コードギアス反逆のルルーシュ ロストカラーズ 補完編   作:アシッドレイン

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カップリング ミレイ×ライ×ニーナ
ジャンル 昼ドロ

注意)
初めて読む方は、第1話から読む事をお勧めします。
また、ドロドロな内容ですので、そういうのが駄目な方は、スルーしてください。
また、キャラクターの何人かは、性格が壊れています。
それを覚悟してください。


この話は、4~6話がデータ破損及び損出で失われています。
当時のSSスレのデータをお持ちの方がおられましたら、連絡お願いいたします。


思いの後に… 第9話 絶望という名の破壊

どうしたんだろう…。

私は不安だった。

あのミレイちゃんとのデート以降、ライさんの様子がおかしい。

今日一杯でミレイちゃんとの約束の期限が切れるというのに……。

なんだか顔色悪いし、落ち着かない感じ、それになんだかすごく疲れている様に見える。

いや、それだけではない。

まるで自分を責めるかのように悩みこんでいる…そんな感じさえしてくる。

そう、痛々しいまでに……。

そんな彼の姿に、私はたまらなくなって声をかけた。

「だ、大丈夫ですか?」

私の声にライさんはビクッと反応し、そして笑顔を向けてくれた。

だが、あのやさしい包み込むような笑顔ではなかった。

まるで拒絶と後悔がごちゃごちゃに混ざったような硬い…そう、とても冷たい作られた笑顔だった。

その笑顔を見た瞬間、私は言葉が続かなかった。

なにやら彼が話しているようだが、まるで耳に入らない。

ガタガタと身体が振るえ、私の心を冷たい手でつかまれたように感じた。

耐え切れなくなって、声をかけたにもかかわらずその場を走り出して逃げ出していた。

怖い…。

怖いよ…。

自分の知らないところで、何もかも変わっていく。

私は、それがとてつもなく怖かった。

 

 

私は物陰から二人の様子を見て、楽しんでいた。

ガタガタと震えだし、恐ろしいものを見るかのような驚愕したニーナの表情。

あの歪んだ顔……。

本当にいい気味よ。

私のライを奪うようなメス猫には、丁度いいお仕置きだわ。

それに、まるで悪夢から逃れるかのように逃げ出すなんて、貴方、最高よ、ニーナ。

今までの中で最高の甘美な勝利の悦びを実感させてくれるじゃないの。

それに、ニーナが走り逃げた後も追いかける事も出来ないまま呆然としているライの様子がとてもうれしい。

今までなら間違いなくニーナを追いかけていただろう。

だけど、これからは違う。

そう…。

いいわ、ライ。

それでいいのよ。

貴方の傷ついた心を癒せるのは私。

貴方の欲望を満たせるのも私。

ああ、なんて幸せなの。

たまらないっ。

ほんと、たまらないわっ。

あはっ……うふふふっ。

自然と口から笑いが漏れ、私は打ち震えていた。

そう…今まで感じた事のないほど心を満たしていく喜びと充実感に……。

 

 

走り去っていくニーナを僕は追いかけることが出来なかった。

そう、僕にニーナを追いかける資格はもうない。

あれほど好きだった彼女を苦しめているのは、自分自身だという事がよけい僕を窮地に追い込んでいく。

僕はどうすればいいんだ。

あの出来事からそればかりが頭に浮かぶ。

もう、何をどうすればいいのかわからなくなってしまっていた。

思いが、責任感が、すべてが僕を押しつぶそうとしているかのように感じられる。

苦しい…。

助けて…。

心が悲鳴を上げ続ける。

なんとかそれを押さえ込み、足掻こうとする。

だが、心を支えるものが何もない今の僕にとって、それは絶望的な戦いだった。

それに足掻き続けたとしても助けは来るはずもない。

なぜなら僕の責任であり僕の問題なのだから。

誰も…。

そう…誰も助けてはくれない。

そして、助けにもならない。

すべては、僕の責任なのだから…。

そう、僕の…。

僕だけの…。

重い……とてつもなく重い責任なのだ。

そして諦めだけが僕の心を蝕み、疲弊させていく。

もう……駄目だ…。

心が、思いが、精神が……すべてがボロボロになって崩れていく感じがする。

叫びたかった。

喚き散らしたかった。

何もかもぶちまけて…。

だけどそれは出来ない。

だから、ぐっと拳を強く握り締める。

ぷるぷると手が振るえ、爪が肉に刺さって血がにじむ。

じりじりとした痛みのおかげで叫びたい気持ちをなんとか押さえ込む。

だが、心に沸き起こる諦めはますます大きくなっていった。

死んでしまいたい…。

ふと…そんな考えが頭に浮かんだ。

それはとても魅力的だった。

そう…それしかないのかもしれないな。

そう思えるほどに……。

だが、その考えはすぐに打ち消される。

そんな僕に声を掛けてくれた人がいたのだ。

「ライ、どうしたの?」

ミレイさんだった。

心配そうな顔で僕を覗き込んでくる。

「だ、大丈夫だよ…」

短くそう答えて去ろうとした。

「嘘っ」

そして、すぐに腕を掴まれる。

その言葉と行為に僕のイライラは絶頂に達し、僕は怒りに任せて手を振り解こうとした。

だけど手に力をいれて振り上げようとした瞬間、力が抜けた。

「ライ、お願いよ。私に話して…。私を頼って……」

かすれるような言葉。

そして、そこには……まるで不安で泣き出しそうなミレイさんの表情があった。

その顔を見た瞬間、一気にイライラや怒りが消え去っていく。

「私との事が原因なら、私も責任はあるわ。だから…」

目尻からすーっと涙が流れる。

僕はそれがとても綺麗なものに見えた。

そして、張り詰めていたものが………一気に切れた。

僕はミレイさんを抱きしめる。

そして涙が溢れた。

そう……僕は泣き出していた。

それを何も言わずやさしく受け止めてくれるミレイさん。

その温かさと優しさが疲弊しきった心を癒してくれる。

そして、それにしがみつきたい心境に僕は追い詰められていた。

 

 

私に抱きつき、泣き崩れるライを私は優しく抱き返していた。

いいわ。

かわいいわよ、ライ。

さぁ、もっと私に心を開きなさい。

そして、私に依存しなさい。

貴方は、身も心も私のものなのだから。

これから、もっともっと私から離れられなくしてあげる。

そう……身も心もね。

私は、偽りの優しい笑顔を浮かべると優しくライを抱いて母親が子供を落ち着かせるかのように背中を軽く叩く。

何度も何度も…。

落ち着くまで…何度も繰り返す。

そうする事が当たり前のように…。

そして、彼が落ち着いたのを見計らって私は囁いた。

偽りの優しさというオブラートに包んだ誘惑の言葉を……。

心が疲弊し、すがりつくしかない彼の心がそれを拒否できないとわかっていながら……。

私は、悪女と言われてもおかしくないかもしれない。

でも、ライだけは……譲れない。

すべてを失っても…。

誰に対しても…。

なぜなら……ライは、ワタシダケのモノなんだから…。

 

 

あれから3日が経った。

約束の日が過ぎたというのにライさんからは何も連絡すらない。

それどころか、生徒会にも顔を出さないでいる。

皆の話からいると、どうやら部屋にこもりっきりらしい。

病気かもしれないという話も出ていた。

心配でたまらない。

でも…怖くて行けない。

それに、私はあの時の自分の態度が情けなかった。

なんで逃げ出したんだろう。

あの時、踏みとどまって話を聞いていたら…。

そしたらこんな事にはならなかったかも…。

そして自己嫌悪に陥ってしまい、悪い考えばかりが浮かんではぐるぐると頭の中を回っている。

本当に何やってるんだろう……私は…。

結局、私は何も変わってはいない。

そう再認識させられた。

そして、ますます落ち込んでいく。

そんな後ろ向きな自分がますます嫌になる。

だがそんな時、背中から声が掛けられて私は我に返った。

「ニーナ、何やってるのよ」

どうやらカレンのようだ。

「え?!」

私はPC入力を止めて振り返った。

そこにはやはりカレンがいた。

少し呆れ顔の表情で私を見ている。

「もう…そこは昨日入力終わったでしょ」

そう言われて、慌てて私は打ち込みかけていた内容を再度確認した。

ああ…そうだった。

指摘の通り昨日やった作業を繰り返している。

「あ…ご、ごめんなさい」

私がそう謝るとカレンは苦笑して、そしてやさしい目で私を見つめた。

「ライが気になるんでしょ?」

彼女はそう言うとにこりと微笑む。

「え、ええっと…」

私は、真っ赤になって言葉に詰まる。

まさか、彼女からそういう事を聞かれるとは思いもしなかった。

彼女とはそう仲がいい方ではないと思う。

実際に、カレンは生徒会も休みがちで話もあまりしたことがない。

だが、嫌いでもなかった。

一生懸命お嬢様風を装っていても、時々出る年頃の女の子のような感情と態度は好感が持てた。

つまり、私にとってカレンは生徒会の顔見知り。

その程度の関係だと思っていたのだ。

そんな彼女からまさに自分の心を言い当てたかのような言葉が出てくるとは……。

私は、慌てて俯いて顔を隠した。

まるで見透かされているような気分がしたから。

そんな私の変化に気が付いたのだろう。

「隠さなくっても知ってるんだから…」

少しいたずらっ子のような笑顔が俯いた私の顔を覗き込む。

「な、なにを…で、ですかっ」

しどろもどろになりながらもそう答えるので精一杯。

そんな私をからかうような口調が続く。

「ライとデートして…」

そこで言葉を切るとにたりと笑う。

「キスしたでしょ…。それもニーナの方から…」

その瞬間、一気に沸点が上がった。

多分、耳まで真っ赤になっているだろう。

もう、首から上に一気に熱が集まった感じだ。

見られてた…。

あの時の…事を……。

思考が真っ白になる…。

「あ、あぅ…あ、あ……」

言葉にならない。

ただ、口がパクパクと動くだけ。

そう…何か言わなければと思えば思うほど言葉が出てこないのだ。

あーっ…逃げ出したいっ。

そう思ったものの、うまい具合にカレンに退路を遮断されている。

私は、ますます真っ赤になって俯くしか方法がなかった。

だが、その後にカレンの口から出た言葉がそんな私の気持ちとパニックを一気に打ち消した。

「よかったわ」

私は、思いもしなかったその言葉で一気に我に返る。

「え?!」

その言葉が何を意味するのかまったくわからない。

私は、俯いた顔をおずおずと上げでカレンの表情を見た。

そこには悲しそうな…それでいてほっとしたような複雑な表情があった。

「ライも結構満更でもない感じだったし…」

もしかしたら……。

カレンは……。

彼の……事を……。

そう、私にはわかってしまった。

彼女の彼への思いが……。

だから、私は自然と謝ってしまっていた。

「ご、ごめんなさい…」

だが、私が謝った瞬間、自分がどんな顔をしているのかはっきりと自覚したのだろう。

慌てて、誤魔化すかのようにニタニタ笑いをして私を軽く小突く。

「な、何で謝るのよっ、ニーナはっ…」

そう、自分の思いを一生懸命に隠す彼女の姿に私はますます親近感を覚えていく。

だから、ますます申し訳なくなってしまう。

「本当に…ごめんなさい」

そんな私に少し呆れ、そしてほっした表情を見せてカレンは囁いた。

「大丈夫だって…。何があったかわかんないけど、うまくいくって…」

そう囁くと私を優しく抱きしめた。

「ありがとう…」

自然と感謝の言葉が出た。

それをにこりと笑顔で返すカレン。

少し寂しげで、それでいて爽やかなそんな感じの笑顔だった。

「がんばって…ニーナ。応援してるからね」

私の背中を優しく押してくれるような言葉。

私は頷く。

そして立ち上がった。

彼に会いに行く為に…。

そして、すっきりさせよう。

私の気持ちも、それに宙ぶらりんの今の関係も…。

私は…彼が好き。

誰よりも、誰よりもライの事が大好き。

彼は、私の大切な王子様。

それを伝えに行こう。

そして、生徒会室を飛び出していた。

そんな私の背中には、

「ライをお願いね…」

そういうカレンの言葉が投げかけられた。

その言葉に包まれた彼女の思いが、私にますます勇気を与えてくれた。

 

 

はぁはぁはぁ……。

ライさんの部屋の前で胸に手を当てて息を整える。

心臓がドキドキと躍動する。

すぐに息は整ったものの、心臓の鼓動は収まる事はなかった。

それでも、私は決心していた。

深呼吸を数回繰り返す。

すーっ、はぁぁぁっ…。すーっ、はぁぁぁっ…。

少し落ち着いた感じがする。

それでも、心はそわそわとして完全に落ち着かない。

断られたら…という不安もあったが、それ以上に大好きな彼に告白するという事の喜びや期待の方がはるかに大きかった。

誰に何を言われてもいい。

どういう態度を取られてもいい。

私は……。

私は、彼にすべてを伝える。

そう、伝えよう。

この心の思いを…。

だから…。

そう、私は決心してドアをノックして声をかけた。

「ごめんね、ライさん…。お話があるの…」

返事は返ってこない。

ただ、人の気配が部屋の中からする。

多分、中にいるのだろう。

でも…どうしたんだろう…。

心配になってドアのノブに手をかける。

鍵はかかっていないようだ。

「ちょっとお邪魔するね…」

そう声をかけて、私はそっとドアの隙間から覗きこんだ。

そして……私の目に入り込んだのは……。

ベッドで裸になって抱き合うライさんとミレイちゃんの姿。

私に気付かず、或いは…目もくれず夢中になって肉欲に溺れる二人の姿だった。

な、なにっ…。

これって何なのッ。

「ひぃぃぃぃっっっ……」

私の口から声にならない悲鳴が漏れた。

だけど、その光景から目が離せない。

部屋に入るまでの高揚した気分が一気に冷え切って、さっきまでの思いが崩れ落ちるのがわかる。

期待が一気に後悔と不安に潰されていき、それはゆっくりと絶望へと変わり果てていく。

心が、張り裂けそうなほどの痛みに包まれる。

あ……。

ああああっ………。

ついに、私は我慢できなくなってその場を逃げ出した。

もう、その場にいたくなかった。

なにより、その辛い光景を見たくなかった。

だが、逃げ出した頭の中で、その光景は焼きついて離れない。

そう…。

まるで罪人に押された烙印のように…。

じりじりと痛みが心を切り刻んでいき、どろどろとした絶望の闇の中に沈みこんでいく。

あれは夢だ。

現実じゃないっ。

そう思いたかったが、ギリギリと締め付けられるような胸の痛みがあの光景が現実だと思い知らせる。

いつの間にか涙が溢れ、そして…止まらなかった。

ああ…嫌だ…。

嫌だぁ……。

もう、嫌だよぉ…。

そして、拒否は逃避へと変わっていく。

すべてを捨てたい。

この思いを捨て去りたい。

この絶望から逃げ出したい。

そして…。

もう…生きていたくない。

死んでしまいたい。

そう思い込んでしまうほどに……。

そのためだろうか…。

自然と足は、屋上へと向いていた。

操り糸に操られている人形のように…。

いや、その通りかもしれない。

絶望が操る逃避という踊りを踊らされている哀れな人形。

それが今の私だった。

 

 

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