ある日の派出所
そこでは両津が時行にダンスゲームのお手本を見せていた。タブレットに表情された指示通りにマットを踏んだり押したりしている。両津が踊り終えると時行は拍手した。
「凄いです!」
「わしらにとっては一昔前のゲームだが時行にとっては最新だな。」
両津が笑いながらゲームしているとそこに1台のパトカーが停まった。そこから小町と奈緒子が出てくる。
「あー!何使ってんのよ!」
「それ、麗子さんに頼んでた物よ!」
「やっぱりお前らのか。」
2人は無理矢理マットを取ろうとする。
「待て待て!今時行にダンスを教えている途中だぞ!」
「時行君に…」
2人は時行を見る。時行も両津の言うことを肯定するように頷く。
「時行君、こんな原始人より私達の方がダンス出来るよ。」
「あんなゴリラより私達が絶対教えるの上手いわよ!」
「言ったな!」
両津が2人の前に立ち塞がる。
「ならダンス勝負だ!」
「いいわよ!受けて立つわ!」
「惨敗して泣きべそ掻きなさい!」
こうして、両津対小町達のダンスバトルが始まった。場所は新葛飾署。中川や麗子達も巻き込んだ男対女のバトルが始まる。
「先輩、何故僕まで…」
「わし1人じゃ今のダンスには着いていけん。だから、お前や本田に来てもらった。」
「勝負しなければいいのでは…」
中川の忠告も虚しくダンスバトルが始まる。先手は小町達女子チームだ。今流行りの曲でダンスする。来ていた大原部長達にはどんな曲か理解出来ずにいる。この曲を両津が踊る。テンポの速い曲のため苦戦しつつもなんとか踊りきった。
「踊るの上手いわね。」
「ゴリラのくせに。」
「最後は余計だろ!」
次は両津が踊る。前にも出した盆踊りだ。これには大原部長達もノリノリで踊っていく。時行も楽しそうに両津達を見ている。踊りが終わり両津がニヤけた顔で小町達を見る。
「やってみろ。」
「いいわよ!」
すると、小町達も盆踊りを踊った。大原部長達も唸っている。両津が驚いて見ている。盆踊りが終わると時行が拍手していた。ドヤ顔で両津を見る小町。
「小町の奴…ひっそり練習してやがったな。」
「あんたの考えなんてお見通しよ。」
小町が得意気に喋る。今度は纏がブレイクダンスをした。華麗な動きでキレのあるダンスをする。それをボルボがするも慣れない動きに苦戦して首を痛めた。
「こんなものやったことない…」
「さすがにボルボじゃ無理か。」
首がブレイクしかけているボルボ。両津は考える。どうすれば勝てるか。悩んだ挙げ句両津は面白いものを見つけた。両津が曲を選ぶ。両津がダンスを始めた。そのダンスは激しい上に股を思いっきり広げる振り付けが多かった。それを見た小町達は顔を赤くする。
「ほらっ。やってみろ。」
「変なことしか考えてないでしょ野蛮人!」
「いいわよ。私が行くわ。」
小町が抗議すると麗子がダンスすると前に出た。麗子のダンスに期待する男性署員達。麗子がダンスを始めた。男性署員達は麗子の股を凝視する。よく見るとスカートの下にスパッツを履いていた。それを見た男性署員達は項垂れる。
「最低ね。」
小町達が冷たい目で見る。ダンスが終わった麗子が悔しがる両津達に向かってドヤ顔する。
「両ちゃんの考えなんて分かるわよ。」
「さすが麗子さん!」
麗子が小町達とハイタッチする。続いて奈緒子が踊る。今どきのギャルっぽいダンスだ。柔らかい身体を活かして可愛く踊る。ダンスが終わり両津達の出番になる。両津は中川を無理矢理やらせる。
「先輩!何故僕なんですか!?」
「この中で体が一番柔らかそうなのはお前だ中川!やれ!」
仕方なく中川が踊る。しかし、踊る途中で身体を捻った瞬間腰を痛めた。腰を抑えて倒れる中川に小町達が駆け寄る。
「原始人サイテー!」
さすがの両津も中川に悪いことしたと内心思っている。両津は何かないか探す。どれも麗子達なら踊れそうな曲ばっかりだ。両津はその中である曲を選んだ。
「ならば…“鎌倉style激ムズバージョン”だ!」
両津が選んだ曲が流れる。時行がその曲を聞いた瞬間、胸の奥から熱くなってきた。時行はだんだん楽しくなってくる。しかし、テンポが速い上にやることが多く誰1人踊ることが出来なかった。結果、小町達女子チームが勝利した。跪く両津に小町達が笑う。
「私の勝ちね!」
「悔し〜!誰か勝てる奴はおらんのか!」
「じゃあ…時行君、私達がダンスを…」
「その前に私も踊ってみたいです!」
「い、いいわよ。」
時行がマットに立つ。選んだ曲は両津が最後に選んだ鎌倉style激ムズバージョンだった。両津達が出来るのかと心配する中、曲が始まる。すると、華麗に踊り始めた。キレのあるダンス、柔らかい身体、何1つ外さないステップ。途中、ウインクする余裕さえ見せている。両津達は時行のダンスに見惚れていた。時に優雅に時に激しく踊る様子は当に踊り子だった。踊りが終わり時行が最後のポーズをとる。その瞬間、全員が拍手した。
「凄いじゃない時行君!」
「ダンスも天才じゃん!」
「あ、ありがとうございます。」
「ねぇ…あれ、私達教える必要ある?」
「既にわしらの何十倍もダンスが上手いぞ。」
2曲目もノリノリでダンスをする時行を見て敗北感に打ちひしがれる両津と小町であった。