ある日、両津達はサバイバルチームを引き連れてどこかに向かっていた。左近寺が両津に聞く。
「両津。どこに向かってんだこれ?」
「知らん。」
車が到着する。降りると両津はここかと呆れていた。その場所はSt.フェアリー女学園だった。初めて見る学園に左近寺達が見入っていると学園長の飛燕が来た。ボルボは鼻血を出さないように鼻を抑える。
「ようこそ。お待ちしておりました。」
「どういうことだこれ?説明しろ。」
「もちろんです。」
飛燕が指を鳴らすとライフルを装備した女子達が並んで来た。
「今から皆さんには我が校の防犯訓練に付き合ってもらいたいのです。」
「お前のとこは既に過剰なぐらい防犯設備が整ってるだろ。」
「ええ。ですがこれからは生徒自身で自分の身を守ることが出来るようにならないといけません。なのであなた達には学園を襲撃してきたテロリストという役でサバイバルゲームというものをやっていただきたいのです。」
飛燕の説明に両津がやる気が出なくなった。
「必要ないだろ。」
「まぁ、先輩。やりましょう。」
中川に説得され渋々やることにする。
「ルールは簡単です。今から1時間後にここからスタートし私の部屋に1人でも到達したらあなた方の勝利。全員倒したら私達の勝利となります。」
「倒す判定はなんだ?」
「動けなくなるか降参するかです。」
「つまり弾が当たっても続行出来るわけか。」
「その通りです。」
「楽勝だな。」
飛燕が学園長室へ戻って行く。両津達は作戦会議を始めた。
「いいか?学園長室はここだ。どうやら今回は防犯システムを使わないようだ。相手は武装した素人だけだ。3つの部隊に別れて挟撃しながら各個撃破。行ける奴が学園長室に行く。これでやるぞ。」
「「「了解!」」」
「ギャリソンゴリラの力、生温い小娘共に見せてやれ!」
「「「おぉー!」」」
ボルボと中川チーム、左近寺と椎名チーム、そして、両津と時行チームに別れて準備する。1時間経過した。すると、アナウンスが流れた。
『只今、学園にテロリストが襲撃して来ました。学園の皆さんは速やかに武装してください。繰り返します…』
「やる気出ねえアナウンス。」
「言うな。行くぞ!」
両津達はライフルを持って学園に突撃した。左近寺と椎名チームが左から突入する。すると、ライフルを構えた女子学生達が現れ撃ち始めた。左近寺達は壁に隠れる。
「これ、トリモチじゃねぇか。」
「捕まえる用の武器ってことですね。」
左近寺達も応戦する。すると、左近寺達の前にボールを投げた。警戒していると破裂して粘着弾が椎名達に絡みついた。壁とくっついてしまう。
「こんなのアリか!?」
椎名が動けなくなる。そこに学生達が来る。椎名が暴れる。すると、眼鏡が落ちた。それと同時に椎名が蹴りで壁を破壊した。それに唖然とする学生達。
「しゃらくせえ!」
蹴りで暴れる椎名。学生達は逃げながら催涙弾を投げる。それを椎名が蹴り返した。
「おらぁ!どうしたぁ!」
「あいつ、テロリストより怖いぞ。」
「両津が蹴りならマリアレベルと言ってたのがよく分かる。」
突撃する椎名を見て左近寺達は感嘆している。すると、椎名が戻って来た。催涙ガスに突撃し目が痛くなってきたのだ。
「助けてくださ〜い!」
「バカか?」
「どちらかというと後先考えないタイプじゃないですか?」
左近寺、椎名チームはなかなか進めずにいた。一方、ボルボ、中川チームは順調に進んでいる。咄嗟に仕掛けたような罠があるもののボルボにかかれば簡単に解除出来た。
「学園長室は…」
ボルボが調べると2人の学生が現れた。警戒してライフルを向ける。日光と月光だった。
「日光です!」
「月光です!」
何故か突然始まる日光と月光の漫才。
「大変やで日光。この学園にテロリストが来たって!」
「え?それって心理学で人を操る人やね!」
「そうそう!暗示や錯覚使ってな…ってそれはメンタリストや!」
中川の後ろにいたメンバーがプッと笑う。
「ちゃう!テロリストや!テロリスト!」
「そうや!自分大好きな人やな!」
「せや!自己愛が強すぎる…ってそれはナルシストや!」
2人のドツキ漫才を見ていると後ろから突然悲鳴が聞こえた。ボルボと中川が振り返るといつの間にか後ろをとっていた学生達がテーザー銃で痺れさせていた。ボルボと中川は避けるもその他のメンバー達は全員当たってしまい倒れた。
「これのどこが最新システムだ!?」
「あかん!失敗や!」
「だから無理言うたやろ!」
「変わりませんね。」
日光と月光はすぐさま逃げる。ボルボと中川は2人を無視して学園長室に向かった。同時刻、両津達は学園の外からロープをかけて登っていた。
「こちらギャリソン1、応答しろギャリソン2、ギャリソン3。」
『こちらギャリソン3。現在椎名が泣いてるのであやしてる。』
『こちらギャリソン2。俺と中川以外が漫才で全滅した。』
「何があったお前ら!?」
両津がツッコむ。すると、時行が上を指さして叫んだ。両津が上を向くと既に学生達がライフルを構えて撃ってきた。両津が窓ガラスを割り中に入る。時行達も追って中に入るが数人が粘着弾にやられ動けなくなった。
「あれは対強盗用にアメリカで開発されたやつじゃねぇか。」
両津が捕まった仲間を見る。助ける気はないようで先に進む。すると、小学生達が現れ両津達を撃った。今度はテーザー銃だ。しかし、飛距離が従来のテーザー銃を遥かに凌駕していた。
「下がれ!」
両津が下がりながら応戦する。しかし、時行はテーザー銃を避けながら突撃した。
「大丈夫か両さん!?」
「大丈夫だ!時行には自分で考えて行動するように言ってある!時行はわしが命令するより自分で考えさせた方が輝く。」
時行は両津達と別行動をとった。楽しそうに避けながら小学生達の上をジャンプする。小学生達が振り向く頃には既にかなり距離が空いていた。
「え〜と…学園長室は…」
時行は逃げるのに夢中で迷っていた。ボルボと中川は左近寺達と合流する。左近寺から催涙弾を使うことを聞かされる。
「装備は最新式か。だが使う人が素人なら宝の持ち腐れだ。」
「そもそも真剣にしている人あまりいないですね。」
ボルボをリーダーとして学園内を移動する。学生達がライフルを持って走っている。
「あの動き…サバイバルゲームに慣れている奴もいるみたいだ。」
「そう言えば最近は女性のサバイバルチームも増えましたね。」
「この学園にもサバイバルゲーム部があるということか。」
ボルボは警戒しながら中川達を連れて行く。その時、隠れていた学生達が現れテーザー銃を撃った。ボルボ達も隠れて応戦する。
「こちらギャリソン2!現在、敵チームの猛攻を受けて動けない!学園長室にはそっちが行ってくれ!」
ボルボが両津に連絡する。両津も学生達からの猛攻を受けていた。
「あれ、アメリカで使用されているゴム弾ライフルじゃねぇか!」
「どうすんだ両さん!」
「装備もSATが使う本格的なやつだし飛燕の奴、生徒にとんでもない物を支給してやがった!」
両津は思い出す。ゴキブリ相手にライフルや火炎放射器を使う学園だ。これぐらいはしてくる。両津はこのまま居ても無駄だと判断すると飛び出した。学生達を撃ち学園長室に突撃する。
「この際痛みなど気にするな!」
両津は走る。後ろにいたメンバー達はゴム弾の痛みに耐えかね倒れていく。もうすぐで学園長室だ。そこに日光と月光がいた。2人とも手を振っている。
「「師匠〜!」」
「馬鹿野郎!テロリストに手振る奴がどこにいる!」
両津が叫びながら走るとゴム弾が両津の顔面に命中した。起き上がって見ると飛燕が狙撃銃を持っていた。
「そんなのもアリか!?」
「アリです。」
そこに学生達が集まり両津にテーザー銃や粘着弾、ゴム弾を浴びせる。とうとう動かなくなった両津。ボルボも学生達の色気に負け鼻血を出して倒れた。そのままズルズルやられていきSt.フェアリー女学園側の勝利に終わった。
「よく揃える金があるな。さすがお嬢様学園。」
訓練が終わり仲良く装備を見る両津達。
「お前らは訓練やってる自覚ないだろ。」
「せやな!漫才の訓練なら真剣にやるんやけどな!」
「そうそうそう!」
「そうが1個多いで!」
「もう漫才が染み付いているな。」
またドツキ漫才していれ日光と月光を見て両津は呆れている。
「これで敷地内に潜入したテロリストを各自で迎撃することが出来ると証明されました。」
「だから、千葉県のほとんどが入ってるだろうがぁ!」
「千葉県が恐ろしいことになるぞ。」
飛燕が見せる学園の範囲に両津がツッコむ。みんなで笑っている。すると、中川が周りをキョロキョロ見て両津達に声をかけた。
「先輩、時行君はどうしたんですか?」
「「「…あっ。」」」
中川に言われて思い出す。その頃、時行は…
「ここはどこですかぁ〜!?」
まだ学園内で迷子になっていた。