幼馴染は恋するテリジノサウルス【完結】   作:タク@DMP

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エピローグ

 ※※※

 

 

 

 ──それから、1週間程経過しただろうか。

 流石忍者と言うべきか、それとも絶滅少女としての力の賜物か──代矢は割とあっさり復帰してきた。

 あれから、レプリレクスも新しく現れてはおらず、比較的平穏な日々が続いている。

 異世界デイノアースに繋がる扉もあれから現れてはいない。結局の所、全ての手掛かりは失われたままだった。

 残ったのは絶滅少女たち、そして亜紀良に発現した力──デイノアースの住人が持つ”恐竜乗り”としての力だ。

 どうやら、乗った恐竜と心を通わせることで最大限の力を引き出す事が出来るのだという。

 結果的にジャバウォックは、自分の世界の力で自滅したことになる。

 

「それで──アキ君は結局、デイノアースに行きたいって思うの?」

「そりゃ行きてえに決まってるだろ……恐竜好きにとっちゃあ、夢みてーな場所だぜ」

「あはは、そうだよね……」

「だけど──それは別に今じゃなくても良いかなーって思う」

「どうして?」

 

 亜紀良は笑みを浮かべた。まるで何かを決意したかのようだった。

 

「多分、父さんはデイノアースに居る。だから、デイノアースに行ったら──父さんと顔を合わせる事があるかもしれねえだろ?」

「うん。良いじゃん、会いに行きたいんじゃないの?」

「だけど、今俺が高校の勉強だとか色々やるべき事すっぽかしてデイノアースに行ってみろ。俺ァ確実に怒られるね! それに──」

 

 亜紀良はごく自然に照の手を握り締める。

 

「あんだけ隣で戦うって言ったのに──お前を置いていくのは悪いしな」

「あたし、デイノアースだったら着いていっても良いけど」

「!? おいおい、正気かよ!?」

「だってアキ君、1人じゃ戦えないじゃん。恐竜に食べられてお終いだよ」

「お前だってやる事はいっぱいあるだろ」

「うん。でも、ネイルの勉強なら──異世界でも出来るよ。それに、異世界にネイルの文化が無いって決まったわけじゃないしね」

 

 すっかりコントロールできるようになったのか、派手に装飾したハコフグの模様のネイルを彼女は亜紀良に見せつけるのだった。

 何処までも着いていく、と言わんばかりに彼女は微笑んだ。レプリレクスの事件により、何度も傷つき、そしてすれ違う二人だったが──確実に絆は強固になった。

 

「……あたしは──アキ君の隣が一番落ち着くよ。だってあたし……」

 

 少し俯き加減になった彼女は顔を赤らめ、何かを言おうとする。

 ──その時だった。着信音が喧しく響き渡る。二人は思わず繋いでいた手を離すのだった。 

 こんな時、突然やってくる連絡は大抵一つしかない。

 

 

 

 ※※※

 

 

 

「おいおい今度は、トリケラトプスかよ!!」

「まるでサイみたいにあちこちに突撃して回ってるよ!!」

 

 現場に駆け付けた二人は、市街地で暴れ狂う三本角の巨獣を前に立ち竦む。

 久しぶりに現れた漆黒の恐竜・レプリレクスだ。

 既にツバサと代矢がトリケラトプスを前に、戦っているのが見えた。

 

「ッ……照さん!! トリガーッ!! 来てくれましたか!!」

「こいつ、硬すぎて全然ダメージが入らないでござる!! 助太刀求むでござるよっ!!」

「うん、分かった──ッ! 今行くよ!」

「てるてるッ!! あいつの弱点は……襟飾りの下! 柔らかい首の部分だッ!」

「オーケーッ! 任せてよッ!」

 

 照の目が爬虫類のそれへと変わっていき、爪で総てを切り裂く。

 そして亜紀良が後ろから知識で後押しする。

 

 

 

 絶滅少女の戦いは──まだまだ始まったばかりだ。

 

 

 

 

 ──(完)




此処までご愛読ありがとうございました!
途中でタイトル変更もありましたが「幼馴染は恋するテリジノサウルス」、一旦此処で完結とさせていただきます。初のオリジナル一時創作でしたが、いかがだったでしょうか?感想など貰えると次回作の励みになります。また、反応次第では続編を書くのも十二分に視野に入れています。それではまた、作者が連載している「廃知ら」シリーズなり別の作品なりでお会いしましょう。では!
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