逃げ上手の転生記 〜亀有の破天荒警官と〜   作:虹武者

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翻堕羅武術大会開催

 両津達は今、凄く長い階段を登っていた。今、向かっているのは翻堕羅拳法総本山だ。翻堕羅拳武術大会に参加するためだ。両津は翻堕羅拳武術大会に興味はないが賞金200万円が欲しくて仕方なく参加することにした。時行が先頭を走っている。疲れている様子もない時行に両津達は驚いている。

 

「この坂みてぇな階段を息切れすることなく駆け上がるとは…」

「南北朝は凄いですね。」

「皆さーん!こっちですよ!」

 

 時行が手を振る。やっと両津達も頂上に着いた。

 

「お前は疲れてないのか?」

「はい!杉本寺を思い出します!」

 

 両津達は一休みして門をくぐる。そこには既に麻里晩が待っていた。

 

「遅いぞ!麻里勘吉!麻里時行!」

「いつお前のタコ踊りに入った!」

 

 両津が叫ぶ。麻里晩は両津達を奥へと案内する。

 

「新築したんだ。」

「お前が壊したからな。」

「壊した!?」

 

 ある建物を見た両津の感想と麻里晩の返しに時行が驚く。それを見た…というより体験したことある中川達は頷いている。大会が開かれる闘技場に着いた。円形状の凄く広いステージが外にある。

 

「お前、こんなもの建てる金あったのか。」

「翻堕羅拳法は儲かるぞ。」

 

 ドヤ顔で両津を見る麻里晩。両津は悔しそうに麻里晩を睨む。すると、聞いたことのある声が後ろから聞こえた。

 

「両津君と時行君ではないか!」

「うっ!その声は…」

「まさか…」

 

 2人が振り向く。

 

「特殊刑事課!海パン刑事!」

「月光刑事!」

「美茄子刑事!」

「ドルフィン刑事!」

「美少女刑事!」

「「「「「只今参上!!」」」」」

 

 そこには海パン刑事を筆頭に特殊刑事課のメンバーが集まっていた。両津はずっこけ時行は顔を真っ赤にしている。

 

「おい!なんでてめえらが出てくんだ!?時行を見ろ!変態のオールスターを見て思考回路がショート寸前だぞ!」

「だ、大丈夫ですよ両さん。私が真っ裸刑事になってへ…変態技をすれば済むことです。」

「やめろ時行!自分を大事にしろ!」

「そうだぞ時行君。もっと自分を大切にしたまえ。」

「元凶が言うな!」

 

 目をグルグル回しながら服を脱ごうとする時行を必死に両津が止める。中川達も加わって落ち着かせると両津が海パン刑事に聞いた。

 

「なんでお前らもここに来ているんだ?」

「特殊訓練のためだ。」

「特殊過ぎるだろ!」

「特殊刑事課は今回、特別枠として参加する。」

「わしらも特別枠に入れろ!」

「ダメだ。お前と時行は翻堕羅拳法を継ぐ資格がある。」

「取った覚えねぇよその資格!」

 

 両津が抗議するも麻里晩は馬耳東風を実行し聞き流す。

 

「そもそもお前ら登場頻度が高過ぎるぞ。時行のためにも50話に1回にしろ。」

「ほとんど出番がないではないか!」

 

 月光刑事が反論する。話が進まないと麻里晩が無理矢理切る。話は大会へ戻る。広い闘技場内を5人一組でバトルロイヤルをするという簡単なルールだ。最後まで立っていた者の勝利。それを聞いた両津は特殊刑事達を見る。

 

「あれ相手に勝てる気がせん。」

 

 両津と時行は強制参加されたため両津はマリア、中川、大原部長を呼んで参加した。

 

「両津、わしはこんなのやらんぞ。」

「わしだってやりたくありませんよ!仕方なくやるだけです!部長もなんもしなくていいので参加だけしてくださいよ!」

「200万が目的だろ。」

 

 大原部長に図星を指された両津はうっと言って冷や汗を掻く。そうしていると大会が始まる鐘がなった。観客席には翻堕羅拳法の門下生達と麗子、そして麻里晩の妻今日子がいた。

 

「大変なことになりましたね。」

「いつものことです。」

「さぁ!翻堕羅拳法の明日を担う戦士達よ!今日の大会で今までの修行の成果を見せてみろ!」

「無駄に参加者が多いのが腹立つ。」

 

 両津が愚痴る。麻里晩も翻堕羅拳四天王と共に参加した。

 

「凄い強そうな人達ですね。」

「カンチョーすれば勝てる。」

「カンチョー?」

「ケツの穴に指を突っ込め。」

 

 時行は絶句している。門下生が思いっきり鐘を鳴らした。それが合図となり大会が始まった。一斉にバトルを始める翻堕羅拳法門下生達。両津は時行を連れて離れる。そこに四天王の1人が現れた。

 

「岩鉄もどき!今日こそは貴様に勝って愛さんを取り返す!」

「うるせえ!」

 

 両津と四天王のバトルが始まる。時行はバトルに巻き込まれないように下がる。そこにドルフィン刑事が来た。

 

「うわぁ!」

「真っ裸刑事よ。水上警察隊に入る気はないか?」

「ありません!」

 

 時行が逃げる。ドルフィン刑事が追いかけようとした瞬間、吹き飛ばされた門下生が打つかり一緒に闘技場から出た。一方、両津は四天王相手な苦戦してある。翻堕羅拳法とはいえ格闘家。それなりに強い。両津が誰かいないか捜していると中川と大原部長が既に闘技場から出ているのを見つけた。

 

「あっ!ずるい!」

「参加するだけと言っただろうが。」

「すみません先輩。さすがに…」

 

 中川の股間に海パン刑事が蹴り飛ばした門下生の頭が命中する。中川が悶絶している。余所見していた両津は四天王のくすぐりの舞を受けてしまった。笑いで息が出来なくなる。そこに時行が四天王に体当たりした。一瞬怯む。

 

「ナイス時行!やってくれたな!くらえ!《振動の舞》!」

「くわあぁぁぁぁ!」

 

 両津が四天王の両足を持ち足で四天王の股間をシェイクする。四天王は悶絶し倒れた。両津が状況を見ているとマリアと美茄子刑事、麻里晩と月光刑事が対決していた。

 

「あれはほっとこう。」

「分かりました。」

 

 両津が他のところへと行こうとした瞬間、残りの四天王達が襲いかかってきた。両津が奮闘する。時行も援護しようか悩んでいると後ろから美少女刑事が現れた。

 

「久しぶり〜!」

「いやぁ!」

 

 時行は飛び退く。

 

「一緒に美少女になった仲じゃな〜い!」

「あれは忘れたい記憶です!」

「そう言って照れているところが可愛い〜!」

「止めろ変態おやじ!」

 

 時行を追いかける美少女刑事に両津が四天王で殴った。そのまま四天王を振り回す。ほとんどの相手を闘技場から飛ばす。

 

「相変わらず両津さんはパワフルですね。」

「力だけが褒めれる男なので。」

 

 いつの間にか今日子の隣に大原部長がいる。麗子は悶絶している中川を介抱している。参加人数も少なくなっている。両津が四天王を投げ飛ばす。残りを見ると麻里晩と海パン刑事だけになっていた。

 

「マリアがいない!?」

 

 両津がマリアを捜していると闘技場の外にマリアがいた。

 

「マリア!」

「すみません両様。」

「まさか、あんな方法で愛を倒すとは。」

「伊達に海パンで犯人を逮捕しているわけではない。」

 

 2人の会話からマリアを倒したのは海パン刑事のようだがどうやって倒したのか知りたくない。両津がとりあえず麻里晩課倒そうと突撃する。

 

「時行!お前は海パン刑事だ!ネクタイを取れば勝てる!」

 

 両津は時行に指示して麻里晩と交戦する。時行も両津に言われた通りネクタイを取ろうと考えるも近付きたくない。もっこりパンツを見ると背筋が凍る。

 

「さぁ、私が相手しよう。」

「両さん…頼みます。代わってください。」

 

 時行がお願いするも両津は麻里晩とのバトルに夢中で聞こえていない。

 

「やるな!さすが両津!」

「200万のためだ!絶対に師範にはならんぞ!」

「そうか。ならば…」

 

 麻里晩は下がると懐から一万円札を取り出し投げた。両津は反射的に一万円札を取ろうとジャンプする。そこに麻里晩がジャンプして両津の両足を掴み空中で振動の舞を披露した。

 

「しまった!」

「《真•振動の舞》!」

「のおぉぉぉぉぉぉ!」

 

 悶絶しながら落下する両津。もう立てない。時行は麻里晩と海パン刑事を相手にしなければならない。

 

「時行君、もう逃げていいぞ。」

 

 観客席から大原部長が語りかける。時行も出来れば逃げたい。けど、両津のために頑張りたいとも思っている。時行がどうしようか考えいる。麻里晩と海パン刑事が互いに睨み合っている。

 

「これに勝った方が…」

「時行を後継者にする!」

「あれ?私の居ないところで変な話が進んでませんか?」

 

 時行があたふたしている。そんな時行を尻目に麻里晩VS海パン刑事が始まった。一応、凄い攻防が繰り広げられているが方や海パン、方や下品な技と端から見ると酷い絵面になっている。

 

「これは…」

「なんとも言えんな。」

 

 大原部長達も言葉に詰まる。麻里晩の蹴りを海パン刑事は思い切り背中を反って避けると、股の間から首を出した。麻里晩はそれを見て驚く。

 

「凄いな!」

「裸なら衣服の負荷を受けないため自由自在に動かすことができる。」

「なるほど…」

「納得しましたよ。」

「あなた…」

 

 大原部長達が呆れている。今日子も呆れる。両津はまだ悶絶している。時行は両津の心配をしている。再び麻里晩と海パン刑事のバトルが始まる。麻里晩もそうだが海パン刑事も意外と強い。すると、海パン刑事が海パンを脱いだ。突然の全裸に麗子達が悲鳴をあげる。

 

「ここから本気だ。」

「ここからさらに絵面が酷くなるぞ。」

 

 両津は覚悟し時行は手で目を覆う。

 

「《海パンキッーク》!」

「《唾の舞》!」

「これ、本当に格闘家の対決ですか?」

 

 全裸と下品のバトルに中川がツッコむ。時行が少し目を開けるとモザイクが視界に入った。時行はまた目を瞑る。2人は距離をとって構えた。これで最後にするつもりだ。

 

「行くぞ!」

「こい!」

 

 2人が走り出し交差する。一瞬の沈黙の後、麻里晩が股間を抑えた。それと同時に海パン刑事のネクタイが落ちた。

 

「おお…股間が…」

「ネ、ネクタイが…」

 

 2人同時に倒れる。今、闘技場な立っているのは時行だけだった。

 

「あ、あれ?」

「勝者…両津チーム!」

「よくやった時行!」

「最後何もしてませんよ。」

 

 時行が気まずそうに顔を背ける。ネクタイを付け直した海パン刑事と股間を冷やした麻里晩が握手する。

 

「素晴らしい戦いだった。」

「どこが?」

 

 両津が呆れる。閉会式が始まる。時行がトロフィーを、両津が200万円を受け取る。

 

「素晴らしい!これで翻堕羅拳法師範は両津と時行に決定だな。」

「それは辞退する。」

 

 両津が断る。遠慮するなと麻里晩が詰め寄るも両津はきっぱりと断った。閉会式が終わり両津は200万が入った封筒を持ってご満悦だ。そこに麻里晩と海パン刑事が来る。

 

「なんだ?もう終わっただろ。」

「ああ、終わった。結果は引き分けだ。」

「そう。だから…時行には両方継承してもらうことにした。」

「ええ!?」

 

 海パン刑事が海パンを持っている。

 

「これからは翻堕羅真っ裸刑事として活動してみないか!?」

「翻堕羅拳法に入れば将来安泰だぞ!」

「嫌です!断らせていただきます!」

「最悪の組み合わせだぞ。」

「こんなオチになるとは…」

 

 麻里晩と海パン刑事から必死に逃げる時行を見て同情する両津達であった。

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