今日はアビドスに行く日だ。
あまり気は進まない。なんせ初めての殺しの相手のいた学校だ。
小鳥遊さんには疑われているものの、あのときの俺と、今の俺には大きな違いがある。
そう、翼だ。あのときは赤の翼だが、いまは黒の翼だ。
これによって、まだ殺されてはいない。
願うならさっさと殺してほしいところであるが、俺の罪に対して、俺の死だけではあまりにも不釣り合いだ。
もっと、苦しんでから、その怒りをぶつけてもらおう。
それほどまでに俺の罪は重いのだ。
トランクに札束をつめ、水と弾薬、リーベを持つ。
ヘイローを破壊する弾丸を一発だけつめたライフルを背負い、アビドスの校舎へ向かう。
アビドスは砂漠にある。だから当然砂漠を歩く必要がある。
この暑さのなか、かなりの距離を歩かなければならない。
だから水も持ってきてある。
適度に水を飲みつつ、砂漠を歩いていると倒れている人を見つける。
リーベを構えながら近づく。と、そこには見たことのある大人がいた。そう、先生だ。あまり関わりたくないが、倒れた人を放置して行けるほど非情にはなれなかった。俺はペットボトルを差し出す。
「これ、飲んでください。」
「ん、え?水!」
先生は水に飛びつき、一気にそれを飲んでしまう。
お陰で水が一本分なくなってしまった。
「ゴクゴク、ぷはー!ありがとう。えっと、前に会ったことあるよね。」
「レンです。こんにちは、先生。」
とぎこちない自己紹介をする。
「よろしくね。」
「はい。よろしくお願いします。ところで、先生は何故ここに?」
「えっと、アビドスって学校から依頼があってね。それで。」
同じ目的地のようだ。ここは、先生が心配だし、探るためにも彼女と共に向かうことにした。
少し歩くと、見覚えのある耳が見えた。俺はその名前を叫んで呼び止めると、その少女に追いつく。
「ん。久しぶり、レン。そこの人は?」
「久しぶり、砂狼さん。この人は、先生。依頼を受けてきたらしい。」
「とりあえず、レンが抱えて着いてきて。」
俺が抱えるのかよ。
ただ、ここで言い争っても意味がないので、仕方なしに先生をおんぶする。一応、舌を噛まないようにしてください、と忠告しておく。
どういうことか、と困惑していたが俺が走り始めて理解したらしい。
忠告を無視して、叫んで舌を噛んでいた。
「ゼー、ゼー。ハァ。し、死ぬかと思った。」
「お疲れ様です。」
そうしてアビトスに到着する。
本当はいますぐにでも逃げ帰りたいところだが、さすがに金も持ってきたので、金だけ渡して逃げようと考えた。
「あ、レンさん。そちらの方は、誘拐してきたんですか!?」
「うへー。それはダメだよ。」
誘拐犯の疑いがあるらしい。まあ、俺はもっとひどいことしてるんですがね!あはは!ふぅ。
「違います。この人は噂の先生。依頼を受けたそうです。」
どうやら依頼を本当に出していたらしい。
この大人は分析どうり、生徒のためなら砂漠を歩き、はるばるここまでくるようなお人好しらしい。
「ねえ、レンくん。話があるからさ、こっち来て。」
小鳥遊さんが呼んでいるので隣の教室に移動する。
慎重に対応しなければ、いつバレるか分からない。
「それで、話、とは?」
「いつも聞いてるけどさ〜、ユメ先輩を殺したの、あなたじゃないの?」
「…違う。貴方が見た人と、俺は翼の色すら違う。」
「そう。でも、少し、前より赤っぽい色になってるよ。」
「違います。」
ガチャ
「最近、キヴォトスで、殺人事件が起きてる。そして、その場には黒い羽が落ちている。それに、貴方がいつも着けてる青い薔薇も。」
「貴方なんでしょ。ユメ先輩の仇。」
投稿期間が空きました。それもめちゃくちゃ。
すみません。
それと、ホシノを少し過去の口調に戻そうと思ったんですが、あまりわかりませんでした。
さっさとストーリー読んで少しずつ理解してきます。
それまではご勘弁を。
キサキは、引けなかったよ。