逃げ上手の転生記 〜亀有の破天荒警官と〜   作:虹武者

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クイズ!アスレチック!大レース!

 派出所

 

「なにぃ~

 

 派出所が壊れるほど両津が叫んだ。中川達が耳を塞ぎ両津を見る。

 

「どうしたんでか先輩?」

「どうしたもあるか!見ろ!」

 

 両津がスマホを中川達に見せる。画面には『ナゾ解き大レース』という企画が載っていた。

 

「ナゾ解きですか。最近テレビで流行ってますね。」

「なんでもQ!KNOWSという東大生グループが監修したナゾ解きの本が凄く売れているのよね。」

 

 中川達がワイワイ会話しているが両津が言いたいのはそこではない。「もっと下だ!」と中川達に言う。もう一度見ると賞金3000万円と記載されている。

 

「やっぱりそこですか。」

「こんな子供遊びに3000万だぞ!」

「面白そうですね。」

 

 時行もノリノリの様子。

 

「参加資格は小学生以上だから時行も参加できるぞ。」

「是非やってみたいです!」

(しかし、わしと時行だけじゃ謎解きは難しいか…)

 

 両津は早速、時行と一緒にエントリーした。

 

 当日

 両津と時行は会場に集った。周りには多くの参加者達がストレッチしたりナゾ解きの本を読んでいた。

 

「『アスレチックを進みながらナゾを解いて正解の道を選びゴールしましょう。』…なかなか難しそうですね。」

「そのために中川も参加させたんだ。」

「やはりそういう理由でしたか。」

 

 時行の後ろにいた中川が呆れた顔で両津を見る。

 

「基本はアスレチックで謎解きの答えがある道を選んで進むみたいですね。」

「アスレチックだけならわし1人で完走できるが。」

「先輩。そもそもこのイベントは個人参加でチームの必要はないですよ。」

「甘いな中川。」

 

 両津がチッチッチッと指を振る。

 

「参加は個人でも参加後はチームでなんて常套手段だ。周りを見てみろ。複数人で作戦会議をしてるだろ。」

 

 両津に言われて中川は周りを見る。参加者の中には複数人で何やら話し合っているグループがいくつもあった。

 

「確かに...」

「1人でも勝てば3000万だ。5,6人でチームを組んでやる方が確率は高い。」

 

 両津が時行と中川に作戦を話そうとする。その時、チャイムが鳴りスタート地点に並ぶようにアナウンスがされた。両津達は参加が遅かったため結構後ろからのスタートとなる。

 

「先頭まで遠いですよ両さん。」

「その程度は問題ない。」

 

 全員が固唾を呑んで待つ。そして、スタートの合図が鳴り響いた。一斉に走り出す参加者達。両津達も負けじと参加者達を追い抜いて行く。すると、分かれ道で立ち止まっている集団を見つけた。両津も掻き分けて前に出る。

 

『第1問 初心者レベル』

『次の謎を解きさゆうの道の内、正しい道を選べ。』

『くちに名を付ける道を選べ。』

 

 両津は悩む。分かれ道の先は雲梯かロッククライミング。そこに後から時行が来た。 時行も看板を見る。

 

「え~と…何故、"さゆう"や"くち"が漢字ではないのでしょうか?」

 

 時行の言葉に両津は閃き右の道を選んだ。時行も追いかけ雲梯を渡る。

 

「こっちで合ってるのですか?」

「合ってる!時行!お前のおかげだ!」

 

 雲梯を渡りきった2人は別の道をチラッと見た。ロッククライミングを登りきった参加者達が次々と落と穴に落ちていった。

 

「やっぱり右が正解だったな。」

「さすがですね。」

 

 両津と時行の後ろから中川が来る。

 

「口にナを付けて右ですね。」

「小学生でも解けるナゾナゾだな。」

 

 両津達はアスレチックを抜けるとまた人集りがあった。今度は3つに道が分かれている。それぞれA、B、Cと記載された扉がある。

 

『第2問 中級者レベル』

『次の3人の中に2人、嘘つきがいる。正直者の扉を選べ。』

『A⋮Bは嘘つきだ。』

『B⋮正しい道はCです。』

『C⋮Aの道は間違い。』

 

「これ?クイズか?」

 

 両津は難しい顔をして立ち止まる。時行も悩んでいる。しかし、中川は躊躇なくAの扉に向かった。両津も時行も中川を信じてAの扉に向かった。

 

「本当にこっちで合ってるのか中川!」

「大丈夫です!」

 

 両津達は綱渡りをしたり迫り来る巨大ールを避けたりしながら進む。時行はアスレチックをヒョイヒョイと華麗にクリアしていく。

 

「さすが時行。こういうのは慣れてるな。」

 

 先々行く時行に食らいつく両津と中川。すると、時行が立ち止まった。両津と中川が時行の後ろに着くと4つの扉があった。扉には何も書いてない代わりにそれぞれの扉の横には左からO,K,G,J,Sが書いてある。

 

「中川の答えが合っていたようだ。」

「O、扉、K、扉、G、扉、J、扉、S…となってますね。 」

「両さん。こちらに問題があります。」

 

 時行に言われて両津と中川が張り紙を見る。

 

『第3問 中級者レベル』

『王が入る扉を選べ。』

 

「それだけ?」

 

 両津が「情報が少ない…」と嘆く。時行もちんぷんかんぷんだ。しかし、また中川だけは違った。ジーとアルファベットを観察していると左から2番目の扉に入った。

 

「よし!わしらも入るぞ!」

「はい!」

 

 両津と時行が中川の後を追う。しかし、アスレチックのレベルがいきなり高くなっていた。最早、SASUKEだった。

 

「おい。クイズ関係なくなったぞ。」

「私はこちの方が好きですよ。」

 

 両津は嫌な顔をしながらもアスレチックを進む。やっとのことでアスレチックを抜けるもぜぇ…ぜぇ…と息を切らし始めた。中川に至ってはもうヘトヘトになっている。

 

「中川、わしら今何位だ?」

「多分…10位前後かと...」

 

 息を整え走る両津達。さすがに疲れているのか他の選手達も歩みが遅くなっている。

 

「この企画考えた奴、大丈夫か?番組成立してるのか?」

「最近の番組はいろいろと挑戦しては変えていくのが多くなりましたから。」

「昔のクイズ番組の方がまだ面白かったぞ。」

 

 両津達が次の問題に辿り着く。扉があり入ると1人しか入れない空間に問題文が書かれたモニターとキーボードがあった。

 

『第4問 上級者レベル』

『CH→はち』

『AIoX→いりょう』

『VIKQB→らりるれろ』

れらの法則が成り立つ時』

『OsGが表すものは?』

 

「わけが分からん。」

「さすがに難しいですね。」

 

 両津はもちろん中川も悩んでいた。両津は1人で入り考える。

 

「分からん!もうテキトーにやるぞ!」

 

 両津はとりあえず勘で解答した。しかし…というよりやっぱりハズレでブーと鳴り響いた。その結果、床が開き両津は落ちてしまった。「チクショー!」という声が時行と中川にまで聞こえてくる。

 

「両さん…」

「先輩は脱落のようですね。」

 

 問題文をチラッと読んでいたためその場で考える時行と中川。その間も参加者達にどんどん抜かれていく。しかし、その多くが間違えたようで脱落していった。

 

「普通に考えればあいうえお順なのですが…」

「確かA、B、Cと続くのですよね?」

 

 時行に言われて中川が思い出す。

 

「時行君。それ正解ですよ!」

 

 中川は時行にヒントを与え部屋に入る。そして、正解したのか脱落する時のブーいうサイレンが聞こえなかった。時行は中川のヒントを元に考える。そして、気付いたのか部屋に入った。

 

「多分…これでいいと思うのですが…」

 

 時行が解答する。すると、ピンポン!という音と共に別の扉が開いた。時行は心の中でよし!と言い駆け抜ける。もう残りは数人にまで絞られていた。

 時行が様々なアレチックをクリアしながらゴールを目指していると中川達がいた。残った全員がいるようだ。時行がそこに着くと後ろの扉がしまった。

 

「残りは僕達を入れて8人のようですね。」

 

 中川が周りを見る。すると、前にある巨大モニターが着き問題文が表示された。

 

『最終問題 超上級者レベル』

『Q!KNOWSからの挑戦状』

 

 モニターの下の垂れ幕が上が巨大なアスレチックが出現した。よく見るとアスレチックの至るところに動物のイラストが描いてある箱があった。

 

『次の文章から消えている動物を探せ。』

『あの子達と犬は仲良し

 寺へ机を押す鰐

 反れる弓も踏め

 引きさせ眠り本焼けろ』

 

『答えはアスレチックにあります!正解の動物が描かれた箱を開けるとボタンがあるので押してください!その方が優勝です!尚、アスレチックから落ちた場合はそのまま脱落となります。』

 

 アナウンスが流れるも時行達は首を傾げていた。

 

「なかなか難しいですね。」

「文章自体に意味があるのでしょうか?」

 

 時行達が考えていると最後の合図が鳴り響いた。時行達は一斉にアスレチックに向かい正解の箱を探す。

 

「文章に書いてる犬か鰐が正解だろ。」

 

 参加者の1人が犬の箱を探す。あっさり見つけるとすぐ箱を開けた。その瞬間、中から虫の玩具が吹き出し参加者は驚いてしまった。その拍子にアスレチックから水へ落ちてしまった。

 

「犬しゃないとすれば鰐だな。」

 

 他の参加者が鰐の箱を見つけ開ける。しかし、それもハズレのびっり箱だった。また別の参加者はアスレチックの一番高いところにあるライオンの箱を目指していた。

 

「こういうのは一番高いところに正解があるって相場が決まってんだよ。」

 

 ライオンの箱に手をかけ開ける。びっくり箱ではなかった。しかし、《ハズレ》と書かれた紙だけがあった。その参加者が無の表情になる。その間、時行はアスレチックを楽しみながら問題の文章を読む。

 

「やっぱり変な文章です。濁点や半濁点が無いですし文章自体の繋がりも変な感じがしますね。」

「時行君もそう思いますか。」

 

 中川がぜぇぜぇ言いながら時行の後をつける。その間も他の参加者達は手当たり次第に箱を探しては開けていた。しかし、猫やカンガルー、梟の箱を開けてもハズレの箱だった。

 

「ほとんど脱落しましたね。」

「中川さん。あの問題は文章から消えている動物が答えなのですよね?」

「えぇ。そうですね。」

 

 時行はジーと問題の文章を見る。すると、気になっていたことに気付いた。時行はアスレチック中を見回す。そして、一気にアスレチックを駆け上がった。そのまま吊るされている箱を見つけると箱を開けた。そして、中に入っているボタンを押した。

 

『正解~!なんと、最年少の参加者、北条時行選手が見事!正解の箱を当てました~!』

 

 モニターに正解と表示されアナウンスからも正解と報せがきた。

 

『第1回Mr.ナゾ解きアスレチックに輝いたのは…北条時行選手~!』

 

 時行は照れながらもトロフィーと賞金を受け取った。

 

 それから、数日後

 

「最近の番組はクイズが多くないですか?」

「これが番組だ。一度流行ればしばらくは同じ物ばっかりだぞ。」

 

 寮の部屋でクイズ番組を見ている時行と両津がいた。




わしだ!両津勘吉だ!実は上の文章にはわしからお前達へのメッセージが隠されている!戻りながら違和感のある文字を探して読んでみてくれ!
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