ある日、両津と寺井が仕事していた。それを時行が見ていると誰か入ってきた。
「お久しぶりです!雑学巡査です!」
「おお。今日はお前か。」
何事もなかったかのように進める。雑はあれ?と思いもう一度登場する。
「雑学巡査です!お久しぶりですね!」
「お前、意外とこの小説に出てるぞ。」
雑が跪く。
「そうですよ。分かってましたよ。私のこの小説での初登場は36話ですよ。そこからもちょくちょく出てましたけどほとんどモブだったじゃないですか。私もメインの回が欲しいんですよ。」
「わしが言うのもあれだがメタいな。」
時行が雑を励まそうと駆け寄る。
「は、初めまして!北条時行と申します!」
「うん。分かってる。君からしたら初めましてだけど私からしたらそこそこ会ってるんですよ。」
「え!?すみません!」
逆効果だった。時行が急いで謝る。そこに両津がアドバイスをした。
「雑は雑学が得意だから雑学教えてと言えば元に戻る。」
「わ、分かりました。」
時行は改めて雑学を励ます。
「あの…雑学というものを教えていただけないでしょうか?」
「そうだねぇ…」
すぐに機嫌が良くなった。
「じゃあ…アルビノって知ってるかい?」
「アルビノ?」
「普通の動物と違って色が白い奴のことだろ。」
時行の代わりに両津が答える。
「その通り!兎や蛇のように体が白く目が赤い個体のことをアルビノって言うんだ!でも、昆虫にもアルビノ個体があるって知ってました?」
「知らん。そいつも体が白いのか?」
「多くの昆虫はそうですがカブトムシやクワガタのアルビノは…目が白くなるんです。」
「なにぃ!?」
両津が驚く。
「ホワイトアイと言われて哺乳類と同じ確率でなるんですよ。」
「全部が白い体になるわけじゃないのか。」
(ん〜!これ!やっぱり私はこれに限る!メイン回まで長かった〜!)
雑はさらに雑学を話し始める。
「次は…血液型って変えることが出来るの知ってました?」
「はぁ!?血液型は産まれてから死ぬまで同じだろうが!」
両津が反論する。その反応を待ってましたと言わんばかりに雑は喜んだ。
「前にも言いましたが血液は骨髄から作られているんです。だから、血液関係の病気にかかった時、骨髄移植などで骨髄を変えると血液型も変わるんですよ。」
「マジか…」
「そうなんですね。」
両津と一緒に時行も驚く。
「もっと雑学教えてよ。」
「いいでしょう!猫って暗いところだと目が光りますよね。」
「確かに言われてみればそうだな。」
「なんで?」
寺井にねだられた雑が雑学を話す。それに驚いた両津達が何故猫の目が光るのか話し合っている。それを見た雑は有頂天になっていた。
「そうだ!猫の目には懐中電灯のような光る機能があるんだよ!」
「違います。」
「実はそう見えているだけで光ってないとか?」
「いいえ。実際に光っています。」
「実は目の周りが光っているですか!?」
「いいえ。ちゃんと目が光ってます。」
3人がそれぞれ答えるも全員ハズレ。何故なんだと悩んでいる。その姿に快感を覚える。降参した両津が雑に理由を聞く。
「実は…猫の目にはタペタムという光を反射する構造が眼球の網膜の後ろにあるんです。」
「本当ですか!?」
「そう!網膜を通り抜けた光を反射して戻し、網膜で再感知することで、少ない光を効率的に利用するためにあるのです!だから、少ない光でも猫の目が光って見えるのです!これはほとんどの夜行性動物の目にもあります。」
「へ〜、そうなんだ。」
両津達が驚く。雑はこれだこれだと喜んでいる。
「じゃあ次!時代劇ドラマとかでよく見る刀を2本差している武士や侍をよく見ますよね。」
「確かに見るな。」
「何故2本だと思いますか?」
「そりゃあ1本目が使えなくなった時に使うからだろ?」
「ぜんぜ〜ん違います!」
両津と寺井が悩む。
「では教えてあげましょう!何故2本差してあるのかというと…」
「相手の首を切るためですよね?」
雑の代わりに時行が答えた。雑は目を点にする。
「そ、そうです。何故そうするかと言うと…」
「首の数で褒美が決まる時代に長い打刀で相手を斬った後に刃が欠けたりして首が切れなくなった時用に脇差で相手の首を切るためです。」
「そ、そうです…」
雑が小さくなる。時行は実際にそのシーンを何度も見てきたのだからこれぐらいは分かる。当たり前だがそんなこと知らない雑は両津に何故詳しいか聞く。
「あの子、詳しくありません?」
「家系が武士の一族の子だからな。知り合いに刀匠だったりとその手のプロがたくさんいる。」
「そんなぁ〜!直接聞いたとかじゃ敵わないじゃないですか〜!」
「あれ?両さん!?」
「落ち着け雑!漫画じゃないと出来ない表現を使おうとするな!」
小さくなる雑を殴って戻す。
「私のなんてただの雑学ですし〜。」
「子供相手に捻くれてんじゃねぇよ。」
両津が雑を励ます。
「他に雑学言ってみろよ。」
「分かりました!じゃあ、カメレオンって何故あんなに素早く舌を伸ばすことが出来ると思いますか?」
「舌の筋肉が発達してるからか?」
「いえいえ、違いますよ。」
「分かりません。」
「ならば教えてさしあげましょう!実はカメレオン舌にも骨があるんです。」
「「「えぇ〜!」」」
雑の発言に両津達が驚く。
「舌骨という細長い骨があり、骨の周りを筋肉が取り囲んでいます。 それを獲物をとらえる時に射るように放つのであんなに素早く舌を出すことが出来るのです。」
「カメレオンすげぇ。」
両津達がカメレオンの舌の構造に驚く。時行は雑の豊富な知識に尊敬している。
「凄いですね雑さん。」
「まぁ、クイズ王の私にとってはこれぐらい!」
「じゃあ、時行からも何か雑学言ってみたらどうだ?」
「雑学ですか…」
時行は考える。雑はなんでもかかってこいの状態だ。
「では…信濃、今は長野県で行われている御柱祭は中先代の乱で使われた火焔御柱の計が元なんですよ。」
「ええ!?そんな情報聞いたことない。」
「え、えっと…亡くなったお父様から聞いたので!」
(お前がやったな。)
慌てて嘘をついた時行を見て両津は確信する。そこからも時行は自分の経験に関する雑学を話し始める。雑は初めて聞く雑学に興味津々だった。
「時行君も凄いね。」
「わしらよりも濃い人生送ってるからな。」
その様子を見て驚く寺井と両津であった。