俺は目の前に倒れた人間。先生を見下ろしていた。
100人を殺し、愛を与え、全てを再生する。
馬鹿馬鹿しい。そんなファンタジーが、フィクションがあってたまるものか。
愛を教えられたか、という問いに先生はきっと、と言った。教えられたと思っているのだろう。そんなわけがないだろう。
俺は未だ、何が愛なのかわからないというのに。
この遺体を処理する必要はない。
今、この辺境の地の学校にいるのは、俺だけ。
他にいた生徒は皆、他の学園へ転校して行った。
みんなはいま、どうしているだろう。幸せに過ごしていると良いのだが。
助けられた恩返しで殺しをしていたと考えると、なんとも馬鹿馬鹿しい。恩返しとはいえ、そこまでする必要などない。何故、そんなことをしてしまったのだろう。
冷静に考えればすぐにわかることだ。理性のある人間ならばそんなことは絶対にしない。
そんなことを考え、今までの自分の愚行に愚痴を吐き、後悔しながら、俺は校長室を立ち去ろうとする。
ふと、一冊のノートが視界に入った。
そのノートに無意識に、赤子が知らない物を口に運んでしまうように、俺は手に掴んでいた。そのノートのページをめくる。
そのページには、俺の翼に関する、いや、彼女の言う友人とやらの翼に関する研究の成果が、びっしりと書き込まれていた。
ペラペラとめくっていると、ひとつのページに目が留まる。
そのには、『この薬の成分はこの翼を活性化させる効果がある。そして、少し意識を落とす効果がある。これにより彼の理性を削るとともに……』
「え」
最後の部分は滲んでいて読めないが、そんなことより、前半の文章は衝撃的だった。
意識を落とす。理性を削る。つまり、いつも依頼の前に飲んでいた薬は、単なる実験のためでなく、俺が躊躇いなく人を殺せるようにする効果があったということ。初めから俺はこいつの道具だった、ということか。愛など、そんなやつに教えられるとは到底思えない。
ノートには続きがあった。
『この薬の効果は本物だ。飲ませる度に殺人という行為に罪悪感を持たなくなってきている。そして、………の蘇生について、この薬を使うことで、一時的に、意識を…………ことができた。これからは量を増やすとしよう。』
全てが衝撃的だった。
この薬には、隠された効果があった。
だが、一つわからないことがある。もう一つの効果についてだ。
滲んで読めない部分には何があるのだろう。
俺は自室に戻り、思考する。
いま殺したのは99人。これだけの人々を殺して、償いのためと殺した98人。まったく償いができていないじゃないか。このまま俺が死んで償いになるだろうか。いや、そんなことでは足りない。
じゃあ永遠の労働か。その程度で済むはずもない。
大人しく出頭するか。それもダメだ。この罪に対しての相応の罰というものが思い浮かばない。
どうするべきか。先生のように、この翼の可能性に賭けるか。
そんな決断は俺にはできない。
再生。そんなものができるはずない。もしその力が存在していても、俺には一つ欠けているものがある。それは愛。
何が再生だ。
そうして償いについて考えていると、テーブルの上に置かれた手紙に気づく。
「なんだ?これ。」
手紙を読む。一瞬誰か友人からの物だと期待してしまったが、そんなはずもなく。それは校長からの手紙だった。
正直読むのがおっくうだったが、結局暇で、俺に目的を与えてくれるのではないか、と。その手紙を手に取った。
「君は私を殺しただろう。君には、翼の秘密を話したはずだ。償いのためには、先生を殺すことは絶対だ。友人を蘇らせるには必要なことだ。先生の善性は邪魔だ。それに、君もそこまで先生に執着する必要はないだろう?殺人がバレたらどうする?きっとみんな失望するだろう。君を捨てるだろう。誰にも愛されない。きっとみんなで復讐する。君の償いが達成される前に。きっと先生は殺人に気づくだろう。
最後に、もし、どうしても殺さないというのなら、この薬を飲むと良い。あとは友人がどうにかする。もちろん、償いも。」
どういうことだ。意味がわからない。先生が、殺人がバレたらみんなで復讐?捨てる?愛されない。
そんな訳ない!先生は生徒に優しい。俺を殺すだとか、そんなこと、
ないとは言い切れなかった。生徒も殺した俺は、生徒の敵。
生徒の味方なら俺を排除するのは必然か。
どうしたら、とそんなとき、薬が目に入った。その薬を飲めば償いができるそうだ。おそらく、今までの薬の強いやつだろう。
これを飲めば。大丈夫。あと1人、だから。
俺はその薬を掴み、口の中に投げ入れる。
「がっ!?あ?」
苦しい。自分が死ぬような痛み、意識が朦朧とする。
苦しい。そんな中、俺は小屋に向かい、リーベを手に取る。
くるしい
なんか雑になってしまいました。
次は書きたいとこかけるのでがんばります。
ところで、皆さんはアイドルマリー引きました?
私はまだです。無課金なんで、貯蓄も少なく、総力戦もまったく勝てません。ストーリー読んで石を稼いできます、