怪獣殿下のヒーローアカデミア   作:ぶ千切れた尻尾

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セブン八話、いいよねぇ。あの夕焼けの工場街の映像が美しすぎて脳裏から離れない。ナレーションも心にくるものがある。調べてて知ったんだけど、当時セブンを海外進出させたい上層部の人たちがあのメトロン星人との対話シーンのお座敷とちゃぶ台を問題視して監督さんをしばらく外したんだって。歴史に残る名シーンだと思うんだけどなぁ……。

というわけでサブタイトルの元ネタは、屈指のファン人気エピソードなウルトラセブン八話より「狙われた街」でした。

ー追記ー
あかんわ、壊れてもうた。評価伸びるん嬉しすぎて一日一話書けてまう。スラスラ書けてまうわ。現在体育祭編執筆中。あと四話は確実に毎日投稿できるストックができたぜ!


07 狙われた雄英()

 

朝、登校時間。彼は嫌な予感がしていた。耳郎響香と共に歩く通学路は楽しいはずなのに、それをぶち壊すほどの予感──いや、確信。それは、雄英高校に近づけば近づくほどに高まっていく。

 

校門が見える位置まで来れば、はっきりとわかった。さっきから聞こえていたうるさい喧騒の正体が校門付近で生徒たちの投稿を邪魔するようにたむろしていた。それはマスコミの報道陣であった。

 

「「うわぁ……」」

 

彼と彼女の心中は皮肉にも重なった。まるで輩が絡むような執拗さで生徒を呼び止め、マイクを突きつけるインタビュアー。先生たちに止められているにも関わらず、何度も何度も詰め寄って門に押し寄せ、道を塞ぐ報道者達。嫌気がさそうというものだ。

 

「なんて邪魔な。生徒が登校する朝に……」

「十中八九オールマイト関連だろうけどね。にしても酷いケド」

「あの人波を超えていくのはちょっと面倒だなぁ。絶対止められまくるよ」

 

「──あ、学校連絡来てるよ。裏門開いてるってさ、行こうゴモラ」

「うん。わっ、引っ張らなくてもいいよ」

「ごめんごめん」

 

 

────────────

 

────────

 

 

朝のHRにて──

 

「昨日の戦闘訓練お疲れ。Vと成績見させてもらった」

「!!」

「爆豪。おまえもうガキみてえなマネするな、能力あるんだから」

「………わかってる」

「で… 緑谷はまた腕ブッ壊して一件落着か。個性の制御……いつまでも「出来ないから仕方ない」じゃ通させねえぞ。俺は同じ事言うのが嫌いだ、()()さえクリアすればやれる事は多い。焦れよ緑谷」

「っはい!」

 

やはり、彼らは両者共にビルを大破壊している上に片方は大怪我を負っている。互いにお咎め無しとはいかなかったようだ。心なしか先生の背後にゴゴゴゴゴ……と凄むエフェクトが見えるようである。

 

「さてHRの本題だ……急で悪いが君らに……」

「!!」

(((何だ…!?また臨時テスト!?)))

「学級委員長を決めてもらう」

「「「学校っぽいの来たー!!!」」」

 

相澤消太の「除籍処分にしよう」という前科もあって、異様に張り詰めていた教室。内容を聞いた瞬間空気がホッとわかりやすく弛緩する。同時に少し異様ともいえる勢いで各々の手が上がっていった。

 

「委員長!!やりたいですソレ俺!!」

「ウチもやりたいス」

「オイラのマニフェストは女子全員膝上30cm!!」

「リーダー!!やるやるー!!」

「俺も委員長したい」

「ボクの為にあるヤツ☆」

「やらせろ!!」

 

これだけ挙がる手の数々……その光景は、普通科とヒーロー科の差異によって生まれたものであると言えるだろう。普通科では委員長などただの雑務係、手を挙げた者など英雄視されるだろう。

 

しかしヒーロー科の者は元来上昇志向の者が多い。故に、「集団を導く力」という一点の糧、トップヒーローの素養を皆が求めたのだ。

 

「静粛にしたまえ!!」

「!」

「“多”を牽引する責任重大な仕事だぞ……!「やりたい者」がやれるモノではないだろう!!」

 

一斉に皆が声を張り上げた人物の方を向いた。そこには──

 

「周囲からの信頼あってこそ務まる聖務……!民主主義に則り真のリーダーを皆で決めるというのなら………これは投票で決めるべき議案!!!

 

天高く指先を空へ突き上げた飯田天哉の姿があった。

 

「そびえ立ってんじゃねーか!!何故 発案した!!!」

「日も浅いのに信頼もクソもないわ飯田ちゃん」

「そんなん皆自分に入れらぁ!」

「自薦は無しにしたらいんじゃないの?」

「それをする為の信頼関係がまだまだ皆にないって感じだね」

「あーね」

「だからこそここで複数票を獲った者こそが真にふさわしい人間という事にならないか!?どうでしょうか先生!!!」

「時間内に決めりゃ何で良いよ」

 

飯田天哉の主張には甘さや矛盾がある。入学したばかりで猫をかぶるケースだって多分にあるし、2日かそこらで見極められる信頼など有ってないようなものなのである。しかし担任が「良い」と許可を出した上に、肝心のその人はさっさと寝袋にこもって寝てしまった。そんな状況で反対意見はあがらなかった。

 

結果──

 

(あれ、俺って耳郎さんに投票したんだけどな。一票入って──…あ、耳郎さんも一票じゃん)

 

「僕 三票 ──!!!?」

 

(耳郎さん、自分に入れとけば二票で副委員長候補にはなれたのになぁ。まぁ俺に入れたのかどうかは知らんけど)

 

上から数えて緑谷出久三票、八百万百二票。あとは皆すべからく一票か零票であった。

 

「なんでデクに……!!誰が……!!」

「まーおめぇに入るよかわかるけどな!」

「あ!?」

 

「0票……わかってはいた!!さすがに聖職といったところか……!!」

「他に入れたのね……」

「おまえもやりたがってたのに………何がしたいんだ飯田……」

 

悲喜入り乱れる教室。だが結果に意を唱える者もおらず、なんだかんだで皆落ち着いたたようであった。緑谷出久と八百万百が教壇に立つが、終始オドオドしている緑谷出久に八百万百はどこか納得行かな気にしていた。

 

「じゃあ委員長緑谷で副委員長八百万だ」

「うーん悔しい……」

「ママママジでマジでか……!!」

「緑谷なんだかんだアツいしな!」

「八百万は講評の時のがかっこよかったし!」

「…………」

 

 

 

 

 

 

「ゴモラ、今日は何にしたん?」

「俺はミネストローネとサンドイッチかな、バゲットのパンのやつ。耳郎さんはどうするの?」

「ウチは……うーん。メニューが豊富なのは嬉しいけど選ぶのに毎回迷う」

「あはは、わかる」

 

「決めた。スープパスタにする」

「おー、美味しそうじゃん」

「ん、だよね。ウチもなんとなくトマト味食べたくなっちゃったし」

 

彼ら揃ってランチラッシュ自慢のお米料理ではないが、それを許さないほどランチラッシュは狭量ではないし、ランチラッシュは米料理以外も掛け値無しに美味しく作る。

 

「ほんとにありがたいし、めっちゃ美味しいんだけど、逆に500円で食べれちゃって良いのかなーって罪悪感がちょっとだけ湧くよ」

 

「なんとなくわかるかも……本当に安いよね。このレベルでその値段はやばい」

 

彼ら以外の雄英生徒も、お弁当ではなく食堂を利用する生徒は非常に多い。安いし、美味しいのだ。食べにいかない方が勿体ない。

 

「いただきまーす」

「いただきます」

 

午後のヒーロー学授業を前に、お昼ご飯は非常に重要なのかもしれない。士気、やる気や体力にも関わってくるのだから、過言でもないだろう。雄英生徒でランチラッシュを崇めない者はいないのだ。

 

「はーウマ」

「おいしいねぇ」

 

彼は、少しお行儀が悪いと思いつつバゲットの端をちぎってトマトスープに浸して食べた。柔らかくスープの染みたそれを口に含めば、野菜の風味や出汁のよく効いた爽やかなトマトの香りと香ばしいパンの小麦の食感がなんともいえぬ美味となって舌を喜ばせた。

 

 

 

 

 

 

しかし、唐突に和やかな時間は終わりを告げる。

 

ウウゥゥゥウゥウゥゥ!!

 

「アラート……警報!?」

「えっ、何の?!」

 

『セキュリティ3が突破されました。生徒の皆さんはすみやかに屋外へ避難して下さい』

「セキュリティ3ってなんっ……!」

「耳郎さん、今はとにかく行かないと!」

『繰り返します、セキュリティ3が──』

ドンっ!

「どわっ!!」

「ゴモラ!?」

 

その場の誰にとっても聞いたことのない警報に焦りが生まれてしまったのか、誰もが急ぎ過ぎていて、混乱が……そう、パニックが起きていた。外に向かって人が押し寄せ、押し合いへし合っている。こけそうになったり怪我までしてしまいそうな人もいる。

 

「押すなァァ!!」

「痛いっ」

「倒れちゃうから!待って!」

「押さないでくれェェ!!!」

 

狭い食堂の出口に向かって場の全員が向かっているわけだから、つっかえるのもあたりまえだが、パニックに陥った人々は簡単には戻って来れない。

 

「わッ……!こけ──」

「耳郎さんっ!んぃいっ」

 

人の流れる方向に向かって背中から倒れかけた耳郎響香。今にも頭をぶつけんとしたその時、焦った彼が必死に抱き止めることでそれを阻止することに成功した。

 

「だ!大丈夫!?ちょっ、人の流れがっ」

「う、うん!大丈夫!ありがと!」

 

背後からそんなことは知ったことかとばかりに押し寄せる波に、彼らは進まざるを得なくなってしまったが、耳郎響香の足は浮き──こけそうになっているのを彼が必死に止めている状態。

 

「ゴモラ──」

「ごめん耳郎さん!」

「きゃっ」

 

彼は少々乱暴に彼女を自身の背中に移動させた。このまま不安定な状態で下ろしてしまうよりも、自身が背負った方が安全であると踏んだ為だ。彼は第三の足とも言える尻尾があるので、踏まれてはいるが体幹はばっちりだ。

 

「捕まってて、耳郎さん!」

「──うん!」

 

逆に尻尾のおかげとも言えるのか、他者に比べて彼の背面は空間が広かったので、背負うのに過不足はなかった。

 

「なんだってこんなことに……」

「待って、あれ飯田じゃ──」

 

バゴン!

 

他より幾分か冷静であった彼は、その大きな音に何事かと出口上方を見上げた。そこには……標識のようなポーズで固まったクラスメイト、飯田天哉が居た。

 

「何して……」

「皆さん…大 丈 ー 夫!!ただのマスコミです!なにもパニックになることはありません大丈ー夫!!ここは雄英!!最高峰の人間に相応しい行動をとりましょう!!」

 

 

「……ははっ」

 

相変わらずのほんの少しズレたその叫びに彼は苦笑がもれる。しかし、そのおかげで場の人々の混乱が止まっている。目立つ場所で叫ぶ人間と、その内容という情報に脳がストップをかけているようなものだ。内容をかみ砕き、理解すると──その張り詰めていた精神が解けていくのだ。

 

 

 

 

 

 

 

放課後……

 

「ホラ委員長、始めて」

 

「でっでは他の委員決めを執り行って参ります!…………けどその前に、いいですか! 委員長はやっぱり飯田くんが良いと……思います!あんな風にかっこよく人をまとめられるんだ、僕は…飯田くんがやるのが正しいと思うよ」

 

「あ!良いんじゃね!!飯田、食堂で超活躍してたし!!緑谷でも別にいいけどさ!」

「非常口の標識みてえになってたよな」

「俺も見てた。良いと思うよー」

 

彼もばっちり飯田天哉の勇姿は見ていたので、緑谷出久の意思を尊重して擁護した。ちらっと八百万百の立場は……と脳を掠めるものがあったが、

 

「何でも良いから早く進めろ……時間が勿体ない」「ひっ!!!!」

 

という相澤消太の睨みと脅しによって消え去ってしまった。

 

「──委員長の指名ならば仕方あるまい!!」

「任せたぜ非常口!!」

「非常口飯田!!しっかりやれよー!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 ──某日 PM 0:50

 

「今日のヒーロー基礎学だが……俺とオールマイト、そしてもう一人の三人体制で見ることになった」

「ハーイ!なにするんですか!?」

「災害水難なんでもござれ──人命救助(レスキュー)訓練だ」

 

「レスキュー……今回も大変そうだな」

「ねー!」

「バカおめーこれこそヒーローの本分だぜ!?鳴るぜ!!腕が!!」

「水難なら私の独壇場ケロケロ」

 

告げられた授業内容に沸き立つ面々。不安であったり高揚であったりそれは様々なのだが、皆前向きであることは揃っていた。

 

「おい、まだ途中」

 

しかしギロッと相澤消太に睨まれると全員が一気に沈静化してしまう。やはり初日の『除籍』発言が彼ら彼女らにこの上ない恐怖を植え付けていたりするのだろうか。少なくとも怒らせたら怖い先生という認識はあるだろう。

 

「今回コスチュームの着用は各自の判断で構わない。中には活動を限定するコスチュームもあるだろうからな……訓練場は少し離れた場所にあるからバスに乗っていく。以上、準備開始」

 

(救助に於いて俺に出来ること──それの見極めをしっかりしないと)

 

彼の鋭い爪や角は要救助者を傷つけかねない。彼自身もそれは今までの人生で重々承知しているので、その分思考を巡らせるのであった。

 

 

 

 

「結局皆コスチューム着るんだね」

「まぁ着ねえわけねえよな!」

「それに、本番で『コスチューム着てたから救助失敗しました』じゃ話にならないだろうしね」

「そりゃそうだ」

 

「バスの席順でスムーズに行くよう番号順に二列で並ぼうっ」

「飯田くんフルスロットル……!」

 

飯田天哉、彼は私物の笛を持ってきたのであろうか。バスの入り口前でスタッカートの効いたピーホイッスルを鳴らしている。一部音が堪えるのか耳を塞いでいる者もいたが。

 

しかし──

 

「こういうタイプだったくそう!!」

「イミなかったなー」

 

雄英の送迎バスとして採用されていたのは収容人数よりも座りやすさ、出入りのしやすさを重視したモデルの車種であった。20余名しか居ないヒーロー科に合うバスである。

 

「私思った事をなんでも言っちゃうの緑谷ちゃん」

「あ!?ハイ!?蛙吸さん!!」

「梅雨ちゃんと呼んで。──あなたの個性、オールマイトに似てる」

「!!!っっそそそそうかな!?いやでも僕はそのえー」

 

「待てよ梅雨ちゃん。オールマイトはケガしねえぞ、似て非なるアレだぜ」

「うーん。それに、それならシンプルな増強系の個性の人が殆ど当てはまるだろうしね」

「しかし増強型っつーシンプルな個性はいいな!派手で出来る事が多い!俺の“硬化”は対人じゃ強えけど、いかんせん地味なんだよなー」

「僕はすごくかっこいいと思うよ、プロにも十分通用する個性だよ」

 

しかし実のところ緑谷出久は元無個性であるので、総ての「個性」を神格化して捉えている節がある。何も持たなかった者にとってはどんなモノでも光って見えるものだ、まぁより客観的に見られるというのもあるが。

 

「プロなー!しかしやっぱヒーローも人気商売みてえなとこあるぜ!?」

「僕のネビルレーザーは派手さも強さもプロ並み☆」

「でもお腹壊しちゃうのはヨクナイね!」

 

痛いところを突かれたといった所であろうか。表情は変わっていないが微妙に顔が沈んでいる。器用な表情筋だ。

 

「派手!強え!……っつったらやっぱ轟・ゴモラ・爆豪の3トップだなァ」

「…ケッ」

「爆豪ちゃんはキレてばっかだから人気出なさそ」

「んだとコラ出すわ!!!」

「ホラ」

 

蛙吸梅雨の一言に激昂した爆豪勝己が身を乗り出して怒鳴るも彼女に動じた様子はなく、隣の切島が苦笑している。彼女の肝は相当座り込んでいるようである。もしくは心臓にもっさりと毛が生えているのか。

 

「この付き合いの浅さで既にクソを下水で煮込んだような性格と認識されるってすげぇよ」

「てめェのボキャブラリーは何だコラ殺すぞ!!」

「爆豪くん君本当口悪いなっ」

 

「低俗な会話ですこと!」

「あっはっはっ、でもこういうの好きだ私」

 

「もう着くぞ、いい加減にしとけよ……」

「「「ハイ!!」」」

 

彼は目を閉じて寝ようとしていた耳郎響香が騒がれてちょっと迷惑そうにしていたのが気がかりなのであった。

 

 

 

 

 

「すっげ ──!!USJかよ!!?」

「──水難事故。土砂災害。火事……etc.

 あらゆる事故や災害を想定し、僕が作った演習場です。その名も……

ウソ()災害()事故()ルーム!!

 

(((USJだった!!)))

 

日本に現存するどの滝よりも太く大きそうな滝の流れるプールや、火事の範囲では治まりそうにないほどの炎に巻かれた街並みが視界に映る。燃料や稼働エネルギーはどうしているのだろうか。

 

「スペースヒーロー「13号」だ!災害救助でめざましい活躍をしている紳士的なヒーロー!」

「わ ── っ私好きなの13号!」

 

「13号、オールマイトは?ここで待ち合わせるはずだが」

「先輩それが……通勤時に()()ギリギリまで活動してしまったみたいで。仮眠室で休んでいます」

「不合理の極みだなオイ」

 

オールマイトもヒーローゆえ……否、彼こそヒーローであるため、目の前で何か起こってしまうと見過ごせない。この日は不運にも何度も何度もオールマイトの付近で事件が連続して起こってしまったのだ。

 

「仕方ない、始めるか」

「えー始める前に。お小言を一つ二つ……

 三つ……四つ……」

 

(((増える……)))

 

「皆さんご存知かもしれませんが、僕の個性は“ブラックホール”。どんなものでも吸い込んでチリにしてしまいます」

「その個性でどんな災害からも人を救い上げるんですよね」

「ええ……しかし簡単に人を殺せる力です」

「!!」

 

彼は少し驚いた。まさに幼少期より彼が悩んできたこと。13号も自身と同じモノを抱えていたのか、と彼は思い至った。

 

「皆の中にもそういう個性の子がいるでしょう。 超人社会は“個性”の使用を資格制にし、厳しく規制することで一見成り立っているようには見えます。 しかし一歩間違えれば──容易に人を殺せる「いきすぎた個性」を個々が持っていることを忘れないで下さい」

 

個性が存在しなかった時代において、犯罪者となるハードルは今よりも高かった。凶行に及ぶには凶器や力が必要で、さらに罪を犯した状況から用意に逃げ出せる手段などもなかった。警察や特殊部隊が銃や盾などで武装していたからだ。

 

「相澤さんの体力テストで自身の力が秘めている可能性を知り、オールマイトの対人戦闘でそれを人に向ける危うさを体験したかと思います」

 

しかし個性の存在が確認されてからというもの──銃弾を弾いたり、銃弾と同等かそれ以上の攻撃を容易く行える者達などがざらに、ありふれるように街に散らばっていたのだ。……そうなった以上、力を持った個人が好きに動かない方がおかしかった。

 

「この授業では……心機一転!

 人命の為にどう活用するかを学んでいきましょう。 君たちの力は人を傷つける為にあるのではない、救ける為にあるのだと心得て帰って下さいな」

 

13号の言葉は彼の心中に深く染み渡った。安心とも共感とも違う……感銘。そう、感銘を受けた彼の心臓はジンジンと熱く鼓動していた。

 

「以上!ご清聴ありがとうございました」

「ステキー!」

「ブラボー!!ブラーボー!!」

「……そんじゃあまずは……」

 

ズズ。

 

「……?」

 

ズ…ズズ……

 

 

「一かたまりになって動くなっ!!」

「え?」

「13号!!生徒を守れっ」

 

奇しくも、13号の演説を聞き、命を救う為の訓練時間に彼らの前に現れた──

 

「何だアリャ!?また入試ん時みたいなもう始まってんぞパターン?」

「動くなっ、あれは(ヴィラン)‼︎‼︎」

 

彼らは思い知ることになる。プロヒーロー達が何と日夜戦っているのか? 日々何と向き合っているのか? それは……紛れもなく、途方もない──悪意。

 

 

 

 

 

 

 

 

「13号に……イレイザーヘッドですか。先日()()()教師側のカリキュラムでは、オールマイトがここにいるはずなのですが」

「やはり先日のはクソ共の仕業だったか」

「どこだよ……せっかくこんなに大衆引き連れてきたのにさ……オールマイトォ……平和の象徴……。いないなんて……

 

 

 子供を殺せば来るのかな?」

 






読んでくれてありがとう!感謝感激雨霰!!

いやぁ遂にきちゃいましたねUSJ編!薄々勘づいてる方もいらっしゃると思いますが、原作のエピソードをこんなことがあったんだなと仄かに匂わせるくらいでバッサリカットしちゃうことがあります。本作のテンポを守りたいのでそうしているのですが、わかりづらかったりしたら申し訳ない!言ってもらえれば直します!

13号先生好きなんですよね〜、あのゆるかわコスチュームの中身さんが僕っ娘美人なヒーローさん。いやあ癖っ(へけっ)!次回、オリキャラ登場……?モチーフにしたキャラの出る作品は「帰ってきたウルトラマン」です!乞うご期待!!

〜ここから嘘予告〜

やめて!古代怪獣ゴモラの特殊能力(超振動波)で、黒霧のモヤモヤワープゲートを焼き払われたら、上手くいかなすぎて黒霧に命令を出した死柄木の脳みそまで焼きついちゃう!
お願い、死なないで死柄木弔(城之内)
あんたが今ここで倒れたら、AFOやDrの野望はどうなっちゃうの?
策はまだ残ってる。ここを耐えれば、平和の象徴に挑めるんだから!

 次回「死柄木 死す」ゴモラスタンバイ!

評価・お気に入り登録・感想などなどお待ちしております!
してくれなきゃ作者の執筆意欲が──
粉砕!玉砕!大失敗!しちゃうんだから!
また明日!

皆さんの好きなヒロインはだぁれ?※本文に影響するかは未定

  • 巨大化といえばMt.レディ!
  • アシッドガール芦戸三奈!
  • フロッグガール蛙吸梅雨!
  • 主人公の正妻麗日お茶子!
  • スケルトンボディ葉隠透!
  • 地球防衛チームなら開発ポジ、八百万百!
  • 貧乳は希少価値だステータスだ耳郎響香!
  • は?耳郎さんはπあるやろがい(耳郎響香)
  • アンタらブッ飛ばすよホント(耳郎響香)
  • 湖の王、エレキング(!!??!?)
  • 好きな子が居ない。やりなおし
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