逃げ上手の転生記 〜亀有の破天荒警官と〜   作:虹武者

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時行達のたこ焼きパーティー

 時行達は超神田寿司に集まっていた。みんなで新年を祝おうという集まりだ。

 

「じゃあ、みんなであけおめっす!」

「あけましておめでとうございます。」

 

 みんなで寿司や鍋を食べている。

 

「やっぱり時行君と檸檬ちゃんの家は凄いよね!」

「うん。風格が凄いよね。」

 

 渚も亜也も周りをキョロキョロ見ている。

 

「前も来たっすがやっぱり時行も檸檬も凄いところに住んでるっすね。」

「うん。僕達が場違いみたいな気分になっちゃう。」

 

 渚が縮こまる。そんなこと気にするなと纒が寿司を持って来た。鍋料理も来る。みんなで新年パーティーを盛大に始めた。

 

「じゃあ、新年明けましておめでとうっす!」

「「「明けましておめでとう!」」」

 

 みんな、ジュースで乾杯してパーティーを始める。

 

「ここのお寿司って超高級なんだよね?」

「さっき見た。握りの特上が。1万円。」

「い、1万円!?」

 

 亜也が震えている。

 

「大丈夫じゃ。板前見習い達の修行で作った物じゃ。気にするでない。」

「一流の店って普段行かないっすけど思ってたより重苦しい雰囲気じゃないっすね。」

 

 

 弧太郎が鍋料理を食べる。そこに時行が何か持って来た。みんなが見るとたこ焼き器だった。

 

「両さんが丸井さんからもらった物をくれましたので皆さんで食べてみませんか?」

「いいっすね!」

「たこ焼きパーティー!」

 

 みんなノリノリでたこ焼きを作り始める。纒からもらったたこ焼きの具材でたこ焼きを作り始める。

 

「寿司のタコをたこ焼きにするなんて贅沢ですね。」

 

 みんなでたこ焼きを作っていると亜矢がうっかりいくらをたこ焼きに落としてしまった。いくら入りたこ焼きが出来る。責任とって亜也が食べてみる。

 

「…美味しい!いけるよこれ!」

 

 亜矢が絶賛する。それが始まりだった。いくらで美味しいなら他のネタを入れるとどうなるか試し始めたのだ。

 

「甘えび入れてみるっすよ!」

「じゃ、じゃあ僕はサーモンで。」

「マグロ入れよう!マグロ!」

「ウニ。」

「君達。」

 

 みんな、それぞれ好きな具を入れる。みんなで出来上がったたこ焼きを食べてみる。みんな美味しいと言うが雪長だけが震えていた。

 

「雪長君?」

「だ、誰ですか?たこ焼きに山葵なんて入れたのは?」

「俺っす!」

 

 弧太郎が嬉しそうに返事した。雪長は急いで水を飲む。

 

「だ、大丈夫?」

「なるほど。そういうのもアリですか?」

 

 雪長が笑っている。滅多に見ない雪長に時行達は冷や汗を掻いていた。

 

「皆さん、ロシアンルーレットをご存知ですか?」

「ぜ、全然知らないっす!」

「先程のように外れを食べたら負けというゲームです。それをやりましょう。罰ゲーム付きで。」

 

 雪長がルールを説明する。すると、作っているたこ焼きの中にカラシを投入した。それを見た時行達はゾッとした。雪長はさらにスマホを見せる。そこにはいろいろと罰ゲームが書かれたルーレットがあった。

 

「では、ねりからしを食べた人がこれを回して罰ゲームをするということで。」

「わしは…」

「全員参加です。」

 

 檸檬を逃さない。仕方なく出来たたこ焼きを混ぜてどれがねりからし入りか分からなくした。みんなで一斉に食べる。亜也が当たったのか転げ回った。

 

「水〜!水ちょうりゃい!」

「は、はい!」

 

 辛すぎて上手く喋れなくなっている。水を飲み少しだけ落ち着いた亜也。そこに雪長がルーレットを見せる。本当にやるの?という目を向けるがやれという視線が刺さった。亜也はルーレットを回す。出たのは『一発芸』だった。

 

「ないよ!」

「では、作ってください。」

 

 亜也が考える。そして、髪を乱して前に垂らした。

 

「貞子。」

 

 クスッと笑う弧太郎達。次は亜也が入れると言ってジャムを入れた。それを見た時行達は呆然としている。

 

「辛いのは嫌だから甘いのでいこう!」

「あ、合わないと思うぞ。」

「私もそう思います。」

 

 檸檬と時行が考え直すように言うがもう遅い。ジャム入りたこ焼きが出来てしまった。恐る恐る食べてみる。当たったのが檸檬のようで顔を青くさせていた。

 

「す、すまぬ。少し厠に…」

「その前にこれだよ!」

 

 亜也がスマホを出す。檸檬は早くトイレに行きたいのですぐ回した。『変顔』だった。弧太郎達が期待する。檸檬は水で流し込むと頬を膨らませた。変顔かどうか怪しいが可愛いからOKにした。

 

「次いくっすよ!」

「じゃあ、檸檬がしよう。」

 

 檸檬はたこ焼きに檸檬を入れた。みんなで食べる。弧太郎が倒れる。

 

「酸っぱ~!」

「弧太郎じゃん!ルーレット!ルーレット!」

 

 亜也に急かされルーレットを回す。『恥ずかしい過去を話す』だ。弧太郎は顔を赤くした。何を話すのか楽しみにしている時行達。

 

「そ、その…この間までサンタさんはいると思ってたっす。」

「可愛い~!」

 

 亜也が笑う。

 

「次っす!」

 

 恥ずかしかった弧太郎はたこ焼きにタバスコを大量に入れた。みんなで選ぶ。すると、時行のたこ焼きだけ凄く赤いのに気付いた。それだと全員が確信する。

 

「行くっすよ時行。」

「え、えっと…」

「楽しんでるか?」

 

 そこに纏が来た。すると、時行は纏にたこ焼きを差し出した。それを見た弧太郎達は驚愕する。纏はロシアンルーレットのことなど知らないため普通に食べる。すると、口から火を吹き転げ回った。

 

「やはり、これでしたか。」

「時行君、それ鬼畜だよ。」

 

 涙目になってい纏に水を渡す静。纒はお礼を言って飲む。次に静はスマホを見せてルーレットするように仕向けた。すると、『山葵とねりからしを同時に入れる』と書いてあった。

 

「し、静ちゃん。それは?」

「罰ゲーム。」

 

 纏は逃げようとするも時行達に捕まった。

 

「ちょっと待って!」

「すみません纒さん。」

「これもゲームっすよ!」

 

 時行達に押さえつけられた纏に山葵とねりからしを持った静が迫る。纏が説得するも無情にも山葵とねりからしをねじ込められた。時行が一汗掻いたと爽やかな顔をしている。その後ろでは纏が涙流して気絶していた。

 

「では…」

「時行君、その前に…」

 

 雪長と弧太郎が時行を押さえ檸檬達が山葵とねりからしを時行に見せた。

 

「あれ?」

「外れを引いたのは時行君なんだから罰ゲームは時行君が受けないと。」

「あれ?纏さんは?」

「ノリ。」

 

 みんなで時行に山葵とねりからしをねじ込んだ。時行は悶絶している。時行はなんとか回復して戻った。渚が心配しているが時行は不敵に笑っている。

 

「大丈夫?休む?」

「いえ。や、やりましょう。」

「大丈夫っすか?」

 

 時行は山葵とねりからしを持っていた。みんな、嫌な予感がしている。その予感が的中した。時行はたこ焼きの中に山葵とねりからしをぶち込んだ。

 

「さぁ、やりましょう!」

「だんだん時行がおかしくなってる気が…」

 

 時行達がたこ焼きを食べる。すると、時行が涙目になり転げ回った。どうやら、自分で入れた山葵とねりからしに当たったようだ。

 

「因果応報っすね。」

「じゃあ、ルーレット。」

 

 時行は水を飲みながらルーレットする。すると、『山葵とねりからしを同時に入れる』に当たった。時行の顔が青褪めてくる。チラッとチューブを見る。両方もう無い。時行がこれではもう出来ないと安心していると静が新しいチューブを持って来た。時行が逃げようとする。

 

「ダメっすよ。」

「逃げてはいけません。」

「諦めよう。」

 

 弧太郎達に捕まった。静と檸檬が山葵とねりからしを入れた。時行は悶絶している。

 

「そろそろ最後にするっすか?」

「そうですね。」

 

 時行が唐辛子や梅干し、チョコ、イチゴ、納豆など様々な食材を持って来た。

 

「さぁ、最後はこれでいきましょう!」

「さ、最後ぐらいは普通に…」

「鎌倉ではこれぐらい普通です!」

「絶対嘘だ!」

 

 時行が食材をぶち込む。さらに、いろいろと混ぜてしまった。完全に闇鍋ならぬ闇たこ焼きが完成してしまった。全員、険しい顔になってしまう。

 

「と、とりあえず食べてみるっすよ。」

「う、うん。」

 

 全員で同時に食べる。すると、弧太郎と亜也が口から火を吹き転げ回った。雪長は吐きそうになり青褪める。どうやら、弧太郎と亜矢は唐辛子や山葵、ねりからしを混ぜたたこ焼き、雪長は納豆とプリンが混ざったたこ焼きを食べたようだ。

 

「み、水〜!」

「水くりしゃい!」

「ふ、袋…お願いします。」

 

 水をがぶ飲みする弧太郎と亜矢の隣では檸檬と渚が難しい顔をしていた。

 

「これは…イチゴじゃな。」

「バナナですかね?」

「す、酸っぱい。」

 

 静が梅干しの種を吐き出す。最後の時行はというと…

 

「あ、甘いと辛いが混ざりあって…」

 

 ジャムとねりからしが混ざったたこ焼きを食べてしまったようだ。どういうリアクションをすればいいのか分からず悶え苦しむ。そこに両津がやって来た。

 

「お前ら!楽しんで…」

 

 惨状を目の当たりにした両津は檸檬に事情を聞く。檸檬は闇たこ焼きパーティーが行われたことを両津に話した。

 

「…ということじゃ。」

「わしらと同じことをやっていたとは…」

「新年早々先行き不安じゃな。」

 

 倒れている時行達を見て檸檬は冷静にお茶を飲みながら今年を憂うのであった。

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