五条悟の双子の妹に転生したら思ったよりも人生HARDモードだった件。 作:タチコマ5条
「おぎゃあ!」とこの世に生まれ落ちた瞬間に、私の人生は決まっていたのだと思うと、とてつもなく自分を恨んだ。私が全然で何したって言うの。人も殺していなければ、頑張って仕事していた方だとは思う。それでもって仕事終わりの癒しと言えば酎ハイに漫画。
美味しお酒をちびちび飲みながら熟読する瞬間が堪らなく好きだった。
特に最近はもうすぐ数話で終わる呪術廻戦にどっぷりとはまりこんでいた。まさかこの世界に転生するまでは、だ。
生前の私と言えば、五条悟推しだった···うん。
過去形だ。
こう言う性格の奴ほどリアルではすこぶる面倒くさい。
あと、ウザイ。
それまで抱いていた恋心に似た甘い想いは、成長して行くにつれてガラガラと音を立てて崩れ去った。
そしてもう一つは五条悟の双子の妹として爆誕してしまった事だ。
兄→白髪、碧眼、イケボ、イケメン(喋らなけれいい男)
私→黒髪、焦げ茶の目、声はなんと、ゆかりん(田村ゆ○り)である(そこだけは最高だった)
五条家だからか両親がやたらと顔の整った家系で、私もそれなりには恵まれている方には入るせいか、出て来る出て来る見合いの話。兄が五条家相伝の術式を継いだせいか、私は勝手に金の卵を産む女だと思われているらしい。
冗談じゃない。
それならば確率的には兄のタネをもらった方が確実だろうに。
とんだとばっちりである。
しかしながら、術式にも恵まれた方だと思う。
私の術式は『白蛇』式神の分類に入るソレは、私が生まれた時から片時も離れた事は無く、姿は仕事の時しか現さないが、確実に守られている実感がある。
白い大蛇だが、見た目にそぐわず···いや、見た目も可愛けれども性格も然る事乍ら相思相愛の仲むずましいパートナーとも言えるだろう。
幼少期、兄の悟は最初に私の白蛇を見た瞬間、一旦目を丸くさせたかと思いきや、最初の言葉が「キモ」だった。
その瞬間、白蛇がチョロチョロっと舌赤いを悟に向けたとたん、尻もちをついたのでいい気味だ、と笑ったのは懐かしい。
「ぶふっ!!」
「何だよさゆり!笑ってんじゃねーよ!」
「ぷぷぷー!白ちゃんに悪口言うから怒られてやんのー!」
「さゆりのバーカ!お前の白蛇でーべーそー」
「白ちゃん、でべぞじゃないもん!!悟なんかもうハゲちゃえ!!」
その後、父、母に止められるまで喧嘩した。
今を思えば、幼少期からろくなもんじゃなかった。
1番最悪だったのは、初めて禪院直哉に出会った事だと思う。
あれはもう、事故だ。