中川が新しく開発したソフトを両津達に紹介していた。
「人生シミュレーター?」
「はい。以前開発したソフトの最新版です。もしもの自分を作って違う世界で違う自分を育ててみようという物です。」
「前にもお前がグレて発売中止になったやつか。」
「お前が入った会社が尽く倒産したソフトだろ。」
中川がそっぽを向く。時行も興味があるようでやってみたいと言う。そこにあの男が現れた。
「はっはー!久しぶりだな貧乏人諸君!私だ!白鳥麗次が来てやったぞ!」
全員無視して人生シミュレーターの準備をする。
「私を見ろー!」
「今忙しいから来年にしてくれ。」
「私の登場出番がなくなるだろ!」
「今日は何しに?」
「もちろん、麗子さんとランデブーだ!」
その麗子はもう休憩室で人生シミュレーターをセットしていた。
「残念だったな。帰れ。」
「私も参加する!」
「おい!」
急に白鳥も休憩室に来る。初めて白鳥と会う椎名は誰と驚いていた。
「両津先輩、この人は?」
「忘れていい奴だから覚えんでいい。」
「白鳥麗次だ!麗子さんのフィアンセの!」
「え!?そうなんですか麗子先輩!?」
「違うわよ。」
「じゃあ、その人生シミュレーターで私と麗子さんがどれだけお似合いか証明してやる!」
こうして、両津、時行、大原部長、中川、麗子、椎名、白鳥で人生シミュレーターをすることになった。産まれた時からも設定出来るが今回は高校卒業直前から始める。
「いい大学を選ばないとな。」
「わしは即働く。」
「麗子さんと同じ大学に行こう。」
それぞれの道を歩む。大原部長は難関大学ばかり受けたためなかなか大学に行けない。時行と椎名はそこまで有名じゃない大学を受けたためなんとか大学に進学することが出来た。
「時行様と同じ大学…」
「あの…私はどうすれば…」
大学なんて行ったことない時行は迷っている。そこに中川がアドバイスした。
「成りたい自分を想像してください。将来、どうしたいですか?」
「…鎌倉を奪還したい。」
「壮大過ぎません?」
両津達が頭を抱える。時行の悲願はいつでも鎌倉奪還だ。よく見ると大学も鎌倉の大学を選んでいる。
「時行は一貫しているな。」
「たまに思うが彼は本当に貧乏人なのか?」
白鳥は時行を見て不思議に思う。麗子と同じ大学に入れたことに喜び叫ぶ。そこから時間が進み大学を卒業した。しかし、大原部長は結局三流大学にしか行けなかったことに愕然としていた。
「部長は高望みしすぎです。まずは能力を身に着けてからじゃないと何も出来ませんよ。」
「そ、そうだな。両津はどこに就職したんだ。」
「不動産です。いつの時代も衣食住は大切ですからね。」
両津は土地や物件を売る会社に就職していた。大原部長が他の人を見ると中川は食品会社、麗子は化粧品会社、白鳥は車の会社に就職している。
「優柔不断が1番このゲームをする上でやってはいけないことです。見てください。時行なんて大学卒業したらすぐ服飾系の店を運営し始めましたよ。」
大原部長が驚く。時行は既に服屋を開いていた。椎名はその店の店員に就職している。凄い繁盛している。
「なんで…」
「時行の店はまず立地がいい。駅前にあって近くには高校やオフィス街がありますから客の心配はありません。それに服は衣食住のうちの1つで季節問わず売れます。土地代は高いですがわしが根回しして安く売ったので元は簡単に取り返せますよ。」
大原部長が唖然としている。自分はそのオフィス街の一角にある会社の社員にはなれたが生活が厳しい。
「中川君、このゲームは不況とかはあるのか?」
「一応ありますが前のように突然来ることはありません。」
中川が頷く。突然の不況で荒れていった自分のアバターを見た中川はそうはならないようにと開発の段階で調整していたようだ。
「まぁ、そう簡単に不況なんて…」
両津が笑った瞬間、ドルの株価が下落した。
「私の車がぁ〜!」
「きゃあ!化粧品が売れなくなっちゃった!」
外国と取引していた白鳥と麗子の会社が悲惨なことになる。
「おい中川!いきなり不況になったぞ!」
「お、おかしいですね。そう簡単に不況にはならない…」
「今度は土地代が高くなりやがった!」
「私のところも物価が高くなってしまいました!」
両津と時行の会社も大変なことになる。中川がだんだん不安になる。
「な、なんとか国内で済ませれたから良かったが…」
「よし。税理事務所を誤魔化せたぞ。」
「そんなことも出来るのですか?」
時行が目を丸くする。不況はなんとか収まったが麗子と白鳥の会社が大きく傾いた。
「どうしよう?」
「麗子さん。こういう時こそ一緒に頑張りましょう!結婚して会社を大きくするのです!」
「それは遠慮するわ。」
白鳥がガーン!とコントローラーを落とす。頭にはそれしかないのかと両津が言いながら政治家に脱税指南している。
「両津。何堂々と犯罪をしている。」
「ここはゲームですよ。普段は出来ないことをやってみるのも手です。」
その結果、脱税した政治家が次々と捕まった。両津以外のメンバーが当たり前だと言う。しかも、両津が脱税指南していたこともばれ逮捕された。
「くそー!」
「そりゃ、そうなりますよ。」
「あ、あれ?私のところにも警察官が来ましたよ?」
時行がそう言うので両津達も見ると確かに警察官がぞろぞろと来た。なんだと思っていたら時行も脱税疑惑が出ていた。
「「えぇ〜!?」」
時行と椎名が驚く。
「なんでですか!?」
「多分、先輩から土地を買ったあとで先輩の土地転がしに関する脱税が発覚し時行君も共謀していたと思われたのでしょうね。」
「え…」
時行が固まる。なんでそんなことになったのか分からない。
「両津…」
「すまん時行。」
なんとか疑惑は晴れたがそのせいで店の売上が落ち時行の店が閉店してしまった。時行が固まったまま動かない。仕方なく白鳥が時行と椎名を雇う。
「ありがとうございます。」
「他人事に見えなかった。」
「経験者は語るって奴か。」
涙を流して感謝する時行。現状、何事も無く進んでいるのは中川と大原部長だけだった。両津は逮捕され麗子の会社は傾きかけ時行と椎名は店を失った。
「これで、なんとかなったわ。」
麗子は頑張って会社を立て直す。それから時間が経過した。大原部長の会社はそこそこ大きくなり中川の食品会社も順調だった。麗子も新しい化粧品が売れ会社はかなり大きくなり麗子は化粧品会社の社長になっていた。白鳥の会社も大きくなっていたがそこに出所した両津が入社した。
「おい!いつの間にうちに就職したんだ!?」
「お前のとこなら簡単に行けると思った。」
「ふざけるな!クビだスーパー貧乏人!」
「わしに任せればお前の会社も中川や麗子に負けないぐらいの大きな会社にしてやる!」
白鳥がなんとか追い出そうとするも両津が粘る。両津が様々な案を出すと車が飛ぶように売れた。その結果、白鳥の会社は確かに世界へ再び行けることになった。
「どうだ!わしの言った通りだろ!」
「怖いんだよお前。」
「完全に疫病神になってますよ。」
両津が調子に乗る。いつの間にか取締役になっていた両津が経営まで口出ししていった。大量生産のために見た目だけの粗悪品を作っていった結果、リコールが相次ぎだんだん白鳥の会社が傾き始めた。
「止めろぉ!私の会社を倒産させる気か!」
「待て白鳥!まだ挽回出来る!」
「この状況で何故それが言えるんです両津先輩?」
両津が無茶苦茶やった結果、遂に白鳥の会社が倒産してしまった。白鳥は責任を取らされ時行達は路頭に迷う。しかし、両津はちゃっかり逃走して別の商売を始めていた。
「ぎゃー!」
「両さん!」
「結局、こいつが入った会社は倒産する運命にあったか。」
「先輩はどこに行っても変わりませんね。」
白鳥に同情する大原部長達であった。
後日
「どうしたんですか白鳥さん!?」
「ははは…あれから急に会社が傾いちゃってな。ゲームと同じ末路になってしまったよ。」
「これも怖いので発売は中止ということで…」
ボロボロのTシャツを着て完全に乞食みたいになってしまった白鳥が涙目で現れた。それを見て時行は心配し中川は人生シミュレーターの発売中止を決断した。
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