俺の名前は星逃田。今日は俺ハードボイルドな
俺が今居るのは古いアパートの1室。ここが俺の憩いの場所だ。古臭いが小洒落たマンションよりこっちの方が落ち着く。ここから見える夕日が1番の報酬だ。
「今、まだ昼前ですよ。」
この少年は北条時行。お腹が空いて道端に倒れていたところを俺が保護した。
「逆ですよね?」
今ではすっかり俺に懐いている。
「あれ?私の言葉が聞こえていない?」
俺は一匹狼を気取っていたが相棒も悪くない。
「もしかして、その相棒って私のことですか?」
「今は静かに。ここから俺が決める。」
「え?」
そう。今から始まるのはこの俺、星逃田と北条時行の逃げ上手の転生記〜ハードボイルド刑事星逃田〜が始まるのだ。
「そうなんですか!?」
「ここは俺と一緒に決めポーズするところだ。もう1回やるぞ。」
そう。今から始まるのはこの俺、星逃田と北条時行の逃げ上手の転生記〜ハードボイルド刑事星逃田〜が始まるのだ。
「…決まった。」
「あの…私はどうすれば…」
「俺と一緒に犯罪者を捕まえるのだ。」
早速パトロールに出かけよう。俺の愛車フェアレディZは今日もご機嫌だ。俺は北条時行を助手席に乗せ今日も犯罪都市東京を駆け巡る。
「…ここは夜にした方がカッコいいから夜にしろ。」
「あれ!?急に暗くなった!?」
高速の街灯が俺を照らす。
「場所も変わってる!?」
今日も俺はタバコを吹かし夜を彩る光に包まれながら愛車を走らせる。俺の始まりはいつも警視庁からだ。
「昼に戻った!」
俺は特殊刑事課のハードボイルド刑事。今日もタバコにカルティエのライターで火を着け吹かす。
「すみません。ここ禁煙です。」
「…」
やり直す。俺は特殊刑事課のハードボイルド刑事。今日もタバコにカルティエのライターで火を着け吹かす。
「さっきの人が居なくなった!?」
時代はタバコなど認めなくなった。しかし、時代は迎合するものではない。自分で切り拓くものだ。俺は自分のハードボイルドを貫く。さぁ、着いた。ここがハードボイルドの第一歩。特殊刑事課だ。
「…なんか嫌な予感が…」
「あら〜!時行君じゃな〜い!真っ裸刑事になりにきたの?」
「いやぁ〜!」
そうか。お前も特殊刑事課だったのか。通りで俺と相性がいいわけだ。
「助けてください!私は特殊刑事ではありません!」
「遠慮するな真っ裸刑事。」
海パン。こと汚野先輩と共に俺は特殊刑事課のオフィスフロアへ入る。俺の隣では真っ裸刑事こと北条時行が…
「それ、どう説明すればいい?」
「…勝手にしてください。」
…真っ赤な海パン、真っ赤な蝶ネクタイ、スクール水着(女子用)、セーラー服、バレリーナ服、股間に砲塔という特殊な姿をしていた。俺は相棒と共に事件を探る。最近、強盗が増えている。関東で20件以上、東京でも13件起きている。俺達特殊刑事課の出番だろう。俺は相棒の真っ裸刑事と共に出動する。
「行くか相棒。」
「あそこから逃れるのであればどこにでも行きますよ。」
いつの間にか普通の服に着替えていた北条時行を助手席に乗せる。フェアレディZも新しい相棒を歓迎しているようだ。いつもよりスムーズに動く。
「いつの時代も悪人は絶えることがない。」
「そうですね。」
北条時行が答える。こんな少年でも感じるほどこの時代は犯罪者が多くなったということか。こういう時こそ俺の出番だ。俺には分かる。今、目の前の車、怪しい。スピードを出しすぎだ。
「ただのスピード違反ですね。」
それだけではない。俺の直感がそう言っている。すぐに車の後を追う。おっと、向こうも気付いたか。だが、どれだけスピードを上げても俺と相棒からは逃げられない。
「久しぶりに腕がなる。行くか真っ裸刑事。」
「それで呼ばないでください!」
「そ、そうか…なら、行くか相棒。」
「はい!おでんさん!」
逃田がハンドルに頭をぶつける。
「逃田だ!」
「す、すみません!」
気を取り直して…俺はアクセルをふかし逃走車を追う。俺から逃げられると思うなよ。今日も相棒のフェアレディZは絶好調だ。こいつと俺からは逃げられないぜ。ん?ほう…あいつら車から身を乗り出して銃を向けるとは。
「待ってください!」
安心しろ相棒。俺の方が速い。俺の愛銃が火を吹く。奴らの銃は全て撃ち落とした。相棒も俺の銃の腕に驚いているようだ。
「す、凄い。」
「だろ。」
「はい。凄いですね香典さん。」
また逃田がハンドルに頭をぶつける。
「逃田だ!それだと葬式だぞ!」
「え!すみません!」
まったく…さぁ、犯罪者よ観念して…あれ?既に別の警察官に捕まえられてる。こっちにも来た。スピード違反?まったく、俺を知らないのか?俺はハードボイルドに身分を明かす。
「なんか締まらないですね。」
こういう時もあるさ。まぁ、何はともあれ犯罪者が減ったことに変わりはない。俺のハードボイルドな日々はまだ続く。
「あれ?また夜になりましたよ?」
街灯が俺とタバコの煙を映し出す。今は令和。しかし、俺は昭和を貫く男。令和には俺のようなハードボイルドな男がいない。異世界転生だ魔法だハーレムだ…そんな甘ったるい者じゃこの先生き残ることは出来ない。最後まで残るのは俺のようなハードボイルドを貫く男だけだ。
「そのハードボイルドがよく分かりません。」
お前のような少年にはまだ早かったか。だが、心配するな。俺と共に歩めば自然とハードボイルドになっていく。お前もタバコが似合う男になるさ。
「いえ。私はタバコは苦手ですので。」
「…」
お前もタバコが似合う男になるさ。
「やり直した!?」
さぁ、行こう相棒。まだ俺達を必要とする人がいる。犯罪者がいる限り、助けを求める者がいる限り、俺達のハードボイルドな
「あの…私、行きたいところがあるのですが…」
相棒の行きたいところ。いいだろう。俺も付き合うさ。東京の喧騒すら俺には歓迎のパレードさ。懐かしい景色だ。もう何年も来ていない感覚がする。ん?あそこは亀有公園前派出所。相棒が行きたいところはあそこなのか。フッ。俺も久しぶりにあいつらの顔を拝むとするか。
「長い!」
両津が逃田を蹴り飛ばす。
「何をする!?」
「長い!何2000文字以上使ってんだ!主人公のわしがここまで出ないなんて前代未聞だぞ!」
「確かに長かったですね。」
両津が文句を言う。
「昼にしたり夜にしたり。なんだ?東京の喧騒すら俺には歓迎のパレードってなんだ!?どういう意味だ!」
「これがハードボイルドだ!」
「大変でしたよ。」
相変わらずうるさい男だ両津勘吉。俺のハードボイルドには少しスパイスが効き過ぎている。
「まだ続けるか。」
「この人はどういう人ですか?」
「劇画に拘る変態刑事の星禿田だ。」
「ハゲてない!今回はカツラじゃないぞ!」
逃田が自分の髪を触って叫ぶ。
「お前がハゲじゃなかったら何があるんだ?」
「ハードボイルドがあるだろ!俺はハードボイルド刑事星逃田だぞ!」
「そもそもお前は主人公じゃないだろ。」
「今回から俺が主人公だ!」
そう。今から始まるのはこの俺、ハードボイルド刑事こと星逃田と真っ裸刑事こと北条時行とのコンビで描くスーパーハードボイルドな物語、逃げ上手の転生記〜ハードボイルド刑事星逃田〜だ。
「やらせねぇよ!」
両津が逃田の上に出て来た“逃げ上手の転生記〜ハードボイルド刑事星逃田〜”の文字を破壊する。時行はもう何が何だか分からず混乱していた。
「時行をお前になんかやらせねぇぞ!ここの主人公はわしと時行だ!」
「なら、勝負だ。このストーリーの主人公は誰か決めようではないか。」
「本当はやりたくないが上等だ!やってやる!」
なんか突然両津と逃田の勝負が始まった。しかし、何ま起きない。
「待て。龍と虎の背景はどうした?」
両津がずっこける。
「そんなもんに一々拘るな!」
「ハードボイルドに妥協は不要だ!」
「その前にどんな勝負にするつもりなのですか?」
そうだな…いや、画角はこっちの方がいいな。
「小説だからこんなもん分かるか。」
よし…この画角で行こう。勝負はハードボイルドにじゃんけんだ。
「どこがハードボイルドだ!」
さぁ、勝負だ。…ん?おっといけない。警視庁に戻る時間だ。勝負が出来ないのは残念だが両津もホッとしているだろう。
「お前が居なくなることにホッとしている。」
今日も俺のハードボイルドは続く。今回はちゃんとカルティエのライターもある。何も忘れてはいない。待っていろ犯罪者。今からこの俺、ハードボイルド刑事星逃田がお前達を捕まえに行くぞ。
「おい待て星逃田(ほし にげた)。」
逃田がまたまたハンドルに頭をぶつける。
「逃田だ!なんだいきなり!」
「この車、車検通ってないぞ。」
「え…」
逃田が目を丸くする。
「本当ですね。3日前ですよ。」
「この車で乗りまくってましたね。」
「1ヶ月ぐらい前に車検に行ってくださいって通知来なかったの?」
「し、しらん…」
「良かったな逃田。犯罪者が見つかったぞ。逮捕だ。」
両津が逃田に手錠をかける。
「待ってくれ!こんな終わり方は嫌だ!」
「安心しろ。取調室にいけば上手い蕎麦が待っているぞ。」
「そこはカツ丼じゃないのか!?」
両津は暴れる逃田を連れて去って行った。時行達はその後ろ姿に哀愁を感じたと言う。
逃げ上手の転生記
〜ハードボイルド刑事星逃田〜
完
「待って!まだ終わらないから!」
「諦めろ。」
俺だ!星逃田だ!お前達にアンケートするために来たぞ!この俺と北条時行とのコンビが描くハードボイルドストーリー“逃げ上手の転生記〜ハードボイルド刑事星逃田〜”が見たいだろ!見たい!か期待している!で答えてくれ!みんなの投票とコメント、待っているぞ!
-
見たい!
-
期待している!
-
別に見なくてもいい。