IS学園の劣等生   作:tubaki7

1 / 23
たまには完全オリジナルものでも


・・・・キャラはだすかもだけど、あくまでもキャラだけだからね!


第一話 入学

暗闇から、誰かが呼ぶ声が聞こえた。必死に名前を呼んでいる。おぼろげな意識のなかで感じ取れたのは、ただそれだけだった。何度も何度も、狂ったように叫んでいる。かろうじてそれが女性のものである事だけはわかるものの、後のことはまったく認識できない。視界もぼやけていて、何が何だかよくわからない。自分が置かれている状況を把握しようとすると、唐突に眠けがこみあげてきた。眠い・・・・とてつもなく、眠い。それに耐えきれなくなった俺は、意識を手放した。

 

 次に目を覚ましたのは、病院のベッドの上だった。疲労しきった父親の顔がはっきりとわかるくらいには頭はクリアらしい。俺が声を発すると心底安心したように笑い、涙を流しながらただ「よかった」と繰り返した。

 

枢 巧(かなめ たくみ)。それが俺の名前だ。父親は枢 拓哉。そして・・・・母親である枢 美玲。3人暮らしの平凡な家計に俺は生まれた。まぁ一つ違うところがあるが、それは両親が小さなレストランを経営しているということぐらいでそこまで特筆するところではない。

 

 それから数か月後。入院生活から解放される前、俺は母親の死を告げられた。元々体の弱い人だったからその時は「あぁ、そうなんだ」くらいにしか感じなかった。寂しい気持ちも悲しい気持ちもあったけど、それよりも衝撃的だったのは、その後の話。

 

母親が死んだのは、病ではなく事故であること。

 

IS――――この世界における最強の兵器。平たく言ってしまえばそういうもので、女にしか動かすことができない。俺の母親は比較的そのISの適正が強く、よくデモンストレーション等のイベントには引っ張りだこだった。というのも、店の常連に企業の社長がいるからである。そこからの縁でISに関わるようになった。

 

 そして、そのデモンストレーションの最中に事故が起こった。飛行中にシステムトラブルが発生。バランスを崩し、落下。その衝撃に巻き込まれた俺は重症を負い・・・・母は起こったシステムトラブルにより作動しなかった絶対防御、ISによるパイロットの生命保護装置が作動せずに死亡。俺は奇跡的に命を取り留めたものの、脳に障害を負った。といっても、日常生活をする分にはなんら支障はないが。

 

 

「巧、指が切れているよ」

 

「え?・・・・あ、ホントだ」

 

 

現在は朝。朝食の調理をしている時に切ったらしい。右手の人差し指から血が出ていることを今の今まで気が付かなかった。

 

 

「痛覚ないっていうのも案外不便だな」

 

 

傷口を口で塞ぎながら救急箱を取り出しにリビングへ。取り出して絆創膏を貼り終えると、テーブルにある一枚の紙に目がいった。それは、昨日学校から配られたIS適正検査用紙だ。

 

通常、この検査は女子生徒にしか行われない。毎年のようにある恒例行事だったが、なぜこの検査が男子生徒である俺にまで知らせがきたかというと、原因は今テレビに映っている此奴に原因がある。

 

織斑一夏。世界ので初めて男でISを起動させた時の人。此奴のせいで俺はこんなものを受けさせられる事になっている。いや、別に此奴に個人的な恨みがあるとかそういうのはない。だが、俺にとってISはあまり関わりたくないものだったりする。そりゃぁ母親が死ぬ原因にもなったものだとさすがに・・・・な。

 

だが、これは学校、ひいては国を挙げての強制行事。逃げるわけにもいかず結局受けることになってしまったわけだ。

 

 

「朝から壮大な溜息だね」

 

「そりゃな。こんなモン受けたくねーけど一応規則だし」

 

 

納得はいかなくてもこうなってしまっては逃げ場はない。どうせ受けたって無駄だが。

 

 支度を終え、学校へと向かう。季節は冬。受験も終盤に差し掛かったこの季節。ここから、俺の運命は変わったんだと今になって思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇IS学園の劣等生◇

 

~第一話 入学~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

春。激動の受験シーズンも終わり、俺は中学を卒業して晴れて高校デビュー・・・・の、筈が何を間違えたのか今俺は絶対来るべきところじゃない場所にいるために無数の視線にさらされている。

 

IS学園。本来であれば女子高というくくりに入るその学校になぜかこの俺、織斑一夏は入学してしまった。というのも、事の発端は高校受験の会場になぜか置いてあったISに興味本位で触れたところ起動させてしまい、そのまま流れで試験を受け、パスしてしまったことによる。あまりにもトントン拍子にことが進むので未だに何かのドッキリじゃないかと思うが、こうして生徒手帳も発行されているあたり現実じみている。――――いや、現実なんだけどさ。

 

信じたくはないが、どうやらこれはばごうことなき現実で、今俺が置かれている状況がかなり精神的にキツことだけははっきりとわかる。

 

 

(マズい、この状況はマズい・・・・!)

 

 

あぁ、どうしてこんなことになっているんだ。もう何度呟いたかわからない呟きを心の中でまたこぼす。俺以外の全てが女子。こんな環境で三年も過ごせるか!と文句の言いたいところだ。だがそう叫んでも変わらないのが現実というもの。もはや溜息しかできず、このように自分の机に腰掛けることしかできない。

 

 

「あ、そういえばさ。男子ってもう一人いるらしいよ?」

 

「知ってる、ニュースで見た!でも・・・・――――」

 

 

・・・・そうだよ二人目!つい最近ニュースでやってた二人目だよ!

 

真っ暗闇に閉ざされていた俺の学園生活に一筋の光が差し込んだ。そうだよ二人目だ!名前はえーっと…イカン、ド忘れした。と、とにかく!その二人目が俺と同じクラスであることを祈るしかない!

 

 

 

 

 

 

閑話休題

 

 

 

 

 

 

「――――はい、では次。枢 巧君」

 

「・・・・枢 巧。よろしく」

 

 

おっしゃァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!キタコレ、やったぜ同じクラス!しかも隣!これで安心して三年・・・・とまではいかないでも一年は気が楽になる!

 

でも・・・・

 

 

「・・・・えっと、それだけですか?」

 

「それだけっす」

 

 

かなり柄が悪い!アレだ、きっと前の学校では一匹オオカミの喧嘩屋だったりする奴だ。髪も茶髪だし、何か目つきとか悪いし。…あまり俺が言えることでもない気がするけど。

 

 

「…もういいっすか?」

 

「え、あ、は、はい…」

 

 

オイ、山田先生がビビってるぞ。俺の自己紹介も中々酷かったけどお前のはもっとだな。なんだか今ので後ろからヒソヒソ聞こえてくる声聞いてると碌なこと思われてないぞ枢君?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・不幸だ。その一言しか出てこない。何でたって俺がこんなところに来なきゃいけないんだ。そもそも俺はISというものに対してそこまでいい印象は持っていない。むしろ一生関わりたくないものだ。なのになんで男の俺が・・・・。

 

 

そもそもの発端は今から約数か月前に遡る。織斑一夏という特異例が現れたことにより実施されたIS適正検査。それを受けた結果、見事に引っかかりその日から俺の日常は激しく変わった。まず家に帰ればマスコミの群れ。これには親父もタジタジだった。俺がそんなことになったせいか店自体はかなりの儲けがあったみたいだったけどかなり複雑な表情をしていたな。

 

あとは、俺の編入手続き。元々うける予定だった学校からIS学園に変更になる為その手続きにかなり手間がかかった。まぁ、それはこの際いいとして。

 

 問題は試験だ。幸いなことに筆記自体はそう難しいものではなかった。そう、筆記では。ISをつかっての実技試験はもう散々だった。開始から5分と経たずにボコボコにされ、なんとかして課題をクリアするもののその在り様は散々だった。試験官の人らしき人達の声を盗み聞きしていると「過去最低」という言葉が聞こえてきた。たぶん、かなり底辺な成績だったらしい。

 

しかし俺がお世話になることになった企業―――――店の常連の鴻上のおっちゃんが経営する鴻上コーポレーション属のマネージャーをしてくれる牧瀬由里子さんだけは何故か他の人達とは違い終始笑っていた。

 

と、まぁそんな経緯と背景があり現在に至る。ちなみに親父は要人保護プログラムには加入してはいない。母さんの件があるからだ。

 

 

「・・・・なんか用?」

 

 

さっきからちらつく視線にそう返す。おっかなびっくりに答えられまたやってしまったと溜息をつく。別に不機嫌―――――まぁ不機嫌だけど、でも他人に当り散らすなんてことはしたことなんてない。だからそんなつもりは微塵もなかったが、どうやらそう受け取られたらしい。

 

・・・・まぁ、厄介ごとに巻き込まれるよりはマシ、か。

 

 

そうしているウチにしばらくして担任である織斑千冬先生が入ってきてHRは続いた。

 

 チャイムが鳴る。それとほぼ同時に俺の隣の席に群がる生徒達。あの織斑一夏がいるのだ、こうならない方が不自然かと思いつつやはり居心地の悪さを感じる。質問攻めにあう織斑。憐れなりと一蹴してやることもないからとりあえず本でも読もうと鞄から取り出す。

 

 

「な、なぁ!」

 

 

前に声をかけられた。顔を上げれば困ったような顔の織斑が。そうやらこの惨状に耐えられなくなってこっちに逃げてきたらしい。

 

 

「俺、織斑一夏」

 

「さっき自己紹介したから知ってる」

 

「ですよね~・・・・。えっと、枢 巧、だっけ」

 

「あぁ」

 

「同じ男子だし、よかったら仲良くしてくれ」

 

 

そう、この学園では俺と此奴だけしか男は存在しない。いるとすればここの学園長くらいだが俺は見たことがないためいるかどうかも怪しい。それを除けばホントに二人だけだ。

 

だが・・・・うむ、女子たちの視線が微妙にキツイ。織斑とは真逆のものだ。

 

 

「…あ、そ」

 

 

その視線から逃れたくて思わずそっけない返事で返してしまう。やっちまったと思うがそれをさとられても嫌なので顔には出さず取り出した本に意識を移す。なにやら隣でヒソヒソと言われているが気にしない。気にしたら負けだ。

 

そんな調子で今日一日を過ごす。誰に関わることもなく、必要最低限の会話で済ませ、トラブルとは無縁にただ無難に、そしてなあなあで三年を過ごす。そしてゆくゆくは親父の店を継ぐ―――――そんな将来設計で俺の人生は進んでいく筈だった。

 

 

 そう・・・・この時までは。

 

 

「えっと、枢!」

 

「ンなデカい声出さなくても聞こえてるっつの。で、なんか用?」

 

「あのさ、俺・・・・」

 

 

そこで口どもるってことは完全に見切り発車で俺に声かけたな此奴。ホラ見ろ、アンタのせいで「織斑君を虐める不良」的な扱いになってんぞ俺。まぁヘンな印象持たれるより100倍マシだけどさ。さすがに俺もそこまで不良って括りには入らないと思うわけよ。・・・・いや、たしかにガラ悪いかもしんねーよ?ピアス空けてるし、髪・・・・は、母さん譲りの茶髪だから変えようもないし変えるつもりもないけどさ。目つきもそこそこ悪いし。対して織斑はいわゆる爽やか系のイケメンでいかにも好印象持たれるような面だし、にじみ出るオーラがもう如何にもって感じで・・・・って、この表現どんだけ使ってんだ俺は。

 

とにかく、そんな感じの織斑を俺が睨み上げる。そしてたじろぐ、というよりは何言ったらいいかわからないでいる織斑が俺を見下ろしてている図。どう考えても悪人じゃん俺。

 

 

「・・・・とりあえず、アンタの言いたいことはわかった。俺もこんな場所で孤立は避けたいしな」

 

「お、おぉ!」

 

「だからンな声出すなっつの・・・」

 

 

とりあえず此奴の望んでることは俺と友人…までいかずとも知人、クラスメイト程度にはなっておかないとこの先キツイということだろう。俺もそれには同意だ。こんなかしましい・・・・つか完全アウェーに放り込まれて俺達しか男がいないのなら必然とこういう選択肢しかない。

 

 つか、こういう思考しかできない辺り俺ってボッチ極まってるよな。

 

 

「もし、よろしくて?」

 

「んあ?」

 

「まぁ、なんですのそのおまぬけな返事はっ?」

 

 

あ~・・・・これ絶対面倒事に巻き込まれてるよ。なんかこういう事に巻き込まれる属性でもついたのか俺は。

 

 

「このわたくしに話しかけられるだけでも光栄なことなのに」

 

「そうなのか、それはラッキーだ」

 

「・・・・貴方、バカにしてますの?」

 

 

いやいや、沸点低すぎるだろ。ただアンタの話に乗っかっただけだろうに。つか織斑、さっきの返事は俺も間抜けだと思うぞ。

 

 

「殿方でISが使えるお聞きしましたから、どんな聡明な方かと期待してみれば・・・・とんだ期待外れですわね」

 

「いやそんな期待されても・・・・」

 

 

同感だ。

 

 

「…で、俺達に何か用か?」

 

「ムッ…あら、貴方確か・・・・タクミ・カナメ・・・・さんでしたね。貴方こそわたくしに話しかけられることは身に余るほどの光栄ではなくて?」

 

 

・・・・面倒だ。心底面倒だ。こういう輩とは絶対に関わりたくなかったのに!

 

 

「・・・・えっと、どーも」

 

「フン、あまりにもの衝撃で言葉も出ませんか。そうでしょうね。なんせ、イギリス代表候補生にして入試主席合格のこのわたくし、セシリア・オルコットに話しかけられるのですから。そうですわよね?入試最下位のタクミ・カナメさん?」

 

 

カッチーン・・・・此奴、言ってくれるじゃねぇか・・・・事実だけど。

 

 

「キーキーうるせぇんだよ。さっきから偉そうにゴチャゴチャ御託ばかり並べやがって。入試がトップ?ハッ、たかが入試で好成績納めたからってふんぞり返ってると足元すくわれるぜドリル頭」

 

「ド、ドリ・・・・ッ。言ってくれますわね?」

 

「そもそもそんなこと言ってていいのかよ」

 

「なにがです」

 

 

ニヤリと笑って俺は後ろを指さす――――と言うより、指鉄砲で撃つ仕草をする。それを不思議そうに首を傾げて振り向くと――――

 

 

(いい度胸だ)

 

 

そう目で言ってきたので。

 

 

(どうも)

 

 

と、二人して悪魔の笑みを浮かべた。直後、このドリルに出席簿と言う名の鉄槌がくだったのは言うまでもない。

 

 

 

 

 

閑話休題

 

 

 

 

再びやっちまったと溜息。あれ以降、あのドリル頭は案の定俺を睨んできている。このクラスの中で一番視線がキツイ。あ、山田先生が若干涙目だ。そりゃこんだけ空気重けりゃそうなるわな、この人の場合。

 

 

「あ、そう言えばクラス代表を決めるのを忘れていたな」

 

 

そう織斑先生が言いだしたのは授業終了の10分前。山田先生のテンポのいい授業で時間に余裕ができたワケだが・・・・この人、それがなけりゃどうするつもりだったんだ。つか今完全に忘れてただろ今。結構重要だろそれ。

 

 

「クラス代表と言うのはその名の通りこのクラスの代表のことだ。イベントや集会はもちろん、ISでの実習等色々な場面でクラスの代表として行事に参加することになる。まぁ、言ってみれば学級委員のようなものだ。ちなみに一度決めると少なくとも一年間は変更はできないからそのつもりでいろ。さ、誰かいないか?自薦他薦は問わないぞ」

 

 

 ソッコーで織斑の名前があがる。まぁだろうな。名前からしてあの人の関係者ってのは明白だし。

 

 

「他にはいないのか?いなければ織斑で決まるが――――」

 

 

ほう、案外早く決まるもんだな。隣で織斑があたふたしているが諦めろ。お前は世界で初めてISを動かした男で、しかも世界最強の称号、〝ブリュンヒルデ〟の異名を持つ織斑千冬の弟だ。こうなるのは宿命と言ってもいい。その点俺は実にラッキーだ。今クラスメイトの俺に対する印象は織斑の存在もあって最悪。さらに休み時間にドリル頭が口走った〝入試最低〟という言葉。これには筆記以外にもISを使った実習も含まれる。基本双方の総合評価でランク付けされるのだが、この学園の場合特色もあってISでの実習の方が評価は高い。つまり、筆記で劣っていても実習さえなんとかすればどうにかなる・・・・実のところを言えばそんなものだ。

 

織斑の実力がどういうものかは知らないが、この場合は俺にとっては好都合。このまま何事もなく過ぎれば―――

 

 

「納得いきませんわッ!」

 

 

・・・・ですよね~。アンタが黙ってるはずないですよねコンチクショウ。

 

 

「クラス代表とは、すなわちクラスの顔!そんな貴重な、重責を伴う役職をズブの素人にやらせるなど信じられません!」

 

 

まぁそれには同感だな。いくら弟とはいえ俺も織斑もついこの間までISに触れるどころか関わることもなかったんだからな。

 

 あ、でも多少なりとも関わってるか、身内が身内だし。

 

 

「そもそも文化的にも技術的にも後進的な国にはるばる出向いてまでISを学びに来ているというのに…その上ズブの素人に、それも男にクラス代表の座を奪われるなど耐えがたい屈辱ですわ!」

 

 

お~お~言い切った。ご苦労、拍手を贈ろう。心の中でだけどな。そして織斑、ワナワナしてるが怒るんならボリューム落とせよ?隣でただでさえお前の声うるさいんだから。

 

 

「イギリスだって大したお国自慢ないだろ。世界一マズい料理で何年覇者だよ?」

 

 

おぉ、言うねェ。

 

 

「な、ななな、貴方、今わたくしの祖国を侮辱しましたわね!?」

 

「先に侮辱したのそっちだろ。和食舐めんな」

 

 

いや、そういう問題か?つか何故食にこだわる。そこまで重要か?あ、織斑先生頭抱え始めた。つかこうなることわかってたでしょ貴女。

 

・・・・ハァ。

 

 

「さっきから聞いてればさぁ、二人して何小さい事で揉めてんのさ。小学生ですか?アンタら」

 

「枢。小さいことじゃない!これは――――」

 

「こっちからしてみれば小学生の口喧嘩にしか見えねーよ。どっちが先かなんてどーでもいいっての。つかなんでさっきから食の話題しか出ないよ。アンタら食以外で自分のお気に自慢もできんのか」

 

「そんなことありません!我が国イギリスはそこに住む人々、景色、風情・・・・すべてに置いてパーフェクトでエレガントな紳士淑女の住まう、全世界に誇る国でしてよ!」

 

「日本だって負けてねーぞ!四季折々の空気や景色、わびさび、古来より続く伝統・・・・歴史、日本舐めんな!」

 

「アホ」

 

 

それしか言えんのか、お前は。

 

 

「アホってなんだよ!つか枢も悔しくないのかよ。一応自分の住んでる国だぞ!?」

 

 

・・・・うむ、言われてみれば。―――――って、納得してどうする!

 

 

「別に。俺はそこまで日本って国に愛着あるわけじゃないし。和食もイギリスの料理も、特徴があっていいしな。あ、まぁイギリスの料理がマズいってのは味付けに特徴ある料理が多いからな。・・・・って、こんな話題わどーでもいい」

 

 

危うく料理の話になるところだった。これも癖・・・・なんだろうか。

 

 

「さっきの技術云々って話な。ド・・・・オルコット」

 

「今ドリルって言いかけましたわよね?」

 

「・・・・オルコット。それはアンタが間違ってるぜ」

 

(スルーしましたわね・・・・ッ)

 

「ISが発表、製作したのは授業でもやってる通り篠ノ之束博士。名前の通り日本人。ISの生みの親が日本人で、そのたった一人の日本人を探すために世界中か焼きになってバカみたいに捜索してる。なのに日本が技術的に後進的ってのは・・・・な?」

 

 

クラスの全員に振ると「そこでこっちに振る!?」といったリアクションが返ってくる。ざけんな、こうなりゃお前ら全員道連れだ。

 

 

「そ、そう言われればそうかも…」

 

「そ、それに織斑先生も日本人だし・・・・」

 

 

ほぉ、そこであの人まで巻き込むか。アンタいい度胸してんな。

 

 

「そういうこった。それに、その発言は代表候補生とての品位を疑われるぜ?」

 

 

・・・・あ、一言余計だったか。途中からなんか俯いてワナワナしてるし。こりゃ泣かせたか・・・・ま、いい薬にはなったろ。これに懲りてもうあんな高飛車な口はきかない筈―――――

 

 

「決闘ですわ!」

 

 

・・・・ハ?ケット・・・・way!?

 

 

「こうなれば埒があきません、貴方方に決闘を申し込みますわ!」

 

「おういいぜ。四の五の言うよりわかりやすい」

 

 

オイオイオイオイ、そうじゃねーだろ!?ここは互いに謝って終わるところだろ。どうしてこうな――――って、原因俺かァァァァァ!

 

 

「ダァァァァッ、こうなったらヤケだ。やってやろうじゃねーか!後でほえ面かいても知らねーからな!?」

 

「フン、返り討ちにしてさしあげますわ!」

 

「上等だよ・・・・おい織斑!こっちは二がかりで行くぞ。相手は一国の代表候補を担うほどの実力で実技主席なんだろ?だったらド素人の一人や二人、相手にしたところでヨユーだよな?」

 

「そんなの当り前ですわ。ちょうどいいハンデです。二人まとめて掛かってらっしゃいな!」

 

「決まりだな。では、今日より一週間後、第4アリーナでクラス代表の座をかけた模擬戦を執り行う。今日はこれにて以上、解散!」

 

 

・・・・そして現在の俺に戻る。あぁ、俺の普通の物静かな学園ライフが・・・・

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。