怪獣殿下のヒーローアカデミア   作:ぶ千切れた尻尾

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ちょっと前に投稿し始めには勢いが必要だとかほざいてた作者がいるらしいですね。
勢い……(隔週)???

ストックを毎日投稿で放出してもいいんだけど、その後のわての失速・失敗が怖すぎるので、すまへん。書き進めつつ、週刊連載的な締め切りに追われてりゃサボらずに書けるんすよ。すまへん。

あと、前話の後書きに五毛楽くんのプロフィールを入れてるから、気になってくれたら見てちょうだいね。


04 びっくり!テスト(怪獣)が降ってきた

 

登校初日、朝。

「行ってくるよ、茶々」

「ンマオ〜」

 

彼は飼い猫の茶々に別れをつげ、家を出る。ちなみに飼い猫は飼い主と同じく名前通りの茶色毛で縞模様もちだ。可愛いすぎて一目惚れして拾った。

 

そして彼は駅に向かう道から逸れ、信号を渡った先で右に曲がる。この道は──耳郎響香と待ち合わせるためのコンビニへと繋がる道。あらかじめ一緒に登校することを約束しており、時間も決め、今向かっているのである。

 

耳郎響香はまだ来ていなかったが──しかし、一分も満たぬうちに彼女は来た。

 

「ん。はよ」

「おはよう、耳郎さん」

「待たせた?」

「いや、ついさっき来たとこだよ。……制服、似合ってる。可愛い」

「……ありがと」

 

──なんだか、恋人っぽいやり取りだ。

 

彼は顔の下で少し照れながら、合流したそのままの流れで駅までの道を歩み出す。案ずることはない、しっかりしている彼らはちゃんと早めの時間で考えて行動している。

 

「いやぁ、入試の日とは別の意味で緊張するなあ」

「クラスメイトとの初顔合わせだね」

「うん。仲良くなれたらいいんだけど」

「ゴモラなら楽勝でしょ」

 

彼は結構陽キャなのだ。頭の良い陽キャ。だが鼻にかけることはないし、嫌味でもない。陽キャというより根明……?性格・人付き合いの欄に◎をもらえそうだ。

 

「ふ、そうかな?やったね」

「アンタ、主席だもんね。はー、ほんとヤバいと思う。なんであの倍率で主席とれんの?」

「言われるの何回目…親の個性に恵まれたのかな」

「親の個性(カオ)も知らないっていってたのに」

 

彼は現在親や家族、縁者と暮らしてはいない。若干十五歳……先日誕生日を迎えたので十六歳にして一人暮らし(with飼い猫)である。お金の面も色々あって問題ない。

 

「まあ、突然変異でもしてなければそうだよ多分」

「だろーね。あぁ、他の合格した人の個性も気になる」

「どんな強い“個性”の人がいるんだろ」

「うーん……バリアとか、ビームとか」

 

どれもあり得そうな話だ。実際のプロヒーロー達の様な個性を持つであろうまだ見ぬクラスメイトを夢想する。

 

「あ、あと……一人合格してそうな人と会場で話したよ」

「ん?どんな個性だった?」

「光エネルギー?だったかな。色々なことに使えて、空も飛べるんだって」

「え、それ羨ましいわ。いいよね、空飛べる人たち」

「代表格はホークスとかね」

「うんうん、あの人の個性はヤバい。羨ましすぎる」

 

やはり一般的な会話のタネの一つとして、どんな個性に憧れる、こんな個性に生まれたかったというのは鉄板だ。付随して自分の個性の不便なところや惜しいところなどの軽い自虐ネタが入ることもままある。

 

彼なら日常生活の不便さや取り回しの悪さなどがあがるし、彼女ならプラグ式のスマホがなくなりつつある現状への嘆きなど。彼女の子孫の耳プラグはライトニングだったりタイプCだったり果てはBluetoothだったりするのだろうか。

 

「俺も空に跳ねることはできるけど、所詮ジャンプだしなあ」

 

そして移動系個性の人気……というか羨望は厚い。まず便利であることが多いし、そして見栄えも良いことの方が多いからだ。翼しかり、エンジンしかり、霧しかり……

 

「ウチからしたら、ゴモラも充分羨ましいけどね」

「まあ……この話はどこまで行ってもないものねだり、隣の芝は青いって感じだし」

「そうそう」

 

たわいない会話は緊張を和らげる。

 

 

 

 

電車や道を間違えることもなく、あの日訪れた校舎を仰ぎ見ていた。記憶と同じく大きいそれはしかし、これから通い学ぶという期待感のせいか、彼らにその姿をより大きく見せていた。

 

ガラス張りの壁にも彼らの華々しい制服姿は写り、その意欲をより一掃高めさせる。そうでなくてもその美しささえ感じさせる学校の姿は全生徒の気鋭を研ぐことであろう。

 

「クラス一緒じゃん、よろしく」

「やった。よろしく、頑張ろね」

 

普通の学校の教室にある扉、それの何倍はあろうかという扉を開く。早めに行動していた彼らの前に教室へ着いていた者はあまり多くはない。

 

クラス総勢21名。互いの席の場所は少し離れていたものの、まだ別に全員揃っているわけでもないので近くの席に寄って雑談をして待っていた。

 

そのうちあの時講堂でブチ切れていた眼鏡くんこと飯田天哉や頭がぷるぷるのブドウ状の男子こと峰田実やらが教室に入り、人口密度が高くなってきたので自席に戻ることにした。

 

「お友達ごっこらしたいなら他所へ行け」

(今の大人の声、どこから…!?)

「ここは……ヒーロー科だぞ」

 

ヂュッ!というなにかよくわらない音がした方向を見ると、芋虫のように寝袋らしきものを纏った無精髭でボサ髪の男が立ち上がっている所だった。

 

(((なんか!!! いるぅぅ!!! )))

 

満場一致のクラスメイトの脳内であったが、しかしその不審者は発言を続ける。

 

「ハイ、静かになるまで八秒かかりました。時間は有限──君たちは合理性に欠くね」

(((先生!!? )))

「てことは…この人もプロのヒーロー…?」

(え、でも俺こんな人見たことないなぁ…)

「担任の相澤消太だ。よろしくね」

(((担任!!? )))

 

おおよそ担任…及び教職には到底見えないが、別の先生も来ない。ということはやはり彼は本物の先生なのであろうか。

 

発言と行動に矛盾や乖離が見られるものの、言っていることは間違っているわけではない。

 

「早速だが、コレ着てグラウンドに出ろ」

 

その担任が手に持って示したかなり鮮やかでU・Aと示されたジャージ式の体操服。机の中を見てみると、確かに一式が入っていた。制服の採寸に基づいて配布されたのか、かなりピッタリサイズである。動きづらくはなさそうであるが。

 

「なんかヤバそうな先生だったね」

「だよな…まあ、早よ行くか。更衣室行ってくる」

「え、どっち行ったらあったっけ更衣室」

「あっちだよ」

 

ぞくぞくとクラスメイトが教室を出て行くが、更衣室を知らない生徒も多く、先導する者に着いていく形で移動して行く。

 

 

 

 

 

「お、尻尾の穴もちゃんとある。ピッタリだ……オーダーメイドって感じなのかな?そういえば採寸とかしたな。ありがたいや」

「君も尻尾があるのか。俺と一緒だ」

「君は……ええと」

「尾白。尻尾の個性だよ」

「俺は五毛。個性はゴモラザウルス」

「あぁ、恐竜の」

「そうそう」

「強そうな個性だね、羨ましい」

「うーん、ありがとう。君の尻尾も見たところ結構自由に動かせそうだよね。俺の尻尾は細かな動きが苦手だし、出来ることとできないことが違いそうだ」

「そうか。まあ得意不得意ってやつだね」

「そうそう。俺は生粋のパワータイプ生まれさ」

 

着替えつつ会話を交え、そのままグラウンドに向かった。さっきから思っていたが、やはり広い。とても広い。体育館もいくつもあるし、この整えられた道も余裕がある。

 

 

 

 

 

「「「個性把握…テストォ!?」」」

「入学式は!?ガイダンスは!?」

「ヒーローになるならそんな悠長な行事、出る時間ないよ」

「……!?」

 

「──雄英は“自由”な校風が売り文句。そしてそれは“先生側”もまた然り」

 

(((………?)))

 

「ソフトボール投げ・立ち幅跳び・50m走・持久走・握力・反復横跳び・状態起こし・長座体前屈…中学の頃からやってるだろ?“個性”禁止の体力テスト。──国は未だ、画一的な記録を取って平均を作り続けてる。合理的じゃない…まぁ、文部科学省の怠慢だよ」

 

彼は内心この担任さん、随分ダウナーでアングラ寄りな人だなあ、と思った。目的の為にちょっとずれた直線を走ろうとする人、という印象だ。間違ってはいないのかもしれないが、健全な精神やそういったモノを持つヒーローを育めるか、というと首を傾げざるを得ない…とも思った。

 

有名な漫画・アニメのセリフで、「『結果』だけを求めてはいない。『結果』だけを求めていると、人は近道をしたがるものだ………近道した時、真実を見失うかもしれない。やる気も次第に失せて行く」というセリフがあるが、それに通ずる話である、と。

 

「爆豪。中学の時ソフトボール投げ何mだった」

「…67m」

「じゃあ“個性”を使ってやってみろ。円から出なきゃ何してもいい、早よ。思いっきりな」

 

「…んじゃまぁ──

 死 ね え !!! 」

 

FABOOooM!!

 

(((…………死ね?)))

 

ツンツンした頭の男子生徒、爆豪勝己が手を振り抜くと同時に爆炎を放つ。こちらまで風圧、粉塵がくる程の威力。

 

彼は結構な砂や小石などの粉塵が来るのを目視していたので、隣にいた耳郎響香の眼前にその大きな手を翳し、顔や目にかからないようにした。自分の顔の前にももう一方の手を翳した。

 

「ありがと」

「いえいえ」

 

ピピっ…

 

先生の手に持たれたデバイスが、飛距離を表示する。そこには、「705.2」という数字が記されていて、“普通の体力テスト”との違いをありありと浮き彫りにした。

 

「まず自分の『最大限』を知る。それがヒーローの素地を形成する合理的手段」

 

「なんだこれ‼︎すげー面白そう!」

「705mってマジかよ!」

「“個性”思いっきり使えるんだ!! さすがヒーロー科!!」

 

「……………──面白そう…か。

 ヒーローになる為の三年間」

 

「「「!?」」」

 

「そんな腹づもりで過ごす気でいるのかい?

 

 …よし。トータル成績最下位の者は見込みなしと判断し…除籍処分としよう」

「「「はあああ!?」」」

 

赤く光り激らせた目はまるで蛇かのように彼らを睨み、圧をかけ、その言が本当であると示すようであった。

 

「生徒の如何(いかん)先生(俺たち)の“自由”──ようこそ、これが雄英高校ヒーロー科だ」

「最下位除籍って…!」

「入学初日ですよ!?いや初日じゃなくても…理不尽すぎる‼︎」

「ヒーロー科に来たんですよ!?誰が好き好んで他人を蹴落としたいと思うんですか!!」

 

「!…まあ、自然災害、大事故に身勝手な(ヴィラン)たち…いつどこから来るかわからない厄災。日本は、いや世界は理不尽にまみれてる。そういう理不尽(ピンチ)を覆していくのがヒーロー」

「詭弁だ…!」

 

最下位のペナルティ。皆一流のヒーローになりたくてこの雄英に来ているのである。しかし、そのテストの性質は、自己犠牲の精神を持つ未熟なヒーロー候補生を排除してしまう危険を兼ね備えてもいた。

 

「手を抜くんじゃないぞ…。放課後マックで談笑したかったならお生憎、これから三年間、雄英は全力で君たちに苦難を与え続ける。“Plus Ultra”さ…全力で乗り越えて来い」

(クソっ…!なんて人間だ、相澤消太…)

「さて、デモンストレーションは終わり…こっからが本番だ」

 

 

 

 

 

第一種目:50m走

 

皆、個性に合わせて工夫を凝らしている。それが難しい個性の者も、純粋な身体能力はやはりそれなりに鍛えている者のそれ。

 

(50m。これまでのランニングで鍛えたこと、というよりは…純粋な瞬発力、脚力がモノを言う)

 

彼は待ち時間、暴発しないように、ゆっくり足だけの怪獣深度を深める。細胞密度、血の流れ、組織の構造をそれ専用に身体変化──

 

異様に太かった太ももを、更に太く、そして圧縮。それを繰り返してゆき、それを支える膝下からの組織をとにかく頑丈に、動きを滑らかに。

 

「ゴモラ、次だよ」

 

「ん。ありがとう…ふぅぅッ」

 

しゅうしゅう、と足が異音を放っている。それは密度故の締め付ける音か、それとも溜め込まれた異形の力が解き放たれんとしている音か。

 

トラックに並び立つのは──口田甲司。彼はどうやら、そのまま走るようだ。

 

「土くれが飛ぶかもしれない…気をつけて」

(コクコク)

「?」

 

なにはともあれ、器具に足をかける。今にもその金属を歪ませんと力をかける、靴に包まれぬ爪先。鱗のない箇所は夥しく血管が浮かび、血肉が沸いている様子を彷彿とさせる。

 

ギリギリギリ…という幻聴が聞こえそうなほどにその足は硬く縮み…

 

「START!」

ドゴォッッッ!!

 

五毛楽、水平に跳躍。

 

その姿はまさに茶色の砲弾。

 

速度を落とさぬままに次の地を穿ち、加速する。二、三度短く繰り返し──

 

「一秒九九!」

 

これぞ、中学在学中に彼が編み出した強化技、その身に怪獣時の出力を落とし込む(成功出力度四〜五割)“部分怪獣化”。

 

このような状況で巨大化はできない為、このテストはこの技で乗り切るつもりな彼である。

 

「やるじゃんゴモラ、めっちゃ速い」

「ふふ、ありがとう。頑張った甲斐あったね」

 

 

 

第二種目:握力

 

彼は先生に申請し、大きめの握力計をもらった。自らの力が最も発揮されるように調整し、全力で握り込めば──

 

メギョッ!!ゴキャ!!

 

「……あっ」

「……測定、不能」

 

手元を見れば、握る部分はおろかフレーム部分まで歪んでいる。視線を感じて振り向くと、握力計を万力で挟み込んだ女子が、驚愕と悔しさを滲ませた顔でこちらを見ていた。なんとなく気まずくなって、視線を逸らした。

 

反対側の腕も量るため、新しいものを用意してもらったので、今度は握り潰さぬように細心の注意を払いながら手のひらの狭さを縮めて行くと…結局最大まで、握る部分の隙間がなくなる限界までいってしまった。

 

両腕とも、握力は計測不能となった。

 

 

 

第三種目:立ち幅跳び

 

いつもビルの上を飛び回る感じで跳躍。地面崩壊のことを気にせずとも良いので、20m程飛ぶことができた。

 

第四種目:反復横跳び

 

全力でやると地面が抉れて逆に踏ん張りが効かず、結果やりにくいと思ったのである程度に抑える。高校生平均の一・五倍程に収まった。

 

第五種目:ボール投げ

 

彼は思考する。どう投げれば最も遠くまでボールを投げることができるだろうか。尻尾を使って、バットの様に打つ?在らん限りの力を振り絞って全力で投げる?

ある意味これが彼にとって一番難しい種目かもしれない。

……考えても見てほしい、五トンのプレスができる機械があったとする、しかしその動作を動力にして、ボールの砲弾を飛ばそうとすればそのボールは長距離をブッ飛んでいくだろうか?答えは否。うぃ〜んと持ち上がるだけである。パワーとスピードの領分ははっきりと違うのだ。

 

ゴモラはパワーは抜群、しかしスピードを出そうと思うと制御がまだ上手くできない。使う筋肉が違うのである。

 

怪獣映画を観たことがあるだろうか?リアルな作品はみな巨大物の動きは遅い。生身の動きを巨大にするから比べて速いだけで、等身を同じくすれば殆ど変わらない、もしくは生物の範疇であることが大半なのだ。

 

……無論それは巨体をはたから見た話であるので、それらに乗っかりでもしたら非常に速く感じるのであるが。

 

彼は手札の一つを開示することを決めた。

 

「あいつ何してんだ?」

「…回転?」

「いや、それは見たらわかるけどよ」

「尻尾を振り回してものすごい高速回転してるぞ?」

「ああー……?いやでもちゃんとボール持ってるな」

 

(ハンマー投げのような回転!その勢いと、投擲の瞬間のインパクトで──)

 

(ここ!)

 

ズオオッ!!

 

突然、ムクムクと彼の腕のみが膨れ上がる。更なる遠心力を得た回転は、地面をガリガリと削る勢いでその速度を増していく。

 

「ッッしゃあああぁあぁぁああ!!」

 

ギュウウン!

 

「九百…六十三・四!」

「963.4m…一キロ行かなかったね、ちくしょう」

「いや充分すごいんだけどね??」

 

その後、緑髪の生徒・緑谷出久の記録の後に一悶着あったり先生の個性が判明したりした。彼の先生はイレイザーヘッドというアングラ系ヒーローなのだそうだ。

個性も『個性を消す』という非常に強力なモノなのだが、瞳由来故に、酷使しすぎてドライアイ化しているようだ。彼も他生徒と同じく、もったいないと思った。

 

 

 

 

 

 

残りの種目もかなりの好成績を残し、全種目を終了──…

 

「んじゃパパッと結果発表。トータルは単純に各種目の評点を合計した数だ…口頭で説明すんのは時間の無駄な(面倒くさい)ので一括開示する。

ちなみに除籍はウソな

 

「「「!?………、!?」」」

「君らの最大限を引き出す、合理的虚偽」

「「「は────!!!!??」」」

「見込みあったんだね、良かった良かった」

「あんなのウソに決まってるじゃない…ちょっと考えればわかりますわ…」

「そゆこと、これにて終わりだ。教室にカリキュラム等の書類あるから目ぇ通しとけ」

 

A組全体に混乱の渦を巻き起こした先生は、くるりと背を向けて、…の前に保健室利用書を緑谷出久に渡し、言うことだけ言って帰って行った。

 

彼の順位は二位。先生の思惑通り、懸念点や改善点、強みをしっかりみつけた彼は、その後特になにもなく下校時間を迎えた。

 

 

 

 

「やっぱ雄英って、すごいけどヤバいよね。ウチ結構騙されちゃった」

「先生の声とか目がガチだったな」

「おーい、駿府城の君ー、待ってー」

「ぶふッ?!?」

 

突如背後から聞こえてきたフランクな声。それはそれなりに聞き馴染みのある声で、そして内容的に周りの人に知られたくないものだった。

 

「?どしたん、ゴモラ」

「いや、なんでも……」

 

小首をかしげる隣の彼女が可愛いのと、隠したいことのダブルパンチで思わず言い淀んだ彼。足も止まり、その隙に例の人物は距離を詰めてきた。

 

「追いついたね。おや、彼女は君の友達かい?やるじゃないか」

「そんなんじゃ……いや、友達だな。うん」

 

彼は何を否定しかけたのか。それは彼にしかわからないはずなのである。

 

「ん」

「誰?」

「おおっと、自己紹介が遅れていたな。それに、あれだけ話して互いの名前も知らないというのも面白いことだ。私の名前は乕間(とらま)(うる)。一年B組ヒーロー科所属、性別は男子だ。よろしく。隣、こちらの彼女は同じくB組の小大唯さん」

 

初めて明かされた彼の名前を認識する。隣の紹介された美少女は見覚えがなかったものの、それが普通なので気にもとめなかった。

 

「やっぱり受かってたんだな、乕間くん。俺の名前は五毛(ごもう)(らく)、A組だ。改めて宜しく。ゴモラって呼んで」

「ウチもA組、耳郎響香。よろ」

「ん(よろしく)」

「ゴモラ…ああ、名前と“個性”の由来からだね。いいあだ名だ。〇〇っぽいことができる…っていう個性はそこそこ見かけるけど、実際にその姿になれるっていうのは珍しい。私は初めてみたよ」

 

例を挙げれば、「ウサギっぽいことをウサギ以上にできる個性」や「蛙っぽいことなら大体できる個性」など。しかし細部の再現性が少し違うことが多く、実際にその生物が持っていない力でも、人々がそう信じていれば能力の一部になったり、逆に正しく生物の力を再現する個性であったりする。

 

そしてゴモラザウルスとは、一億五千年前に存在した恐竜の一種である。地底をとてつもない速度で掘り進め、かなりの繁栄を誇った種族とされている。地中を掘る際は自身のエネルギーを振動によって増幅させ、ツノから放つ『超振動波』でその地中生活を可能にしていたと思われる。

 

「乕間の“光エネルギー”って個性も便利というか、色々なことに使えそうだよな」

「ああ、使い道はとても多いと思う。攻撃にも移動にも防御にも使えるからね」

「へぇー…アンタ、そんな良い個性なんだ。ゴモラが飛行できる個性って言ってたのって、アンタのこと?めっちゃ羨ましいかも」

「ね(空を飛べるって、すごい)」

「ふふ、お褒めにあずかり光栄だよ」

 

帰路に着く四人。無論地元か全く同じと言うわけではないので途中で別れるのであるが、同じヒーロー科ということもあり、話は弾み、彼らは新しい友人を三人増やした。

 

「そういえば、A組は入学式に出ていなかったが…何かあったのかい?」

「ん(主席の挨拶もしなかった)」

「いやー、その……」

「やっぱり入学式あったんじゃん。あの担任め……」

「入学式そっちのけでテストしてました……」

「ええ…?」

「んん……」

 

 

 




ちゃうねん。別にええやろ?巨大化できるんやから、高密度化ができたって。ええやん、気にせんでよ。なんとな〜くの頭ぽやぽや〜んで読んでくれたらええやんか。

※部分怪獣度深化は巨大怪獣時の四〜五割のパワーしか出ていません。メタなこと言うと、小さい状態でフルパワーだせたら巨大化の意義がなくなるし、どんなご都合主義でも物理的に無理があるますしね。

評価お願いします!!せめて1人…ッッ!評価ってこんな入りにくかったっけ…ッ?!

誰か五人くらい評価入れてくれてたら一週間後から投稿日が縮まるかも…(チラッチラッ)

2025.2.10. ゴモラのソフトボール投げの記録を改訂
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