パパと私とスーパーヒーロー。   作:にゃかぽけ

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もうひとりのママ

お庭に出てみると、立派なバトルコートが出現していた。うちの庭のバトルコートより大きいし.......さっきまでなかったのに。どうなってるんだ?

いや、集中しなくちゃ。

 

「このあと財団を見学するそうだな。手短に、4対4でやろうか」

 

「はい、よろしくお願いします!」

 

グラジオさんはキメポーズをした。

 

「よし。いけ!クロバット!」

 

「ミミッキュ、頼んだよ!」

 

うーん。少し厳しい対面だ。

 

「クロバット、クロスポイズン!」

 

「ミミッキュ、つるぎのまい!」

 

クロバット......速い!それなら......!

 

「かげうち!」

 

「もう一度、クロスポイズン!」

 

かげうちは先制できる技だ。でも、クロバットを倒せずにミミッキュはダメージとどくを受けてしまった。でも大丈夫。次のかげうちで倒せる!

 

「いけるよ!かげうち!」

 

思った通り、クロバットを倒せた。でも、ミミッキュも満身創痍だ。

 

「やるな。カキを負かしたことにも納得がいく。マニューラ、いくんだ。」

 

ドレインパンチをしたいけど......きっとマニューラの方が速い。でも、少しでも......!

 

「ミミッキュ、あと少し頑張って!かげうち!」

 

ミミッキュはなんとかかげうちをしてくれたけど、そのままどくで倒れてしまった。

マニューラにはこうかがいまひとつで、あまりダメージは入らなかったけど、よく頑張ってくれた。

 

「ミミッキュ、よく頑張ったね。ゲンパチ、いけるね!」

 

ゲンパチなら、きっと大丈夫。

 

「マニューラ、つじぎり」

 

速いっ......!ゲンパチの方がレベルは高そうなのに......!効果ばつぐんのつじぎりを急所に受けてしまった。ゲンパチは、ド派手にぶっ飛び、空中で何回転かしたあと、顔面から墜落した。

 

「......ンガァ!!!」

 

きあいのタスキで持ちこたえてくれた!でも、シャンデラのシャドーボールに続き......ごめんね。

 

「ゲンパチ、ヘドロウエーブ!」

 

マニューラを倒してくれた!ゲンパチ、いい感じだ。

 

「くっ......。いけ!ルカリオ!バレットパンチ!」

 

ゲンパチは頑張って耐えてくれたのに、すぐやられてしまった。

 

「ゲンパチ、無理させてごめんね。ありがと。よし、頼んだよ!シャンデラ!」

 

「フッ......!ボーンラッシュだ!」

 

ルカリオは飛び上がってホネを構えた。マズい!ボーンラッシュは効果ばつぐんだ。これを受けたらシャンデラは......!

 

「......ッ!シャンデラ......前進!」

 

シャンデラが迷わず前進してくれたおかげで、うまくかわせた!

 

「いいよ!オーバーヒート!」

 

シャンデラはルカリオを倒した!

 

「何ッ......!」

 

よし......!グラジオさんを追い詰めてる!

 

「フッ......。ならば......ブラッキー、頼んだぞ」

 

ブラッキー。ついにお出ましだ!

 

「シャンデラ、戻って!ヤバソチャ、行っておいで!」

 

「ブラッキー、イカサマ!」

 

ヤバソチャには効果はばつぐんだが、ヤバソチャはまだまだ余裕がありそうだ。しかも、ゴツゴツメットを持たせてある。ブラッキーにも少しダメージを与えられた。

 

スグリくんがくれた『ちゃわん』硬くて強いぞ!かっこいいぞー!

 

「ヤバソチャ、シャカシャカほう!」

 

......ダメだ、全然ダメージをあたえられてない。でも、少し回復できたし、ブラッキーはやけどになったみたいだ!

 

「ちゃ!?」

 

あれ!?ヤバソチャがやけどに......!?しまった。ブラッキーの『シンクロ』で状態異常が移ってしまったんだ。

 

「フッ......。ブラッキー!バークアウト!」

 

ヤバソチャはそこそこのダメージをもらってしまった。しかも、ブラッキーのバークアウトでヤバソチャは少し元気がなくなってしまった。

 

「大丈夫、落ち着いて!めいそう!」

 

「ブラッキー、たたみかけろ!バークアウト!」

 

ヤバソチャはめいそうしたおかげでバークアウトのダメージを抑えることができた!

 

このまま、めいそうして、ちからをすいとるで回復して、やけどのダメージを稼ごう。ヤバソチャもやけどしちゃったけど『たいねつ』のおかげでブラッキーよりもダメージは少ないはずだ。

 

「ちからをすいとる!」

 

「バークアウト!」

 

「めいそう!」

 

「バークアウト!」

 

「ちからをすいとる!」

 

......泥仕合だけど、追い詰められてるのはヤバソチャの方だ。でも、まだこっちにはシャンデラがいる。いける!

 

そう思った瞬間、ブラッキーはオボンのみを食べ始めた。

 

「いいぞ。ブラッキー、つきのひかり!」

 

嘘......!せっかく削ったのに、ブラッキーは完全に回復してしまった。

 

どうしよう......負けちゃう。どうしよう.....!

 

「ちゃ!!」

 

ヤバソチャはもうボロボロなのに、まだ諦めてない。

 

「ヤバソチャ、シャカシャカほう!」

 

「バークアウト!」

 

少しだけダメージを与えて、ヤバソチャは倒れてしまった。でも、その少しのダメージとやけどのダメージも合わせれば、シャンデラならきっと.....!

 

「ヤバソチャ、デビュー戦よく頑張ったよ。シャンデラ......!お願い......!」

 

シャンデラは、ヤバソチャの頑張りを見ていてくれたのか、目までメラメラ燃えてるみたいだ。

 

「シャンデラ、オーバーヒート!」

 

ブラッキーは......

 

本当にギリギリのところで持ちこたえてた。

 

「よし、つきのひかり!」

 

ダメだ。また回復してしまった。

ブラッキー、本当に強い。シャンデラはオーバーヒートして火力が落ちてしまった。このまま粘られたら、やられてしまうのはシャンデラの方だ.....。

 

なにやらカキくんの声が聞こえてきた。

 

「レイラが押していたのに、ブラッキーの登場で流れが変わってしまった......。確かに輝きを増し......いててっ」

 

そうだね。さすがカキくん、よくわかってる。でも、すかさずスイレンちゃんがカキくんをポカポカ叩き始めた。

 

「勝負は最後までわかんないもん!レイラは私たちの中で一番強いもん!レイラが負けたら私たちの負けだよ!」

 

スイレンちゃん......。なんかおかしな理論のような気もするけど、そうだよね。誰だって負けたくないよね。

 

「レイラさんもお兄様も!負けないでー!」

 

リーリエちゃん、気持ちはわかるけど、それは無理だ。どっちかは負けちゃう。でも、気持ちは伝わってるよ。

 

「レイラー!がんばれーっ!」

マオちゃんとマーマネくんが声を枯らしながら叫んでる。

 

みんな、ありがとう。

ヤケクソ戦法だけど、もうやるしかない。

 

「よし、シャンデラ!まだ勝機はあるよ!オーバーヒート!」

 

「シャー!デラァアァ!!!」

 

シャンデラは、ブラッキーの急所を目掛けてオーバーヒートして、まっすぐ綺麗に急所に当てた!

 

ブラッキーは......倒れた。

 

観戦してくれてたみんなから大きい歓声があがった。

 

「くっ!......俺の負けだ」

 

......でも、ヤバソチャがアッチアチのシャカシャカほうでやけどにさせてくれたり、シャンデラがわざをかわしてくれたり、急所に当てたりしてくれたから......。

試合には勝ったけど勝負には負けた感じだ。

 

「対戦ありがとうございました......」

 

「こちらこそ、感謝する」

 

グラジオさんはジーッと私を見つめてる。え、なんだろ。

 

グラジオさんは「フッ......」っと笑ってゆっくりとキメポーズをした。え、かっこいい。

 

「.......ポケモンとの強い絆を見て、勝利の女神は微笑むんだ。運が良かっただけ、などと思うべきじゃない。完敗だ。レイラ、また相手してくれ」

 

え、エスパーされた!?っていうか、なにその笑顔!?すごくかっこいいんですが!?

 

「あ......!はい!グラジオさん 、ありがとうございます......!」

 

「かしこまる必要はない。グラジオでいい。レイラ、お前はもう俺のライバルだ」

 

ライバル......!?嬉しい!

 

「連絡先を交換しておこう。またリベンジさせてくれ」

 

「うん!えっと......グラジオ。またバトルしようね!!」

 

グラジオは「フッ......」と笑ってキメポーズをしながら華麗にターンをして、背中を向けたまま手を振ってくれた。

 

うわーっ!初めて人のこと呼び捨てにしちゃったー!

人のこと呼び捨てにするのってなんか苦手だったけど、ついつい......ついにやってしまった!

グラジオ、後ろ姿もかっこいい......!どうしようどうしよう!

 

「......へぁっ!?」

 

後ろから急に身体の自由を奪わてれて変な声が出てしまった。

 

「わたくしのかわいい自慢の息子ちゃんに勝つなんて、本当にすごいわ!レイラちゃん!やっぱりうちの子になりましょう!ね!ね!?」

 

ルザミーネさんが抱きついてきてたのか。しかもほっぺすりすりしてくれてる。

ルザミーネさんのほっぺ、すべすべふわふわだぁ。しかもなんか、お花のようなスイーツのような......とにかくすごくいい匂いがして、頭がぼーっとしてきちゃった。

 

......そうだ。もしかして、私がグラジオのお嫁さんになったら、ルザミーネさんが私のもう1人のママで、私はルザミーネさんの娘ってことになるのでは......?

 

「もうっ、お母様、やめてください!レイラさんの顔が真っ赤になっちゃってますよ!」

 

「え、リーリエちゃん、私、顔赤いかな?」

 

「あら......?うふふ。わたくしはレイラちゃんならいつでも大歓迎よ?......あとはグラジオ次第かしら」

 

うわぁー!ルザミーネさん、エスパータイプだ!!すっごく意地悪な顔で笑ってるー!!!

 

さすがに自覚した。これが私の『初恋』だ。

 

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