な、難産だった……。
原作キャラとの絡みもないから読者さんも離れていくし、もうちょっと考えてやれば良かった……!!
80先生試験編終幕!
次回から原作キャラとの絡みが増えるぞ!!やった!ストーリーも進むぞ!
それでは本編どうぞ!
風呂!カレー!肝試し!
「GISHAAAAA AA AAA!!」
『……っすごいプレッシャーだ。今までの強敵、ヴィラン達に引けを取らない──いや、今は僕がヴィラン役だったね』
80の頭上、天高く片足を振り上げたゴモラはまるで杭を打つハンマー、もしくは地面を蹴破るかのようにその足を垂直に打ち付けた。
ほど近い距離ではあるものの、その蹴撃は80にも当たっていない。平野が陥没するような弩級の衝撃はしかし──
『──うおおっ』
盛大に地を揺らし沸かす。80を再び空中に舞い上げる程に。
だが80は瞬時に空中で体勢を立て直し、振り下ろされたゴモラの足に着地する。落ち着いた様子で行われる一連の動作に、一切の揺らぎもない。
80の素早い行動と舞い上がった粉塵でどこにその姿があるのか分からなくなってしまったゴモラは、振り下ろした足を大地から引き抜くように持ち上げる。
ぶ う ん!
『──トゥッ!』
文字通り足が振り上がる勢いに乗った80。彼自身の強い身体能力もあわさって、ゴモラの頭上を軽く越す程の高度へと翔んだ。
バキィ!
落下する勢いでその大きな額へと火花が散るほどの蹴りを見舞う80。しかしその体格差はその程度の攻撃をいとも容易く覆す。いかに80の力が強くとも、いかにメタルスーツが重くとも、二万トンの体重を持つゴモラには小石を投げつけられた程度の衝撃だ。
逆に、ゴモラは見失っていた80の場所を発見する。顔を思い切りぶん回し、80を振り落とそうと──
ドゴォ!
したが、一足先に80は跳び立っている。ぶん回したその首は無様に喉を晒しており、80は地面に向かうすれ違いざまに痛烈なチョップをその岩盤のような喉へ繰り出した。
ゴモラにとっていかに小石の衝撃と言えど、無防備な喉へモロに食らってしまってはただではすまない。衝撃に咲いた眩い火花がまるで血のように散る。
「GISHAAAAA aaa aa」
『縮 小 光 線!』
痛みと苦しみに呻いている隙に、逃さぬとばかりに見舞われた縮小光線。みるみるうちにゴモラは縮み、80と左程変わらないサイズにまで収められてしまった。
『──縮めはしたが、五毛くん。僕は、そのサイズでその姿……ってのも強いと思っているぜ。……おっと!今言うことじゃないか』
「GISHAAAAAAッ」
バキャ!
言うが早いか舞いのステップを踏むようにして軽やかに近づいた80は、捻った体をそのままの勢いで蹴りにつなげる。綺麗な回し蹴りが鼻先に叩き込まれた。
負けじとその耐久力にモノを言わせ、怯まずにゴモラは前進。
超振動の篭った角を用いた頭突き。しかし、歴戦の80にとっては杜撰で、なりふり構わない勢い任せの攻勢にしかならない。
助走をつける為か、それとも光線を用いる為か。上半身を逸らし、その勢いのままにバク転。そしてそれは一度では済まず、二度三度と繰り返し──彼方と此方の距離は開いた。
『──ハァァッ』
そして見るからに腕に溜まっていく赤い光。強烈な威力の光線を思い返したゴモラは身をかがめ、腕を組み、全身を固めて受ける姿勢を整えた。
だがしかし!80はふッと腕のエネルギーを霧散させたかと思えば、猛然とダッシュ。その強大なエネルギーを囮にし、フェイントで不意の肉弾戦を再度仕掛けたのである。
『トゥアッー!』
ダッシュ。ジャンプ。片足に重心を寄せた
ドグォッ!!
屈強で、且つ防御に身を固めていたゴモラをもぶっ飛ばす程の威力は伊達ではない。不意を突かれて多少焦っていたとは言え、彼の
「GIiッ……GISHAAAAAA!!」
『ハアッ、トオアッ』
ボォン!ドォン!ボボォン!ドーン!
連発される超振動波は次々に大地を穿つものの、軽やかに側転を繰り返して避ける80には一つたりとも当たりはしない。
ゴモラは埒があかぬと駆け出した。その爪と拳を引き絞って振りかぶり、目前の80へと食らわせる為に──
ドス!
だが、80の強烈な前蹴りに腹を打たれ、その突進は止められた。腹に食らった衝撃に生まれた嘔吐感と痛みに怯んだゴモラにも容赦はなく、ガッ!とその両角を掴まれ──
『トウッッ!!』
ドバキィ!!
「GISHAAAAAA!?」
つま先を顎めがけて跳ね上げるバク転、
その図体が宙に浮かぶ程の蹴撃。顎を伸ばす形で空中に飛び上がったゴモラの意識は朦朧とし、着地した後もフラフラとよろめく。なんとか気合いで立てているような状況だ。
80はすかさず飛びかかり──
しかしここで反撃にあう。ゴモラは、向こうから来てくれるならばこれ幸いと、
ガッ!!
『!?』
とその腕を掴み、
ぶうん!!
と80を投げ飛ばしてしまった。
『──ぬ、おおッ!』
再度殴りかかる80。ゴモラは懐に潜り込むようにしてそれをしのぎ、まるでカブトムシかの様ツノでひっかけてまた投げ飛ばした。
ゴキョ、ドッスン!
メタルアーマーが地に伏せる重たい音が鳴り響き、ゴモラもそれなりの手応えを感じたが、彼は止まらずに踏み付けを行う。
精一杯の、渾身の力を込めた踏み抜き──
だが80も素早くゴロゴロと転がって、致命の一撃を回避した。だが地を転がる80は絶大な隙を晒していた──それはゴモラの格好の的だった。
「
ゴゴォ──────
極太に輝く振動の渦は、起き上がった80の胸に叩き込まれた。
『……ぐふッ、やるね。効いたよっ』
「GISHAAAAAAッ」
今度は逆にゴモラがダッシュ!80の身体を掴みにかかる。がしかし、それに反応して走る80はスライディングを選択。メタルの足はゴモラの脛を的確に打ち抜き、ゴモラを崩れ落ちさせた。
『フンンッ!!』
ガシンッ!!
「GISHAッ?!」
80はすぐさまに立ち上がって、なんとゴモラの尻尾を掴んだ。
「GIS GISHAA!?!?」
『オオオォォォッ!!』
80はゴモラの尻尾を用いて、ジャイアントスイングを始めたのだ。
ぶおん!ぶおん!!
「GISHAAAAAA AAA──」
『トゥアッ!』
──────ドゴスンッ。
ゴモラは痛烈に硬い大地へと全身を打ち付けた。大回転したせいで生まれた目の回り、平衡感覚の欠如に加え、その状態でのダイナミックダイブは彼を強かに傷つけた。
『────ッ』
80は静かに腕をL字に組む。だが、ふらふらとうつ伏せの状態から起き上がっているゴモラは未だ気づかない。
『サ ク シ ウ ム 光 線!!』
「!!」
技名の叫び声で気づき、振り向いたゴモラはしかしすぐに顔を背けた。そして頬に生まれるバチィン!という衝撃。
光線からそのような衝撃が生まれる筈はない。だが、確かに感じた。あまりの熱、あまりの破壊力、あまりの威力に頬の肉がはじけた様な──
シュウゥウウ……
頬がジンジンと熱く痛み、視界の端で煙を上げる。物理的な衝撃、精神的な衝撃。それらのお陰で背後で起きた大爆発も耳に入らない。
『気絶してもらうつもりだったが……よく避けたね。あるいは、比較的小さい頭を狙ったのが良くなかったか──
手加減のつもりだったが、いきすぎた。弾速も遅いし威力もおざなり……僕もまだまだ精進しなければ』
「──ッ、──ッッ!」
回せ、回せ!頭を回せ!ここからどうやって勝つ──この
ぐるぐると揺さぶられている様な頭で、ぐるぐると周りを見渡して必死で思考する。
「!」*1
コォォォ──
ゴモラの頭上に超振動が集結する。足は堂々として動かず、腕は力を込めるのみ。微動だにしないその姿は砲台の如く。
『……撃ち合いが、お望みかな?』
「(俺の超振動波だって負けていない!──いや!負けはしない!勝つ!勝ってみせるさ!)」
かつて憧れたヒーローは、かつて憧れた人々はこんな状況で逃げはしない。引きはしない。勝利の道を模索し、そして──正面から困難を打ち破ってみせるだろう。
『サクシウム光線!!』
「
バチィン!!
互いに消滅する光と光。余波がそれぞれの立つ場所を穿ち、それぞれが大仰な動きでそれを避ける。
「GISHAAAAAA AAAあああっ!!」
『!何が目的──いや、僕の消耗か?』
再び放たれる超振動波。先程のそれとも遜色のない、どころか何処か威力を増してさえ見える渾身の光線だ。
80は避けることを選択した。横に走り、射線から逃れようとする──が、超振動波はそれを追って動く為それだけでは防戦一方。近づいて攻撃しようにも、当たり前だが近づけば近づく程に光線が当たる可能性は高まる。
『──くっ』
「──GI……ッSHAAAAAAAAAAA」
超振動波が止んだかと思えば、再度渾身の超振動波が飛来する。光線に次ぐ光線。それぞれが必殺の力を込められた決死の攻撃。
『やけ、じゃないことを祈るが。とはいえ、ある程度は有効な手ではある──』
三度目の正直ならぬ、四度目の超振動波。ついに80は避けることを辞め、再びサクシウム光線をそれに合わせて放つ。
「!!」
がしかし、超振動波は何故か霧散した。当然、先程までの威力を相殺することを想定して放たれていたサクシウム光線の威力は未だに残ったまま、ゴモラへと迫り──
「GIiiiiiiiiSHAAAAAAa」
しかしゴモラは全力で避けた。尻尾の先を焦がし、地面で膝を擦りむきながら、必死に避けた。
パリン!
『!』
遠くで聞こえる、何かの音──
「──
『……ははっ、まさか』
「貴方にもう一度、サクシウム光線を打たせたかった……
ゴモラの身体が縮んでいく。
80は察して、縮小光線の効果を解除する。
顔を上げて、
『──なるほど、してやられたね』
「その為には、ゲートの事が頭から抜けるくらい、俺との戦いに熱中してもらわなきゃいけなかった。……それに、あの光線の撃ち合いがなきゃ貴方はあのゲートを撃ってくれなかったでしょうね」
『ふ。ヒーローとしてはまだまだなところもあるけれど』
《報告──五毛チーム条件達成!》
達成を告げるアナウンスが、会場に響き渡った。
その後、
目を覚ました時にはモニターを眺める緑谷出久の隣のベッド。条件達成が絶望的な組を残して、もうすぐタイムリミットを迎えようとしていた。
「……──あっ!起きたんだね五毛くん!試験すごかったね、特に80さんとの戦闘とか80さんの戦闘センスと強さもさることながらそれにくらいつけて一矢報いられた五毛くんのタフネス・戦闘力もすごかったよ!エルさんの大きな姿も初めて見たけど五毛くんに負けず劣らず強力そうだね!僕ちょっと興奮しちゃって、一番良いと思ったのはフラフラだったのに80さんの組付きをがっしり捕まえて投げ飛ばしたところかな!体育祭の時も乕間くんの突撃を見切ってたけどなにか動体視力か何かを鍛える方法があるなら教えてほし────」
五毛楽は疲労に負けて寝た。
エルは皆が待機する教室で映像を見ていたクラスメイトと沈んだ顔の上鳴にチヤホヤされていた。
《タイムアップ‼︎期末試験、これにて終了だよ‼︎》
間接的には勝利……?まあ、目的は果たしたから問題ないね!緑谷くんがこんなに興奮しちゃったのは、まあ見慣れてるオールマイト以外のトップヒーローを間近()に見られたからかな、なんて。いやあ苦しかったですわよ。
80は強い。ガチ強い。異論は認めない、いいね?
ではまた次話にて。次話投稿は近いかもしれません!