ジオン公国次元転移記(改定版)   作:masakoba(正博)

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第3話 マジンカイザー・マクロスF

目覚めたユーリは何処の世界か気になった。

 

 

「ギレン兄、ここ何処の世界?」

 

「知らん。転移中に次元嵐に合って目的地と違う場所へ飛ばされたらしい」

 

「地球は?」

 

「あるが文明的には古そうだ。コロニーが無い」

 

「ふうん、ちょっと行ってくるね」

 

「気を付けていけ」

 

 

ユーリはストライクフリーダムに乗ると、ASRSをONにして地球に降りた。

 

日本上空を飛んでいると、街が破壊されている現場に来た。

 

 

「何だ、これは!? あいつか犯人は!」

 

 

40mクラスの骸骨の様な、ロボットが暴れまわっていた。

 

ユーリはファングドラグーンで、攻撃して右腕を斬り落とした。

 

ASRSをOFFにして姿を現すと、ロボットが襲ってきた。

 

 

「行け! ファングドラグーン・フルバースト!」

 

 

28機のファングドラグーンが敵を、切り刻んだ。

 

 

「これってもしかして、マジンガーZの世界!?」

 

 

その時、黒い大きなロボットが現れた。

 

 

「ターボスマッシャーパンチ」

 

 

両腕が回転して飛んできた。

 

だがストライクフリーダムはびくともしない。

 

 

『やるじゃねぇか。機械獣!』

 

「誰が機械獣だ!」

 

『あれ、人が乗っている。機械獣じゃないのか?』

 

「さっきの髑髏はやっつけたぞ!」

 

『何! すまん。勘違いだ』

 

「気を付けてよね。俺じゃなかったら死んでいるから」

 

『すまん。お爺ちゃんに叱られるな』

 

「何! 兜十蔵博士が生きているのか?」

 

『お、よく爺ちゃんの事を知っているな』

 

「馬鹿野郎! 博士は体中むしばわれて、直ぐにでも治療をしないと死んでしまうぞ」

 

『そんな!?』

 

「カイザーって宇宙も飛べるよな」

 

『ああ』

 

「じゃあ博士を無理やりでも乗せて、俺達のスペースコロニーに連れて行く」

 

『じゃあ連れてくる』

 

「俺も行く」

 

 

2人は光子力研究所まで急いだ。

 

光子力研究所まで着くと既に、兜博士は倒れていた。

 

 

「お爺ちゃん!」

 

「早くしろ死ぬぞ!」

 

「爺ちゃんちょっと我慢してくれ」

 

 

博士をカイザーパイルダーに乗せると、カイザーにドキング、カイザースクランダーで空を飛んだ。

 

ユーリはストライクフリーダムを飛ばすと、ギレン兄に連絡を取った。

 

 

「ギレン兄、急いで港に救急車を回しておいて」

 

『なんだ、急に』

 

「ここはマジンカイザーの世界何だ。その兜博士が死にそうなんだ」

 

『・・・分かった。治療の準備をさせよう』

 

 

スペースコロニーに驚いている甲児に、急げと救急車に乗せ病院で緊急オペが始まった。

 

10時間に及ぶオペは成功し、博士は生き延びた。

 

博士の目が覚めると、ギレン兄を呼んで俺達の事とこの世界の事を話した。

 

 

「異世界のロボットか。でもな、超合金NZαがもう無いんじゃ」

 

「博士さえ良くなればいくらでもお渡し出来ますよ」

 

「本当か!?」

 

「ただしこちらの要望も叶えてください」

 

「お安い御用だ!」

 

 

博士は3日で完全回復した。

 

博士達をユーリの工房に連れて行った。

 

そして巨大な部屋を渡し、その横の部屋に超合金NZαを出した。

 

 

・超合金NZαはいくらでも出てくる

 

 

博士は喜んで、まず甲児のカイザーを調整し直した。

 

宇宙で仕事ばかりの俺達は、重力がある事を忘れやすい。

 

つまり地球では下に常に加重が掛かり、完全な均等な物を作れない。

 

宇宙では無重力でいつでも均一な物を作れる。

 

カイザーは調整だけで50%パワーが上昇した。

 

博士は俺達の依頼の光子力ビームライフル、強化版光子力バリア発生装置を作ってくれた。

 

博士は超合金NZα版のマジンガーZ、ジェットスクランダー、パイルダーを作った。

 

俺はお礼に無限収納BOXを渡した。

 

 

・超合金NZαが欲しいだけ出てくる

 

 

博士と甲児はカイザーと、マジンガーZで地球に帰った。

 

 

「ギレン兄、一応得したね」

 

「うむ、さて目的地に転移だ」

 

 

ジオン公国は転移して消えた。

 

 

 

 

 

 

「ギレン兄ここ何処の世界?」

 

「マクロスフロンティアの世界だ」

 

『ジオン宙域に識別不明機4機侵入!』

 

「来たな」

 

『識別不明機より通信が入っています』

 

「こちらに繋げ」

 

『・・・コチ・・スカル・・オズマ・リー少佐、貴船の所属、目的を述べられたし。こちらマクロスフロンティア所属SMSスカル小隊、オズマ・リー少佐、貴船の所属、目的を述べられたし』

 

「こちらはジオン公国、コロニー国家である。貴殿らは既に我が宙域を侵している。これは宣戦布告と受け取るが如何に?」

 

『こちらにその意思はない。これより離脱する』

 

「貴殿らの目的が偵察であれば許可しよう。存分に偵察して行かれるが良い」

 

『感謝する。では少しだけ見させていただく』

 

おお、VF―25メサイアだ、よし作ろ。

 

 

「もう覚えたのか?」

 

「うん、作って来る」

 

 

ユーリは工房へ急いだ。

 

スカル小隊は30分偵察すると礼を述べて帰った。

 

ギレンは物資の補充が欲しければ立ち寄るとよいと言っておいた。

 

ユーリは超合金NZαでVF―25メサイヤを製作した。

 

動力も光子力エンジン10倍を積んだ。

 

アンダーシャツを着て、EXギヤを装着、機体に搭乗した。

 

工房から出すと滑走路があり、エンジンを点火した。

 

そして発進、ユーリは軽く気絶した。

 

それだけGが凄かったのだ。

 

 

「・・・うーん、と気絶していたのか。危ないけど、楽しい!」

 

 

・この機体に体が慣れろ

 

 

2時間慣熟運転して滑走路に帰って来た。

 

 

「いいね、うん気に入った」

 

 

整備員に整備を頼み、ザビ家館に帰って寝た。

 

朝ギレン兄に呼び出されたので、いつもの執務室に入った。

 

 

「マクロスフロンティア船団より連絡があり、商品を見たいそうだ」

 

「それじゃあ、マクロスフロンティアが来るの?」

 

「先見団を送るそうだ。ユーリ適当な空き地に倉庫街を作ってくれ」

 

「中身は?」

 

「先見団が欲しがる物を詰め込んでおけ」

 

「はーい、行ってくるね」

 

 

港近くで空いている場所ってあったかな?

 

港に行って歩いていると、ちょうど空いているスペースがあった。

 

 

・ここに倉庫街を作れるだけ作れ

 

・こちらに来る先見団が絶対欲しがる物を色々と詰め込んでおけ

 

 

これでいいかな。

 

そういや最近他の兄弟と会わないな、何しているんだろう。

 

そう言えばグレイス・オコナー対策しておこう。

 

 

・ジオン公国にグレイスは不正アクセス出来ない

 

・ジオン公国とマクロスフロンティアが接触したらフロンティア船団の情報は全部ジオン公国に秘密裏に流れてくる

 

 

ごめんね、フォールド航法とか集めておきたい物でね。

 

 

2日後、先見団がシャトルと護衛機4機で到着した。

 

レオン・三島補佐官、キャサリン・グラス中尉、役人と商売人。

 

護衛としてカナリア・ベルシュタイン中尉、スカル小隊4名

 

何故か、シェリル・ノーム、グレイス・オコナー

 

 

「今回はありがとうございます。リーダーのレオン・三島と言います」

 

「総帥補佐サスロといいます。荷物を見たい方はこちらの案内役について行ってください」

 

政治向きの話はサスロ兄とレオンとキャサリン、オズマ。

 

後は見学案内人にシェリル、グレイス、スカル小隊4名

 

カナリア中尉は商人達の護衛。

 

シェリルは静かな街並みが結構気に入ったらしい。

 

グレイスは何も情報が取れずにいらだっていた。

 

展望台まで来た6人は、宇宙でアクロバット飛行しているバルキリーを見つけた。

 

 

「ああ、隊長が骨董品のVF―1Sを見たって言っていたな」

 

「え、でもあれって25ですよ。アーマード付きの」

 

「あれ、本当だ」

 

 

アルト達はマクロス・クォーターに連絡を取った。

 

 

「こちらアルト、モニカ今飛んでいるバルキリーは誰のだ?」

 

『それが不明機です。スカル小隊以外全機待機中です』

 

「それじゃあ、幽霊か?」

 

『あ!ちょっと待って・・・・・分かりました。ジオンの機体だそうです』

 

「ありがとう」

 

 

アルト達は案内人に頼んで、滑走路に連れていてもらえるように頼んだ。

 

案内人はどこかに連絡を取り、許可を貰ってくれた。

 

滑走路に着くとちょうど謎のバルキリーも着陸して来た。

 

滑走路にはもう1機スーパーパック付のバルキリーが止まっていた。

 

着陸して来たバルキリーから、パイロットが降りて来た。

 

その時、オズマ達も滑走路に出て来た。

 

 

「あれがジオンで作ったVF―25か」

 

「隊長!」

 

「お前達来ていたのか?」

 

「隊長は何しに?」

 

「今からあれに乗るんだよ」

 

「暖気は終わったよ。隊長さん」

 

「それじゃあ行くか。全部実弾装備だったね?」

 

「ええ、出たら40度右旋回して、まっすぐ行けば訓練所で的は出していますし他の機体は下がらせています」

 

「至れり尽くせりだな」

 

「後はスロットルを50%以上上げない様に」

 

「壊れるのかい?」

 

「ええ、あなたの体が」

 

「大丈夫だよ」

 

 

オズマはいつも通りで、発進していった。

 

ユーリは見学者に声を掛けた。

 

 

「モニター見ますか。下がバイタルです」

 

 

ユーリは整備士にもう1機に、エンジンを掛けておく様に命じた。

 

 

「隊長!すげー攻撃!」

 

「変形も速い」

 

 

いつの間にかカナリアも来ていた。

 

 

「ちょっと心拍数が上がり過ぎだ。抑えないと、無線を貸してくれ」

 

 

オズマの飛行が怪しくなってきた。

 

 

「オズマ! 聞こえるか。速度を落とし1度帰還しろ!」

 

「聞こえているが、もう腕が言う事聞いてくれん。こいつは化け物だ」

 

「貴様って、あいつは?」

 

「ユーリ様なら『隊長さんを救出してくる』って今出て行かれましたよ」

 

「今でても訓練場まで時間が」

 

「それなら大丈夫スーパーパック5ですから」

 

「スーパーパック5本も装備したの!!?」

 

「それも1本30%ましですから」

 

「それじゃあ、5じゃなく6・5だ。化け物だ!」

 

「映ったぞ。隊長を助けた!」

 

 

サスロが来ていた。

 

 

「救護班、ユーリの滑走路に救急車2台用意しろ。急げ!」

 

 

ユーリがオズマ機を抱えて入って来た。

 

そしてゆっくりと降ろすとユーリもファイターモードに変形した。

 

オズマがゆっくりと降ろされ、救急車で搬送された。

 

 

「おーい。あんた、ありがとな」

 

 

だがユーリはキャノピーすら開けなかった。

 

サスロがバルキリーに駆け寄った。

 

 

「みんな下がれ。強制排除する」

 

 

サスロはキャノピーを強制排除した。

 

キャノピーが吹き飛んだ。

 

それと同時に血の匂いが立ち込めた。

 

素早くタラップが架けられ、サスロが上った。

 

ユーリは血まみれで、意識を失っていた。

 

 

「救護班急げ!」

 

 

サスロがベルトを外し、ユーリの体を救護班に渡した。

 

一面血の海になった。

 

ユーリは急ぎ救急車に乗せられ搬送されていった。

 

ユーリのバルキリーからは、まだ血が滴っていた。

 

 

それから半日たって、オズマの意識が戻った。

 

全員、喜んでいるが、何故か暗かった。

 

オズマが聞いた。

 

 

「カナリア、何があった?」

 

 

カナリアは包み隠さず、起こった全てをオズマに伝えた。

 

 

「俺のせいだ。スロットル50%で止めないと、体壊しますよと言われてたのに、調子に乗ってこのざまだ。ユーリ様まで巻き込んで。ユーリ様は?」

 

 

カナリアは、まだ集中治療室で生死の境目で、どうなるか分からないと教えた。

 

ギレンの執務室にはサスロ、キシリア、ドズル、ガルマが勢ぞろいしていた。

 

ユーリの件である。

 

キシリア、ドズル、ガルマは、相手に責任を取らすべきと憤っていた。

 

ギレン、サスロは普段よりユーリに接している為、ユーリにも責任があると考えていた。

 

重苦しい時間が過ぎていく。

 

それは、ユーリの研究所と工房でも同じであった。

 

ユーリのとんでもない発想と行動力に、忙しくも楽しい毎日であった。

 

ユーリが居ないだけで、足音一つしない静かな場所へ変わっていた。

 

 

ギレンは執務室を出て、総帥府内を歩いていた。

 

こんなに静かな仕事場だったろうか。

 

いつもはどこからともなく、「ギレン兄」と呼ぶユーリの陽気な声が聞こえて来た筈。

 

原作にユーリ・ザビと言うキャラクターは存在しない。

 

しかしギレンはいつの間にか、この弟を本当の兄弟の様に思っていた。

 

そして1番可愛がり、1番頼りにしていた。

 

 

ユーリは生死の境目で言うなら、死のゴール1歩手前に居た。

 

だが、ゴールイン直前に転移させられた。

 

大魔王の薄暗い部屋であった。

 

 

『久しぶりだの』

 

「どうも」

 

『何じゃ元気ないのう。まるで死人の様じゃ』

 

「死人にゴールインする前で、攫って来た癖に」

 

『当り前じゃ、お前に死なれては、儂の楽しみが無くなる』

 

「それじゃあ、チートもっと頂戴。うちの転移・転生者全員分」

 

『何が欲しいのじゃ』

 

「ペンダントのリミッター解除」

 

『リミッター解除と回数も解除じゃ』

 

「流石は大魔王様」

 

『そうじゃ。転移・転生者の事だが、今から「神の転移・転生者」と戦う事になったから』

 

「はあ?」

 

『前にお前等を大魔王の転移・転生者にしたのが、神の奴面白く無かったみたいで喧嘩を吹っ掛けてきおった。ペンダントの青が味方、赤が敵じゃ』

 

「勝ち負けは?」

 

『相手チームの全滅又はギブアップ。味方同士の殺し合いは禁止』

 

「大魔王様分かった!」

 

『それからイレギュラーの事だ・・・・・・・・・・・・・分かったか』

 

「まじか・・・・・・・うん、覚悟は決まった」

 

『それでは、戻すぞ』

 

 

又、足元が開き落ちて行った。

 

 

 

柔らかい感触でベッドに寝ているのが分かったが、何だか胸が苦しい・

 

少しずつ体を起こして行くと、ギレン兄の頭が載っていた。

 

ずっと看病していてくれたのかな。

 

 

「ユーリ! 目が覚めたのだな。兄者、兄者。ユーリが起きたぞ、兄者」

 

「サスロ。交代の時間か?」

 

「何を寝ぼけとる。ユーリじゃ。ユーリが目覚めたのじゃ、ほれ!」

 

「ユーリ!」

 

『パーン』

 

 

ギレンはユーリの頬を、叩いた。

 

 

「この大馬鹿者、無茶ばかりしおって。どれだけ、どれだけ心配したか」

 

 

ギレン兄に抱きしめられた。

 

 

「ギレン兄、ごめんよ。ギレン兄」

 

 

俺は泣いていた。

 

暫くそうしていたが、言っておかないと。

 

 

「ギレン兄、今晩転移・転生者を集めて。大魔王様の伝言がある」

 

「お前、大魔王様に会ったのか?」

 

「うん。死ぬ手前で攫われて、ギレン兄達への伝言頼まれ甦りました」

 

「お前と言う奴は、今晩だな?」

 

「うん、お願い。そうだ? フロンティア船団は」

 

「お前の件があったが、受け入れて補給作業中だ。見返りは技術交換だ」

 

「そう、良かった。暫く寝るね」

 

「ゆっくり、休め」

 

 

ギレンが病室を出ると、サスロが待っていた。

 

 

「済まんな、サスロ。お前も心配していたのに、俺に譲ってくれて」

 

「何、ユーリが復活したら、幾らでも会話できる。ユーリは?」

 

「体力が戻っておらんのだろう。又眠った」

 

「少し元気が出て来た。遅れている仕事でもするか」

 

「まだユーリの事は秘密だ。みんなが一斉に押しかけたら体に障る」

 

 

そう言ってギレンは、病室の札を面会謝絶にした。

 

 

「みんなも心配しておるのだが」

 

「サスロ。今晩転移・転生者は全員ユーリの部屋に集合だ」

 

「何だ、急に?」

 

「ユーリが大魔王の伝言があるらしい」

 

 

それからギレンとサスロは、2,3言葉を交わし、それぞれの仕事場に戻った。

 

 

 

その日の夜9時、ギレンより転移・転生者に、全員ユーリの部屋に集められた。

 

ギレン、サスロ以外が、ユーリが目覚めているのに驚き喜んだ。

 

アクシズからマハラジャ・カーンが引退した為に、娘のハマーン・カーンが駆けつけていた。

 

勿論、転移者だ。

 

 

「みんな心配かけてごめんなさい」

 

 

ユーリはまず全員に迷惑と心配かけた事を謝罪した。

 

みんなはそれぞれの言い方で謝罪を受け入れ、体の事を心配してくれた。

 

 

「まずはその辺で良かろう。みんなを集めたのは、ユーリの事とユーリから重要な話がある。ユーリ始めてくれ」

 

「俺は、又大魔王様に会って、そこで重要な話を聞かされた」

 

 

・神と大魔王の転移・転生者で、戦う事になった事

 

・大魔王側が青、神側が赤のペンダント、それ以外は無くなった事

 

・同士討ちは出来なくなった事

 

・勝敗は相手の転移・転生者の殲滅、又は敵リーダーを殺す事

 

・死んだ転移・転生者は、別の世界に転移・転生するが戦いからは除外される

 

・通って来た世界は戦いの場所とならない

 

・敵味方の転移・転生者の数は不明

 

・最終決戦戦はUC世紀。最終決戦になるまで入る事が出来ない

 

・ペンダントのリミッター解除(不死・蘇生は出来ない)

 

・ペンダントの回数制限解除

 

 

ユーリは以上を説明したが、イレギュラーの事は誰にも教えなかった。

 

これは自分だけが知っていればいい事と心に決めて。

 

 

ハマーンが言った。

 

 

「初めての戦場で、神の転移・転生者との戦争とは面白い」

 

 

キシリアは。

 

 

「味方の裏切りを心配する必要が、無くなったのはありがたい」

 

 

ガルマは。

 

 

「敵味方の転移・転生者がどれだけ居るのか不安だな」

 

 

ユーリは。

 

 

「味方なら分かるよ」

 

 

ペンダントを握り締めて言った。

 

 

「ジオンの転移・転生者はリストで出ろ!」

 

 

雨の様に紙が降って来た。

 

 

「ほう、こんなにも居たか。キマイラ隊は全員、黒い3連星」

 

「あれ? シャアが居ない」

 

「奴は最後まで敵か。ふふふ」

 

「エースパイロットは全員だな」

 

「あれ、うちの研究所と工房まで。どうりでノリが言い訳だ」

 

 

ギレンが最後に言った。

 

 

「兎に角、すべてのジオン国民に明日伝える」

 

 

話は遅くまで続いた。

 

 

 

ユーリは次の日、マクロスフロンティアのアイランド1に居た。

 

ギレンに朝ペンダントで体を直された。

 

 

「フロンティアの軍事機密はもういいから、市民の娯楽とかを取って来い」

 

 

頭が痛い、左右上下どこを見ても、新しい技術が入って来る。

 

もう駄目、ちょっとそこの公園で休もう。

 

 

「どこを見ても新しい知識として入って来る。・・・・・おお、いい匂い」

 

 

見ると公園にクレープ屋が出ている、ちょうどいい小腹が減って来たんで食べよう。

 

タイミング良く、列が無くなりすぐ順番が回って来た。

 

 

「「イチゴにチョコのトッピング」」

 

 

女の声が横から同じ注文で割り込んできた。

 

 

「すいません。イチゴが後1人分しか無くて」

 

「当然、レディ・ファーストよね」

 

「横から割り込んできて、何がレディだ。譲らん」

 

「譲りなさいよ!」

 

「譲らん」

 

「ゆず・・・あなた・・・・もしかして・・・・ユーリ?」

 

「それが何だ! 譲らん、えっ?」

 

「元気に・・・なった・・・のね・・・・・ユ~~リ~~」

 

 

突然、女はポロ、ポロ、泣き出したのだ。

 

ユーリは突然の事で、おろおろした。

 

 

「分かった。クレープは譲る、いや奢るから泣き止んで」

 

 

ユーリは女を泣き止ませようとするが、一向に泣き止んでくれなかった。

 

周囲の視線が痛い。

 

その時、こちらに駆け寄って来る足音がした。

 

 

「おい、大丈夫か? お前か、泣かしたのは!」

 

「いやその」

 

「てめ・・・お前・・・ユーリか?」

 

「へっ?」

 

 

男はアルトだった。

 

 

「いやー、おひさー」

 

「何が、おひさー! 元気になったら、連絡ぐらいしてこい」

 

「いやー、そのー」

 

「隊長なんて、まだ自己謹慎しているんだぞ。なあ、シェリル」

 

「シ、シェリル?」

 

「グス。何よ・・・私何て覚えてないの!」

 

 

サングラスを少し外した顔は、間違いなくシェリルだった。

 

 

「いやー、今日もお綺麗で」

 

「まずいな! 周りがシェリルに気付き始めている」

 

「どうしたの?」

 

「仕方が無い! SMSに行くぞ。走れ!」

 

 

アルトがシェリルを立ち上がらせて、公園を抜け出した。

 

 

「何故に逃げる必要があるので?」

 

「あんな所で、シェリルってばれたら暴動とリンチが始まる」

 

「暴動は分かるけど、リンチって?」

 

「シェリルを泣かした奴のリンチだよ」

 

「ああ! ところで肝心のシェリルさんが遅れていますけど?」

 

「チィ。兎に角真っ直ぐ走ればSMSの官舎だ。俺はシェリルを連れてくる」

 

「ぐふふふ。おんぶかな、お姫様抱っこかな」

 

「ユーリ! てめえ、後でぶっ殺す! 覚えていろ」

 

 

アルトはシェリルをお姫様抱っこで走った。

 

アルトはSMS官舎まで走り切った。

 

 

「お疲れ様」

 

「ユ、ユーリ・・・・」

 

「ここまで来たし、オズマの部屋何処?」

 

 

すると後ろから声がした。

 

 

「あたしが連れて行ってやるよ」

 

「カナリアさん、その節はご迷惑おかけしました」

 

「いいよ、うちの隊長が悪いんだから、入ってきな」

 

「アルトありがとうね、シェリルもまたね」

 

 

ユーリはカナリアの後について官舎へ入って行った。

 

 

「この部屋だ。オズマお客さんだ開けるよ!」

 

 

カナリアは部屋の扉を開けると、ユーリを押し込んだ。

 

 

「ユーリ! もう元気になったのか?」

 

「うん。オズマごめんなさい」

 

「何を言っている。俺の方こそ油断して、その上ユーリまで巻き込んだ。本当に済まない」

 

「それじゃあ、手打ちと言う事で、この件はもうおしまい」

 

「いやそれでは・・・・・」

 

「俺が良いって言っているの」

 

「分かった」

 

 

それからユーリは、又アイランド1の中を歩き回った。

 

 

 

それから5日目に、バジュラとの戦闘が始まった。

 

MSではやはり高速戦闘では分が悪く、唯一VF-1Sのみが戦えていた。

 

SMSも出撃していたが、今日はバジュラの数がいつもより多すぎるのだ。

 

 

「隊長! このままではじり貧ですよ」

 

「分かっている。だからと言って下がれるか!」

 

 

ユーリもストライクフリーダムで迎撃しているが、1回で4,5匹の撃墜がやっとだった。

 

 

「中佐、暫くここの防衛を頼む」

 

『分かりました』

 

 

ユーリは滑走路脇にストライクフリーダムを、置くと降りて来て言った。

 

 

「ブラッディを出せ、出撃する」

 

 

周囲の空気が凍り付き、整備士達の顔は青ざめた。

 

ブラッディとは先日ユーリが死の淵まで行ったVF―25の事である。

 

血で汚れた所が取れない為、交換しようとしたのをユーリが不要であると言った為、名前がブラッディになったのだ。

 

 

「何をしている! 皆の危機である。急げ! コロニーに奴らを行かす気か」

 

 

整備士達は動き出し、格納庫からブラッディが出されてきた。

 

あれから安全対策は取れるだけ取った。

 

だが、パワーアップもしている、スーパーパック6で死にかけたのに、今は8を積んでいるのだ。

 

整備士長はやめるように言ったが、ユーリは「皆の危機である」と言うばかり。

 

ユーリはパイロット席に座ると、ブラッディに言った。

 

 

「お前が俺の血を吸いたいなら、幾らでもくれてやる。その代わり敵は殲滅せよ」

 

 

血に濡れた機体が戦場へ飛びたった。

 

 

 

もはや、新統合軍機は1機も飛んでいない。

 

SMSとジオンが戦っているのみである。

 

その時、バジュラの群れに物凄い速度で、白い光が突っ込んだ。

 

多くのバジュラ達は細切れになった。

 

そして光は次々バジュラを切り裂いていく。

 

 

「ルカ! あれは何だ?」

 

「あれは・・・・・多分ユーリ君の機体です!」

 

「あのバカ! 死にかけた機体を出してきやがった」

 

「それも前回とは違います。パック8と積んでいると思われます」

 

「何! 6で死にかけたんだぞ。それを8だ。ふざけるな!」

 

 

バジュラがオズマの前を塞いだ。

 

オズマの機体から、ミサイルが飛んで、バジュラを粉砕した。

 

 

「どけ! SMS全機あいつが死ぬ前にバジュラを殲滅しろ!」

 

 

ジオンのパイロット達も気が付いた。

 

ユーリのVF―25の話は、有名であった。

 

その機体が戦っている、ユーリ様の魂を削りながら。

 

ジオン兵士は変わった。

 

ユーリ様を殺してなる物かと。

 

 

「先に殲滅しろ。ユーリ様を守れ!」

 

 

ユーリはバジュラ目掛けて突撃を繰り返した。

 

 

「まだだ! 1匹足りと残すなよ。 殲滅せよ!」

 

 

ユーリのパイロットスーツからは血が噴き出していた。

 

ユーリはまだ足りないとばかりに、スロットル全開に押し込んだ。

 

その瞬間、光り輝く凶鳥が現れた。

 

今まで全開だと思ったスピードが、可愛く見える程凶鳥は異常だった。

 

スーパーパック8を超えていた。

 

あれだけたくさんいたバジュラ達が瞬く間に切り裂かれて、行く。

 

誰もが光の凶鳥が速過ぎて、手が出せなくなった。

 

凶鳥の乱舞を黙って見ているしかなくなった。

 

だが、突然光の凶鳥が消えた、大量のバジュラも消えた。

 

宇宙は元の静かな闇へと戻った。

 

先に動いたのはジオン兵だった。

 

 

「ユーリ様を探せ!」

 

 

そして1機のギラ・ドーガ改が、ブラッディを見つけ抱え込み港に急いだ。

 

 

「救護班! 港に救急車を着けろ。ユーリ様が重体だ。急げ!」

 

 

ギラ・ドーガ改が抱え込んだユーリの機体を、ゆっくり降ろした。

 

整備士が駆け上がりキャノピーを強制排除しようとした時、キャノピーが開いていった。

 

 

「生きているよ、タラップかけてくれない」

 

 

タラップを持っていた整備士が、タラップをかけるとユーリは1人で降りて来た。

 

 

「うーん、救急車呼んでもらったし、一応病院行くね」

 

 

ユーリが救急車に乗ると病院に向かった。

 

整備士はしかし動けなかった、ユーリの歩いた後には血だまりが出来ていた。

 

整備士長がカメラを持ってきて、全ての写真を撮った。

 

 

「総帥に会いに行く。機体の整備はしとけ」

 

 

整備士長はギレンに面会を求め、3時間もの話をした。

 

テーブルにはユーリの血がついたコックピットや歩いた後の血だまりの写真が残っていた。

 

 

翌日にはSMSのジェフリー艦長とオズマが面会にきた。

 

 

「2人して今日は何の様でしょう?」

 

「総帥、茶番はやめましょう。貴方は私達の来た目的をしておられる筈だ!」

 

「この事かな」

 

 

ギレンは胸のポケットから、写真の束を取り出しテーブルに広げた。

 

それは昨日の整備士長が撮って持って来たユーリの血塗られた全てだった。

 

 

「これは酷い。総帥あの機体は危険です。ユーリ様のお命に係わる!」

 

「ユーリは幸せ者だな。色々な人が心配してくれる」

 

「総帥。他にも誰か?」

 

「ユーリ専属の整備士長だよ、この写真もその者が。そして貴殿らと同じ事を、寸分たがわず進言して言った」

 

「それなら、あの機体は封印するか、破壊するべきです。ユーリ様のお命の為にも」

 

「そんな事はさせないし、無駄だよ」

 

 

執務室にはいつの間にか、病院服のユーリが壁にもたれ掛かりながら立っていた。

 

ギレンが言った。

 

 

「まず、此処に座れ」

 

 

ユーリは顔色も悪く動きにも精彩が無く、やっとの事でギレンの横に腰かけた。

 

 

「ブラッディは妖刀。だから俺の血を代償に、俺に敵対する者を殲滅する」

 

「そんな無理をしなくても、バジュラは撃退する」

 

「撃退じゃダメなんだ、必ず殲滅しないと」

 

「何故、殲滅にこだわるのかね?」

 

「バジュラは独自のネットワーク通信で、相手の特徴・武器等の情報を他の仲間に伝え、その個体が進化する。進化した個体には伝えられた武器等の効き目が弱くなるか、最悪効かなくなる。今回1匹逃したみたい。新しい武器の開発が間に合えばいいけど」

 

「でも、逃がしたのは1匹だけだろう。多少強いのが出て来ても?」

 

 

オズマの発言にユーリは立ち上がり叫んだ。

 

 

「バジュラの通信はフォールド通信だ! つまり銀河系規模で通信が出来る。だから進化するのは1つの群れじゃない、銀河系中のバジュラが進化するんだ! グ、グハッ」

 

 

ユーリは魂から叫んだ後、大量に吐血しクタリと倒れ意識を失った。

 

ギレンはデスクの端末から大至急、救護班を呼ぶ様に言った。

 

ギレンの手は固く握り締められていたが、微かに震えていた。

 

 

その日の会談は、ユーリが倒れた事により終わりとなった。

 

 

「ユーリの奴やっぱり無茶してやがった」

 

「だが彼は我々にとても重要な情報を提供してくれた」

 

「ええ、我々も何か対策を取らないと」

 

「ルカ君の実家。LAIと協議してみよう」

 

 

ジェフリー艦長とオズマは、クォーターヘ帰って行った。

 

 

3日後、フロンティアでジオンとの、バジュラ対策合同会議が行われた。

 

統合軍技術部、LAI、SMSがフロンティア側の出席者。

 

総帥府技術部、ジオニック社、ツイマッド社、キシリア、ガイアがジオン側。

 

だが、2時間経っても話し合いはうまく行かず、一旦休憩となった。

 

 

「こんな時、ユーリ様が居てくれたら」

 

「言うな。それは我々全員が思っている。だがユーリの体はボロボロで、今動かせば命に係わる。それでもユーリは病院を抜け出そうとしたらしい。今はサスロ兄上が監視に付いて居る」

 

 

その時、キシリアに伝言が届いた。

 

キシリアは青ざめた。

 

 

「あのバカ者!」

 

「キシリア様、何がありましたんで?」

 

「ユーリの奴、病院を抜け出したらしい」

 

 

キシリアは護衛、使用人を集めると言った。

 

 

「ユーリが病院を抜け出したと、連絡があった。すぐさま探し出し、病院へ連れ戻せ!」

 

「探さなくても良いよ。もう来ているからね」

 

 

ユーリは病院服のままで真っ青な顔をして、壁にもたれて立っていた。

 

 

「何をしに来たユーリ。お前は呼ばれておらん。誰か病院に送り返せ」

 

 

ユーリは歯を食いしばりながら言った。

 

 

「キシリア姉、みんなの危機何だ。病院には帰らないよ。ここで対策案が出せなければ、俺は又飛ぶよ。みんなの命を守る為に、俺の命尽きるとも」

 

 

『パーン』

 

 

キシリアがユーリの頬を叩いた。

 

ユーリはよろめき倒れそうになったが、キシリアが優しく抱き止めてくれた。

 

キシリアは涙を流して言った。

 

 

「馬鹿者、馬鹿者、誰がお前を死なせるものか。お前の代わりに私が乘って出撃してやる」

 

「それは無理かな。あいつは俺以外乗せないよ、俺がイレギュラーだからかな。まあ、いいんじゃない原作通りになるだけだし」

 

 

その言葉を聞いた瞬間、キシリアは烈火の如く怒り、ユーリを叩いた。

 

 

『パーン、パーン、パーン、パーン、パーン』

 

 

キシリアは又涙を流しながら、ユーリに言った。

 

 

「イレギュラーとは誰の事です! ザビ家にイレギュラーは居ません6人兄妹です。そんなに死にたければ、この場でお前を撃って、私も死にましょう。末弟を失うぐらいなら、生きていても仕方が無いですからね」

 

「キシリア姉ごめん死ぬなんて金輪際言わない。だけどこの会議だけには、参加させてお願いだから」

 

 

キシリアは長い時間考えた末に、ユーリに言った。

 

 

「分かりました、認めましょう。ただし途中で倒れた場合、文句を言わずに病院に戻る事、これは約束ですからね」

 

「キシリア姉、ありがとう」

 

「それと戻ったら、兄達に謝る事。特にサスロ兄上には」

 

「うああ、何発殴られるかな」

 

「ふふふ。知りませんよ、貴方の撒いた種ですからね」

 

 

キシリアはギレンに、ユーリがここまで来ていて、このまま会議に参加させると連絡した。

 

ギレンは静かに了承した。

 

ギレンは捜索隊に引き上げの命令を出した。

 

ギレンはまるで今回の結末が分かっていた様に、薄い笑みを浮かべていた。

 

 

 

バジュラ対策合同会議が再開されたが、会場がざわめいた。

 

医者、電子検査機、ベッド、点滴チューブに囲まれた、少年が運び込まれてきたから。

 

SMSメンバーから声が上がった。

 

 

「ユーリ様!」

 

「ユーリ君!」

 

 

ユーリはか細く言った。

 

 

「こんばんは」

 

 

キシリアは全員に謝罪と説明を始めた。

 

 

「フロンティア側のみなさん、大変お騒がせしてすみません。ここにおりますのは我が末弟にして、ジオンの開発者の1人ユーリ・ザビと申します。先日のバジュラとの戦闘により、この様な姿になりました。しかし本人がこの会議に強く参加を求めるので、申し訳ないですが特別に参加を許されたい」

 

 

フロンティア側の参加者は、SMSが相手の名前を呼んだ事で素性を聞いた所、光の凶鳥を作り操縦した本人と分かり狂喜した。

 

光の凶鳥さえ量産出来れば、バジュラ等もう怖くないと喜んだのだ。

 

ジオン側とSMSメンバーは、彼らを冷たい眼差しで見ていた。

 

ユーリは発言の許可を貰い許可された。

 

 

「あの機体をご希望の方は設計図をお配りしましょう。特殊な材料も提供しましょう」

 

 

そう言って設計図を全員に配った。

 

SMSを除くフロンティア側の参加者は、喜び、驚愕し、悲嘆にくれた。

 

これは人が乗って良い物では無い、これではパイロットが死んでしまう。

 

そして気付いた、あの少年はそんな物に乗ったのだ。

 

そして戦いあの姿になったのだと。

 

光の凶鳥は絶望だった。

 

 

「乗れますか? 1回、1回死の淵に立たなくてはいけない、光の凶鳥に」

 

 

フロンティア側の参加者は全員首を振った。

 

 

「でも安心してください。皆さんの中に対バジュラ対策を考えて来た人が居ます。

ねえ、ルカ君」

 

「ユーリ君」

 

「時間が勿体ないよ」

 

 

ルカはユーリに強く頷くと、発言の許可を取り説明を始めた。

 

 

・LAIでは反重力の研究をしていて、その過程でディメンション・イーターと言うフォールド爆弾を作った

 

・これは時空反転を起こし、その反転空間に対象物を飲み込ませる兵器

 

・これをミサイルに搭載して、バジュラを飲み込ませようと言う作戦

 

・携帯武器は試作スナイパーライフルしかまだない事

 

・バジュラのフォールド通信は、ジャミングで通信できない様にする作戦

 

 

以上であった。

 

ルカ(LAI)の作戦は、統合軍でも可能の為、認可された。

 

ユーリはジオンでのバジュラ対策を、考えるのであった。

 

 

ユーリは10日で万全と行かないまでも、8割回復し病院を出た。

 

そしてキシリア姉に約束した通り、兄貴達に謝罪周りを始めた。

 

ガルマ兄からは説教を受けた。

 

サスロ兄、ドズル兄からは、1発ずつ殴られた。

 

キシリア姉には一応済んでいたが、謝罪してきた。

 

ギレン兄には謝罪だけで済んだが、1番これが怖かったりする。

 

 

「整備士長にも謝罪しておけ、心配していたぞ」

 

 

と言われた。

 

ユーリは久しぶりに格納庫に顔を出した。

 

事務所から整備士長が、飛び出して来た。

 

 

「ユーリ様。無事で帰って来られて良かった、良かった」

 

「ありがとう。俺なんかの為にギレン兄に直訴までしてくれて」

 

 

その日は1晩中騒いだ。

 

翌日は研究所と工房にも顔を出した。

 

ここでもみんな無事を喜んでくれた。

 

その日から俺は研究所の自分の部屋に寝泊まりした。

 

バジュラ対策である。

 

でも普通に考えれば、バルキリーが1番何だよね。

 

 

「???」

 

 

今更だが何で普通に考える必要がある。

 

ペンダントを使えば良いじゃないか。

 

機体だって別にジオン製でなくてもいい。

 

MSで光速越えたって良い。

 

ユーリは急いでギレンの下へ走った。

 

 

「ギレン兄! ジオンのバジュラ対策分かった」

 

「言って見ろ」

 

「あのね、ペンダントを使って・・・」

 

「遅い!」

 

「いや、スピードも上げて」

 

「お前の考えが遅いと言っている!」

 

「何故に?」

 

「お前、大魔王様に全て解除して貰った。ジオンに腐る程転移・転生者は居る。その時点で好き放題出来ると考えた、大馬鹿者」

 

「じゃあ、俺の怪我と苦労は何?」

 

「骨折り損のくたびれ儲け」

 

「言い返せない!」

 

「早く実行に移せ、馬鹿者」

 

 

こうしてジオン軍は新制ジオン軍となった。

 

 

・パイロットのステータス上限消して無限にする事

 

・機体は各自好きな物を選んでよい

 

・エネルギー無限、弾薬無限

 

・機体性能無限

 

・パイロットに被害が及ばない様にする事

 

・白い船、金髪の小僧関係は規定があるのでやめろ

 

・サイズはコロニーに入れる物

 

・バッドエンドロボットはやめろ(赤い巨人やケーブル引きずったロボット等)

 

・転移・転生者は違う者を手伝う事

 

・遊びじゃ無い、軍隊だから注意

 

・宇宙、地上(空)両用

 

 

と規定を回し自由に作らせた。

 

 

ザビ家とハマーン姉はどうなったか。

 

・キシリア姉、ガルマ兄、ハマーン姉はキュベレイ

 

当然ニュータイプレベルを上げました。

 

・ドズル兄はネオ・グランゾン

 

誰だ、滅茶苦茶やばい物を教えたのは。

 

・ギレン兄は秘密だと。

 

・ユーリ君はブラッディと、言ったら殴られましたのでストライクフリーダム

改造しているけどね。

 

 

さて、ジオンも新しくなった所で、フロンティア側でシェリルがさよならコンサートをすると言う。

 

ギャラクシー船団に帰るのだ。

 

ところがそのギャラクシー船団が、バジュラの群れに襲われているとSOSを受信した。

 

フロンティア側は護衛艦数隻とマクロス・クォーターが出撃した。

 

ジオンでもSSX版アルカディア号とヤマト(2202版)とキシリア突撃機動軍とハマーンとユーリが出撃した。

 

アルカディア号達は格納庫が質量に合わせて空間が拡大、縮小するので全機体が入る。

 

また、跳躍機関をフォールド航行に変えている。

 

乗組員も5名で済む様に、自動化されている。

 

ジオン救援隊はキシリアが司令となった。

 

マクロス・クォーターがフォールドしてから、20分遅れでジオンも準備が整った。

 

 

「フォールドせよ!」

 

 

ヤマトとアルカディア号はフォールドした。

 

先にフォールドしたマクロス・クォーターがそろそろ目標に近づいた。

 

 

「デ・フォールドします」

 

「本艦はこれより同胞である、ギャラクシー船団を救助する為、バジュラと一戦交えるだが、諸君も全員フロンティア船団に帰るのだ。行くぞ、諸君発艦せよ!」

 

『スカルリーダー発進する』

 

 

スカル小隊を先頭に次々と、艦載機が発進して行く。

 

やがてギャラクシー船団の護衛艦と思われる戦艦と空母が見つかった。

 

バジュラの集団と共に。

 

 

『くそう! かなりやられている』

 

「他の艦や船団は?」

 

『こちらフロンティア船団所属SMSスカルリーダー、ギャラクシー船団救援の為出撃して来た。聞こえるか!?』

 

「こちらギャラクシー船団所属戦艦カイトス、救援感謝する。しかし船団本隊とははぐれ、船団本隊の状況確認できず」

 

『スカルリーダーよりカイトス。フォールドは可能か?』

 

「カイトスよりスカルリーダー。フォールドは可能だがバジュラが邪魔だ!」

 

『スカルリーダーよりカイトス。もうすぐ救援本隊が来る。もう少し持ちこたえてくれ』

 

「カイトス了解した、出来るだけ急いでくれ!」

 

『スカルリーダーより各機へ。出来る限り虫共を艦より引き剥がせ! スカル小隊、行くぞ!』

 

 

だが、戦艦カイトスと空母ダルフィムに飛んで来るバジュラを叩き落すが一向に数が減らない。

 

 

「これは! スカル3より隊長! バジュラの飛んで来る後方に、巨大なバジュラの反応があります」

 

『くそったれ! バジュラの巣か母艦か? どおりで数が減らない訳だ、拙いぞこれは?』

 

 

その時である。

 

 

「遅れて済まない。侘びに巨大バジュラは我が引き受けよう」

 

 

ジオンの2隻が現れた。

 

 

「アルカディア号は救援の助太刀を、ヤマトはこのまま巨大バジュラを叩く」

 

 

アルカディア号の艦載機司令はハマーンであった。

 

 

「行くぞ、虫けら!」

 

 

それからは続々色んなメカが現れた。

 

 

「来たな、ファンネル」

 

バジュラが一斉に弾け飛ぶ。

 

リックドムⅡを駆るは黒い3連星。

 

 

「バズは使うなよ、艦に被害が出る。ヒートサーベルだ!」

 

 

艦に降り立つと、艦上を縦横無尽にバジュラを斬り捨てていく。

 

 

次に艦に降りたのがゲルググ高機動型を駆る真紅の稲妻ジョニー・ライデンである。

 

 

「チィ、遅れたか。まだバジュラは多い」

 

 

ビームナギナタを回転させ、バジュラを切り裂いてゆく。

 

次々と新しいメカが出てくる。

 

ユーリは艦の方は大丈夫と見て、飛んで来るバジュラに狙いをつけた。

 

「ファングドラグーン・フルバースト、行け!」

 

 

大量のバジュラが散って行った。

 

 

オズマ達バルキリー隊は、唖然としていた。

 

この前までのジオン軍は統一された機動兵器を使っていた。

 

だが今は、まるでカオスな状態で以前の面影が無くなっていた。

 

 

「おい、オズマ。 私達はどうすればいいのだ!?」

 

『どうするって、クランお前あの中へ行くか?』

 

「無茶言うな! 味方の攻撃で死にたくないぞ」

 

『だったら良く見とけ。たまに流れ弾が来るぞ!』

 

 

カオスな状態なのに不思議と、ギャラクシー船団の艦に被害が出ていないのと、バジュラの数がかなり減っている事だろう。

 

 

「スカル3ってもういいや、隊長」

 

『どうしたルカ?』

 

「後方のもう1隻のジオン艦から物凄いエネルギーを感知しました。現在もチャージ中です」

 

『もう1隻って、艦載機を出していないじゃないか! 故障なら向こうに行くぞ』

 

「それが故障じゃなくて、エネルギーのチャージ中なので、近寄ると危険だそうです」

 

『故障じゃないなら、ほっとけ!』

 

「でも、隊長?」

 

『何だ、ルカ! 言いたい事ははっきりと言え』

 

「じゃ言いますけど、ジオン艦のエネルギー既にマクロスキャノンの3倍でまだチャージしています」

 

『!!お前それを早く言え、そんなのをぶっ放したら』

 

「もう遅かった様です。波動砲って言うのを撃つから注意しろ、だそうです」

 

 

その時、宇宙が光に包まれた。

 

その光の消滅と共にバジュラ艦と、その後方にあった惑星が消滅していた。

 

そしてギャラクシー船団の艦に取り付いていた、バジュラ達も排除されていた。

 

 

 

「隊長?」

 

『何だ、ルカ? もう何があっても驚かんぞ』

 

「いえ、そうじゃなくて、こないだの会議の僕の提案って、必要かなと思いまして」

 

『ルカ。ジオンでの補給作業ももうじき終わる。その後、必要なんだ』

 

「はい、ありがとうございます。隊長」

 

 

『スカルリーダーよりカイトスへ。フロンティア船団の現在位置を転送した。ただそこはジオン公国と言うコロニー国家の宙域である事を理解してもらいたい。フロンティア船団も補給を受けているので間違っても騒ぎを起こさない様に。後ろに会った惑星の様になりたくなかったら』

 

「こちらカイトス了解した。よーく、理解した。フォールドに入る。救援感謝する」

 

 

こうしてギャラクシー船団本隊は見つからなかったが、2隻でも救援に成功したのである・

 

ギャラクシー船団を探して、その後も捜索を続けたが、本隊は勿論、はぐれ艦の1隻も見つからなかった。

 

 

 

 

救援から帰って来たキシリアは報告と共にヤマトの増産計画をギレンに提出した。

 

 

「ギレン兄上。惑星を消し去る戦艦があれば、連邦艦隊等赤子も同然ぜひ増産の許可を」

 

「キシリア、既存艦とヤマト10隻の入れ替えなら許可しよう。譲歩はここまでだ」

 

「ありがとうございます、兄上。では、早速増産の手配をせねば、それでは失礼します宇」

 

 

キシリアは上機嫌で、ギレンの執務室を出て行った。

 

 

 

それから数日して、マクロスフロンティアの補給作業が完了した。

 

ユーリはSMSと別れの挨拶をした。

 

 

「ユーリ様、色々お世話になった」

 

「オズマ、体とランカちゃん、大事にね」

 

「ユーリ、もう無茶して怪我とかするなよ」

 

「アルト。シェリルと仲良くね」

 

「ユーリ君、元気でね」

 

「ルカはナナセだっけ、頑張ってね」

 

「ミハエルはスクラブル待機か、残念。そうだルカ実家にありがとって言っといて」

 

「まさか、ユーリ君?」

 

「LAIに行ってルカの友達と、身分言ったら色々案内されたんだ」

 

「またいろいろ盗んだね」

 

「DMEとかYF―29デュランダルとかね」

 

「あーあ、やられた」

 

「さあ、お前達時間だ。じゃな、ユーリ様」

 

 

ギレン兄もグラス大統領、挨拶をしていた。

 

 

「少し寂しくなるね」

 

「まあすぐだ、サスロ達が頑張っている」

 

「ジオン公国機動船団完成はいつ?」

 

「1週間後の予定だ」

 

 

ユーリとギレンは総帥府の執務室に帰って来た。

 

 

「さて後は誰が『神の転移・転生者』だよね」

 

「見当は付いて居る。お前もな」

 

「「グレイス・オコナ-」」

 

「バジュラ・クイーンを完全に乗っ取り、この世界を自分達の物にすれば奴らの勝ちだろう」

 

「『神の転移・転生者』はどうもシナリオを、自分達の思うままに変えたいようだね。させないけど」

 

ギレンとユーリ、ザビ家の血は負けるのが嫌いなようだった。

 

 

1週間後、サイド3全コロニーと要塞を連結した『ジオン公国機動船団』は、フロンティア船団の後追ってフォールドに突入した。

 

 

 

その頃アルトはシェリルの乗ったシャトルの護衛をして、宇宙を飛んでいた。

 

行先は惑星ガリア4である。

 

ガリア4を守っていたゼントラーディ部隊の1部が、シェリルの生ライブを見せないと反乱を起こすと言い出したのだ。

 

仕方なく新統合政府は、要求をのんだのである。

 

しかしアルト達の遥か後方に、1隻の船が追尾していた。

 

ユーリの乗ったアルカディア号であった。

 

 

「艦長、行先は分かっているから、アルト達に気づかれない様にしてね」

 

「はっ。アルカディア号対象ともう少し距離を取れ!」

 

 

30代ぐらいの男が、宇宙海賊のコスプレをして指揮を執っていた。

 

ユーリ達はガリア4で何が起こるのかを知っているので、見物とある事の邪魔をしに来たのである。

 

グレイスが起こすDMEの起動を、阻止しに来たのである。

 

ついでにランカの初ライブを録画しに来ても居た。

 

 

ガリア4に着いたシェリルはシャトルを降りる瞬間V型感染症を発症、ライブが出来なくなり兵士達の反乱が発生、一行は監禁されてしまった。

 

アルトは監禁場所より抜け出し、自分の機体を奪い返し反乱リーダーを捕まえた。

 

その時、ミハエルの機体が着陸、後部座席からランカが初ライブを行い暴れていたゼントラーディ人を鎮めた。

 

 

 

「艦長、それじゃ僕の出番だから、行ってくるね」

 

「ユーリ様、お気をつけて」

 

 

ユーリはストライクフリーダムで大気圏突破をすると、ASRSを起動させ地上に降りた。

 

DMEの設置場所に先に着くと、設定パネルを弄り吸引範囲を30cmにした。

 

これで起動してもDME自体を吸い込み終わりとなる。

 

後はグレイスが登場するまで隠れていた。

 

 

「さよならシェリル。貴方との生活それなりに楽しかったわ。でも私は見つけた『リトル・クィーン』を。だから貴方とはここでお別れバイバイ」

 

「うんうん、それじゃまたね、グレイス」

 

「誰! 貴方はジオンの何故此処に!?」

 

「初めまして『神の転移・転生者』さん。ジオン公国第5王子ユーリ・ザビです」

 

「そう、貴方が『大魔王の転移・転生者』

 

 

グレイスが背後のDMEの起動スイッチをONにした。

 

 

「うふふふ、あっははは。勝った! 『大魔王の転移・転生者』に」

 

「どうしてかなぁ?」

 

「貴方がこの星で、死ぬからよ。お馬鹿さん」

 

『ピン・ブゥゥゥゥゥゥゥゥ』

 

DMEが起動を始め、機械の振動音が響き始めた。

 

空間反転が起こり始め、風が吸い込まれ始めた。

 

グレイスはもう1度、DMEの起動状態を確認すると、風に乗り空高く飛んだ。

 

「さよなら、『大魔王の転移・転生者』さん。うふふふ、あっははは」

 

「バイバイ、またねグレイスさん」

 

グレイスは空高く飛び見えなくなった。

 

上空でランカの実の兄ブレラが操縦する、VF―27に乗り込み逃げたのであろう。

 

ユーリはペンダントにグレイス達に、ガリア4が消えて行く幻を見せる様に願った。

 

 

「馬鹿はお前だ、グレイス」

 

 

最後はアルト達が見つけるマクロス級4番艦グローバルだ。

 

そこはバジュラの巣で多くのバジュラの群れと準・クイーンが居る。

 

今回の俺達の最後の使命は、キシリア姉達が待ち構えている所までバジュラ達を連れて行く事だ。

 

ついでにアルト達がフォールドするまで護衛でもするか。

 

アルト達がマクロスに入って2時間経った頃、バジュラが騒ぎ出してその中をアルトのバルキリーが突っ切った。

 

始まったので、ユーリは再出撃した。

 

 

「大丈夫か? シェリル」

 

「ええ、大丈夫よ」

 

「くそう。バジュラの巣だったんだ。逃げるぞ!」

 

「でもアルト。グレイスがまだ!」

 

「グレイスならゼントラーディ基地の中だ。安全だ!」

 

 

その時、シェリルが気が付いた。

 

 

「ねえ、アルト?」

 

「何だ? 逃げるのに手がいっぱいで、何かあったのか」

 

「あったって言うか。いるって言うか、右見て!」

 

「何が居るんだ? うお! MS何でこんな所に!?」

 

 

そのMSから通信が入った。

 

 

『2人共、おひさー。ぐふふふ。遂に2人で婚前旅行ですか。やったね、アルト』

 

「ユーリ何でこんな所に。じゃあ無い、馬鹿後ろ!後ろを見ろ!」

 

『後ろって、バジュラ大群だろ。それが何か?』

 

「お前なぁ、こっちは必至で逃げているのに!」

 

 

ユーリは機体を反転させた。

 

 

『仕方が無いな。ファングドラグーン・フルバースト、切り裂けぇ!』

 

 

ストライクフリーダムの至る所のカバーが開き、36基のファングドラグーンが一斉発射された。

 

それはバジュラの大群に襲い掛かり、200は居たバジュラを殲滅した。

 

 

『よーし! 時間は稼いでやるから、アルト達は船団に知らせな』

 

「ユーリはどうするんだよ? 奴らあんな物じゃ無いぞ、それに母艦級よりでかいのも居た」

 

『それじゃあ、余計に離れられないね。この星の人達も襲われるし、船団も襲われる』

 

「それじゃあ、俺も」

 

『アルトは馬鹿。彼女はどうするの。船団へは誰が伝えるの』

 

「でも!」

 

『この機体には、フォールド機能は無いんだ。衛星軌道に合ったフォールドブースター、あれってアルトのだよね。ハイ決定!第2陣の邪魔だから消えてくれない』

 

「ユーリ・・・」

 

「アルト早く戻りましょう。何ぐずぐずしているの、戻って援軍を頼むの!」

 

「援軍、援軍か! ユーリ耐えてくれ、援軍連れて戻って来る。行くぞ、シェリル」

 

 

アルトは急ぎ、フォールドブースターまで辿り着き、フロンティア船団へとフォールドした。

 

 

『アルト無事辿り着けよ。アルカディア号獲物は鈴なり、流石に殲滅は無理だ。適当な所で、例の地点へ誘い出す。楽しめる所までやったら、ラスボス連れて撤退だ』

 

「アルカディア号、了解。オールコンバットフリー。行くぞ!」

 

 

ユーリ達は第2陣のバジュラの大群に襲い掛かった。

 

『ファングドラグーン・フルバースト!』

 

「三連装パルサーカノン撃てぇ!」

 

 

戦闘開始から15時間経った。

 

機体は無傷だったが、残念ながらユーリ自身が限界であった。

 

 

『こちらユーリ。マクロスの下にラスボスが居る。怒らせて帰ろう』

 

「アルカディア号、マクロスに向け、三連装パルサーカノン連続発射! ラスボスが釣れたら、ユーリ様を回収しポイントAにフォールド」

 

 

アルカディア号から砲撃が3連射、マクロスは崩れラスボスが出現。

 

再度ラスボスに2連射、ラスボスが飛びたったのを確認し、ユーリの機体を回収、フォールドした。

 

 

「はぁ、はぁ、はぁ、こちら、はぁ、はぁ、ユーリ、キシリア艦隊聞こえるか?」

 

『こちらキシリア、どうしたユーリ、えらく息が上がっておるが、怪我などしておらぬ、だろうな?』

 

「はぁ、はぁ、ただのガス欠です、はぁ、はぁ」

 

『それで敵の数はどの程度だ?』

 

「はぁ、全く不明、はぁ、15時間アルカディア号とやって全く底が見えず」

 

『15時間! お前又無茶をしましたね』

 

「そんな事より艦載機は準備出来ている?」

 

『そんな物、波動砲があれば終わる』

 

「それでは駄目だ。今から艦載機を発進させて」

 

『心配するな。波動砲で終わる』

 

「いい加減にしろ! 波動砲は動いている敵に撃てる? 後ろは? 連続で撃てる? 答えてキシリア姉!」

 

『・・・・出来ん、だろうな。許せ、ユーリ。ただちに艦載機を発進させよ!』

 

 

ヤマト5隻から艦載機が続々と発進を始めた。

 

旗艦ヤマト1号艦の水上機発射台には、キュベレイが2機出て来た。

 

キシリアとハマーンである。

 

 

「出るぞ!」

 

「プル隊続け出る」

 

 

ハマーンの後ろにはキュベレイMK-Ⅱが20機続いた。

 

キシリアのキュベレイの後方に、高機動型ゲルググが続いた。

 

22機のキュベレイと真紅の高機動型ゲルググは、戦場に向かって飛んだ。

 

 

「ガイア! 今日の真紅の稲妻は本気モードだぜ」

 

「当たり前だ、キシリア様自ら戦場に立たたれる。我らも遊びは無しだ」

 

「マッシュ! あのユーリ様が15時間。1隻と1機で戦って底が見えないと言う。我らも気を付けないと飲み込まれる」

 

 

黒い3連星も今日は本気モードだった。

 

いや、ジオン全体が本気モードだった。

 

 

そしてアルカディア号が、デ・フォールドしてきて皆は息をのんだ。

 

アルカディア号はいつも綺麗で優雅さがあった。

 

だが今はその面影は微塵もない程傷ついていた。

 

アルカディア号は傷ついた船体のままで、後方に下がって行った。

 

 

その時、キシリアが戦場に立った。

 

 

「見たか! あれこそ真の戦士だ。だがその戦士達が15時間戦って、まだ敵の数が読めぬと言う。皆の者来るぞ、数は無数、幾時間戦うかもしれん。戦いの中傷ついた者は下がれ、邪魔になるからでは無い、傷を治し再び戦場に立つのだ。死ぬ事はまかりならん。疲れた者も休めば良い、回復したら戦場に戻れば良い。今日の戦いはそう言う戦いだ!」

 

 

戦場中の空気が変わった、ジオンの戦士として全員が変わったのだ。

 

 

そして遂に来た、無数のバジュラが来た。

 

誇張では無かった、群れの数では無い、大群の数が分からないのだ。

 

そして始まった終わりの見えない戦いが始まった。

 

 

 

 

それは遠くフロンティア船団にも、戦いの始まりの影が忍び寄って来ていた。

 

 

「こちらスカル4早乙女アルト、緊急事態発生。バジュラの大群が来襲する。全機スクランブル発進を、繰り返すバジュラの大群だ!」

 

『こちらジェフリー。バジュラの大群とはどれぐらいの規模かね?』

 

「スカル4分かりません。ガリア4にバジュラの巣があり、そこから計測不能な数のバジュラが。兎も角映像を送ります」

 

『うおおお! SMS全機スクランブル体制、非番の者も呼び戻せ!』

 

「スカル4より艦長に具申。反応弾とDMEの使用許可を」

 

『反応弾は新統合政府の許可が居る。モニカくん至急この映像を軍と政府に送ってくれたまえ』

 

「スカル4より艦長へ。もう1つガリア4へ援軍を送って頂けないでしょうか?」

 

『オズマだ! アルト援軍はとても無理だ』

 

『アルト君、何故援軍が必要なのかね!?』

 

「ジオンのユーリが戦っているんです。俺達を逃がしフロンティア船団に危機を知らせろと。自分はフォールド出来ないからと、たった1人でこの大群に立ち向かっているんです」

 

「私からもお願いします。ユーリを助けて!」

 

『シェリル・ノーム何故君が。兎に角私は新統合軍へ行って来る』

 

 

新統合軍も映像を見せられ、緊急体制を取った。

 

そして政府より、反応弾の使用許可は下りた。

 

だが援軍の件は却下されが、どのみち叶わなかったろう。

 

何故なら先にバジュラの大群が来襲したから。

 

 

 

一方、ジオン軍は。

 

「サンダー・ブレイク」

「反重力ストーム」

 

グレート・マジンガーとグレンダイザーが、バジュラ母艦級を1隻ずつ沈めた。

 

「「フルバースト」」

 

フリーダムとジャスティスが、バジュラの群れを駆逐していった。

 

「ファンネル!」

 

キシリアのキュベレイが、バジュラを消滅させた。

だが背後に近づいてきた、バジュラに気づくのが遅れた。

 

「しまった!」

 

しかし近づいてきた、バジュラは突然爆散した。

 

その後ろには、ロケット・ランチャーから白煙たなびく真紅のゲルググが居た。

 

ユニコーンエンブレムのジョニー・ライデンであった。

 

 

「キシリア様、お怪我は?」

 

『ジョニー、助かった。怪我はしておらん』

 

「キシリア様は、前だけを。背後は私が」

 

『分かった。背中はそちに預ける』

 

 

だが戦闘開始から5時間が過ぎようとしていた。

 

しかしバジュラの大群が、減った様には見えなかった。

 

 

『ユーリの奴め。1人と1隻でこれらと15時間も戦っておったのか。どちらが化け物か分からんな』

 

「同感だ」

 

『ハマーン! 左腕をやられたのか!?』

 

「たいした事は無い。いつまで続くか分からんから、1時休憩よ。キシリアも休んだ方が良いぞ」

 

『そうだな、そうするか。ジョニー貴様も休め、皆も交代で休む様に。この戦いまだまだ続くと覚悟せよ』

 

 

 

 

その頃、ユーリはジオンに戻り機体の整備を頼み、ギレンに援軍の手配を任せて爆睡していた。

次の戦闘に備える為に。

 

ギレンは爆睡しているユーリを見ながら考えていた、頼まれた援軍2か所の編成を。

 

 

「サスロに後は任せて。ドズル、ガルマをキシリアへ。フロンティア船団には私が行こう」

 

 

ギレンは楽しそうに笑っていた。

 

 

 

そのフロンティア船団では。

 

「まだ来るのか。くそう! 早くしないとユーリが」

 

『落ち着けスカル4。心配はない、あいつの兄妹達が救援に向かっている筈だ』

 

フロンティア船団にバジュラが襲撃して来て、7時間が経過していた。

 

当初は反応弾とDMEミサイルで、優勢だったがそれらが尽きると劣勢に立たされた。

 

やはり、新統合軍の練度ではバジュラの相手にならず、SMSが主力となった。

 

しかし7時間である。

 

もはや新統合軍はおらず、SMSがその穴埋めもせねばならなかった。

 

だがSMSとて補給が必要であり、疲労も溜まってきている。

 

 

「隊長もう限界ですよ」

 

『スカル3泣き言を言うな。俺達しかいないんだぞ』

 

『そう、その通りだSMSの諸君』

 

『誰だ!』

 

『援軍だよ!』

 

 

その時、バジュラを跳ね飛ばしながら、巨大な青い戦闘機?が飛んできた。

 

その大きさはバトルフロンティアより、大きかった。

 

 

『全軍出撃せよ!』

 

 

青い戦闘機の先端、両翼端、後部が開き、MS、スーパーロボット、リアルロボット達が続々発進して来た。

 

オズマは真っ先にその正体に気が付いた。

 

 

『ジオンだ、ジオンの援軍だ!』

 

『オズマ君。本当にジオンなのだな!?』

 

『本当です。艦長ジオンです』

 

「ジオン?ジオンならばガリア4に援軍を! ユーリが戦っているんだ!」

 

『愚弟への心配痛み入る。しかし愚弟は既にジオンに帰国し爆睡中だ。よって心配無用だ』

 

「ガリア4からどうやって?」

 

『そうかアルト君と言ったな。愚弟は1隻艦を連れていたのだよ』

 

「あいつそんな事一言も?」

 

『貴殿には私が詫びよう。しかし貴殿達の為なのは事実だ。それが証拠に1機と1隻で15時間戦ったそうだ』

 

「15時間って、あいつ化け物か」

 

『では私も戦うとするか。少し前には出ないで貰いたい。少々大技をするのでね「科学忍法火の鳥!」』

 

 

ギレンの掛け声と共に青い戦闘機は速度を増して、遂には火の鳥となりバジュラの大群に突っ込んだ。

 

バジュラの大群は焼け死んでいき、残り3割と言う所になった。

 

 

「スゲー! ユーリも化け物だが、兄貴は更に化け物だな」

 

『スカル4。同感だが口に出すな。不敬罪になるぞ』

 

『これで多少は減ったであろう。さあ、ジオン軍殲滅せよ』

 

「ギレン兄!ゴッドフェニックスの件は帰ってから聞くとして、反撃開始だ!」

 

『ユーリ!お前いつの間に乗り込んだ』

 

「ギレン兄が見に来た時には回復していた。それで何かあるなと思い後を着けたら発着場の地下からこんな巨大な物が上がって来て、これがギレン兄の隠し玉だと気づき皆の間に紛れ込みました」

 

『ふふふ。もっと後に見せるつもりだったのだがな』

 

「ユーリ、ユーリ!お前心配したんだからな」

 

「ようアルト。心配何て嬉しい事言ってくれて」

 

『ユーリ、1人で無茶しゃがって』

 

「オズマ、おひさー。暫く休憩してな。今日のジオン軍は本気モードだから」

 

『本気って、この前の』

 

「あれは半分お遊び。まあ見ていな、本気モードのジオンを。だいたいこの程度で弱音を吐くなよ。こいつらただのはぐれた群れだぜ、本隊はジオンの本隊で抑えている。アルトは見たよな、大群の本隊?」

 

「ああ、凄い迫力だった」

 

『ちょっと待て!お前等これだけのバジュラが居て本隊じゃない?はぐれだ、一体本隊てのが、想像もつかん。しかもそんなのと1人と1隻で15時間戦ったお前化け物か!』

 

「まあまあ。あ! ルカ本隊と戦っている場所、今そっちに転送するね。なんとかクォーツの取り放題だよ」

 

「うわ!ありがとう。フォールド・クォーツね」

 

「さてとほんじゃあ、行きますかって終わっている。まあいいいか」

 

 

その時、ユーリの頭にノイズが走った。

 

 

「オズマ! オズマ!クォーターをフロンティアの背後に着けろ。急げ!」

 

『ユーリ、こんな時に冗談を』

 

「違う、マクロスの後ろに準・バジュラ・クイーンがデ・フォールドする。急げ!」

 

『艦長!バトル・フロンテアの背後に、準・バジュラ・クイーンが出るとの事です』

 

『オズマ君本当かね!?』

 

「グダグダ言っていると、マクロスぶっ壊されるぞ。急げ!」

 

『・・・ボビー! クォーター急速反転、フロンティアの背後に着けろ』

 

「アイアイ、キャプテン、おりゃあ!」

 

さらにノイズが大きくなった。

 

 

「艦長来るぞ!」

 

「艦長!デ・フォールド反応正面大きい」

 

『ボビー、マクロス・アタック準備!』

 

「アイアイ」

 

「デ・フォールド来ます!」

 

『マクロス・アタック!』

 

「死にさらせぇ!!おうりゃー!」

 

 

クォーターの前に、準・バジュラ・クイーンがデ・フォールドした。

 

瞬間、艦長の声一閃、操舵手ボビーがマクロス・アタックを敢行した。

 

見事、準・バジュラ・クイーンを貫く、貫いた腕から多数のデストロイが出現、準・バジュラ・クイーンの内部を攻撃、クォーターが腕を抜くと同時に、準・バジュラ・クイーンは爆散した。

 

 

『終わったな。キシリア達の援護に向かう。全軍撤収、急げ!』

 

 

ギレンは通信チャンネルを切り替えた。

 

 

『後はそちらで対処可能でしょう。こちらは本隊達が気掛かりなので、撤収させていただく』

 

「じゃあ、まったね」

 

 

ギレンは全軍の撤収が終わると、すぐさまフォールドに入った。

 

 

「ギレン兄、準・バジュラ・クイーンも倒したし向こうでも、バジュラ逃げ散っているんじゃないかな」

 

「そうだといいがな。準・バジュラ・クイーンがはぐれる事があるか?」

 

「まさか、巣別れ?」

 

「それが気掛かりでな」

 

「そう言えば、向こうの援軍誰を行かしたの?」

 

「ドズルとガルマだ」

 

「ギレン兄でしょう、ネオ・グランゾン何て物騒なもの渡したのは、使い方教えた?」

 

「知らんな」

 

 

 

戦闘開始から23時間、キシリア達はまだバジュラの大群と戦い続けていた。

 

休憩交代は取っている物の流石に疲れの顔色が、隠せない様になってきた。

 

 

「キシリア! 流石に拙いぞ。兵達の体力も限界だ」

 

『ハマーン、分かっているが逃げてもこ奴らは追って来よう。それだけは避けねばならん。ジオン公国にバジュラ共を連れて行くわけにはいかん』

 

 

「ファンネル!」

 

 

ハマーンは近づいていたバジュラを、一掃すると再びキシリアと会話を続けた。

 

 

「自慢していた波動砲は使えんのか?」

 

「ユーリの言う取りになったわ。奴ら撃とうとすると射線から避け寄る」

 

『それでは少し減らしてやろう』

 

「その声ドズルか!」

 

「だが1機ではな」

 

『ちゃんと艦隊で来ておる。では、行くとしよう』

 

 

ドズルが言った瞬間、ネオ・グランゾンの姿が消え、最前線に居た。

 

又、消えてを続けてバジュラ達のど真ん中に居た

 

 

「ドズル!死ぬ気か」

 

「あんな所では助けにも行けんぞ」

 

『心配無用だ。この機体強すぎてこれぐらい離れんと味方を巻き込むと兄貴に言われておる。では行くぞ、ブラックホール・クラスター発射!』

 

 

ネオ・グランゾンから黒く大きい玉が、撃ち上げられた。

 

それがかなりの高さまで上がると、爆ぜて小さな玉になり広範囲に広がった。

 

それが落ちてくるとそれに触れたバジュラは吸い込まれた。

 

広範囲に居たバジュラの大群は、全て消えてしまった。

 

 

『成程、ユーリの言う通りじゃ。奴が味方の中で戦ってはダメと言うのも頷ける。兄貴の奴、何て危ない物を渡すんだ』

 

「ドズルとは絶対に同じ戦場に出んぞ」

 

「当たり前だ、味方に殺されてたまるか」

 

『大丈夫だ、1番強力なのはユーリに止められておる』

 

「何! あれよりまだ強い武器があるだと?」

 

『縮退砲というらしい』

 

 

ジオン軍全体がドズルより下がった。

 

 

『冷たい奴らだ。ほれ援軍が来た』

 

「あれはレウルーラ、私が廃棄を命じたのに助けに来てくれるとは」

 

『感傷に浸っておらんで、ヤマト組は休憩だ』

 

「ハマーン隊も1度交代するぞ」

 

「姉上援軍に参りました」

 

「ガルマ頑張るのですよ。では後退、急げ!」

 

ドズル隊、カルマ隊が配置に着いた。

 

暫くすると母艦級バジュラが、100隻以上デ・フォールドして来た。

 

 

『これは拙いな。まだ前に誰も出るな。縮退砲を撃つ! 発射!』

 

 

ネオ・グランゾンの前パーツが開き、縮退砲が放たれた。

 

眩い光の後には、母艦級バジュラは勿論、塵一つ無かった。

 

 

『・・・うむ、これは流石にホイホイ撃てるものでは無いな』

 

「ドズル様、手加減してくださいよ」

 

『すまん、すまん。これからは気を付ける。許せ』

 

 

だがドズル達もバジュラに囲まれてからは、真剣になった。

 

『ワーム・スマッシャー』

「ダブル・ハーケン」

「Vランサー」

「行け、フィン・ファンネル!」

「オーラ・ショット!」

 

 

しかしバジュラの大群は減る兆候さえ見せなかった。

 

 

『うむー。全然減らんの』

 

「でもすごいですね。ユーリ様って。この中を1機と1隻で15時間戦うなんて、自分だったら考えたくもない」

 

「俺帰って来た、アルカディア号見たけど酷い損傷だった」

 

『じゃあ、お前らはまだまだ戦えるな。これだけの人数とまだ2時間余裕だな』

 

「先発隊が20時間支えたんだ。負けられませんね、ドズル様」

 

『その通りだ。しかも兄貴の援軍が来る、キシリア、ハマーンも再戦するだろう。この程度で泣き言を言ったら、国中の笑いものだ。行くぞ!』

 

 

一方ガルマ隊では。

 

 

『ファンネル!』

 

 

ガルマが鬼人の如く戦っていた。

 

『ファンネル! ファンネル!』

 

「おい、ガルマ様どうしたんだ?」

 

「いや、今まで出番が無かったから、頑張ってキシリア様に褒められたいのだろう」

 

「俺達も頑張ろう」

 

 

ガルマを応援する為に、隊員達の心が一つに纏まった。

 

 

 

後方に下がったヤマト隊は、睡眠をとっていた。

 

 

又戦場に向かっているゴッドフェニクスでは、ギレンとユーリが会話していた。

 

 

「ギレン兄、何時の間にこんな巨大な物を作ったの?」

 

「私とて秘密の工房の1つや2つ持っている」

 

「でもさ、大き過ぎない?」

 

「これは強襲揚陸艦として作ったのだ」

 

「そうか、今までリアルにサイズ決めていたけど、スーパーロボット並みのストライクフリーダムってのもありなんだ」

 

「どうせお前の事だ、フォールド機関とかだろう」

 

「まあね」

 

「さてもう少し急ぐか」

 

 

ゴッドフェニクスは更に加速した。

 

ヤマト組も睡眠で疲れが無くなり、1時間後再出撃と決まった。

 

 

「正直、ドズル、ガルマが来てくれて助かった。あのままでは、壊滅していたやもん」

 

「同感だ。それにしてもユーリは化け物だな。良くあんなのと15時間戦っていられたな」

 

「ユーリは楽しんでおるのさ。転移した世界でやりたい事を、全てやりつくそうと」

 

「私もハマーンに転生した時は嬉しかった。だが今はどうだろう。ハマーンを演じているだけに、なっておるのかもしれん。そうだな、ユーリの様に楽しむか。私としてのハマーンで」

 

「私としてか。それも面白そうだな。うん、私としてのキシリアこれで行こう」

 

「どうせ原作ブレイクをしておるのだ、好きにすれば良いだろう。だが他の兄妹はどうなのだ?」

 

「ガルマは役になりきって、楽しんでおる。サスロはTV版に出て居なかったし、ドズルはガンダム自体を知らず、2人共それなりに楽しんでおる」

 

「ギレンはどうなのだ?」

 

「ギレンはユーリ以上に楽しんでおる。総帥として、ザビ家長男として。秘密の工房でも何やらいっぱい作って楽しんでおる。特にユーリが来てから特に楽しくて仕方ないみたいだ。だからギレンが1番楽しんでおるのさ」

 

「ギレンが・・・。さてそろそろ出るか、皆も疲れが取れただろう」

 

「行こうか」

 

 

ドズル、ガルマとキシリア、ハマーンが交代してそれを3度繰り返したが、バジュラの大群は一向に減らず、遂に6日目となった。

 

流石に交代していても、疲労の蓄積が限界に達し動けるものが少なくなってきた。

 

 

「くそう! 縮退砲で消滅させてくれる!」

 

「落ち着けドズル、この混戦では使うな」

 

「キシリア姉上も倒れこんだし、じり貧だよ」

 

『情けない、それでもジオンの戦士か?』

 

「誰だ!」

 

『声も聞き分けられん様になったか。ドズルよ』

 

「兄貴! 兄貴なのか?」

 

『ブー!ハズレ答えはユー・・・邪魔をするな、馬鹿者!ギレンと馬鹿者だ』

 

「だが兄貴と馬鹿者だけ来ても?」

 

『ちゃんと援軍を運んできた』

 

「しかし輸送艦は全て」

 

『私が作った。全員少し下がれ。数を減らす』

 

 

その声と共に巨大なゴッドフェニクスが飛んできて、バジュラの大群に突っ込んだ。

 

そして視界から消えた所で、バジュラの大群が広範囲に減った。

 

 

「ゴッドフェニクスがブラックホール・クラスターを使いよった!」

 

 

続けて3回発射され、あと少しになった所で、加速して火の鳥となり残りのバジュラを燃やし尽くした。

 

通常状態のゴッドフェニクスに戻ると、ドズル達の前に着陸した。

 

ゴッドフェニクスからギレンとユーリが降りて来た。

 

ドズルとハマーンは、唖然と2人を見ていた。

 

 

『ドズル、ハマーンどうした大丈夫か?魂が抜けている様な顔をしているぞ』

 

「いやなに、兄貴はやっぱりユーリの兄何だなと思って。なあハマーン」

 

「えっ、ああ、そうだな。転生前も実の兄弟だったのではないのか?」

 

『「そんな事は絶対無い」』

 

「あっははは。ハ、ハモッタやはり兄弟、くっくっくっ、あっははは!」

 

「ハマーン姉笑いすぎ。ドズル兄も後ろ向いて笑うな!」

 

『ドズル、ハマーン他の2人も1度、ジオンに帰れ』

 

「兄貴とユーリだけ置いて行けるか!」

 

「私はまだ戦える!」

 

『誰が馬鹿と2人だけで戦うと言った』

 

 

ゴッドフェニクスから艦載機が続々と降りて来ていた。

 

 

『こいつは母艦何だ。分かったら帰れ』

 

「ところでキシリア姉とガルマ兄はやられた?」

 

「馬鹿者!生きておるわ・・・プックックックッ、似た者同士とは思っておったが兄弟転移。あっははは」

 

「ギレン兄、キシリア姉が壊れたよ」

 

『うむ、初の直接戦闘が激戦で余程精神に来たのであろう。帰ったら良い医者を手配せねば』

 

「だれが精神異常者だ!馬鹿にするな。キシリア隊撤収作業、急げ」

 

「ドズル隊撤収作業開始、急げ!」

 

「ハマーン姉も早く!」

 

「私は残る。逃げ帰る等性に合わん」

 

「合わなくて帰るの。早く帰って、ゆっくり休んで、部隊編成してまた来ればいいの」

 

『ユーリの言う通りだ。私が連れて来た部隊で殲滅出来る程甘くないだろう』

 

「分かった。でも死ぬなよ。2人共」

「あ!ガルマ兄は?」

 

「ガルマはちょうど、ギレン達と入れ替わりでジオンへ帰した」

 

「何で?」

 

「お前の責任だ。あのバカ『ユーリが15時間なら兄として20時間戦う』と言って8時間、ぶっとおしで戦って戦闘不能になった。役立たず!」

 

『まあ帰ったのならそれで良い』

 

 

こうして、キシリア、ハマーン、ドズル、ガルマの各部隊が帰って行った。

 

 

各部隊が帰って3時間後、バジュラの大群の大群が現れた。

 

「スペース・サンダー」

「V―MAX発動(レディ)」

「トランザム!」

「ドリルミサイル」

「ファングドラグーン・フルバースト」

 

 

バジュラの大群が減った気がしない。

 

そのまま3時間経過拙いな、兵士の中にへばっている奴らが出て来ている。

 

 

「ギレン兄、交代で休ませないと拙いよ」

 

『着陸は無理だ。後部ハッチから飛び込ませろ』

 

「皆聞こえた、交代で休んで」

 

「ファングドラグーン・フルバースト」

 

 

ユーリは周囲を見回りながら、バジュラを落としていった。

 

その途中でダブルZのパイロットがおかしいのに気が付いた。

 

 

「はあ、はあ、ハイメガキャノン、はあ、はあ」

 

「どうした。交代で休めって聞こえなかったのか?」

 

「はあ、はあ、自分1人なもので、持ち場を離れられません」

 

「ちょっと待て、配属は2人か3人で分けられた筈だぞ?」

 

「ドラグナー1号機の人が俺達3人でドラグナーだからって」

 

「持ち場を離れたのか! お前、今から休憩な、行ってこい」

 

「でも」

 

「上官命令だ!」

 

「はい、行ってきます」

 

 

ユーリは周囲を回りドラグナー1号機を見つけ、フルバーストを撃ち込んだ。

 

 

「うわっ! ユ、ユーリ様、冗談にも程がありますよ」

 

「だから、死んでくれ!」

 

 

ユーリはビームライフルで、右腕を吹き飛ばした。

 

左腕、右足、左足、次々吹き飛ばしっていった。

 

 

「ひぃ、俺が何をしたって言うんですか!?」

 

「勝手に持ち場を離れた逃亡罪。あ!お前等3機で仲間だったら同罪か?」

 

「いえ、俺達は戻れて言ったんですけど、ダブルZが全部落とすから、一緒にやろうぜって」

 

「2号機、3号機下がれ。おい、1号機お前は遊びに来ているのか!」

 

「違います、違います。休憩交代です」

 

「ダブルZの奴には聞いている。お前が3時間前からいない事を」

 

「戻ります。戻ります」

 

「もう遅い、ファングドラグーン・フルバースト!」

 

 

ドラグナー1号機は細切れになった。

 

味方同士の殺し合いが出来なくても、此処は宇宙だ、宇宙服が破れたら死亡だ。

 

 

『全員に告げる! 好きなロボットを選ばせたのは遊びじゃねえぞ。1回警告はしてやる、次は死だと思え!ここは軍隊だぞ』

 

「お前にしては手荒いやり方だな」

 

「俺は仲間を大事にしない奴が嫌いなだけ」

 

「ダブルZには、歴戦の猛者を着けた」

 

「何だ。ギレン兄も見ていたんじゃないか」

 

「当たり前だ、指揮を執っているんだぞ。本来3人共処刑だったのだがな」

 

 

ユーリはダブルZの所に様子を見に行った。

 

楽しそうにやっていたので、静かにその場を離れた。

 

3日目が終わろうとした時、遂に準・バジュラ・クイーンの母船がやって来た。

 

母艦級100隻を連れて、でもこいつを倒せば終わる。

 

 

『皆に伝える。あの大きな母船が準・バジュラ・クイーンの母船だ。あれさえ倒せば我らの勝ちだ』

 

「皆スーパーロボットは母艦級を倒して、王女様に挨拶が出来る様に行くよ」

 

『ユーリ、俺達も混ぜろ』

 

「オズマ、何で?」

 

『お前ルカに位置情報教えただろう。本当は死骸あさりだったんだが、まだやっていたとは、驚きだぜ』

 

「ああ、巣別れでこちらが元祖」

 

「流石、ミハエル博識で」

 

『俺達も運が言い様だな』

 

『うむ、再度来てラスボスに当たるとはな』

 

「ありゃ、ドズル兄、キシリア姉、ハマーン姉、ガルマ兄も全戦力揃った」

 

『フロンティアの勇士に感謝。ジオンの勇士よ。あれで最後突っ込め!』

 

 

「ゴットボイス」

「スペース・サンダー」

「サンダー・ブレイク」

「カイザー・ノヴァ」

「ゲッター・ビーム」

 

スーパーロボット達の活躍で次々母艦級を撃破していく。

 

しかし数が多い為、続々とバジュラが出てくる。

 

『MSはバジュラを迎え撃て』

 

「プル隊、それ以外の小型、中型は私に続け。突撃!」

 

『スカルリーダーより全機へ反応弾はナイト級、バジュラにはDMEで攻撃』

「ファングドラグーン・フルバースト。行け!」

 

 

戦いは5時間を過ぎ、6割人類が勝っていたが、バジュラの大群が次から次へと出て来て、しかも疲労が出だした。

 

 

「ギレン兄、何か手はある?」

 

『はっきり言って無い』

 

「そうか。ごめん、あれを使うけど良い?」

 

「ダメと言いたいのが本音だが、約束しろ。使用には俺の許可を取る事。それから死ぬなだ。行け!」

 

「ありがとう、ギレン兄。絶対死なないよ」

 

 

そしてユーリは少し離れた隕石に立った。

 

 

『ブラッディ来い!!』

 

 

 

ジオンの俺専用格納庫で、突然ブラッディに光が灯り、エンジンが力強く唸り、勝手に滑走路に出始めた。

 

整備士達は焦った、誰も乗っていない機体が飛ぼうとしているのだ。

 

整備士長だけがその様子を、悲しそうに見ていた。

 

「整備士長! ブラッディが勝手に」

 

「分かっている。騒ぐのをやめろ!」

 

「でも、ユーリ様が怒りますよ」

 

「怒んねぇよ。ご自分でお呼びになっているんだから」

 

「ユーリ様又あの機体に?」

 

「黙っていろ!」

 

 

ブラッディはそのまま飛行すると、突然フォールドに入った。

 

 

キシリアは気が付いた、ユーリの機体の様子がおかしい事に。

 

 

「兄上、ユーリの様子が変です。1度下がらせた方が良いのでは」

 

『キシリア。黙って見ていてやれ』

 

 

すると突然、ストライクフリーダムの頭上に、ブラッディが出現した。

 

 

「兄上、あの機体はまさか、ユーリは又あれに・・・・・ご存じだったのですね。何故止めなかったですか?」

 

『私が許可した』

 

 

それから様々な人が気づき、ギレンに連絡を入れた。

 

 

「ギレン総帥。ユーリ様が又あの機体にあれは危険です」

 

「兄貴又ユーリがあの機体で」

 

「ギレンあれはやめさせろ。ユーリが危険だ!」

 

「ギレン総帥・・・・・・・・」

 

総帥、総帥、総帥、総帥、総帥、総帥、総帥、総帥、総帥、総帥・・・・・・

 

突然、ギレンが吠えた。

 

いつも沈着冷静な男が、心から吠えたのである。

 

 

『黙れぇー! ユーリに関してこれ以上何も言うな!ユーリも男である。ユーリもジオン軍人である。ユーリも大事な家族である。そんなユーリを誰が好き好んで、危険にさらしたがるか。だがユーリが決めたのだ。あの機体を使うと、そんな覚悟を決めた男を誰が止められる。だから許可したのだ。そんな事を言う前に奴らを殲滅させよ。そうすればユーリがあの機体を、使う必要が無くなるのだ!!』

 

 

「キシリア隊もっと攻撃を集中させよ!奴らを殲滅せよ」

 

「ハマーン隊こちらも奴らを殲滅するのだ」

 

「ドズル隊もっと押し込んで奴らを潰せ!」

 

「ガルマ隊側方より攻撃を集中させよ!!」

 

「スカルリーダーより各機へ突撃するぞ!続け」

 

 

一方ユーリは。

 

「ギレン兄、ありがとう。ストライクフリーダム、パージ開始」

 

 

ストライクフリーダムの象徴でもある、各種砲塔が外されていった。

 

 

「ブラッディ変形開始、合体モード」

 

 

ブラッディのコックピットが機体へ収納され、垂直尾翼が折りたたまれた。

 

 

「合体。ストライク・ブラッディ」

 

 

ストライクフリーダムの居た隕石に、金色に輝く翼を持った機体ストライク・ブラッディが降りたった。

 

コックピット内ではユーリは正面パネルから、注射針の付いたチューブを引っ張り出し注射針を左腕に刺しテーピングで抜けない様にした。

 

 

「さあ、行くか!ストライク・ブラッディ、初陣だ」

 

 

ストライク・ブラッディが2・3度軽くジャンプすると、次の瞬間姿が消えた。

機体は遥か上空に有った。

 

 

「ブラッディ、久しぶりに飛べるのが嬉しいのは分かった。でも今は敵がいるからな。そうだ殲滅だ。ただし味方を傷つけたら、2度と遊ばないからな。じゃあ改めて行くぞ!」

 

 

みんな消えたユーリの事が気掛かりだった、

 

そして天空より金色の光、いや輝きが、準・バジュラ・クイーンの母艦級の前に降り立った。

 

輝きは又消えたが、今度は金色の竜巻が起こった。

 

皆ユーリだと感じているが、見えないのだ。

 

光の凶鳥はまだ見えたが、今度は全く見えないのだ。

 

金色の大竜巻に巻き込まれた、バジュラの大群は全て切り裂かれていった。

 

10分程吹き荒れた大竜巻がやんだ。

 

切れ裂かれた無数の大群のバジュラと準・バジュラ・クイーンの母艦級を残して。

ユーリの機体は何処にも無かった。

 

 

『ジオン軍全軍撤収。急げ!』

 

 

突然、ギレンが叫んだ。

 

 

「兄上、最後の敵が残っています。それにユーリを探さねば」

 

『敵など残っておらんし、ユーリは先に帰った。それが証拠に奴が外したパーツが無いだろう。ユーリからの伝言だ「怒られるのが嫌なので先に帰ります」』

 

「兄貴。それは分かったが最後の敵はどうするのだ?」

 

『敵等残っておらんと言うのに。アルト君と言ったな、済まんがガンポットを1発当ててくれんか』

 

「隊長どうします?」

 

「総帥の頼みだ。撃ってみろ」

 

 

アルトは変な頼みだと思いつつ1撃を当てた。

 

すると準・バジュラ・クイーンの母艦級が崩れたし、中の準・バジュラ・クイーンも切り刻まれて死んでいた。

 

 

『ユーリが途中でやめて帰るものか』

 

「それにしてもユーリの奴、無事なのか?」

 

『それを知りたくて撤収を急いでおるのだがな』

 

「撤収、撤収、急げ!」

 

「撤収じゃ、急げ!」

 

『フロンティアの諸君、ご協力に感謝する。戦場ゆえ何も与える物が無くて心苦しいが、聞けばバジュラの中にそちらが欲しがる物があるとか。さればこの死体を全部そちらに差し上げよう。我等には不要な物なのでな。我等も消耗しているので、急ぎ帰り疲れを癒したい。誠に勝手であるが、これにて失礼する』

 

「総帥! 1つだけユーリ様はどうなったのですか?」

 

『ユーリは先に国へ帰ったよ。皆に怒られるのが嫌だそうだ。体については私も知らんのでな、これで良いか』

 

 

ジオン軍は長き戦いを終えて、ジオン公国機動船団に帰って行った。

 

ユーリは無事に帰って来たが、ストライク・ブラッディを見た整備士達が慌てていた。

 

分離すると騒ぎは収まった。

 

後を整備士長に頼んでユーリは出て行った。

 

だが整備士長は、ブラッディから新たな血の匂いがするのに気付いていた。

 

 

「ブラッディよ。お前はユーリ様をどうしたいんだ。守りたいなら良いが、だが違うと言うなら俺はお前をぶっ壊す。例えユーリ様に嫌われようと、死刑になるとしてもだ。俺はユーリ様を守るそれだけは、覚えとけ」

 

 

整備士長は悲しい目つきで、ブラッディを見ていた。

 

 

ユーリは街の裏手に在る、小さい病院で輸血を受けていた。

 

そこの町医者に大金を渡し、血液のストックを頼んでいた。

 

「ユーリ様、何もこんな寂れた町医者に来ずとも、大きく綺麗な病院へ行かれたらどうです」

 

「だけどこの事は秘密なんだ。それに家族にこれ以上心配を掛けたくないんだ」

 

「へえ、ユーリ様の頼みですから、黙っていますが、私もジオン国民の1人として心配なんですよ」

 

「ありがとうね、先生」

 

「何が秘密だ、馬鹿者」

 

「ギレン兄!」

 

「ギレン様」

 

「ストックが切れた代わりを頼む」

 

「ギレン兄、やっぱり『ブラッドシステム』盗んでいたな。ゴッドフェニクスでブラッディに乗っている感じがしたもの」

 

「流石は製作者だな。だが輸血システムぐらい組み込め馬鹿者」

 

「おお、今度考えとく」

 

「ギレン様、これを」

 

「いつも世話になるな。しかも今度は弟まで、騒がせて済まない」

 

「いいえ、とんでもない」

 

「それでは馬鹿者の世話を頼む。お前も出来るだけ早く帰れよ。皆が探し回っている」

 

 

ギレンは小型のアタッシュケースを持って帰って行った。

 

それから1時間後、ユーリも病院を出た。

 

 

 

そして帰り着くなり、他の兄妹達に捕まった。

 

 

「ユーリ、お前体は何とも無いのですね」

 

「大丈夫、大丈夫。ほら何とも無いでしょう」

 

「そうですか。そこまでして兄妹に嘘をつくのですか。兄上!」

 

「何だ、キシリア。ユーリの事なら任せたぞ」

 

「いいえ、兄上も同罪です!」

 

「兄貴!戦場で何度も血を見て来た俺だぞ。血や消毒液の匂い隠そうとしても無駄だ!」

 

「兄者。執事が隠そうとしている現場を押さえた。中身は兄者の輸血用血液だそうだな」

 

「兄上、ユーリ。共犯で何をしているのか、キッチリ話して頂きましょう」

 

それからサスロ、キシリア、ドズル、3人にこってり絞られた。

 

だが『ブラッドシステム』については一言も言わなかった。

 

 

 

それからはフロンティア船団で起こる事件を、原作ブレイクしまくった。

 

グラス大統領がオペラ鑑賞している時に、突然街に大量のバジュラが発生。

 

だが転移でジオン軍ランバ・ラルMS隊を、送り込みすぐさま全滅させた。

 

その騒ぎの中、アルト達はバジュラ達に追い詰められ、クラン大尉がマイクロン装置でゼントラーディサイズに変わろうとした。

 

だがその装置を壊そうとしたバジュラを、ミハエルが助けに入ったがバジュラに跳ね飛ばされ、宇宙に出る所だったのをジオン軍AT部隊が救助。

 

バジュラも掃討し全員を救助した。

 

グラス大統領はこの危機に指示を出そうと、大統領秘密通路を使いバトル・フロンティア指令室に一人走っていたが、突然口を押えられ静かにする様に合図された。

 

ユーリは幻のグラス大統領を出して、通路の角を曲がらせた。

 

するとレオン・三島が暗殺部隊を率いて待っており、幻のグラス大統領は銃撃を食らった。

 

ユーリはシーマ海兵隊に合図を送り、暗殺部隊を殲滅した。

 

 

「グラス大統領突然ご無礼致しました」

 

「何故、ジオンのユーリ君がここに」

 

「レオン・三島がグラス大統領暗殺を企てたのでその阻止に」

 

 

グラス大統領は角を曲がると、暗殺部隊を殲滅したシーマ海兵隊が、レオン・三島を囲んでいた。

 

 

「グラス大統領! さっき死んだ筈?」

 

「レオン君、君には失望したよ」

 

「大統領!」

 

「お父様!」

 

 

オズマとグラス中尉がやって来た。

 

ユーリから事情説明を受けたオズマが、レオン・三島が気絶するまで殴りつけた。

 

そしてユーリから全部の出来事はレオン・三島とグレイス・オコナ-が手を組み起こした事、グレイスの後ろにはギャラクシー船団が居る事を教えた。

 

 

「ユーリ。お前達ジオンはいったい?」

 

「別の世界の人間だよ。じゃあもう行くね。ラストまでもうじきだから頑張って。転移」

 

「消えた!」

 

 

ユーリはランカがアルトに別れを言い、ブレラのバルキリーに乗って去る所まで見てジオンに帰った。

 

 

さて、もうここまで来ればランカの救出と「神の転移・転生者、グレイス」との戦いを残すのみ。

 

 

「ギレン兄。どこから介入するの?」

 

「原作に無いイベントが起こる。その時からだな」

 

「楽しかったけど、この世界もあと少しか。次の予定は?」

 

「SEED DESTINYを考えている」

 

 

 

それから1週間後、遂に居住可能惑星を見つけたとの通信を傍受した。

 

だけどそこは、バジュラの本拠地でもあった。

 

そして最終決戦の場所でもあった。

 

 

この世界のヒーローはアルト達だから、原作以外が介入するまで手は出さない。

 

シェリルの歌が始まった。

 

シェリルの歌にバジュラは混乱していた。

 

新統合軍もSMSも、勢いづいている。

 

だが、ランカの歌が流れだした、それも巨大なランカの姿を投影したのが5体。

 

出やがった、「神の転移・転生者」達が。

 

 

『ギレンである。この世界で戦うのもこの1戦で終わりだろう。だがバジュラが敵では無い。バジュラを陰で操っている我々の敵「神の転移・転生者」達である。勝利を捥ぎ取り、この世界を解放するのだ。ジオン軍全軍出撃せよ!!』

 

 

ジオン軍全軍が出撃した。

 

アルトがブレラと交戦していた、そしてアルトの撃った弾がブレラのキャノピーを掠めた。

 

ブレラは何故か逃げ出しって行った。

 

 

「アルト、ランカは何処だ?」

 

「ユーリ!1番左端だ、そこからランカの声が聞こえる」

 

「じゃあ、助けに行け。アルト!」

 

「おお!」

 

 

アルトは飛んで行った、その横に先程のブレラの機体が並んだ。

 

 

「こちらブレラ・スターン。これより貴様を援護する」

 

『ブレラ!どう言うつもりだ』

 

「俺はランカの本当の兄だ。先程の戦闘でグレイスの洗脳が解けた。グレイスに借りを返してやる!」

 

『分かった。行くぞ!』

 

 

2機は長年組んだ様に、敵機の中を突き進んでゆく。

 

 

「さて、ギレン兄!」

 

『ジオン艦隊、艦砲射撃用意。敵は巨大な少女を投影している右から4体。構わず撃てぇ!』

 

 

ジオン艦隊からの一斉射撃を食らった、ランカの映像は消え去り真の姿が現れた。

 

バトル・ギャラクシー!

 

ギャラクシー船団の旗艦でありそれが4隻、いやもう一つのランカもそうだとすると5隻居る事になる。

 

真の姿をさらされたバトル・ギャラクシーから、艦載機のVF―27が発進して来た。

 

それにGゴーストが大量に発進、その後ろから迫るバジュラの大群。

 

 

新統合軍司令もこれが最後と決めた。

 

「残った艦載機を全て出させろ!」

 

 

バトル・フロンティアからも全機発進してゆく。

 

マクロス・クォーターは強攻モードに変形した。

 

ジオン艦隊も全ての艦載機を発進させた。

 

 

両軍激突まであと10分となった時、無線からアルトの声が宇宙に響いた。

 

 

『こちらスカル4、ランカ・リーの救出に成功した!』

 

 

アルトの声にフロンティア船団側に、歓喜の声が沸き上がった。

 

 

『これで手加減無用、「神の転移・転生者」ギャラクシーを叩き潰せ!』

 

「ジオン軍全力で行け。ギャラクシーの馬鹿どもをあの世へ叩き返せ」

 

「この世界の最後の戦いだ。この世を主人公達に取り戻すのだ」

 

「行くぞ、プル隊」

 

 

ジオン軍がギャラクシー軍と激突した。

 

 

「ファンネル!」

 

 

ハマーンのキュベレイがGゴーストを殲滅してゆく。

 

同じくプル隊20機もGゴーストをどんどん減らしてゆく。

 

ジオン艦隊の対空攻撃が無数の敵機を落としてゆく。

 

 

 

ランカを救出したアルトは1度マクロスに戻り、ランカを下ろした。

 

ステージ上で危険な状態のシェリルのV型感染症を、不思議な力で鎮静化させた。

 

2人の歌姫が復活した。

 

 

「もうすぐ、バジュラが来る。頼んだぞ2人共」

 

「任せなさい。私はシェリル、シェリル、・ノームよ」

 

「アルト君、任せて」

 

 

アルトの機体が再び宇宙に、そして戦場に飛んで行く。

 

その後を追いかける様に、2人の歌姫の歌声が宇宙に流れ始めた。

 

するとバジュラの攻撃色が、消え始めた。

 

 

「攻撃色の無くなったバジュラは攻撃するな!」

 

『ジオン艦隊。バトル・ギャラクシーを潰せ!』

 

 

ジオン軍は4隻のバトル・ギャラクシーを沈めた。

 

最後の1隻はバトル・フロンティアとマクロス・クォーターが撃破した。

 

 

そしてギャラクシー艦隊が全滅すると、バジュラ・クイーンが星から上がって来た。

だが一斉攻撃をしても直前で攻撃がかき消される。

 

分析の結果、次元断層を張り巡らせて、攻撃を防いでいるのが分かった。

 

攻撃の糸口さえ見えなかった。

 

そんな時、一部のバジュラが次元断層に丸い輪を描いた。

 

調査した所その円の内側だけ次元断層が消えているのが分かった。

 

バジュラ達が次元断層に穴を開けてくれたのだ。

 

それを聞いたアルトとブレラはその穴から中に入った。

 

忍び込む様にもう1機の影が入って行った。

 

アルトはランカからアドバイスを貰っていた。

 

グレイスの居る頭部を切り離しても。バジュラ・クイーンには問題ない事を。

 

アルトとブレラは頭部の付け根を集中攻撃し、頭部の切り離しに成功した。

 

 

「何故分からない。これが人類最高の進化だと!」

 

 

グレイスがほざいたが、アルトとブレラはありったけの弾を撃ち込んだ。

 

だがグレイスと数名生きていた。

 

 

「ふっふふふふ、あっははは。私がそう簡単に死ぬものか。「大魔王の転移・転生者」も倒した。この世界は私達の物だ!」

 

「誰を倒したって、グレイスさん。またねと言ったよね」

 

「貴様何故?」

 

「説明面倒。あ!ひとつだけ良い事を教えてあげるね」

 

「な、何だ?」

 

「俺はイレギュラーなんだ!嬉しいでしょう」

 

「ひぃ!止めろ。止めてくれ。他の者に私を殺させてくれ」

 

「良かった。イレギュラーの事知っているんだ。じゃね、バイバイ」

 

「頼む。他の者に! イレギュラーは嫌だ!」

 

「ファングドラグーン・フルバースト! 消え去れ!!」

 

 

バジュラ・クイーンの頭部は細切れになった。

 

 

「さて、帰ろ」

 

 

この時ギレンは、ユーリ達の会話を聞いていたのである。

 

 

「ユーリお前は一体。イレギュラーとは何だ」

 

 

 

バジュラ・クイーンは群れを連れて何処かへ行ってしまった。

 

ランカの話によると、バジュラ達が人類にこの星を譲り、他の銀河の仲間に会いに旅だったそうだ。

 

フロンティア船団は無事に星に降り立ち、居住可能な惑星を手に入れた。

 

ユーリ達はフロンティア船団に別れを告げ、この世界から消えて行った。

 

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