーだ…一蹴り加えられただけで吹き飛ばされるとは…それに奴はまだ、その場から一歩(・・・・・・・)も動いておらず…人間態で相手をしている!!)

 

ロード「来ないのか?ならば…こちらから行かせてもらうぞ?」

 

ロードは周りにある機械を自身の大剣に付与していく。その大剣には圧倒的なまでの莫大なエネルギーが秘められており、ファイですらも驚愕するほどだった。

 

ファイ「あれは…まずい!!」

 

ロード「ふんっ!!」

 

ロードは大剣を一振すると周りの物が崩壊していく。実際それほどまでのエネルギーを纏っているのだ…ファイも直撃すれば自身の命が危ういと思い、プライムライザーで真正面から受け止めるが、プライムライザーが大剣の一振に耐えきれずに粉々に砕け散り、ファイは間一髪の所で回避する。自身の攻撃を回避したファイにロードは少し関心を示す。

 

ロード「俺のこの一撃を避けるか…流石、ヴェルを倒しただけあるな。しかし、これならばどうだ?」

 

ファイ「なんだ…?」

 

ロードがそう言うと大剣から赫色のオーラが現れる。そのオーラはさっきの莫大なエネルギーよりも強力だとファイは瞬時に把握し、警戒する。ロードはそのオーラをファイに向けて放つが、オーラは一瞬で消えてしまう。ファイは何だったんだと思い、ロードに対する攻撃を再開しようとする。するとロードがひと言話しかける。

 

ロード「その攻撃を見破れない時点でお前の負けだ」

 

ファイ「何っ――――――」

 

その瞬間、空間が真っ二つ(・・・・・・・)に切れるような感覚に陥る。そして、次の瞬間にはファイは変身が強制的に解除されており、自身の腹部を見ると明らかに斬撃の跡が残った状態で大量に出血をしていたのだ。大輝はその事実に驚愕すると同時に意識を失っていく。その最中、ロードは呟く。

 

ロード「俺の能力は機械を支配し、複合させた機械に能力を付与する…それともう一つ、時空そのものを斬る力、いわゆる時空切断を有する。誇れ…お前は強い…しかし、相手が悪かったな。安心しろ…お前のような自己治癒能力が高すぎる人間はそんな簡単に死なない。次は楽しみにしているぞ?不知火 大輝」

 

大輝の意識はそのロードの言葉とともに深く…深く沈んでいくのだった。

その頃、永遠達は全速力で楓がいる場所を探していた。

 

永遠「俺の予想が正しければ楓と刃ちゃんはあそこの部屋にいると思う」

 

優里「それはお前の力の一部か?」

 

永遠「うん、なんとなく同じ智慧の泉の力を持つ人の場所が分かるみたい、行こう!」

 

永遠達は楓達のいる部屋へと向かう。しかし、その道中…爆刃とグリード、絵月の3人が行く手を阻む。爆刃はエンティティドライバーを手に持ち、絵月も何かドライバーのような物を手に持っていた。

 

永遠「やっぱり邪魔してきたか。そこをどいてもらってもいい?」

 

爆刃「そんなこたぁやるわけねぇだろ?考えろよバカが!!お前らは俺様にぶっ潰されるんだよ!!」

 

絵月「はぁ…今回は私が相手をすると言っているでしょう?このドライバーの力も試してみたいので…いいでしょう?爆刃さんとグリード君はそこで大人しく見ててくださいな」

 

『CRONOSTASIS DRIVER』

 

絵月はそう言うとドライバーを装着する。そのドライバーはエンティティドライバーやジェネシスドライバーと違い、左側に時計のような物が仕込まれており、永遠ですら初めて見る物だった。

 

永遠「何だ…そのドライバーは?」

 

絵月「私専用のドライバーとアビリティカードです。では、残念ですけど…今からここは私の独壇場ですよ?………変身」

 

『ANASTASIS RELOAD TIME』

 

『SIGNAL TIME』

 

『TIME OVER ANASTASIA』

 

絵月の足元と頭上には時計のようなものが生成され、絵月が、その時計のようなものに挟まれる形で変身が完了する。その姿は背面に時計のようなものが装着され、胸部には秒針が2つ、重なる形で生成され複眼は白く、左複眼には時計が埋め込まれる形となり、白黒の複眼となっている。また、頭部は半径の時計のようになっている。全体的に白銀のような色をしたフォームとなっていた。

 

永遠「全員…変身す―――」

 

グリード「残念だけど…永遠、君の相手はこの僕だ」

 

永遠「なっ――――――」

 

グリードは永遠の立っている地面を殴る。すると、地面は崩壊し、永遠とグリードはそのまま落下していく。雫、恭平、航輝は永遠を追おうとするが、爆刃がそれを邪魔し、ニヤつきながら言う。

 

爆刃「お前等の相手は俺だ!楽しませて貰うぜ?」

 

航輝「クソがっ!!邪魔すんじゃねぇ!!」

 

恭平「一瞬でケリをつける!!」

 

雫「絶対に倒す!」

 

航輝はフォージュギアを。恭平、雫、爆刃はエンティティドライバーを装着し、それぞれ、仮面ライダーアルファ インフェルノカスタム、仮面ライダーベータリカバリー、仮面ライダーガンマ ガンマライズフォーム、仮面ライダーアルファ アルファライズフォームへと変身を完了する。最初に仕掛けたのはアルファ(B)…アルファ(B)は拳を握り締め、回復役を担うベータへと迫る。

 

ガンマ「させるか!!」

 

アルファ(B)「おっ…やるじゃねぇか!!俺の攻撃対象を予測するなんてな!」

 

アルファ(K)「お前の相手は俺だ!!」

 

アルファ(B)とアルファ(K)はお互いの拳をぶつけ合い、その衝撃で2人とも後退る。その直後、ガンマがプライムライザーソードモードでアルファ(B)を斬りつける。しかし、アルファ(B)は刃の部分を掴み、その状態のままガンマの顔面に拳をぶつける。ガンマは防ぎきれず、吹き飛ばされる。

 

アルファ(B)「その程度かぁ?次世代共が!!」

 

ガンマ「舐めるなよ…一気に決める!!」

 

アルファ(K)「決めるぜっ!!」

 

ベータ「オッケー!」

 

ガンマとアルファ(K)、ベータの3人は必殺技の体勢に入る。アルファ(B)も必殺技の体勢に入る。

 

『GAMMA INSTALL』

 

『FIRST GEAR』『SECOND GEAR』『FINAL GEAR』

 

『RECOVERY ONE』『RECOVERY TWO』『RECOVERY INSTALL』

 

アルファ(B)「そうでなくちゃ面白くねぇ!!」

 

『ALPHA INSTALL』

 

ガンマ、アルファ(K)、ベータは飛び上がる。アルファ(B)も飛び上がり、お互いにキックを放つ。そのキックの衝撃波は波紋を広げ、周りの物が吹き飛んでいくほどだった。

 

アルファ(B)「これだから戦いはやめられねぇ!!もっと楽しもうぜぇぇぇ!!」

 

アルファ(K)「こいつ!?力が増していきやがる!!どうなってんだ!?」

 

ガンマ「くっ…このままでは…」

 

ベータ「絶対に負けないっ!!」

 

そして、両者共に衝撃波で吹き飛び、それぞれ変身が解除される。爆刃はかなり嬉しそうに高笑いする。

 

爆刃「ハッハッハッハッ!!面白れぇ!!また今度殺ろ〜ぜ?」

 

爆刃はそのまま満足したかのように立ち去っていく。航輝、恭平、雫は痛みに耐えながら立ち上がり、悔しそうに拳を強く握り締める。

 

航輝「クソがっ!!あの野郎…ぜってぇ俺が倒す!!」

 

恭平「あぁ、絶対に倒してやる」

 

雫「そうだね…って、優里さんは!?」

 

航輝/恭平「「そうだった!!」」

 

雫のその言葉に航輝と恭平は思い出し、優里と絵月のいる場所へと走って向かう。そして、到着すると思いもよらぬ光景を目の当たりにする。

 

航輝「なん…だ…これ…」

 

恭平「そん…な…まさ…か…」

 

雫「ウソ…ウソっ!!」

 

時を遡ること、5分前…航輝達が爆刃と戦っている最中優里は目の前の敵を睨みつけていた。そんな優里に仮面ライダーに変身した絵月…アナスタシアはこう言う。

 

アナスタシア「アナタも早く変身したらいいのでは?無駄死にしに来た訳ではないのでしょう?」

 

優里「当然だ。俺が…お前達の為に残せるもの…すべて残してやる!!」

 

『FORGE GEAR』

 

『PROMETHEUS MEMORIAL ON』

 

優里「変身!!」

 

『CREATION FLARE PROMETHEUS』

 

優里は仮面ライダーアステル プロメテウスカスタムに変身を完了し、手に武器アステラリウムを生成し、矢状のエネルギーをアナスタシア目掛けて放つ。アナスタシアはドライバーの左部分の秒針を3時の方向に合わせる。すると…

 

『SLOW TIME』

 

アステル「何っ!?時を遅くしたのか!!」

 

アナスタシア「正解…それと…」

 

『BOOST TIME』

 

アナスタシアは再び、秒針を12時の方向に向ける。すると、アステルの目の前からアナスタシアが消える。アステルは警戒するが、突如、目の前にアナスタシアが現れ、アステラリウムを取られてしまう。

 

アステル「バカなっ!?」

 

アナスタシア「あなたが遅くなったのではないのですよ?私が自身の時を加速させたまで…そう…あなたは悪くない…生まれたこの時代が悪いのです!!」

 

アナスタシアはアステラリウムを構え、エネルギーを放つ。そのエネルギーは時が加速した状態でアステルに当たり、アステルは反応できないまま、受け、変身が解除される。アナスタシアも変身を解除し、倒れた優里の方へと歩いていく。

 

優里「カハッ!?」

 

絵月「ふふっ…時を支配する力…素晴らしいでしょう?」

 

優里「カフッゲホッ」(目が霞む…いや、見えなくなる…ここまでか…)

 

絵月「どうやら…限界のようですね?さようなら…優里君」

 

優里「ハァハァ…聞こえてるか!!お前達!!お前達に伝えておく!!ハァハァ…生…き…ろ!!」

 

絵月は優里の顔に拳銃を向ける。そして、引き金をおろし、トリガーを引く。その鉛の音は静かになった空間へと響き渡る。

 

その約10分前、永遠はグリードと共に落下し、落下地点へと着陸していた。

 

永遠「何が目的?」

 

グリード「いやなに、少し話そうと思ってね。君は今、幸せか?」

 

永遠「幸せ…か、俺はお母さんを失った。その事は知っているだろう?俺はその時、幸せってなんなのかなって考えたんだ。そしたらさ、航輝に大輝、雫ちゃん、恭平…優里さんと碧…ルナとお父さんの顔を思い浮かべた。そうすると、幸せな気持ちになったんだ。それに楓とも幸せになりたいと思ってる。俺ってさ欲望だらけだよね?欲望は君の力のはずなのにさ」

 

グリード「まぁそうだね。僕は幸せってなんなんだろうって思ってるよ…昔も今もその事は変わらないさ。この身体のもとの持ち主だってそうだよ。彼は自身の幸せを手に入れるためにあらゆる事を行ってきた。でも、結局幸せは手に入らずに終わったんだ…悲しいよね…だから、僕は彼の欲望を叶えることにした…僕達マキアが幸せになれるような世界を…」

 

永遠「グリード…」

 

グリード「こんな事、君に言うのは癪だけど言わせてもらうね?楓を自由にする方法…君が――――――――――」

 

グリードは永遠にそう伝える。永遠は驚愕するが、納得したような態度になる。 

 

永遠「グリード…ありがとう。でも、なんで敵である俺にそんな重要な事を?」

 

グリード「君のその欲望が輝かしいからかな?それに僕は人間とのいざこざには飽き飽きしてるんだ…ほら、さっさと行きな。ヤバくなってるから」

 

永遠「うん!グリード…君の名前、楓と一緒に考えるからね!!」

 

グリード「うん!ありがとう…永遠!」

 

永遠はそのまま上へと走り去っていく。そんな永遠を見送りながらグリードは呟く。

 

グリード「結局…楓には敵わないなぁ…僕の初恋は終わりかぁ…まぁでも、ずっと好きでいるよ…永遠」

 

焦燥としたグリードの背はどこか悲しげでもあった………

 

時を戻して現在…永遠は元いた場所へと戻ってきていた。そして、見てはいけない景色をみてしまう。

 

優里「生…き…ろ!!」

 

永遠「やめろぉぉぉ!!」

 

銃声は鳴り響き、優里の眼からは光が失われていく。その光景を前にして永遠は怒りを露わにする。

 

永遠「どうして…どうしてこうなるんだ!!絶対に許さない!!……変身!!」

 

『KAMEN RIDER SIGMA FENRIR』

 

シグマ「ハァァァァァァァ!!」

 

絵月「そうでなくては面白くありませんね…変身!!」

 

『TIME OVER ANASTASIA』

 

永遠と絵月はそれぞれ、仮面ライダーシグマフェンリル、仮面ライダーアナスタシアに変身し、お互いの拳をぶつけ合うのだった……

 

TO NEXT CODE...

 

 

 

 





次回予告 CODE33 怒りのS/時の支配者

大輝「やめろ!!お前は仮面ライダーだろ!!人を殺すのが役目じゃない!!」

永遠「でも!!優里さんはあいつに殺されたんだ!!俺がやらなくちゃいけないんだよ!!」

大輝の説得も虚しく…永遠は怒りを絵月にぶつける。

絵月「彼女…刃ちゃんは私の()足り得る…その意味は分かるでしょう?創始君」

創始「そして、私にはこの肉体を与えると?君のすることは本当に醜く恐ろしいな…まさか、彼の身体を使うことになるとは」

加速する戦い…その果てに…

シグマフェンリル「この戦いに終止符を打つ!!ハァァァァァァァ!!」

シグマは…

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