ハリーポッターと十六夜咲夜   作:暇をなくした暇人の集

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公立落ちました・・・
高一から志望校一度も変えずに勉強してもおちるんですね。



ネタの解説は後書きに書いてあるはずです。


ハリーポッターと十六夜咲夜 脳の大きさと知能の高さ

目の前に棍棒が迫り、自身の想定の甘さを後悔した。

しかしもう時間を止めるほどの時間はない。

時間を操れるのに時間が足りないなど、実に皮肉な話だ。

せめてもと目をつぶった瞬間、強い衝撃が加わり倒れこみとっさに前受け身を取った。

何故自分が前に倒れこんだのかと振り向くと、

そこには口をあんぐりと開けたハリーとロンが立っていた。

「サクヤ!!なんで君がここにいるのさ!!」

「あらロン、ここは女子トイレよ?男子トイレは廊下の反対側でここじゃないわ。」

「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!!」

杖を抜いてトロールの方を振り向くと、

奴は相変わらず阿保面を引っ提げてこちらとハーマイオニーを交互に見つめている。

きっと全員で何人かを数えられずに困っているのだろう。

もしくはどれから食べるべきか考えているのか。

ロンが落ちていた蛇口を拾いトロールに投げつけると、トロールは大きく吠えて私に向かって突っ込んできた。

「ちょっとロン!!何してくれてるのよ!!」

私は慌てて横に逃げながら叫ぶ。

「ゴメンサクヤ!!」

トロールは私が避けたことに気を取られたせいで減速するのを忘れ、そのまま壁にぶつかりひっくり返った。

今ならクィレルの有能さがよく分かる。トロール使いはどうやってこの脳足りんを操っているんだろうか。

将来の仕事候補からトロール使いを排除しながらハーマイオニーに声をかける。

「ハーマイオニー!!今の間にこっちに来て!!」

ようやく再起動を果たしたハーマイオニーだったが、まだ不完全だったようで、あちこちに体をぶつけながら向かってくる。

「大丈夫、ハーマイオニー?」

「多分・・・」

「ところでロン、ハリー、トロールは何をしているの?私には理解できないんだけど。」

「多分自分の鼻をへし折った壁を殴りつけてるんだと思うよ。」

「具現化したバカだよ、あいつは。」

「でもその"具現化したおバカさん"は出口まで壊してしまってるけど、どうするの?」

「仕留めるしか無いんじゃない?」

「「・・・・」」

「冗談よ。」

ハリーとロンの正気を疑う視線が心に刺さる。

「案外ありかもしれないわね。」

「マーリンの髭!!仕留めるだって?あのデカブツを?」

「幸運なことに私はハンカチも持ってるし、あいつのおかげで小石は沢山落ちてるわよ。」

「マグルの神話か何かかい?」

「うん。神の加護を受けた少年が巨人を倒す話さ。」

「残念ながらここにいるのは魔女と魔法使いよ?

 主の加護は無いと考えるべきでしょうね。」

「それもそうね。」

誰もトロールについて触れない。

どうにもならない現実からは目を背けるのが一番なのだ。

・・・まあ目を背けても吠え声は聞こえてくるのだが。

「さて、どうするべきだと思う?」

入学早々"大きな問題"に出会ってしまった自身の運の悪さを嘆きながら、私たちは嫌々現実と向き合うことにした。

 

 

 

 

 

 

 




トロール・・・巨大な人型生物。知能という言葉の対極に位置するような大馬鹿。

ダビデとゴリアテ・・・少年が手持ちの投石器で大男を倒す話。
           旧約聖書「サムエル記」に記される。

魔女と主の加護・・・キリスト教では魔女は悪魔の手先とされる。
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