ある日、両津が大量のチョコレート菓子を持って派出所に入ってきた。
「先輩、いっぱい買いましたね。」
「明日からチョコレートの値段が上がるからな。今のうちに買えて良かったぜ。」
「いっぱい種類があるのですね。」
「最近はバレンタインだなんだとチョコレートの需要が増えていく一方だ。それのに原料のカカオの高騰が重なりチョコレートの値段はだんだん上がっていく。」
両津が美味しそうにチョコレートを頬張る。時行も試しにとチョコレートを食べてみる。
「以前食べたチョコレートより少し苦い感じがします。」
「これはビターチョコレートだから甘さ控えめだ。」
「そういえば先輩、来週チョコレート選手権というのをやるみたいですよ。」
「何!?このご時世にそんなイベントをやるのか!よし!わしも参加する!」
両津は中川から聞くと早速応募した。賞金200万円に一番食いついていた。
チョコレート選手権当日
両津は時行と中川を連れて参加していた。
「両さん。何故、私達まで?」
「3人一組って書いてあったからだ。」
両津がチラシを見せる。確かに3人一組での参加と記載されている。時行と中川がチラシを見ていると司会らしき男性がステージにやってきた。
「お前らー!チョコレートは好きかー!」
「「「おぉー!!」」」
「これよりチョコレート選手権を開催するー!」
会場は凄い熱気に包まれた。
「今回はチョコレート好きが500組1500人参加しています。それを300組まで減らします!その予選としてまずはチョコレート常識クイズを何問か出題します!」
そう言って巨大なモニターにシルエットが表示された。3人で話し合い代表者がフリップに回答する方式のようだ。
「第1問!このチョコレートはどこの何!?」
「明治のマカダミアチョコレートだな。」
「分かるんですか?」
「常識だぞ。」
「答えは…明治 meiji マカダミアチョコレート!見事全員正解!」
「何故分かるのでしょうか?」
時行と中川は首を傾げている。次は板チョコを割る音で商品を当てるクイズだ。パキッと音がした瞬間一斉に答えを書き始める。
「あれで分かるのですか!?」
「当たり前だ。あの特徴的な音はロッテガーナブラックしかない。」
「全然違いが分かりません。」
「答えは〜!ロッテ ガーナブラック!見事また全員正解です!さすがチョコレート通の皆さん!」
時行と中川は唖然としている。次はパッケージの一部だけを拡大したものを当てるというものだ。問題が表示された瞬間、両津達が回答を始めた。
「あれで分かるのですか!?」
「でもあれってたけのこの里かきのこの山ですよね?」
「素人はそう考える。たけのこの里ときのこの山にはあんな家などない。あれは2005年に期間限定で復刻されたすぎのこ村だ。」
「答えは…2005年に復刻したすぎのこ村!ここで半数以上が初めて間違えました!」
「本当だ。」
マニアックな知識に時行と中川は着いていけない。そこからも問題は続き300組まで絞られた。もちろん、両津チームは残っていればいる。
「お次はあの小型ドローンに吊り下げられたカプセルに入っているチロルチョコの中身を当てていただきます!」
司会が手を上げると小型ドローンが3機飛んで行った。すぐに参加チーム全員が走り出す。両津達も小型ドローンを追いかけるがカラスの群れに襲われ川に落下、着水してしまった。
「くそ!あれじゃ無理だ!」
両津達はすぐに別の小型ドローンを追いかける。小型ドローンが見えてきた。すると、参加者の1人が石を思いっきり投げた。石は小型ドローンに命中し落下していく。
「なんちゅう剛腕!」
参加者の仲間がカプセルを回収しようとする。その時、他の参加者達も来て乱闘になってしまった。両津達は離れたところから見る。
「それ、寄越せー!」
「俺のだ!」
「ふざけるな!」
「地獄絵図だ…」
「乱世ですね。」
なかなか入れずにいると乱闘の中から1人ひょっこり出て来た。その男はニヤリと笑うとそのまま会場へと走って行った。
「しまった!先に取られてる!」
両津が追いかける。男が会場に着く。
「お〜と!1人来ました!」
「桔梗信玄餅!」
「残念!ハズレ!」
「ちくしょー!」
男が倒れる。両津はまだ間に合うと残りの小型ドローンを探す。見つけたが高いところを飛んでいる。さっきのようにただ落とすだけではまた地獄絵図が生まれるだけだ。両津は考えた末、時行を見て笑った。
「時行、わしがあそこまで投げるからカプセルを取れ!」
「私ですか!?」
「お前ならいける!」
「先輩、無茶では?」
両津が腕を伸ばす。そこに時行が乗ると思いっきり振って時行を投げ飛ばす。周りの人達はびっくりして見ている。時行はまっすぐ小型ドローンまで飛びカプセルを掴んだ。そのまま落ちていく。その先にはカプセルを奪おうと参加者達が待ち構えている。しかし、歴戦の猛者である時行を捕まえることなど出来ない。時行は素早い身の熟しで抜けると両津にカプセルを渡した。
「凄いコンビプレーだ。」
2人の後ろで中川が驚いている。両津はチロルチョコを食べて会場へ行く。
「どうぞ!」
「ほうじ茶わらび餅。」
「大正解!」
会場にいた人達が唸る。次は目隠しした人が味見して味を言い残りの2人が答えるクイズだ。両津は味見役を時行に任せる。目隠しされた時行達がチョコレートを食べる。
「これは…なんて言えばいい!?」
「え、え〜と…」
味見役の人達が迷っている。どんなチョコレートかは分かるが名前を知っているからこそその名前を言いそうになる。しかし、時行は冷静に味見している。
「…舌に乗せた瞬間チョコが溶け濃厚なチョコレートとココアの香りが口いっぱいに広がっています。さらに、甘さを抑える濃い抹茶が後から優しく包んでくれます。」
「メルティーキッス初摘み濃抹茶。」
「大正解!素晴らしい!」
全員が驚く。時行はこのチョコレートを知らない。そのため余計な知識無しで味見出来たのだ。両津チームが一歩リードしている。次に行くため参加者達はプールに向かった。そこには25mプール一面にチョコレートの海があった。
「どんだけチョコレートにお金をかけてんだ?」
「お次はプールを渡りきり使用されているチョコレート5種を当てていただきます!」
「これ、出来るんですか?」
司会の合図で一斉にプールに飛び込む。しかし、チョコレートが絡まり上手く動けない。時行もさすがに身動き取れず苦戦している。そんな中でもチョコレートプールをクロールて泳いでいる男がいた。やっぱり両津だった。
「なんと!1名チョコレートプールをオリンピック選手レベルのスピードで泳いでいる人がいます!」
「先輩だ…」
両津は泳ぎきり解答する。
「森永DARSミルク、明治ホワイトチョコレート、明治チョコレート効果カカオ95%、ロッテガーナブラックチョコレート、ブルボントリュフカフェミルク。」
「全部正解!」
「私達いります?」
チョコまみれになる時行達。両津チームがぶっちぎりの状態で最後のゲームに行く。最後の舞台はサファリパークだった。様々な動物がいる中でクイズが始まる。
「最後のクイズです!1969年8月7日に株式会社明治から発売され当時話題となったある宇宙船と似た形をしていることで有名なギリシャ神話の神が名前の由来となるチョコ。そのチョコは稀に他のチョコと違う形をしている物が出ます。それはどこにあるでしょう!サファリパークの至る所にある宝箱の中に答えが隠されています!」
クイズを聞いた瞬間、両津達は一斉に走り出す。
「両さん!分かるのですか!?」
「問題自体は簡単だ!答えはアポロ!その星型を探せばいい!中川!時行!手分けして探すぞ!」
「「はい!」」
両津達は別れて星型アポロを探す。しかし、象に襲われカバに追われハイエナに囲まれ宝箱探しどころではなかった。参加者の1人が宝箱を見つける。だが、開けて見るとマーブルチョコレートだった。
「先輩!」
中川も宝箱を見つけ両津のところへと行く。しかし、開けると入っていたのはキットカットだった。両津はハイエナの群れを追い返しながら宝箱を探す。
「どこだー!宝箱ー!」
両津が次々と宝箱を見つけるが中身はマカダミアチョコレート 、チョコベビー、プチプリンとハズレばっかりだった。
「ふ、ふ、ふざけるなぁ!アポロはどこだぁ!」
両津が叫びながら走る。すると、ライオンの群れと鬼ごっこしている時行がいた。興奮している。宝箱のことを忘れているようだ。
「時行ー!サボるなぁ!」
「すみません!つい!」
両津がオスライオンの尻尾を掴み振り回す。そこからも宝箱を探すためならサイだろうがキリンだろうが容赦無く倒していく。結局、誰も見つけることが出来ずに終わった。
後日
「なにぃ!賞金が出ない!?」
「え、ええ。視聴者からのクレームが多くスポンサーも降りてしまいまして…」
「ふざけるな!わしは賞金のためにあそこまでやったのだぞ!」
「なのでここは各会社のチョコレート1年分を賞品として…」
「いらん!」
「しばらくチョコレートはいいです。」
プロデューサーに詰め寄る両津としばらくチョコレートは見たくない時行と中川であった。
逃げ上手の転生記 〜亀有の破天荒警官と〜が50回を突入した記念としてアンケートしたいと思います。皆さんはどんな時行君が見たいですか?
-
カッコいい時行君
-
可愛い時行君
-
エロい時行君
-
真っ裸刑事
-
その他(コメントお願いします。)