私の親友達は仲が悪い   作:Katarina T

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認められない。

ヘルメット団の拠点を掃討するという目的を無事に果たすことが出来た私達は廃墟より部室へと帰って来た。

 

部室にはドローンの操作をしてくれていたアヤネちゃんが待っており、私たちを出迎えてくれた。

 

「お帰りなさい。皆さん、戦闘お疲れ様でした。」

 

「アヤネちゃんただいまーー!これでしばらくは、ヘルメット団の事は気にしなくてよくなったね。」

 

「はい。ようやく借金返済に集中する事ができますね。」

 

「うん。ほんとぉにその通りだよ~。アヤネちゃんもオペレーターと後方支援お疲れ様っ!いつもとっても助かってるよ!」

 

「い、いえっ私なんて全然。ヨルハ先輩達は、立て続けの戦闘になってしまいましたが、お疲れじゃないですか?」

 

「私は全然大丈夫だよ。ホシノちゃんとヒトミちゃんは、疲労どころかむしろ元気が有り余ってるみたいだし、心配しなくても大丈夫だよ!」

 

「そうみたいですね……。お二人とも終わってすぐにケンカ始めそうになってましたし……。全くあれは本当にどうにかならないんでしょうか。お二人が暴れると二次被害が大きいんですけどね。」

 

アヤネちゃんが若干呆れた様な顔をしてる。気持ちはわかるけど、そこはほらっユメ先輩の言う通りそれだけ仲良しさんってことだから………ほら、喧嘩するほど仲が良いともいうしっ。

 

「ま、まあそれはほら、今回、暴れるのはまだ未遂だったし………それに元気がないよりはいいんじゃないかな!」

 

「はぁ……それもそうですね。いつものことですし。気にしてもしょうがないですね。」

 

「そうそう!いつものこと!いつものこと!!今はそれよりも借金の方に集中しなくちゃね!よーし!私もガッツリ気合い入れて頑張っちゃうよ!」

 

「ふふっはい!ヨルハ先輩みんなで頑張っていきましょう。」

 

ふーー……。何とか話題を逸らすことが出来たみたいだね。アヤネちゃんのお説教もユメ先輩に負けないくらい長いもんなぁー。

 

私がアヤネちゃんとそんな風に会話していると今の話を聞いていたのか、先生が私たち………というか部室にいる皆に話かけてきた。

 

“そのアビドスの借金の事なんだけど、私も先生として一緒に頑張りたい。”

 

先生はさっきまでとは違い、何かを決意したような顔付きで真っ直ぐ私たち全員の顔を見ながらそう言った。

 

予想外の発言にみんなが呆けたように先生の方を見ている。

 

かく言う私もいきなりの言葉に驚き戸惑ってしまった。

 

「ちょっちょっと待って下さい!?先生借金のこと知ってたんですか!?」

 

“うん。シロコにアビドスを案内してもらった時、聞いたよ。大変だったね。”

 

そっかシロコちゃんが……いや、いまはそれよりもっ

 

「そうだったんですか………でも、先生には弾や補給品のことで助けて貰った上、ヘルメット団の問題にも力を貸してくれました。これ以上迷惑をかけるわけには………。」

 

「ええ。貴方は……。先生はもう十分私たちを助けてくれました。ですが、これはアビドスの問題です。ヨルハの言う通りこれ以上の迷惑はかけられません。」

 

「まあ、そうだよね。私たちがやらなきゃいけないことだし先生は気にしなくていいよ。実際、話しを聞いてくれただけでも嬉しかったからさ。」

 

私に続くようにホシノちゃんとヒトミちゃんも先生にそう言ってきた。

どうやら二人とも私と同じ気持ちらしい。

 

私たちの話を聞いているシロコちゃん達も何も言わないけど、私たちと同じ気持ちであることが表情から伝わってきた。ユメ先輩はどうしたらいいか迷ってるみたいでオロオロと辺りを見回していた。

 

そんな私達の言葉を聞いても先生はさっきと変わらない表情のまま私たちの事を見ている。

 

″それでも私は大人として、頑張っている君たちを見捨てて帰るね事なんて出来ない。何より私は先生として君たちの力になりたいんだ。″

 

うっ……この強い視線、知ってる!絶対に譲らないって意志が感じる視線。こう言う視線の人って周りが何言っても絶対に聞かないんだよね…

 

私は、若干諦めたようにホシノちゃんとヒトミちゃんの方を見る。

さっきと同じく二人も私と同じように感じたのか、諦めたように首を振っている。

 

これは…しょうがないか。

 

「分かりました。先生、よろしくお願いしますね!頼りにしちゃいますよ!」

 

″うん。任せて。″

 

先生は優しい笑顔を浮かべながら、しっかりと頷いてくれた。

シロコちゃん達は安心したような顔を浮かべながら私たちの方を見ており、いつの間にかその場がなんだか穏やか空気に包まれていた。

 

 

 

「……ヨルハ先輩。本当にそれでいいの………。」

「セリカちゃん?」

 

そんな空気の中、セリカちゃんが唐突にそう切り出してきた。

隣のアヤネちゃんがいつもと様子の違うセリカちゃんを心配そうに眺めているが、それに構わずセリカちゃんは話しを続けて来た。

 

「アビドスの卒業生のユメ先輩はわかるけど、先生はさっき来たばっかりの大人で部外者なんだよ!今までの大人たちが、この学校がどうなるかなんて気に留めたことなんてあった!?」

 

「セ、セリカちゃん、少し落ち着いて。先生はきっと今までの大人とは違っ「そんな事分からないじゃない!!」っ!?」

 

何とかセリカちゃんを落ち着かせようとするアヤネちゃんの言葉を遮りながら、セリカちゃんはキッ……!と、先生を睨み付けている。

 

「それにこの学校の問題は、ずっと私たちだけでどうにかしてきたじゃん!なのに今更、大人が首を突っ込んで来るなんて………。私は認めない!!!」(ダッ!!)

 

「セリカちゃん!?」

 

 

そう言うとセリカちゃんは部室を飛び出して行ってしまった。

私はどう声を掛けて良いのか分からず、ただ黙ってみていることしか出来なかった。

 

「セリカちゃん………。」

 

「ヨルハ先輩。私が様子を見てきますね。」

 

「ノノミちゃん……。うん、お願い。」

 

ノノミちゃんがセリカちゃんを追って部室から出て行った。

部室にはさっきまでとは違い少し重い空気が立ち込めている。

 

そんな空気の中、ユメ先輩が心配そうな声で話し始めた。

 

「セリカちゃん、いきなりどうしちゃったんだろう?何だか様子がおかしかったような………。」

 

「……無理もありませんよ。今まで、まともに話しを聞いてくれた大人なんて、誰一人いなかったんですから………。」

 

「セリカは人一倍アビドスの事を思ってくれてるから、神経質になってるのかも。」

 

「………。そうですね。まともに話を聞いて頂いたのは、先生が初めてでしたし。……すいません、先生。」

 

“ううん。私は全然、気にしてないよ。ホシノの言う通り無理のないことだと思うし。”

 

先生は苦笑いを浮かべているが、どうやら本当に気にしていないようだった。良かった。セリカちゃん、本当はとってもいい子だから出来れば仲良くして貰いたいし、悪い印象をもって欲しくないしね。

………私もみんなの言う通り、セリカちゃんはいきなり来た大人が信用できないだけだと思う。

確かに、今まで大人は協力どころか、まともに話すら聞いてくれなかったから、突然来て力に成りたいなんて言われても信用出来ないのも当然だよね。

でも、それはこれからの行動でゆっくり信頼を得ていけばいい。先生の負担が大きいと思うけど、私もできる限り協力するし、何とかなるはずだ。

 

………だけど、何だか………。

 

「先生が信じられないってだけじゃないかもね。」

 

「……うん。ヒトミちゃんもそう思う?」

 

私は隣でセリカちゃんが出ていった扉を見つめているヒトミちゃんの方を向いてそう答えた。

ヒトミちゃんは、扉の方を向いたまま続ける。

 

「まあ、今は様子を見るしかないでしょ。先生の方も間違ってはいないだろうし。一先ず先生と打ち解けるのを待つしかないんじゃない。」

 

「うーーん。大丈夫かなぁ~~。」

 

「さぁね。そこは先生とセリカ次第だよ。やばそうだったらヨルちゃんが何とかすればいいし。」

 

「うん、そうだね……って私だけ!ヒトミちゃんは手伝ってくれないの!?」

 

「自分で言うのもなんだけど、私やホシノにそういうのを求めるのは無駄だよ。……それに、あんたはお姉ちゃんから託された、私達の生徒会長なんでしょ。」

 

「そ、それはそうだけど……。」

 

「それじゃ四の五の言わずに頑張んな。」

 

「ふえええん……。分かったよ~~。」

 

ほんとに大丈夫かな………。

 

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