京都は今、パニックになっている。突如現れた忍者軍団が両津達を襲っていた。中でも勘十蔵が乗るクルセイダーが猛威を振るっている。
「こんなところに戦車なんて持ってくるんじゃない!」
「どうする!?大人しく持って行くか、俺に潰されてから奪われるか?好きな方を選べ!」
迫るクルセイダー。その時、別の砲撃音がした。クルセイダーの近くで着弾する。両津達が振り向く。そこにはタイガー戦車がいた。
「また戦車!?」
「いや、あの戦車は…」
「お久しぶりです。特殊刑事課タイガー刑事、只今参上。」
タイガー戦車から出てきた男、タイガー刑事が両津達に挨拶する。
「お前が来たのか。」
「はい。東京で起きた強盗事件の捜査のために来ました。」
「両さん、この方は?」
「海パン刑事と同じ特殊刑事課の変態だ。」
時行が警戒する。タイガー刑事はそんなこと気にせず砲口をクルセイダーに向けた。
「ここは私が相手しよう。」
「助かる!」
「ありがとうございます!」
「そうだ。」
タイガー刑事が時行を止める。すると、虎柄の軍服風海パンを取り出した。
「折角だからこのタイガー刑事特製海パンを履いてタイガー真っ裸刑事として…」
「もう時行は行っちまったぞ。」
「あれ?」
タイガー刑事が言い切る前に時行は走って行った。仕方ないとタイガー刑事は勘十蔵の相手をした。京都で突如始まる戦車対決。両者の砲撃が京都を巻き込む。
「両津、あれ大丈夫なのか?」
「わしは知らん。とにかくアジトに行くぞ。」
「どこにあるか分からないのにどうやって行くんですか?」
「こういうのには大抵案内人が…」
両津達が止まる。その先には時行と氏々に師珍と呼ばれた男がいた。
「待っていた。我が名は高師珍。足利氏々様がお待ちしています。」
「ようやくボスの登場か。」
「但し…」
師珍の前に穴山と根津が現れる。
「来るのは2人。お前とお前だ。」
そう言って師珍は両津と時行を指差す。ボルボ達がついて行こうとすると穴山と根津が邪魔した。
「悪いがお前らはここから先へは行かせん。」
「簡単に行くわけないか。」
「私も参戦しよう!」
そこに海パン刑事が現れる。
「来たか。」
「お前を…お前達を捕まえるために海パンを新調してきたのだ。」
「あれ、変わってるんですか?」
「知らん。」
後ろで本田達がコソコソ話す。海パン刑事はそんなこと気にせず突撃する。穴山も突撃しバトルが始まる。それに合わせて根津も突撃する。ボルボが相手した。
一方、タイガー戦車対クルセイダーのバトルも激化していた。京都の街をお構いなく突き進み砲撃し合う。
「う〜ん。向こうもなかなかの腕だ。」
戦場になる京都。逃げ惑う人々。その光景は最早応仁の乱を超えていた。これ以上の被害はまずい。そこに矢が飛んでクルセイダーに命中した。
「なんや!?」
勘十蔵が砲口を向ける。そこには右京と琴姫がいた。
「弓矢で俺の忍術に挑む気か…上等!」
クルセイダーが砲撃する。右京は砲撃を避けもう一度矢を放つ。しかし、クルセイダーの装甲は貫けない。クルセイダーの狙いが右京に変わる。その隙にタイガー戦車が接近する。
「バレバレや!」
クルセイダーがタイガー戦車に砲口を向ける。その瞬間、右京がキャタピラに矢を命中させた。曲がった矢はキャタピラの一部を破壊する。そこから次々とキャタピラに命中させ左側のキャタピラを破壊した。
「嘘やろ!?」
「いい腕だ。」
タイガー戦車が砲撃する。クルセイダーに命中すると白い粉が舞った。
「何も見えへん!」
勘十蔵が出る。その時、ゴンッという音がした。その音がした方向を見るとタイガー戦車が砲口をクルセイダーにくっつけていた。
「まずい!」
「これで…」
タイガー戦車が砲撃する。クルセイダーは派手に吹き飛び勘十蔵や操縦していた忍者達が吹っ飛んで行く。勘十蔵は逃げようとするも右京が次々と勘十蔵の服に矢を命中させて地面に縫い付けた。
「見事だ。」
「ありがとうございます。」
勘十蔵を倒した右京は琴姫と共に去って行った。
それと同時刻、ボルボ達は根津と交戦していた。周りにいる忍者軍団は左近寺と椎名に任せボルボと纏で挑むも小太刀二刀流で攻める根津に苦戦する。
「その程度か。」
纏が近くの物干し竿で応戦するも小太刀であっという間に切られてしまう。根津はそのまま蹴りで纏を攻撃する。
「やっぱ早矢みたいにはいかないか。」
「期待していたのだがなお嬢さん。」
「まだ、これからだ。」
「無理はするな。」
ボルボが拳銃を撃つ。それを小太刀で弾いていく。ボルボはナイフに持ち替え応戦する。纏は何かないか探す。すると、コスプレ用の薙刀のレプリカを見つけた。
「いいのあった。」
纏は薙刀を持つと根津に突撃した。
「これなら!」
纏が反撃する。ボルボと2人て怒涛の攻撃をするも根津は受け流す。
「いい攻撃だ。だが、俺を倒すまでには至らんな。」
「だったら…これはどうだ!?」
そう言って纏は根津の股間を下から薙刀で打ち上げた。その痛みはボルボにも効いたらしく股間を抑えている。根津は小太刀を落として股間を抑えた。
「まて…そこはダメだろ…」
「ごめん。」
纏は薙刀で根津を殴り飛ばした。その隣では海パン刑事対穴山コロ介のバトルが激化していた。
「ヌルフフフ…海パン刑事、その程度か?」
「これからさ!」
穴山は上半身裸になると自身にヌメリ玉をぶつけ全身ヌルヌルになる。海パン刑事が攻撃するも滑ってしまう。対する穴山はラリアットや蹴りなどで攻撃する。
「攻防一体の忍術。貴様に破れるものか!」
「破ってみせよう!」
そう言って海パン刑事は海パンを脱いだ。海パン刑事は穴山の攻撃を避けジャンプする。そのまま穴山の上から顔面に自身の股間をぶつけ足でホールドする。
「うおっ!抜けん!」
「これで終わりだ!」
海パン刑事はゼロ距離で穴山におならする。海パン刑事が立ち上がるとあまりの臭さに気絶した穴山がいた。それを見て纏達は穴山に同情する。このまま両津達のところに行きたいが忍者軍団が邪魔だ。
「根津様と穴山様が!?」
「まさか、足利四傑衆がやられるなんて…」
忍者軍団は慄きつつも襲いかかる。
「椎名!」
「はい!」
「眼鏡取れ!」
「は、はい!」
纏の命令で椎名が眼鏡を取る。
「眼鏡取ったからなんだ!」
「任せたよ。」
「押忍!纏の姉御!任されやした!」
椎名が忍者軍団を蹴り飛ばす。残りの忍者軍団を椎名達に任せて纏は両津達のところへと走って行った。
天龍寺では小金丸が緒鎌之助と交戦している。近付けば大鎌、離れれば鎖分銅を使い分け優勢に立つ。
「どうしたじいさん!?もう年かな!?」
「やかましい!こちとら五郎が行方不明なんだぞ!」
「知らないよ!?」
小金丸は手裏剣を投げて攻撃するも緒鎌之助は手裏剣を弾いていく。世界遺産がだんだん壊れていく。下がった小金丸に緒鎌之助が追撃しようとした瞬間、矢が飛んできた。緒鎌之助は大鎌で防ぐ。
「これ以上の狼藉は許しません。」
「へぇ~…麗しいね。」
そこには早矢がいた。弓矢を構え緒鎌之助を狙う。緒鎌之助は鎖分銅で早矢を攻撃する。早矢が下がって避けたところに小金丸が接近した。
「くらえ!螺旋丸!」
「それは絶対違う!」
小金丸の螺旋丸(?)が炸裂する。青い煙が緒鎌之助を覆う。緒鎌之助はくしゃみと鼻水、涙が止まらなくなった。
「胡椒か…猪口才な!」
緒鎌之助の動きが止まる。そこに早矢が矢を鎖分銅の根元に命中させて破壊した。それでも緒鎌之助は大鎌を振るって応戦する。すると、体を何かが這って来た。涙を拭い見る。サソリだった。
「サソリ〜!」
「行け!太郎!次郎!三郎!四郎!六郎!花子!小百合!」
「五郎ってサソリだったの!?」
サソリ達が緒鎌之助の体を這う。そのまま緒鎌之助は気絶した。
「よくやったな…あれ?五郎がいる?居ないの次郎だった。」
慌ててサソリ達を回収する小金丸だった。一方、両津達は師珍に連れられ嵐山に来た。すると、嵐山の中に地下へと通する入口が出てきた。
「嵐山にアジト作ったのか。罰当たり過ぎる。」
「元々京都は足利一派の物だ。どうしようと我らの勝手。」
「その足利一派というのも怪しい。そう名乗っているだけじゃないか。」
両津が怪しむ。広いところに出た。周りには弓矢を構えた忍者軍団。そして、上を向くと広間に掛けてある橋に眠っている小幸と氏々がいた。
「待ってたよ!僕が正統な足利の子孫!足利氏々だ!」
「あの人が足利尊氏の子孫…」
「ウジウジって…優柔不断そうな名前だな。」
「うるさい!」
氏々は壺を取り出し両津達に見せる。
「これとその箱があれば千万石の宝が僕の物になる!」
「渡せ。」
弓矢が両津と時行を狙う。すると、そこに1人の忍者が来た。
「大変です!ここに襲撃者です!」
「何?」
師珍が氏々の後ろにある巨大モニターに映す。そこには磯鷲家と磯鷲流の武闘家達が忍者軍団を蹴散らしていた。
「終わったな。早矢のお兄さん達相手にお前らが敵うわけない。」
「師珍!さっさと始末してしまえ!」
「はい。」
師珍は忍者軍団を連れて出て行く。残ったのは氏々と十数人の忍者だけだった。
「これならいけるな。」
「どうするつもりですか?」
「まずは観戦するか。」
緊張感の無い両津はモニターを見てそう言った。モニターでは早矢の兄達が先頭に立ち忍者軍団を蹴散らしている。そこに師珍が刀を構えて現れた。
「我らに歯向かうなど命知らずだな磯鷲流。」
「頭首か。」
「兄者達はここで。あやつは拙僧1人で…」
「いや、私が行く。」
兄達の1人飛竜が相手しようとすると奥から竹刀を持った剣之介が歩いて来た。飛竜達は左右に分かれる。
「剣之介が来たか。お前らもう終わったぞ。相手が悪いな。」
「何を言っている!師珍は実実戦派殺戮剣術を極めた武人だぞ!スポーツ武術の頂点じゃ相手にならないさ!」
氏々が自慢する。師珍も臆することなく笑っている。
「磯鷲剣之介。相手にとって不足無し。」
剣之介が構える。師珍も構えると速攻で飛び出した。交差する両者。すると、師珍の刀が砕けた。
「バカな!?」
「鍛錬も信念も何もかも足りん。」
剣之介が進む。すると、師珍が拳銃を取り出して撃った。銃声とともに放たれた弾丸は…剣之介によって弾かれた。それを見て唖然とする師珍。
「な…竹刀で弾丸を弾いたというのか…」
「不意打ちか…軟弱者!」
「ひぃ〜!」
剣之介はもう一発撃とうとするがそれより早く弾き飛ばされそのまま竹刀でボッコボコにされた。それを見た氏々は唖然とし両津はやっぱりなと思った。
「もう一回言うぞ。あの師珍とかいう奴がどれだけ強かろうが相手が悪かったな。」
「ど…どうしよう〜!師珍までやられたらもう終わりだよ〜!」
突然嘆く氏々。すると、リボルバーを取り出し自分の頭に向けて発砲した。両津と時行が驚く。しかし、何回引き金を引いても弾丸は発射されなかった。
「ああ…僕は運がいい…」
氏々がリボルバーから弾丸を落とす。全て実弾だ。
「まさか、あれ全部不発弾か。」
「尊氏も自分の首とかに刀刺してましたけど…」
「ただの思い込み野郎と思ってたが想像以上にヤバい奴だぞ。」
「さぁ!お前達!2人をやって宝を奪え!」
氏々が命令する。忍者軍団が弓を引く。
「行くぞ時行!」
「はい!」
両津と時行は左右に分かれ矢を躱す。両津はサンダルで2人を倒すとジャンプして蹴り飛ばし足を掴んで回して投げ飛ばした。時行は矢を避けながら接近すると猫騙しをした。それに驚いた隙に弓矢を奪うと他の忍者軍団が持って居る弓矢に矢を次々と命中させた。
「ひぃ〜!」
2人に慄いた氏々がリボルバーを撃つ。両津が逃げながら隠れる。そこに時行が矢でリボルバーを弾き飛ばした。
「こ、こうなったら…」
氏々はもう手がないと突然壺を開けて尊氏の唾液を飲み始めた。
「馬鹿野郎!何やってんだ!?」
「こ、これで神力が僕に…」
壺を落とす。氏々が突然叫んだ。
「これが…神の力…」
「時行!あれどうなってる!?」
「禍々しい何かが見えます!」
氏々は猛スピードで時行に接近する。時行は氏々のパンチを避ける。そこに両津が来て氏々と交戦を始めた。理性を失ったかのような暴れっぷりに苦戦する。すると、時行が自身の手を矢で切った。
「両さん!避けてください!」
両津は頷き氏々のパンチを避けて下がった。そこに時行が自身の血を着けた矢を放つ。矢は氏々の首を掠った。その瞬間、氏々が苦しみ出した首の傷口から黒い何かが出たように見えた。。
「どうした!?」
「もしかしたら私の血で尊氏の神力を抑えることが出来るかもと考えまして…」
時行は雫がしたようなことが自分にも出来るかもしれないと賭けに出ていた。それが見事的中した。チャンスととらえ両津は氏々を掴み投げ飛ばした。氏々はそのまま気絶する。
「よし!これでわしらの完全勝利だ!」
「はい!」
両津と時行が喜ぶ。これで事件は終息した。
…そう思っていない者がいた。その者はゆっくりと立ち上がり2人を睨んでいた。
派出所
『現在、京都で大規模なテロ行為による被害が…』
「両津が行くといつもこうなるな。」
「部長!先日の足利尊氏関連の盗難について新たな情報です!」
「なんだ?」
「盗まれたのは仏像と壺だけじゃなく書物も盗まていたとのことです!」
「何の資料だ?」
「足利尊氏が後醍醐天皇に何かを残したと記された書物だそうです。」