怪獣殿下のヒーローアカデミア   作:ぶ千切れた尻尾

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オールマイトvs脳無戦は原作とほぼ同じになりましたのでカットでふ。ごめんなさいね。

タイトルに宇宙化け猫タマ・ミケ・クロとか使いたかったけどね。あんまりにも関係なかったからね。

あと、土日に小説を投稿しない人が多い理由がわかった。皆さんそれぞれ自分の日常を過ごすので、小説にかまける人が少ないんだわな!来週から土日祝だけ投稿休んじゃだめ……?とりあえず今週は投稿しますけれども、目に見えて読まれた反応が薄いとちょっと不安だよね。

それでは本編どうぞ!



10 友情の努力()よ永遠に

 

 

 

「16…17…18…19……

 両足重傷の彼と、左手裂傷の彼らを除いて……ほぼ全員無事か」

 

警察の到着と、次々に拘束されて護送車に運ばれていく大量のヴィラン達。その中には拳征爾も含まれており、警察によればなんとネームドヴィランであったらしく非常に驚かれていた。

 

「尾白くん……今度は燃えてたんだってね。一人で。……強かったんだね」

「皆一人だと思ってたよ俺……ヒット&アウェイで凌いでいたよ……葉隠さんはどこいたんだ?」

「土砂のとこ!轟くんクソ強くてびっくりしちゃった」

「なんにせよブジでよかったね」

 

炎に巻かれた火災ゾーンに飛ばされた尾白猿夫。彼は酸素の少ない中、炎熱系の個性相手に常に一対一を強制させる立ち回りを演じることで、一人でその場を切り抜けていた。目立つことは少ないのかもしれないが、彼はれっきとした実力者の一人であった。

 

さまざななゾーンの中で飛び抜けて危険で苛烈な火災ゾーン。そこに一人で飛ばされたのが実力のある彼であったことが、不幸中の幸いであったというべきなのだろうか。

 

「とりあえず生徒らは教室へ戻ってもらおう。すぐ事情聴取ってわけにもいかんだろ」

「刑事さん。──相澤先生は……」

 

 

 

 

 

『両腕粉砕骨折、顔面骨折……幸い脳系の損傷は見受けられません。ただ……眼窩底骨が粉々になってまして……眼に何かしらの後遺症が残る可能性もあります』

「だそうだ……」

「ケロ……」

 

渋い顔をした刑事が持った携帯。医療機関に繋がれた電話から聞こえる、無慈悲にすら感じる医者の声。眼が由来の個性であるイレイザーヘッドにとっては、文字通りヒーロー生命が賭かった治療であった。

 

「13号の方は背中から上腕にかけての裂傷が酷いが──命に別状はなし。オールマイトも同じく命に別状なし。彼に関してはリカバリーガールの治癒で充分処置可能とのことで保健室へ」

「デクくん……」

「緑谷くんは……!?」

 

「緑……ああ。彼も保健室で間に合うそうだ。私も保健室の方に用がある、三茶!後頼んだぞ」

「了解」

 

オールマイトだけでなく、五毛楽・緑谷出久両名も保健室に運ばれている。諸事情あって五毛楽のみ別室に通されているが、疲労を除けば彼が一番傷が浅い。元々の耐久力も高く、入院などもすることなくすぐに時間もかけず帰れる見込みであった。

 

「セキュリティの大幅強化が必要だね」

「ワープなんて個性、ただでさえものすごく希少なのによりにもよって敵側にいるなんてね……」

 

ワープゲートという個性のせいで侵入を許してしまった上に、主要敵二名の逃亡を見逃すことになってしまった。 どこにでも出入り、出現可能という個性……敵が持ってしまえば、あまりにも脅威であった。

 

「校長先生、念の為 校内を隅まで見たいのですが」

「ああもちろん!一部じゃとやかく言われているが、権限は警察の方が上さ!捜査は君たちの分野!──よろしく頼むよ!」

 

 

 

────────────

 

────────

 

 

 

「すまないね。今、保健室に入ってもらうわけにはいかないからなんて言って」

「いえ、大丈夫です。治療はしていただいているわけですし……でも、手術でもするんですか?」

 

保健室では萎んだ姿(トゥルーフォームの)オールマイトが治療を受けている。既知の面々以外は入れる訳にはいかなかったのだ。

 

本来ならば教師であるオールマイトより生徒である五毛楽を優先すべきであったのだが、先に運ばれていたオールマイトを数分保健室を利用する五毛楽の為に移動させるのも憚られたというわけだ。

 

「そんなところさね。さ、これで治療は終了だ。浅かったとは言え、傷は傷……体力はしっかり消耗しているよ。きちんと休養しなさいね」

「はい。ありがとうございました」

 

 

 

 

 

 

 

翌日は臨時休校となってしまった為、五毛楽は一人で家にこもり、愛猫の茶々と思う存分戯れていた。しかし、やはりなかなか気は休まらないものだ。

 

「おいで、茶々」

「ンマォ…」

 

茶々は普段から五毛楽を眺めている。が、彼の機微を察したのかは定かではないが、いつもは気ままな行動を好む彼女が今日は彼のそばに寄り添っていた。撫でていると数分もすれば離れていくはずの彼女が、まるで慰めるかのように顔を向けてずっと寄り添っている。

 

「………………」

 

ヴィランに襲撃された上に、まんまと逃げられた事実はどうしたって覆らない。自分がもう少ししくじっていたとしたら、誰かがあの個性(ヴィラン)達に殺されていた可能性だってある。オールマイトと接戦を繰り広げた脳無というヴィランは言わずもがな、ブラックキングというあの個性だって踏むだけでヒトを殺せる代物であっただろう。

 

どうしたって完全に気楽にはなれないものだ。まぁ、彼はヴィランの魔の手から耳郎響香や上鳴電気や八百万百を始めとした、クラスメイトの面々を守ることができたという自負もあって、そこまで重たく思い詰めているわけではなかったが──

 

「ンまお」

「ん、ふふ……くすぐったいよ。茶々」

 

だらりとソファに尻尾ごと寝転がった彼。そろっとそばに駆け寄り、顔をふみふみペロペロする彼女の愛情のある遠慮のなさは、今の彼にはとても心地よかった。

 

しばらくされるがままに舐められていた彼は、顔のくすぐったさを誤魔化すために薄く笑ってまぶたを閉じた。

 

メインクーンの彼女は生まれてすぐの頃に捨てられていた。彼と似て体格が大きく育つ品種の彼女。子猫であるから、必然、親がいるわけで。育てきれないと判断されたのか、飼いきれないと思われたのか?それは親にか、それとも飼い主にか。幸運にもすぐにゴモラに拾われた彼女は健康に育ち、非常に五毛楽に懐いていたのだ。彼としても、親のいない猫の存在はなかなかに庇護欲や親近感を掻き立てられたのだ。

 

「やっぱり茶々には癒されるなあ」

 

ザ・動物セラピー。困ったり苦しんだりすることの多かった彼にとって、茶々の存在は大いに助けになっていた。

 

 

 

────────────

 

────────

 

 

 

「皆 ──!!朝のHRが始まる、席につけ ──!!」

「ついてるよ、ついてねーのおめーだけだ」

 

教壇で元気に叫ぶ飯田天哉に冷静にツッコむ瀬呂範太。その流れが少し面白くて、彼はくすりと微笑んだ。

 

「お早う」

「「「相澤先生復帰早えええ!!!」」」

「プロすぎる!!」

 

そこにス…と入ってきた相澤消太。確かに顔中包帯グルグル巻きで、首元の捕縛布も相まってまさにミイラ状態だが──彼はふらついた足取りながらも教壇に上がってみせた。

 

「先生無事だったのですね!!」

「無事言うんかなぁアレ……」

「俺の安否はどうでも良い。何よりまだ戦いは終わってねぇ……」

「「「!?」」」

「戦い?」

「まさか……」

まだ敵が ──!!?

 

──雄英体育祭が迫ってる!

 

「「「クソ学校っぽいの来たあああ!!」」」

 

最早恒例行事のようにホッと息を吐き、揃って叫びをあげるA組の面々。しかし敵の関係の話ではなかったとはいえ、疑問を呈するものもいた。

 

「待って待って!敵に侵入されたばっかなのに大丈夫なんですか!?」

「逆に開催することで雄英の危機管理体制が盤石だと示す……って考えらしい。警備は例年の五倍に強化するそうだ、──何より雄英の体育祭は……最大のチャンス。敵ごときで中止していい催しじゃねえ」

「いや そこは中止しよう……?体育の祭りだよ……」

「峰田くん……雄英体育祭見たことないの!?」

「あるに決まってんだろ、そういうことじゃなくてよー……」

 

一般的な感性で言えば、峰田実の発言は至極もっともである。しかし、開催しない訳にはいかない理由もまたあった。

 

「各校の体育祭も含め──ウチの体育祭はその中でも日本のビックイベントの目玉!!かつてはオリンピックがスポーツの祭典と呼ばれ全国が熱狂した……が、今は知っての通り規模も人口も縮小し形骸化した……」

 

人間の形を保たなくなった人々にとって、スポーツは不平等極まりないモノと化してしまった。個性の使用を禁止しようが、異形個性の人々にはどうしようもない。そしてそう言った問題がまた差別などに繋がってしまうのだ。

 

「そして日本に於いて今『かつてのオリンピック』に代わるのが──同時期に一斉に行う、ヒーロー科高校の体育祭!!そのトップが士傑、そして我が雄英の体育祭だ!!」

「当然、全国のトップヒーローも観ますのよ。スカウト目的でね!」

「資格習得後はプロ事務所にサイドキック入りが定石なんだよなァ!」

「そうそう」

 

「──当然、名のあるヒーロー事務所に入った方が経験値も話題性も高くなる。時間は有限──プロに見込まれればその場で将来が拓けるわけだ。年に一回……計三回だけのチャンス、ヒーロー志すなら絶対に外せないイベントだ!」

 

 

 

 

 

 

 

「……おお、耳郎さんいつもより気合い入ってんね」

「──うん。でも、こんなイベントで気合いが入らない方がおかしいでショ」

「そりゃそうだ。実は俺も入ってる」

「頑張ろ。んでゴモラは一位とろ」

「あはは……そうだね、頑張らなきゃ」

 

互いを認め、決意を新たに。

 

 

 

 

 

 

 

放課後──

 

ザワザワザワザワザワザワ……

 

「うおおお……何ごとだあ!!?」

 

ザワザワザワザワザワザワザワザワ。

 

一年A組の扉の前に、見知らぬ生徒たちが大量に集まっていた。全員が全員扉から中を覗くように取り巻き、不遜な顔をしているものも多い。

 

「出れねーじゃん!何しに来たんだよ」

「敵情視察だろザコ。敵の襲撃を耐え抜いた連中だもんな、体育祭の前に見ときてえんだろ。──意味ねェからどけ、モブ共

「知らない人の事取り敢えずモブって呼ぶのやめなよ!!」

 

至極当然の正論道理ではあるのだが、傲岸不遜を地で行く爆豪勝己の耳には届かない。そしてさりげにザコと呼称された峰田実の表情も盛大に歪んでいるが、気にせず集まってきた他の科の面々を睨みつけながら脅している。

 

「どんなもんかと見に来たが、ずいぶん偉そうだなぁ……ヒーロー科に在籍する奴は皆こんななのかい?こういうの見ちゃうとちょっと幻滅するなぁ」

「ああ!?」

 

そして彼、心操人使もまた──ズイ、と他人を押し退けて爆豪勝己の前に躍り出る。

 

「普通科とか他の科って、ヒーロー科落ちたから入ったって奴……けっこういるんだ、知ってた?」

「?」

「体育祭のリザルトによっちゃ、ヒーロー科編入も検討してくれるんだって。その逆もまた然りらしいよ……」

 

そんなことを知らなかった面々に取って、青天の霹靂。自らの実力を疑い始めればキリがないが、皆が皆自分の実力に自信があるわけではない。

 

「敵情視察?少なくともおれは、調子のってっと足元ごっそり掬っちゃうぞっつ──宣戦布告しに来たつもり」

 

(この人も大胆不敵だな!!)

 

「隣のB組のモンだけどよぅ!!敵と戦ったっつうから話聞こうと思ってたんだがよぅ!!エラく調子づいちゃってんなオイ!!」

 

(また不敵な人キタ!!)

 

「本番で恥ずかしい事んなっぞ!!」

「………………」

「…………………」

「……………………」

 

爆豪勝己の発言のせいで突発的にヘイトが急上昇し──付近の人間の視線が必然、爆豪勝己に集まる。だが……

 

グイ。

 

爆豪勝己は気にする事なく、人々を押し退けて帰ろうとしていた。

 

「待てコラどうしてくれんだ、おめーのせいでヘイト集まりまくっちまってんじゃねえか!!」

「関係ねえよ……」

「はあ ──!?」

「上にあがりゃ、関係ねえ」

 

傲岸不遜な彼らしい一言。到底正しい行動をしているとは言えない彼の一言でも、確かに感じ入るものはあった。

 

登り詰めれば何も関係ないというシンプルな思考──なにも理解出来ないものではない。

 

「く……!!シンプルで男らしいじゃねえか」

「上か……一理ある」

「言うね」

「騙されんな!無駄に敵増やしただけだぞ!」

 

 

「爆豪さんの口の悪さはどうにかなりませんの……?」

「ヤバいよね。ヒーローとして」

「性格の話になってきちゃうからなぁ……。とはいえ彼には彼なりのポリシーがあるのかもしれないけど、ちょっとは抑えてほしいよね」

「本当ですわ!ヒーローを目指す身としてあるまじき言動ですっ」

「まーまーヤオモモ、プリプリしなさんな。実力で突き放して見返せばいいんだよ、な?ゴモラ」

「うん。そのためにもこの体育祭は失敗できない」

「ね。頑張ろ」

「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

「なぜ……オイラには女がよりつかねぇのに……アイツには……?」

「ありゃちゃんと友達の距離だろ」

「人徳の差じゃねぇかな」

「煩悩剥き出しの脳みそタケリタケにだけは五毛も文句言われたかねえだろうなぁ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

下校中、雄英最寄りの駅まで八百万百、耳郎響香、五毛楽の三人で歩いている時。耳郎響香は何かを決意したように顔を上げ、とある言葉を切り出した。

 

「ゴモラ。雄英体育祭まで後二週間あるじゃんか」

「うん。そうだね」

「ウチの、その……トレーニングに付き合ってくれない?格闘戦とか、鍛えたいの」

「……」

 

「あんまりゴモラの練習にならない、ってのはわかってんだけどさ──」

「いいよ、もちろんいいよ。練習にならないなんて、そんな訳ない。一緒に走ったり、耳郎さんの小回りの効いた戦い方は相手にしてちゃんと参考になる」

「そっか、ありがとう」

 

真剣な顔で切り出された話に、かれは一も二もなくうたずいた。彼女の緊張した顔から一転、少し安堵の表情が浮かぶ。八百万百はそんな二人をニコニコと微笑みながら見守っていた。

 

「んで、ゴモラが良かったらだけど──ヤオモモも、一緒にやらない?」

「私も、ですか?その……いいのですか?」

「俺もいいよ。一緒にやった方がやる気も出ると思うしね」

「では──ええ、是非!」

 

輝かしい笑顔を見せて彼女はとても喜んだ。そして彼らはどこでそれを行うかを話す流れになった。

 

「平日は…ええと、この駅までは行き先が被ってるんだね。この付近で運動公園か何かがないか探そう」

「グラウンドみたいなのがあるところあったらいいんだケド」

 

「──あっ、ありましたわ!駅から徒歩三分ほどのところで、運動場とランニングコースがあるそうですわ」

「良いじゃん。放課後はそこに集まろうよ」

「土日はどうする?」

「あの、良かったらうちに来ませんか!?広いお庭もありますし、私有地ですからある程度の個性の使用も可能ですし!」

「いいの?めっちゃありがたいけど。ゴモラはそれでいい?」

「もちろん。願ってもない」

 

「いつからやりたい?」

「もちろん──今日からでしょ」

「善は急げ、ですわ!」

「決まりだね」

 





次回!体育祭編開始!!はい、修行というか練習シーンはガッツリ描くか全て省くかどっちかにしなサーイってどっかの偉い人が言ってた。基本三人称視点でだいぶその視点の言葉が多いから進展がおっっそいんだよなあ。話を濃くしたかったから別に私は良いんだけど、読者の人たちが嫌じゃないか気になるわ?

体育祭編はガッツリ内容を弄ります!乞うご期待?

アンケートのエレキング人気に嫉妬。
でも耳郎さんも三つの選択肢統合すればエレキングに勝ってるし問題ないね!うんうん!まぁ、本題としては小説の展開をアンケートに合わせようかなという方向に傾いております。もっとクレメンス。

追記、今夜の投稿はおやすみします!火曜の夜は投稿しますけど!

低評価は良いんだけど、その部分を直したいから理由が欲しい。ということで、今後評価にコメントをお願いします……ゴメンネ
追記!
やっぱり無くしました!いっときの気の迷い!
甘んじて受け止めますからガンガン来いやぁ!

9.19
峰田実に関する内容を追加。

読んでくれてありがとう!
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よろしければお願いいたします!

皆さんの好きなヒロインはだぁれ?※本文に影響するかは未定

  • 巨大化といえばMt.レディ!
  • アシッドガール芦戸三奈!
  • フロッグガール蛙吸梅雨!
  • 主人公の正妻麗日お茶子!
  • スケルトンボディ葉隠透!
  • 地球防衛チームなら開発ポジ、八百万百!
  • 貧乳は希少価値だステータスだ耳郎響香!
  • は?耳郎さんはπあるやろがい(耳郎響香)
  • アンタらブッ飛ばすよホント(耳郎響香)
  • 湖の王、エレキング(!!??!?)
  • 好きな子が居ない。やりなおし
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