ジオン公国次元転移記(改定版)   作:masakoba(正博)

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第6話 宇宙戦艦ヤマト2199(2)

 数日後、ユーリの研究所ではユーリとギレンが話し合っていた・

 

 「それでどうだ?」

 

 「陽電子リフレクター、Iフィールド、グラビティテリトリー全てを通り抜けて来るし、超合金NZαももって2・3秒、スーパーロボット以外は躱すしか手が無いね」

 

 「リアル系は元々躱すのが当たり前、元に戻るだけだ。まあ早急に対応策は考えるがな」

 

 「でもさ、このビームっておかしいんだよね。これってもしかしなくてもそうなのかな?」

 

 「間違いなくそうだろう」

 

 「はあー、16万8千光年宇宙の旅か」

 

 

 

 

 キシリアが目覚めて1番にユーリに謝罪し、ユーリは受け入れた。

 ユーリにとっては終わった事であるし、今はそれどころでは無いからだ。

 ガミラスの使ったビームの解析である、今現在の防御が早々と破られる筈が無いからだ。

 

 「うーん! ヤマトに波動防壁ってあったよね。1度見に行こう」

 

 だが無駄だった。

 波動動力炉からのエネルギーを利用し防御幕を張る物をMSに積めって無理。

 動力!ある飛び切りの出力を誇るエンジン、マジンカイザーの光子力エンジン。

 あれの小型化にも成功しているし、強化版光子力バリアも張れる。

 武器も試作で作った物が揃っている。

 ユーリは急いで工房に飛び込んだ。

 

 

 「親方!親方ちょっと手伝って」

 

 「ユーリ様。手伝いますから落ち着いて。それで何を作るんです?」

 

 「カイザー用の光子力エンジン!」

 

 「そんなの倉庫にまだゴロゴロありますぜ」

 

 「そうだ!前に作ったのが残っているんだった。それをペンダントで調整すれば」

 

 「読めましたぜ!小型の機動兵器に光子力エンジンを、積もうってことですね」

 

 「そうすれば試作で止まっている光子力武器だって、バリアだって使える」

 

 

 

 機動兵器パワーアップ計画始動。

 まずは自分で試さないと、ユーリはストライク・フリーダムを工房に持ち込んだ。

 過去の失敗を繰り返さない様に、光子力エンジンに耐える強化をしないと。

 光子力エンジンに耐える強化案をペンダントで図面化し、作業は工房員に頼んだ。

 次に光子力エンジンをストライク・フリーダム用に、ペンダントで調整した。

 流石カイザー用光子力エンジン、小型化してもZ用光子力エンジンの300倍を維持している。

 ストライク・フリーダムの強化が出来たので、早速エンジンを積み込んだ。

 滑走路まで持ち出して異常が無いか軽くテストをして問題が無かった。

 そしてフルパワーテスト、ここで問題発生したけど想定内。

 兎に角強い、速過ぎて危なくある程度練度を持ったパイロットで無いと扱えない。

 新兵は当分フルパワー禁止だな、体が耐えられないし。

 

 宇宙空間に出てガミラス艦の残骸の通常のフルバーストを撃った。

 突然、物凄い光が出て光が消えた時には残骸も欠片も残さず無くなっていた。

 あっぶねーコロニー内でテストしないで良かった、していたら大惨事間違いなし。

 通常武器でこれだと、光子力武器使ったらどうなるんだろう。

 兜博士、MSで神を越えそうです。

 

 

 さて1番重要な、バリアのテストをする。

 流石に標的にはなりたく無いので、廃棄予定のザクⅡを使う。

 ザクⅡの横に光子力エンジンを置いてバリア発生装置を組み込んでバリアを張った。

 まずはバリアをMAXパワーで実行、これを抜かれたら全然使えないからね。

 鹵獲したガミラスの戦艦の主砲を、連続照射で撃ってみた。

 おお、バリア耐えている。

 徐々にバリアのパワーを下げてゆく、90,80,70,60,50,40,35まで下げた時バリアに亀裂が発生。

 テストを終了し、ギレン兄と親方と3人で協議した結果、通常50%で使用し負荷がかかると自動で100%にする事に決めた。

 

 

 さあ、最後武器のテストに取り掛かる、物凄く怖いんですけど。

 以前作った試作した物を試す、5m四方の超合金NZαを的にする。

 まずは光子力ビームライフルを出力10%で発射!

 おいちょっと待って貫通しゃがった、出力10%で5m厚の超合金を。

 光子力ビームサーベルを出力5%でスパッと切れました、同じ5m厚の超合金が。

 光子力ビームマシンガン出力1%で流石に貫通しませんでしたが半分溶けました。

 

 

 「洒落にならないよ、これ。危なくて味方殺しが大量発生するよ!」

 

 「フレンドリーファイアが怖いのか。だったら敵味方識別信号は何故あるんだ」

 

 「???」

 

 「信号使ってトリガーに安全スイッチを取り付けたらいいんだ」

 

 

 ギレン兄にお知恵を頂き、工房で親方と設定を決めました。

 

 ・光子力系の武器の射程内に味方が入った時、双方に警告アラームが鳴る

 ・上記の際、撃つ側にトリガーロックが掛かり味方が範囲外に出るまで解除されない

 ・又、範囲に入った側はバリアが自動で入り抜けるまで解除されない

 

 等を決めて行った。

 こうして光子力ビーム系武器の生産に入った。

 だが、パイロット達に説明すると、わざとそのルールを使い獲物の横取りをする奴が出るとの意見だったので、10秒ルールでフレンドリーファイアOKにすると冗談で言ったのに、俺ならやりかねないと噂が流れ横取りを狙う奴は居なくなった。

 

 

 

 

 ガミラス冥王星前線基地ではジオン公国機動船団に送り込んだ艦隊を全滅させられたシュルツ達が、再度艦隊を送り込もうとしていた。

 

 「流石に前回は規模が少なすぎました」

 

 「今度はデストリア級重巡洋艦3隻、ケルカピア級高速巡洋艦2隻、クリピテラ級駆逐艦5隻、ポルメリア級航宙母艦3隻。あの程度の敵には過剰戦力です。大丈夫です」

 

 「流石に2度は失敗出来んからな」

 

 こうしてガミラス2度目のジオン公国機動船団殲滅作戦は開始された。

 

 

 

 前回同様にガミラス艦隊接近はフォールドレーダーで、キャッチされ情報はギレンに届いていた。

 

 「ガミラス艦隊が又やって来る」

 

 「規模は?」

 

 「艦種までは分からんが、13隻だそうだ。ユーリ例の配備はどうなっている?」

 

 「急いでいるけどMSだけ、後のリアル系は出撃差し止め。スーパーロボットは自前の装甲で何とかなるでしょ」

 

 「兄貴! 今回は俺に行かせてくれ」

 

 「よかろう。猛将ドズルの名響かせて来い」

 

 「おう!」

 

 

 ユーリが改造工場の進捗具合を、確認している間にドズル兄は消えていた。

 

 「あれ、ドズル兄は?」

 

 「迎撃に出した」

 

 「ドズル兄早速あれを使う気だな」

 

 「何を渡した?」

 

 「ビグ・ザムⅡ!」

 

 

 

 迎撃配置に着いたドズルの部下であり親友でもある、白狼事シン・マツナガに乗機について意見されていた。

 

 「ドズル様、それはちょっと縁起が悪いですよ」

 

 「がははは。そう言うな、ユーリに作らせた『ビグ・ザムⅡ』なんだから」

 

 「死なないでくださいよ」

 

 「死にはせん。ゼナとミネバの為にも」

 

 

 その時索敵員からガミラス艦が、ワープアウトしたと連絡が入った。

 

 

 「ドズル様。来たようです」

 

 「迎撃準備!」

 

 

 今回のガミラス艦隊はデストリア級重巡洋艦を先頭に2列縦列で突っ込んで来た。

 

 「全軍まだ前に出るなよ。このビグ・ザムⅡの恐ろしさ味合わせてやる!」

 

 ドズルはそう言うとビグ・ザムⅡを敵艦隊に向けた。

 

 「食らえっ! 光子力ビーム2連装砲」

 

 

 本来メガ粒子砲が付いていた所に、2連装で巨大な光子力ビーム砲が付いていた。

 そこから凄まじい光子力ビームが放たれガミラス艦隊に迫った。

 ガミラス艦隊は躱そうとしたが時既に遅く、光の中へ消えてしまった。

 残ったのは艦載機を発進中だった、ポリメリア級航宙母艦3隻だけだった。

 

 

 「舐めるなよ。ガミラス」

 

 「隊長! 恰好付けている所悪いんですが、俺達の分も残してくださいよ」

 

 「新装備の報告書ドズル様が出してくださいよ」

 

 「すまん、すまん。流石に俺もこれ程とは思わなんだ。蚊トンボが来る、あれで我慢しろ」

 

 

 ドズル軍はメランカに八つ当たりを始めた。

 その中を白い高機動型ゲルググが、抜け出しポリメリア級航宙母艦に向かった。

 そして光子力ビームライフルを構えると、3連射して戻って来てビグ・ザムⅡの横に並んだ。

 メランカを全て叩き落としたドズル軍は、ポリメリア級航宙母艦3隻に向かおうとしたがいなかった。

 

 「あれ、ガミラスの母艦は?」

 

 「逃げたのか?」

 

 「違うよ。うちの副隊長が光子力ビームライフルを3連射、それではい終わり」

 

 「もう。うちは2人が良い所取りするから!」

 

 「知らんな」

 

 「次はやらせてやる。我慢しろ」

 

 

 ガミラス艦隊はたった2人に敗北又も全滅した。

 ただ光子力装備のレポートを2人のみが書く事になったのは自業自得であった。

 

 

 ギレンの執務室ではユーリがレポートの解析、キシリアとギレンが会話中であった。

 

 「うーわー。ビグ・ザムⅡ想定していたより威力が強かったな、なんで?」

 

 「でもあの大きさで接近されたらどうするのです」

 

 「あの大きさは伊達じゃ無い。各部に拡散式光子力ビームが、配置されていて死角無しだよ」

 

 「ユーリ。それは分かりました。別の話です、お前いつ『ブラッディ』を作り直した。それも格納庫にも無い、何処に隠しているのです」

 

 「隠して無いよ。いつも一緒にいるよ」

 

 「キシリア、私も見るまでは信じられなかったが事実だ。あれは魂だけの存在になり、ユーリのペンダントにいる」

 

 「ですが、私は実際に助けられました」

 

 「仕方ない。『ブラッディ』小鳥バージョン出て来い!」

 

 

 ユーリのペンダントが小さく輝き、中から小鳥サイズの『ブラッディ』が出て来てテーブルに着陸した。

 

 「ねっ! 本当でしょう。触ってみて」

 

 キシリアは恐る恐る手を出し触ってみた、確かに金属の感触が手に伝わって来た。

 

 「まだ信じられないが手に感触がある。『ブラッディ』この前はありがとう」

 

 『ブラッディ』は答えるかのようにエンジンを軽く吹かすと又輝きとなって、ユーリのペンダントに戻って行った。

 

 「驚きました。それはそうとユーリ、お前血は大丈夫なのですか?」

 

 「はい?」

 

 「『ブラッドシステム』と言えば分かりますね」

 

 ユーリはギレンを見たが、首を横に振っていた。

 

 「そうですか、兄上も知っている。いえ輸血用血液がありましたね。では兄上も使っているのですね」

 

 「キシリア! これは私とユーリしか知らない筈、誰に聞いた。答えろ!」

 

 「『ブラッディ』に聞きましたし、体験もしました」

 

 「こら! 教えちゃダメだろうが」

 

 その時、執務室の扉が開き、ハマーン姉が姿を見せた。

 

 「ふーん、2人だけの秘密か。だが知った以上積んでもらうぞ、私のキュベレイにも!」

 

 「ハマーン姉! いつの間に。ダメ危険なシステムなので、絶対お断りします」

 

 「ドズルやサスロまあガルマまでなら良いが、お前達では本当に危険すぎる」

 

 「ほほう! 俺達男は良いんだな、兄者」

 

 「水臭いな、兄上。私までなら良いのですよね」

 

 サスロ兄とガルマ兄にも聞かれていた。

 

 「ギレン兄のおしゃべり!」

 

 「『ブラッディ』が喋ったからだろうが。飼い主の責任だろう」

 

 「戻って来てみれば、俺だけのけ者か。俺も良いんだよな、兄貴」

 

 

 俺もう知らない! 知らないそう言えば『ブラッドシステム』はギレン兄しか知らない、うん。

 

 「正直に言います。俺は最初からあったシステムなので構造を知りません。ギレン兄は自分で解析したので輸血システムまで作りました。だから詳しくはギレン兄に聞いてください。では、さらば!」

 

 「ユーリ! お前人を売ったな」

 

 

 ギレン兄はその後、兄妹とハマーン姉にも『ブラッドシステム』を取り付ける約束をさせられたらしい。

 でもね、ユーリ君本当に知らないもの。

 ギレン兄、頑張れと心で応援しユーリ君は逃亡した。

 

 

 

 その日ユーリ専用格納庫で夜中の0時を回ろうかと言う時間に整備所の一部に灯りが付いていた。

 誰かが何かをしている音が響いていた。

 当直番だった整備士長が音に気付き出て来た。

 

 「誰だ! こんな時間に何してやがる。出て来い」

 

 整備士長がのぞき込むとそこには、オーブで自爆し海底に沈んだ筈の『ブラッディ』がいた。

 

 「てめえ! 本当に化けて出やがったな。ユーリ様には2度と近づかさせねえ!」

 

 だが整備士長が触ろうとしても、すり抜けるのだ。

 

 「マジで化け物になって戻ってきやがった」

 

 「そうなんだ。俺に取り付いて離れないんだ」

 

 「ユ、ユーリ様!」

 

 そうそこにはユーリが立っていた。

 

 「あっははは。ごめん、ごめん整備士長」

 

 「ユーリ様。驚かさないでくださいって、それよりこいつはどうなっているんです。幽霊みたいに触れないし、ユーリ様ペンダントでからかっています?」

 

 「そんな事していないし、触れるよ」

 

 「あれ本当だ触れる。 !!まさか2号機を作っておいでじゃ無いでしょうね。それなら全力で阻止しますから」

 

 「良く見て、本当の『ブラッディ』だよ。2号機何て作らないよ」

 

 「でもさっきは確かに触れなかったし、でも確かにこいつは『ブラッディ』だ」

 

 「こいつはね、俺の魂と同化したんだ。だから俺が許可しない限り触れないんだ」

 

 

 整備士長は本当に驚いていた。

 

 

 「まあ、分かりたくないですけど、分かりました。でもこんな時間に何をなさっているんで?」

 

 「整備と・・・・・」

 

 「整備は分かりましたが、その後が聞こえなかったんですが?」

 

 「整備とパワ・・・」

 

 「すいません整備は分かりました。後のをもう1度言ってもらえませんか、凄く嫌な予感がするんで」

 

 「パワーアップ!」

 

 

 言った直後、ユーリは整備士長に殴り飛ばされた。

 

 

 「ユーリ様。手を出した罰は後で幾らでも受けますが、流石に今の件はギレン総帥に報告して止めさせていただきます。ユーリ様のお命には代えられません」

 

 「いてててっ。流石に効くな、整備士長のパンチはでも無駄だよ。ギレン兄には許可を貰っているからね」

 

 「何でそんな無茶をする必要が」

 

 「あるんだよ。今度のいやこれからの敵に流石の『ブラッディ』も、今のままじゃ限界なんだよ。それで今やっているブラックホールエンジンを光子力エンジンに積み替える作業を『ブラッディ』にもするんだ」

 

 「光子力エンジン! そんな物積んだら化け物以上の怪物になっちまいやす。それだけはダメだ、命に代えても阻止します」

 

 「俺はね我儘なんだ。仲間が傷付くのが嫌、死んだりするのはもっと嫌。だったらどうする? 自分が守ればいい、自分が代わりに傷付けばいい。だからね、それを実行出来るマシンが欲しい。実行出来る力が欲しい。これを言うと怒られるんだけどね。俺って本来のジオンに存在しないんだ。イレギュラーな存在なんだよね、でもね、ギレン兄達は兄妹だイレギュラーでは無いって言うんだよ。だからね、誰1人たりとも殺させはしない、死なせはしない。例え俺がボロボロになろうとも、皆を守る。その声に応えてくれたのが『ブラッディ』なんだ、その『ブラッディ』が限界って言っているんだ。だから今度は俺が応えてあげないといけないんだ。だからね、そこを退いてくれないか」

 

 ユーリは再び作業を始めた。

 

 整備士長は泣いていた、悲しくて泣いているのではない。

 覚悟を決めた男の作業を手伝う勇気の無い、臆病な自分対して悔し涙を流していたのだ。

 

 明け方載せ替え作業は終了した。

 ユーリが乗っていないにも関わらず、『ブラッディ』のエンジンに火が入った。

 そして誰も乗っていない『ブラッディ』が、動き始め空へと飛び出した。

 調子を見る様に自在に飛び回り、満足したのか空に円を描くと降りて来た。

 そして突然輝く光になると、ユーリのペンダントに入った。

 

 「整備士長。睡眠の邪魔をしてごめんね。じゃあね」

 

 ユーリは満足して帰って行った。

 整備士長はギレン総帥に連絡を入れた。

 ギレンは起きていて、一部始終を聞いた。

 

 「そうか、済まなかった」

 

 ギレンはそれだけ答えると連絡を切った。

 

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